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大学訪問で、大学との良好な信頼関係を築き、継続的・安定的な採用をめざす。

〇大学との信頼関係強化を図り、学生獲得の一手法として期待されている大学訪問
〇費用は訪問する採用担当者の人件費と移動にかかる交通費くらいの低コスト手法
〇多様化が予想される採用戦線にも、大学とのリレーションで時代の流れに即した対応が可能
〇地道に訪問を重ね信頼関係が築ければ、安定継続的な母集団形成が可能

売り手市場という逆風環境のなか、優秀な学生を確保することはどの企業にとっても課題となっている。そのような状況下、大学との関係強化を図り、採用活動の一手法として期待されているのが大学訪問だ。しかし、やみくもに訪問すればよいものではなく、しっかりと考えた戦略に基づいた訪問なくして、期待する学生獲得には結びつかないことを知ってほしい。今回は効果的な大学訪問のポイントを解説する。

 

新卒採用における大学訪問の目的

大学訪問の主要な目的は、求人票や入社案内パンフレットなどを就活生が利用する場所(就職課、就職支援室、キャリアセンターなど)に置いてもらうこと、学内合同企業説明会・セミナーなど就活イベントへの参加企業に加えてもらうための申し入れをすることだ。

一歩進んで、就職課担当者や研究室の教授と面談を重ねることで、自社を理解してもらい信頼関係が築ければ、自社に合った学生を紹介してもらえる可能性もある。

 

大学訪問を行うメリット・デメリット

 

<メリット>

 

低コスト

活動のためのコストがほとんどかからない。求人票の掲示やパンフレット設置は無料だ。実際にかかる費用は、訪問する採用担当者の人件費と移動にかかる交通費くらいのものだ。

ターゲットを特定した母集団形成ができる

はじめて大学訪問を行う年は、まずは自社にOB・OGが在籍する大学の中からターゲットとしたい数校程度を選んで実施してみるのがいいだろう。自社にOB・OGがいる大学であれば話を聞いてもらいやすい。また、複数の大学にアプローチしてみることで、ノウハウの蓄積にもなるし、大学側の対応パターンをその数だけ体験することができ、次回、別の大学訪問時に向けた改善策を練りやすくなる。

研究室の教授、学生の紹介が期待できる

キャリアセンターとの関係性が構築できれば、ターゲットとなる研究室の教授や、学生を直接紹介してもらうことも期待できる。

新卒採用形態の多様化や突発的なイレギュラーにも対応できる

2019年4月に経団連が表明した通年採用の拡大や、「就活ルール廃止」宣言、さらに今年のコロナ禍による2021卒就活・採用戦線の混乱など、学生は不安を抱えながら就活に臨んでいる。企業側は大学とのコミュニケーションや連携を深めていることで、いち早くそれらのイレギュラー対応の情報(リモートセミナー・Web面接、通年採用情報など)を提供できるほか、自社だけの効果的な採用活動を実現しやすくなる。

<デメリット>

 

信頼関係構築に時間を要する

単に求人票を掲示するだけなら初回の訪問でも可能だが、学生への紹介や学内企業説明会やOB・OG懇談会などへの参加要請をもらえる信頼関係を築くにためには、それなりの時間が必要である。年数回の訪問や毎年の訪問が必須である。

人件費など付帯費用は発生している

年に数回、複数の大学を訪問すれば、それなりの時間・日数が費やされる。動くのは人(採用担当者)であり、その社員の時間と人件費を使っていることも忘れてはならない。

地方の大学訪問は非効率

都市部にある大学の訪問は、1日に何校も回ることが可能であるが、地方にある大学の訪問の場合には、大学数や交通網を考えるとそれほど多くの大学を回ることは難しく、あまり効率的とは言えない。

 

大学訪問の進め方

 

1.採用ターゲットを設定する

採用ターゲット像(ペルソナ)を具体的に設定する。ターゲット像に盛り込む具体的な項目は以下のようなものがある。
・出身大学、学部学科 ・専攻分野、得意分野 ・サークル活動や部活動での役割・立場など

