スケジュールって何? – OfferBox(オファーボックス) | オファーが届く逆求人型就活サイト

11月になりました。12月に入ると2014年の卒業予定者を対象とする就活のイベントも各地で実施されます。

娘の就活に携わって一番驚いたのは、3年生の秋から始まり、翌年の4月以降まで続くということでした。

私は、今までに3回就活に深く携わりました。30年前の自分の就活のときと、大手企業の採用責任者だった10数年前と、一昨年の娘のときです。

30年前は、就職協定が生きていて4年生の10月から「会社説明会」がはじまり、すぐに面接に入って大体5日間位で大手企業の採用は決まりました。訪問できる会社数も限られていて10社も廻ることはできませんでした。4年生の夏休みが過ぎるまでは就活のことをあまり考えずに大学生活を送ることができました。

採用の責任者を務めた時は、4年生の5月頃から、社内の若手社員がゼミやサークルの後輩に声をかけたり、就職情報誌のハガキの応募などから対象者を確保していきました。7月初めが採用のピークで、そこからは数日間で決まるというパターンが一般的でした。

それに比べると、今は、半年から1年近くも早く始まって、かつ長期化しています。

これにはいくつかの要因があるでしょうが、「自由化(オープン化)」とそれをバックアップする「ネット化」が大きな役割を果たしていると思われます。

かつては対象者を一定の範囲に限定して採用活動を行なっていましたが、現在は基本的には誰もがエントリーできるようになったのです。しかもネットの普及によって多くの人が即時に双方向で情報のやり取りができることがそれを支えています。

このように就活が自由化されたことによって、選考までの手続きが多くなり、長期間に及ぶようになったのです。

オープン化になるのはいいことですが、選択肢が増えれば増えるほどかえって会社選びが難しくなるという側面もあります。就活生は本格的に働いた経験がないだけに、自由に選択するといっても戸惑うのは避けられないからです。また前回にこのコラムで取り上げたように、就活には受験のように偏差値や共通のテストもありません。会社との相性や向き不向きなどの不確かな要素を抱えながら進んでいかざるを得ないのです。就職協定や研究室の先生の紹介、サークルの先輩の強いヒキなど、選べる範囲が限定されていた方が逆にラクなこともあるのです。就活のピークの時に「5日間で終わったお父さんのときがうらやましい」と娘が話したことが印象に残っています。

まずは、このような就活の過程が変化していることや会社を選択する難しさを認識しておくことが大切です。その上で、エントリーしようと思っている会社の就活のプロセスをゼミやサークルの先輩の話を聞いて自分なりに把握しておくことです。全体感があると必要以上に慌てることはありませんし、面接でも試験官と深い対話ができます。

参考に、娘が経験した対企業のスケジュールのあらましを紹介します。

12月   就職情報提供会社を通して応募する会社に仮エントリーする。
1月~   各会社に本エントリー
(採用の選考過程への登録。「エントリーシート」を提出する)。
2月~   エントリーした企業などの会社説明会に参加する。
3月~   各会社のリクルーターや先輩に会う。SPI試験や面接も受ける。
4月~   採用面接が本格化。内々定取得。

またこのようなスケジュールとは関係なく、早くから採用面接を行う外資系企業もあるようです。

年が明けてエントリーシートの作成などで忙しくなると目先のことに追われがちになります。興味を持っている会社の就活プロセスを事前に把握しているといいと思います。

「asahi.com(朝日新聞社)の就活朝日2011」での連載を一部加筆

筆者プロフィール

楠木新(くすのき・あらた)

1954年(昭和29年)、神戸市生まれ。京都大学法学部卒業後、大手企業に勤務し、人事・労務関係を中心に、企画、営業、支社長等を歴任。勤務の傍ら、大学で非常勤講師をつとめている。
朝日新聞be(土曜版)にコラム「こころの定年」を1年あまり連載。07年10月から08年5月までダイヤモンド社のウェブサイトで娘の就職活動をリアルタイムに追ったドキュメント「父と娘の就職日誌」を掲載。
著書に「就職に勝つ! わが子を失敗させない『会社選び』」「就活の勘違い」など。

楠木新さんの主な著書

就職に勝つ! わが子を失敗させない「会社選び」
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就活の勘違い 採用責任者の本音を明かす (朝日新書)
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