サバンナ就活:ダメな私を採用してください

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みなさん、こんにちは。サバンナ系女子大生のあやです。

前回、私は『私の取扱説明書を作ってみた!』というお話をさせて頂きました。“ずっと事故PRを繰り広げていた私が『取扱説明書』に、自分の素をそのまま出すことで事故が自己になりました。”というお話だったのですが、まだ読んでないよ!という方はぜひそちらから読んでみてください!(第1話はこちらから)

さてさて、今回は私とある企業さんとのエピソード『ダメな私を採用してください』というお話をさせて頂きたいと思います!!

少女漫画やドラマの主人公は、家でどんなにぐーたら女子でも仕事が出来たり、学校ではきちんとキャラだったりしますよね。
家ではビール片手に寝ころびながら野球中継を見る系女子でも、職場ではキラキラしっかり仕事します系女子とか。「そんなやつおるかい」と今まで私は思っていたのですが、でも気づいちゃったんです。

あ、それ私だわ。と

私が思うに、ぐーたら女子がなぜ職場では仕事ができるかというと、『嫌われたくない』『いい人に見られたい』という心理が働くからだと思います。

就職活動では、私もその心理から気づかないうちに『優秀でなければいけない』『PDCAは秒速で回せなければいけない』『リーダーシップがとれる人間じゃないといけない』など、自分の力量よりも、はるか上にある自分像を作り上げてしまっていました。

そしてもちろんそのスタンスで面接も挑んでいました。『今まではこういう失敗をしてきました。しかし、その経験の中で私は様々なことを学び、現在働かせていただいているインターンシップでは~~~』と。
こんな感じで、私の幻想の人物像はどんどん、私の中でも企業さんの中でも成長していったのです。

しかし、ある日突然そんな”意識鬼高いスーパー学生な自分像”があっけなく崩れる日がやってきたのです。

崩れ去る自分像

昨年の12月。ある企業さんの選考の1つで2日間のインターンシップ選考がありました。
3人1グループで課題解決案を提出するインターンシップで、もちろん私はその中でリーダーポジションでした。

私の中では、”意識鬼高いスーパー学生な自分像”が働いていました。
”このインターンでは1位をとらないと…。PDCAは秒速で回せないと…!!リーダーシップがとれる人間じゃないと!!”

だって私はどんな状況でも課題を解決できて、色んな失敗から学んできた意識鬼高いスーパー学生(幻想)なんだもん!!

しかしながら、現実の平凡学生(私)は全くマネジメントができませんでした。

1日目は、私たちのチームの進行が一番遅く、タスクが全く前に進まない状況で終始私はイライラしていました。次の日は朝から中間プレゼンテーションの予定なのに、私たちの班だけが全く資料が完成せず、徹夜でなんとか形にする悔しさ。頭の中は”いかに仕事を前に進めるか!””議論を前に進めるか!”でいっぱいいっぱいでした。
さらに追い打ちをかけるように、その夜メンバーからは「ちょっと雰囲気が怖いかな」というフィードバックをもらい、どん底に落ち込みました。

2日目、昨日の反省を活かして”明るく楽しいグループ”にマネジメントするはずが、引き続きタスクが進まず時間だけが刻々と過ぎ、イライラを募らせていました。そしてギリギリまで、どの課題にどうアプローチするかが決まらず、最終プレゼンテーションの30分前に無理やり解決策を決めて、プレゼンテーションに望みました。

もう飛行機の緊急着陸ばりの緊急レベルで案を着陸させ、ホワイトボードにほぼ整っていないアイディアを書きなぐりプレゼンテーションをしました。
もちろん、そんな短時間で作った解決策が素晴らしい出来栄えになるわけもなく…。審査の方からは苦笑いを頂き、「あーーーもう終わった」と心の中でつぶやきました。

もうこの企業さんとのご縁も終わり。意識鬼高いスーパー学生な私(幻想)も終わり。すべてが終わった気がしました。

なみだ。なみだ。なみだ。

そのプレゼンテーション後、私の担当人事さんとの面談がありました。人事さんから、この2日間のインターンシップのフィードバックと人事目線の感想をいただき、私は黙って聞いていました。

もちろん、いい評価なんてゼロと言っても過言ではないぐらいなかったです。人事さんの「僕はいいと思うけど、」という”なぐさめ前置詞”が、心に染みました。
自分の無力さと理想と現実の力量差を知り、悔しくて悔しくて下唇を噛みしめました。

そして、一通りのフィードバックが終わり、人事さんから「やってみてどうだった?」と話を振られたときには、もう私の頬に涙が伝っていました。

「マネジメント、上手くできなかったんです。」

私がどれだけダメダメなリーダーで、なかなか進まない状況にイライラして、メンバーに迷惑をかけたこと。
コミュニケーションをしっかりとれず、グループをピリピリさせてしまったこと。本当はコミュニケーションは私がずっと抱え続けている課題で、ずっと挑戦し続けては失敗しまた挑戦しては失敗してること。だからそんな何事も簡単に学びを活かして乗り越えられるような人間じゃないこと。

「だから私はどんな状況でも課題を解決できて、色んな失敗から学んできた意識鬼高いスーパー学生では断じてないんです!!」
もう涙では足りず鼻水もたらたら流しながら、ぐちゃぐちゃになりながら話しました。
人事さんは「うん、うん」と相槌を打ちながら聞いてくださっていました。

ダメな私を採用してください

その後その企業さんとはどうなったか。
審査員の方から苦笑いをもらった課題発表、ダメダメなマネジメントの私でしたが、インターンシップ選考には無事合格していました。

ずっと自分の力量よりも、はるか上にある自分像を作り上げてしまったインターン。
でも、もしあの時私が涙をこらえ、強がりを続けていたら。もしあの時私が優秀な人間のふりを続けていたら。もしあの時私がこの失敗を、メンバーのせいにしていたら。きっと採用してもらえなかったと思います。

人事の方々はもちろん課題のクオリティー、チームとのかかわり方も重視されていると思います。
しかし今あの時の鼻水と涙を振り返ると、むしろそれよりも課題やグループワーク、面接を通して“この子はどういう人格なのか”に注目されていると思います。そこで、企業と合うか合わないかを測っているのです。

要するに”優秀であること”が”あなたと働きたい”に必ずしもイコールではないということです。

後日、人事の方からこのようなフィードバックをもらいました。

「僕は、あやさんの素直で嘘のない性格、たまに我が強くなる一面もありつつそれだけ意志を持っていること。そしてきちんとそれも含めて反省しようとする姿勢をとても評価してます。かつ一緒に働きたいと思っています」

そして、その企業さんがいまの内定先です。

さて感動のストーリー的な終わり方になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます!

次回予告!!

第3話:志望企業はこちらから狩りにいけ!!