スペシャルインタビュー

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世界を俯瞰し、多くのビジネスリーダーを輩出してきたグロービス堀氏が語る、時代の行く先。変化に適応した会社が伸びていく未来。

いま、社会の仕組みが急激に変わろうとしている。世界的な変化が起こり始めた今、リーダーはどうあるべきか。そして人事はどうあるべきか。どんな人材が活躍し、変化にどう対応すれば良いのか。

 

ハーバードビジネススクールでMBAを取得、住友商事を経て、株式会社グロービスを設立。経営大学院で多くのビジネスリーダーを育成、輩出する一方、ベンチャーキャピタルで企業の成長も支える、グロービスの代表 堀 義人氏に、株式会社i-plug代表 中野智哉が、この時代の行く先を聞いた。

 

― 世界で活躍する人材とは。

株式会社i-plug 中野智哉(以下、中野):

堀さんは、ダボス会議などで世界の変化を見ていらっしゃいますよね。堀さんから見て、世界の中の日本という視点で、今後活躍するのはどんな人材だと思われますか?

 

グロービス 代表 堀義人氏(以下、堀氏):

リーダーの資質として必要なことは三つです。一つ目は、経営の意思決定ができる「知識力」。二つ目は、複雑な環境変化の中で明確な意思決定ができる「考える力」。三つ目は、多くの人材を引っ張っていけるコミュニケーション能力やリーダーシップを含む「人間関係能力」。この三つを兼ね備えていることが大前提ですが、それに加えて“志”を持った侍ですね。価値観や哲学、使命感、世界観、歴史観。そういった自分の軸を持った人が活躍すると思います。何のために生きてきたのか、何のために自分の命を使うのかということを明確にわかっている人だと思います。

 

中野:

志や使命感を持った人が世界でも活躍するのですね。

 

堀氏:

世界で活躍する人で、世の中を変えていく力を持っている人は、明確な使命感を持っていますね。そういった人は多くの人に伝播させる力があります。世界で活躍するにはさらに英語力、国際的視野、そして異文化コミュニケーション能力が必要になります。この三つを持っている人が成功すると思います。

 

― 人事領域における“発想の転換”が成長の核。

 

中野:

私もグロービス卒業生ですが、堀さんの著書名にもなっている“創造と変革の志士”になりたいと思い、起業しました。グロービスでは大学院でそういった志士を育てていると思いますが、企業の中で考えると経営者、マネジメント層、人事が人を育てています。人事というのは企業の中で大変重要な仕事をしていると思いますが、これからの人事のあるべき姿はどのようなものか、お考えをお聞かせください。

 

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堀氏:

人事はこれから、発想を根本的に変える必要があると思いますね。これまでは大量生産型の画一的な業務を行う、クオリティーコントロールを行う改善型人材の採用でした。今後は、採用の部分から、評価、プロモーション、育成まで、発想をガラっと変えていく必要がありますね。画一的ではなく、尖った人材の採用。定型的な業務ではなく、発想力豊かでクリエイティブな人材の採用が重要です。

 

そして、働き方も変わっていきます。定時で仕事をするのではなく、自由な時間に仕事ができる環境が必要です。出入りも自由。終身雇用ではなくなってきていますから、人事はフレキシブルな発想に変えていかないと成功し得ないですね。性別も国籍も文化も宗教も、あるいは能力も。雑多な人々が集まってくるほうが強いクリエイティビティのある組織になるということが、リサーチでわかってきました。

 

しかしそういった人々は、ルールに従順に従うということがありません。自分がやりたいことを自由闊達にやりながら、企業に対する貢献度合いが明確なバリュー、報酬として返ってくる、「正当に評価される」ということを要求します。

 

今までのように全員が正社員ということではなく、プロフェッショナル契約社員や派遣社員、時短勤務、クラウドソーシングなど、様々な形態で勤務ができる体制が必要になります。人事にとっては頭が痛い問題かもしれませんが、そういったことを柔軟にできる会社がこれから伸びてくると思います。

 

― “人に企業が合わせる時代”の到来。

 

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中野:

グロービスでは、中途採用をされていると思いますが、多様な人材を採用するときに採用の要件はどのようなものなのでしょうか?