2.訪問する大学を選定する

ペルソナが決定したら実際に訪問する大学を選定する。初めて大学訪問を行う場合、自社にOB・OGがいる大学や会社所在地に近い地元校などから始めるのがよいだろう。ただし、採用実績のない大学でも、事業分野が学生にとって有意義と感じてもらうことで、積極的に取り計らってもらえる場合もあるので、次回以降は訪問対象とするべきである。

3.アポイントを取る

ターゲットが文系の場合はキャリアセンター、理系の場合は自社の事業と関連する専攻の研究室の教授にアポイントを取る。大学HPの「企業向け情報」などに訪問の案内が掲載されているので参考にしたい。

 

大学訪問を行うためのポイント

 

1.訪問準備と実際の訪問

事前準備として、訪問先の学校について下調べをすることは必須である。学生数や毎年いつ頃合同説明会や就職セミナーを行うのかなどを知っておくことで担当者の印象はよくなる。名刺、パンフレット、求人票を準備するとともに、自社のPRや独自の情報、採用したい人物像などを手短に説明できるようにシミュレーションしておくことも大切だ。単にパンフレットを広げて長々説明して終わりでは、次の訪問機会はないと心得たい。

大学にもよるが、数多くの企業が一時期に集中して大学訪問に訪れるので、キャリアセンター担当者は多忙である。一度に長時間、世間話を交えて多くを話し合うことは難しい。ゆえにメインの目的(話題)を決めて臨むことが大切だ。特に2020年のようなコロナ禍による就活・採用活動の混乱時に、大学や学生に有用な情報をタイムリーに提供(訪問は難しいが)することも心がけたい。

2.訪問後のお礼

訪問後に感謝を伝えるメールをすぐに送るのはもちろんだが、自社に対する疑問(質問)や要望をいただいた場合、すぐに対応することが大切だ。小さな気配りが良い関係性の構築につながる。

その年の採用活動が完了したときは、報告を兼ねてお礼のあいさつに伺うことも忘れてはならない。翌年以降の採用につなげられるように、たとえ採用がゼロだったとしてもきちんとお礼をするのが重要だ。

3.同じ担当者が訪問し続ける

信頼関係を構築するために、同じ採用担当者が訪問することもポイントとなる。同じ人が訪問回数を重ねることで信頼関係も育まれ、踏み込んだ話ができるようになる。

4.OB・OGがいる場合、同行する

OB・OGがいる場合は、現在どのように活躍しているか伝えることはもちろんだが、可能であれば一緒に訪問したい。担当者の企業に対する好感度、親近感が違ってくる。

5.大学側の状況に配慮し、長期的な展望で関係を構築すること

訪問回数や時期に関しての正解はないが、現在の就活ルールに則った訪問であれば、翌年度の求人票や会社案内パンフレットを提出するために広報解禁前の1~2月、1度目の選考が落ち着く7月頃、内定のお礼や結果報告で10月と、年3~4回を目安に大学側の事情を考慮しつつ訪問するのがよいだろう。ただし、昨今の就活早期化の影響、例えば「サマーインターンシップ」への対応で、初回の業界研究セミナーを3年次の5月に行う大学があるなど、これまでの年間スケジュールは通例にならないと考えたほうがよい。重複するが、訪問する大学の学事日程などは事前に調べたうえでタイムリーな訪問を心がけてほしい。

成果が表れるまでにはある程度の期間を必要とする場合もある手法だが、地道に訪問を重ね信頼関係が築ければ、安定継続的な母集団形成が可能となり、ターゲットを絞った優秀な学生の採用につながる。

まとめ

大学訪問はとにかく信頼関係の構築が大切である。大学訪問の際のポイントを押さえ、大学側との良好な関係を構築したい。

〇大学訪問は、メディアやツールを使う手法とは違い、すぐに実行できコストもほとんどかからない、採用担当者としては実践しやすい手法と言える。
〇しかし、成果が表れるまでにはある程度の期間を必要とする手法であり、地道に訪問を重ね信頼関係が築ければ、安定継続的な母集団形成が可能となる。
〇メインの目的(話題)を決めて臨むことが大切。とくに2020年のようなコロナ禍による就活・採用活動の混乱時に、大学や学生に有用な情報をタイムリーに提供することも心がけたい。
○訪問のお礼、同じ担当者が訪問するなど、地道な関係づくりが大切である。


2020年9月25日公開