東京・関東圏以外の学生の採用に苦戦していた。
−−まずはじめに、OfferBox導入前の採用状況について教えてください。
a.導入以前の採用ツール・サービス
ナビサイトと自社ホームページを活用していました。
−−どういった採用課題があったのでしょうか。
「待ち」の採用だと、どうしても母集団の割合が本社のある東京をはじめとした関東圏に偏っていました。
また、製品の認知度は高くても、企業としての認知度には課題があり、自社への応募の動機付けに苦戦していました。
カルチャーフィットを重視したターゲット設計を行い、アプローチを実施。
−−どのような理由でOfferBoxを導入されたのでしょうか。
導入当時は、IT業界を志望している学生さん以外にリーチできるツールが他にありませんでした。
また、実際は文系学生さんをはじめとした非情報系の学生さんも多く入社されているのですが、セキュリティ業界に対する学生さんの心理的ハードルが高く、「知識がないと入社はできないのではないか」と選考を避けられている状態でした。
そのような背景で、「待ち」の採用から「攻め」の採用へシフトするために、ダイレクトリクルーティングサービスの導入の検討を始めました。
−−導入に際し、OfferBoxにどのようなことを期待されていましたか。
ナビサイトではリーチできていない「IT業界を志望していない層」にアプローチできることです。
特にOfferBoxは自己PRだけではなく、将来像や志望業界・志望職種、また就活軸など、項目が充実しているので、IT業界以外を志望されている方でも“この方の就活軸ならばセキュリティ業界が合うのでは、興味を持っていただけるのではないか”とマッチングがしやすい点も継続している理由です。
−−OfferBoxの活用方法について教えてください。
a.Targeting:自社に合った採用ターゲットの設定
スキルセットだけでなく「自社のカルチャーとフィットするか」を重視していました。
当社では社員の行動指針として3CiTというコアバリューがあります。このコアバリューを基に、様々なバックグラウンドの方々と互いに尊重し合い、協力しながら取り組んできたか、また困難な目標に対しても変化を恐れずにチャレンジをしてきたかなど、学生時代のエピソードを見ながらオファーを送っています。
b.Messaging:ターゲットに対して打ち出す内容の作成
プロフィールをしっかり読んだうえで、オファーする学生さんに合わせてメッセージをお送りしています。
オファー文面の冒頭で「自社とどういった点がマッチしているか」をしっかり伝えるようにすることも心がけています。
c.Processing:採用プロセスの設計
オファー承認後、OfferBoxユーザー限定の少人数説明会を実施していました。
内定者が就活生の相談を受けるイベントは、学生からも反響があります。距離が近い内定者に話を聞くことで、進路や就職活動に迷っている学生のヒントに繋がると考えています。
自社に興味のある学生には、夏期インターンシップをはじめとした自社イベントに参加していただき、そのまま選考ルートに進んでいただきました。
選考中は1to1のコミュニケーションを心がけ、個々に合わせた情報提供やフォローをしています。
−−学生とコミュニケーションをとる際に意識した点はありますか。
学生と距離ができないように、なるべくフランクにコミュニケーションをとっていました。
LINEのように記号や絵文字などを活用して、心理的ハードルを解消していました。
−−実際にオファーした学生の印象はどうでしたか。
プロフィールや過去の経験を読んでから送っているため、実際にお会いしてもカルチャーフィットした学生に多く会うことができました。
また、他媒体と比較しても、事前に企業のことを調べた上でオファー承諾をしてくださっているため、志望度が高く、積極的にコミュニケーションをとってくれる学生が多い印象です。
−−カスタマーサクセスが行ったフォロー内容について教えてください。
過去の実績に基づいた検索条件の設定サポートをしてくださっており、19卒に導入した時からずっと活用させていただいています。
また、OfferBoxユーザー限定の少人数の会社説明会も、カスタマーサクセスの方のアドバイスから生まれたイベントです。
母集団も2倍以上、関東圏以外の学生からのエントリーも大幅に増加した。
−−OfferBoxの効果について教えてください。
他業界を志望している学生にリーチすることができ、母集団の人数増加に繋げることができました。
当社のオファーを受けてからセキュリティ業界に興味を持ったという内定者もいます。
東京・関東圏に母集団が集中している課題も合わせて解消。
OfferBoxを導入してから、関東圏以外の学生からのエントリー数は全体の50%近くまで増えました。
1to1のコミュニケーションが取りやすいこともあって、ナビサイトと比較して、内定承諾率も圧倒的に高いです。
−−OfferBoxを導入してみて、採用活動に変化はありましたか。
OfferBoxによって、イベント参加後や選考途中に、個別に連絡を取ることが可能になりました。
志望意欲醸成に役立っていると感じています。
−−OfferBox導入前と現在で、印象に違いはありますか。
大型イベントに参加して母集団を多く集めても1to1のコミュニケーションがとれずに、選考に繋がらないことが多々ありました。
繰り返しになりますが、OfferBoxを導入して1to1コミュニケーションができるようになり、想像以上に母集団形成から内定者フォローまで上手くいくようになりました。
当たり前ですが、企業と学生の相互理解の重要性をあらためて知りましたね。
−−最後に、今後採用において力を入れていきたいポイントを教えてください。
過去の実績に基づいたOfferBoxの活用を加速させていきます。
また、ESやプロフィールのデータ分析を進めて、よりマッチした学生にアプローチしていく予定です。