 

堀氏:

昔の発想は“企業に人を合わせる”というものでしたが、今は“人に企業が合わせる”時代になってきています。「自分はこれだけの給料が欲しい」、「1日3時間だけ働きたい」、「こんな能力があるから、この仕事だけやりたい」というような、働く人のわがままを聞いてあげられる柔軟な人事体制が必要です。

 

ただしそうなるとバラバラになってしまうので、最低限合わせないといけないのは、ビジョンやミッション。理念に対する共鳴感ですね。勤労意識や向上心、チームワークなど、多くの能力を組み合わせて体制を作っていくことが必要な時代になってきました。

 

中野:

体制を作っていくこと、大変ですが重要ですね。まずはそういった人材を採用するところも大事かと思いますが、まだまだそういった人材を採用するツールが少ないように感じます。堀さんはどうお考えになりますか?

 

堀氏:

いち早くやったところが勝っていくと思いますね。ニーズが必ず出てくるので、それに合わせたサービスも生まれてくるでしょう。自由闊達で挑戦的な人が集まっている会社が普通になり、それに合わせて人事制度が出来上がっていくと、そういったサービスも成長していくはずです。

 

派遣も紹介も境目がなくなってきましたよね。クラウドソーシングももっと盛んになると思います。働き方に関しても柔軟に対応ができる会社が成長していきます。変化に適応した会社が伸びていくでしょうね。

 

― ユニークであれ。知られることに貪欲であれ。

 

中野:

最後に、これから社会を変えていく側になるには、企業はどんなことに取り組むべきでしょうか。

 

堀氏:

発想を思いきり尖らせるといいですね。一つは他の会社がやっていないユニークさを出すこと。二つ目は、それを世界に知らしめる方法を持つことです。カンファレンスに参加する、登壇して発言する、執筆する。目立たないと、これからの時代は多くの人の注意を引かない。注意を引かないと、世の中の人にとっては存在していないと同じです。“知られる”ということに対して、熱心にやってみると良いと思います。

 

それをやった上で、ビジネスモデルを柔軟に、変化を先取りしていく。AIやロボットなどテクノロジーの進化を取り入れることも重要ですね。生産性を上げる業務のアウトソーシング。そういったマインドマップじゃないといけないと思います。

 

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これまでの当たり前だった発想からの脱却、そして新しい時代に合わせた人材活用の形が必要になってくるだろう。日本はいま、働き方、能力の活かし方がガラッと変わる、その入り口に来ている。変化を先取りするか、流れに乗るか、乗り遅れるか。企業にとっては重要な局面に来ているのだろう。

 End.

(文:松田真弓 写真:大丸剛史)

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グロービス経営大学院 学長
グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー
堀義人

京都大学工学部卒業後、住友商事株式会社に入社。米国ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。帰国し、新規事業開発などを手がけた後、同社を退 職。1992年、株式会社グロービスを設立。若手起業家が集まる「YEO(Young Entrepreneur’s Organization)」の日本初代会長に就任。99年、エイパックス・グロービス・パートナーズ(AGP)、現・グロービス・キャピタル・パート ナーズ(GCP)設立。現在、経済同友会幹事、日本ベンチャーキャピタル協会理事、世界経済フォーラム(WEF)主催のNew Asian Leaders 日本代表などを歴任中。2006年4月、グロービス経営大学院を開学し、学長に就任した。著書に、『人生の座標軸』(講談社)、『吾人(ごじん)の任 務』(東洋経済新報社)など多数。

 

中野

株式会社i-plug 代表取締役 中野智哉

1978年12月9日兵庫県生まれ。2001年中京大学経営学部経営学科卒業。2012年グロービス経営大学院大学経営研究科経営専攻修了(MBA)。株式会社インテリジェンスで10年間求人広告市場で法人営業を経験。また新卒採用面接や新人営業研修など人材採用・教育に関わる業務を経て、2012年4月18日に株式会社i-plugを設立。


2015年8月18日公開 | 堀義人氏 対談

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