後悔しない企業分析の方法:自分と企業の方向性の一致編

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皆さんこんにちは。ライターの秋山健一です!
企業分析についてのアレヤコレヤをご紹介しつつ自分でもやってみるこのシリーズ。
前回は『企業分析の基礎についてお話ししました。「企業分析って何じゃ?」という人は、そちらから読んでいただければと思います。 「企業分析の基礎はバッチリだぜ!」という人は、引き続きお付き合いください!

 

さて、前の記事では企業分析の大まかな全体像を説明し、そこで大事になってくる3つのポイントをお伝えしました。もちろんわかりますよね?そう! 「誰と、何を、どうやるか!」です。言い換えれば「企業との方向性の一致」「企業の将来性」「働く人との価値観の一致」の3つです!
今回はその中から「企業との方向性の一致」について深掘りしていきます! 企業と自分の方向性を探るそもそもの理由からはじめ、自分と企業が同じ方向を向いているのかを調べる方法をお伝えしたり……と盛りだくさんでお伝えします。

 

なぜ『自分と企業との方向性の一致』を分析する必要があるのか

 

「愛とは、お互いを見つめあうことではなく、ともに同じ方向を見つめることである」

by サン=テグジュペリ

 

「星の王子様」の作者がこう言っているからではありませんが、企業に就職するにあたって自分が進みたい方向と企業が進みたい方向が一致していることはとても大事です。仕事を通して自分がやりたいと思っていることと、企業がやりたいと思っていることがズレていると、働いているうちに違和感が積もってしまいます。バンドだって音楽性の違いで解散するんですから、社員だって方向性の違いで退職するのは自然なことですよね。
皆さんの周りにも社会人の先輩やインターネットの書き込みなどでこのような人を見たことはありませんか?

 

新卒2年目です。『地方から日本を元気にしたい』という想いから人材企業に就職しました。しかし今企業は関東・関西を主に展開しており、地方進出は出来ていません。そういった事業を提案しようと思っても、毎日営業で事業を考える時間がありません。転職すべきでしょうか?

 

 

1度は聞いたことがある悩みですよね。実際に退職理由ランキングの上位にランクインしているのが「企業の方針や組織体制、社風などとのミスマッチ」です。

『自分と企業の方向性の不一致』で転職を決めているのは、新卒3年以内で転職する社会人の10人に1人以上とも言われています。結構大きな人数だと思いませんか?このような人は就職活動時期に「やりたいことと少し違うけど…ま、いいか!」と無視してしまったり、そもそも企業分析で『自分と企業の方向性の一致』を分析できていないので、入社後大きなギャップを感じてしまうのです。

 

それでは次に、企業の方向性を確認する方法を紹介していきましょう。

 

企業の羅針盤はどこを指すのか?

 

企業の方向性を確認するためには2つのポイントに注目します。

1・企業のビジョンや経営理念に自分が共感できるか

2・そのビジョンを企業は実践しているか  の2点です。

つまり「この企業の言ってることカッケー!」だけでなく「マジで実現してやがる!」が大切ということです。いくら良いことを言っても実現しないと意味がないですからね。

 

ではどうすればその2つがわかるのでしょうか?
実は難しいことは何もありません。就職活動をしていれば普通に手に入る情報(HP・パンフレット・社長のコラム・ニュースなど)を丁寧に読み取っていくだけでいいのです。大事なのはそういった情報をただ流し読みするのではなく、注意深く読むこと。 「この企業のビジョンは何か」「それを実現しているか」を常に頭において読み取っていきましょう。

 

『自分と企業の方向性の一致』の読み取る方法

 

注意深く丁寧に読み取るというだけでは、まだ少しわかりづらいかもしれませんね。
フレームワークとしては次のポイントが明確になれば完璧と言えるでしょう。

 

読み取るポイント:企業の情報から「目的」「道筋」「道具」を見つけ出す

企業には必ず作りたい社会、もしくは社会において成し遂げたいことがあります。これを「目的」とします。そして「目的」があるならばそこへ向かうまでのプロセスも考えられているはずです。これを「道筋」とします。それなら今現在その企業が「道筋」を進むために生み出したものや利用しているものがあるはず。これを「道具」とします。

 

多くの場合はこれが
「目的」=経営理念 ・「道筋」=成長戦略 ・「道具」=提供サービス・商品 となっています。
企業パンフレットやHPによく出るキーワードを上げてみました。

「目的」 ◯◯を実現・◯◯な社会を

「道筋」 ◯◯のために・よりよい◯◯を

「道具」 「具体的なサービス」を確認する

これが全てではありませんが、キーワードとして見ていただけるといいかと思います。

 

分析してこそ企業分析

 

ここまで『自分と企業の方向性の一致』についての読み取り方をお伝えしてきましたが、「目的」「道筋」「道具」を洗い出して終わりではありません。自分のアタマで考えてみることが大切です。
例えば「新しい当たり前を作り出す」という経営理念を掲げている企業があるとします。「新しい当たり前」とあるにも関わらず、ありふれた事業を展開していたとしたらいかがでしょうか?ただ読み解くだけでなく「本当にその事業は目的を達成するために必要な事業なのか」を自分で考えてみることが大切です。
同業界の企業がどんな事業を立ち上げているのか、どんな違いがあるのかを本やインターネット、パンフレットを使って調査してみるのも必要ですね。

 
実際『自分と企業の方向性の一致』を皆さんご存知の「あの企業」で分析したお話は、「後悔しない企業分析の方法:自分と企業との一致(実践編)」からご覧いただけますので、ぜひ合わせてご覧ください。