グループ面接って何?「聞く姿勢」も見られている – OfferBox(オファーボックス) | オファーが届く逆求人型就活サイト

採用する会社側からみると、これから内定に向けて具体的な選考の手順を進める段階になります。

以前にこのコラムでも述べましたように、ネットを背景にしたエントリーの自由化によって、人気のある企業では1万通を超えるエントリーシート(ES)が学生から送られてきます。大手企業の人事部でもそれほど多くの社員はいませんので、応募した全ての学生に個人面接をするだけの余裕はありません。(⇒関連記事:「エントリーシートのポイントって何? 主題を1つに絞る」)

 

そのために適性検査やESの内容などで一定の人数に絞り込みますが、その1つの方策として、複数の就活生を同時に面接する会社が最近は多くなっています。人物を見るために個人面接と併用して行う会社もありますが、多くは予選といいますか、人数の絞り込みのために実施しているようです。

これから体験される方も多いと思いますので、今回はこのグループ面接を取り上げます。

この面接は、大きく分けて一般グループ面接と討論式グループ面接の2つに分かれます(これらの呼称はあくまで私が便宜上使っているだけで一般的な名称ではありません)。

 

a.一般グループ面接

個人面接の集合版といってもいいと思います。面接者1人と学生5、6人程度で行われます。面接者が履歴書やESを参照しながら、1人1人に志望動機や学生時代に取り組んだことを順番に聞いていきます。1人の学生が話している間、他の人は黙って横で聞いているだけになります。面接は20分〜30分で終了するので、1人が話せる時間は5分もない場合が少なくありません。

 

b.討論式グループ面接(自由討論式またはディベート式)

こちらは1つの共通の課題を学生5、6人で議論する形で行われます。ある課題に対して自分の見解を展開する自由討論式のものと、ある役割を与えられて(例えば、市役所の各部長になって市の予算争奪の議論をする)ディベートを中心にするものがあります。

どちらかといえば、一般グループ面接を採用している会社の方が多いと思いますが、娘の就活の時は、両者を合わせて50分間のグループ面接を実施した会社もありました。

 

エントリーの自由化が進む前は、一般グループ面接は事務職を中心とする一般職の採用などでよく行われていて、適性検査の結果と付け合わせて合否を決定していました。討論式グループ面接は、係長や課長などの管理職登用の研修の際に、管理者適性を見るために実施されたりしていました。会社側からみれば、このグループ面接は一度に多くの学生を見ることができるので効率的なうえに、参加者の相対順位を付けやすいメリットがあります。

 

一昨年の就活では、私の娘は3月上旬に初めてグループ面接を受けました。その前日に、「グループ面接は集団のコミュニケーションだから、周りの人の発言をよく聞いて、自分の話すことはその流れの1つだと思うことだ」と娘にアドバイスしたところ、妻から「それでは抽象的でよくわからないわ」と言われてしまいました。

 

面接への対応は実際に体験しながらでしか学べないのですが、コツを知っていると気づきが早くなる場合がありますので以下に留意点を示しておきます。

 

1)短く簡潔に話す

実際の面接では自分のPRをダラダラと話し続ける人がとても多いのです。準備してきたことを伝えたい気持ちは理解できるのですが、たくさん話したからと言って伝わるとは限りません。むしろ逆の結果になる場合が少なくありません。

 

面接では、簡潔に話さないと相手に受け取ってもらえないのです。特に討論式のグループ面接では、互いに知らない学生同士なので長い話になるとまず理解されません。具体的な対応としては、結論から先に発言するように意識するのも1つの方法です。

2)面接を受けている学生や周囲の状況に気を配る

一般グループ面接では、1人の学生が発言している時に、その内容を聞いていない人が少なくありません。面接官からは話していない人の態度も意外によく見えるものです。それも面接の一部であると考えていた方がいいでしょう。

 

自分よりも前に発言した学生の意見や周囲の状況を組み込んで発言すると自分の言葉が生きてきます。20分間の面接を6人で受ける場合も、自分の持ち時間は3分間と考えないことです。それまでの発言や流れを取り込めば20分全部を使うことも可能なのです。

 

たとえば自分が述べたいことが、既に面接者と就活生でやりとりがあった場合は、「先ほどの話と共通する点がありますが」「それと観点は異なるのですが」と前提条件にするとか、自分が会社を志望する理由を述べる際に、その場の面接官の言動と関係づけるとか(無理にこじつけてはいけませんが)、全体の流れを把握しながら発言することです。これは実際の社内会議でも社員に求められることですが、必ずしも充分になされているとは限りません。

 

3)課題の本質は何なのかを問う

討論式の面接では、議論が混乱したり、暗礁に乗り上げたりします。その時に、今までの議論のポイントを一言で整理、定義づけたり、次への展開の道筋を明らかにする発言をすると、とても効果的に映ります。そのためには、参加者の発言や議論の流れを受け入れながら(否定せず)、課題の本質は何なのか、なぜこういう議論になっているのかを常に意識しながらグループ面接に加わることだと思います。

 

グループ面接は、個人面接の延長という人もいますが、基本は異質のものと考えた方がいいでしょう。集団の中での役割や他者とのかかわりを見ることが中心になるからです(特に、討論式の場合に顕著)。すこし以前の流行語でいう「KY(空気が読めない)」になっていないかに、自分の発言が加わって判断されると考えればいいでしょう。

 

まだ経験していない人はピンとこないかもしれませんが、以上述べたことを頭に入れてグループ面接に臨まれるといいと思います。

「asahi.com(朝日新聞社)の就活朝日2011」での連載を一部加筆

 


 

筆者プロフィール

楠木新(くすのき・あらた)

1954年(昭和29年)、神戸市生まれ。京都大学法学部卒業後、大手企業に勤務し、人事・労務関係を中心に、企画、営業、支社長等を歴任。勤務の傍ら、大学で非常勤講師をつとめている。
朝日新聞be(土曜版)にコラム「こころの定年」を1年あまり連載。07年10月から08年5月までダイヤモンド社のウェブサイトで娘の就職活動をリアルタイムに追ったドキュメント「父と娘の就職日誌」を掲載。
著書に「就職に勝つ! わが子を失敗させない『会社選び』」「就活の勘違い」など。

楠木新さんの主な著書

就職に勝つ! わが子を失敗させない「会社選び」

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