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「採用マーケティング」を採り入れ、自社の採用力を高める

〇採用マーケティングとは、自社の欲しい人材に、自社の魅力を伝え、入社を促すまでの活動
〇採用マーケティングによってマッチ度の高い人材を効率的に獲得
〇同時に人材の長期的安定採用を実現
○採用マーケティングを実践するための方法

人材確保が企業の大きな課題となっている昨今、採用活動にマーケティング思考を当てはめる「採用マーケティング」に注目が集まっている。自社の採用戦略に基づいた「欲しい人材」と「自社の魅力」を明確にし、さまざまなチャネルを通じてアプローチしていく採用マーケティング。今回は、その基本と実践方法について解説する。

 

採用マーケティングについて理解する

 

採用マーケティングとは

そもそもマーケティングとは、「企業が顧客の真のニーズを探り、最適な形でサービスを提供しながら、あらゆる手法を用いて市場をつくっていく活動」(日本マーケティング協会)と定義されている。その概念を採用活動に当てはめた採用マーケティングは、自社の欲しい人材像を想定し、そのターゲットに自社の魅力を周知し、ターゲットに就職先として自社を選んでもらうための活動といえる。

 

採用マーケティングの概要(プロセス)

マーケティングファネル(漏斗)は、顧客が商品やサービスを購買するまでのプロセスを図式化したものであるが、それを採用活動に当てはめ、求職者の行動と対比すると上図のようになる。

これまでの採用活動では、就職ナビなどを通した情報発信が主体だったので、ファネルにおいては会社を調べて興味を持つ「顕在層」を対象として採用活動をスタートしていたことになる。マーケティングの考え方を採り入れた場合、「顕在層」の前に「潜在層」があるので、この潜在層にどうアプローチするかが大きなテーマになる。潜在層に効果的にアプローチするためには、就職意識(ニーズ)がなくても接する(認知させる)ことができる情報発信が重要となる。

 

採用マーケティングを採り入れるメリット

 

マッチ度の高い人材を効率的に獲得

採用マーケティングでは、ターゲットを絞り込んでアプローチするため、マッチ度の高い人材からの応募比率を高めることができる。ターゲット外人材からの応募が多数含まれる従来の採用手法では、それらの人材をふるい落とす作業に多くの労力をかける必要がある。それに対して、最初からターゲットからの応募を集めることができれば、自社の魅力を認知させ、入社意欲を高めることに注力ができるようになる。

 

人材の長期的安定採用を実現

採用マーケティングは、会社の魅力を発信することで認知度を高めるだけでなく、ファンを増やすための活動、つまり「潜在層」の拡充と言える。ファンを増やすことで自社に興味を持つ母集団形成が可能となり、結果的に採用候補者を見つけやすい状態を長期的につくることができる。

 

採用マーケティングの実践方法

採用マーケティングを戦略的に行うためには、「自社のアピールポイントを整理」することが大切である。そして、「求める人物像(ペルソナ)の明確化」、「競合他社理解」も欠かせない。

 

自社を理解し強み(アピールポイント)を明確化する

まず、会社の考え方(企業理念)、目指す方向(経営理念)、存在意義を理解する。求職者が理念に共感できるよう、採用担当者自身が理念を理解しておくことは最低条件である。また、これまでに入社した社員から、自社に「興味・関心を持ったきっかけ」「最終的に入社を決めた理由」などをヒアリングし、自社の強み・魅力を明確化するとともに、その打ち出し方を模索する。あれもこれもと欲張ると、かえって強み・魅力がぼやけてしまうこともあり、強いメッセージ性を持たせるためには、ポイントを絞ることが大切である。

少し理解できてきたら、次は以下に紹介する分析方法で自社の棚卸をしてみるとよい。

・3C分析

自社の課題や立ち位置を明確化するため、マーケティングでは「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合他社)」「Company(自社)」の3つの角度から分析する。採用マーケティングでは、「Customer=自社が採用したいと思う求職者」に置き換えて考えればよい。

・SWOT分析

SWOT分析は、「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の4象限に分けて、自社の現状と外部環境を分析する手法。強みや機会の活かし方、弱みの改善方法を考えるのに役立つ。

 

自社が求める人物像(ペルソナ)を明確化する

マーケティングにおけるペルソナは、理想の顧客像(年齢、性別、地域、行動習慣などを細かく設定した人物像)である。採用マーケティングでは「採用したい理想の人物」となる。ただし、「優秀な人材」といった、あいまいな表現ではなく「自社が将来目指している姿を実現するためにはどのような人材が必要になるか」、「自社の理念を実現するために、ともに尽力してくれる人材」など、を具体的に設定することがポイントになる。

 

競合他社を理解する

採用マーケティングでも「敵(競合)を知る」ことは基本となる。競合する会社の魅力・強みは? なぜ選ばれているのか? 採用手法(メディアなど)は何か? 魅力をどう打ち出しているのか? など、自社を理解するのと同様に競合を分析することが大切だ。自社の理解と表裏一体でもあり、競合分析により自社の魅力や強みが浮き出てくることも期待できる。

 

メディア・ツールを選択する

ファネルの各段階でどんなメディア・ツールが有効か。採用マーケティングでは「求める人材」に、いかにリーチできるかが主眼となるため、「認知」(潜在層)の獲得から「興味・関心」(顕在層)への導入のためのメディア・ツール選択が重要となる。

「認知」段階では、いかに自社を知ってもらうかがポイントである。最近はSNSやオウンドメディアを活用して認知を広める企業が増えている。ただし、いずれも長期的な継続により効果が現出するものと認識してほしい。

「興味・関心」段階は、ターゲットと接触を図るためのメディア・ツールが必要となる。直接接点を持つ手法が有効と考えられるが、自社HPでもオウンドメディアでも入り口を広げてターゲットと接触できる機会をもつことが肝心である。

 

まとめ

採用マーケティングを採り入れることにより、潜在層へのアプローチを可能にし、より効率的、効果的な採用活動の指針としたい。
〇採用マーケティングとは、自社が理想とする人材を想定し、そのターゲットに自社の魅力を周知し、ターゲットに就職先として自社を選んでもらうための活動。
○採用マーケティングを取り入れることで、「欲しい人材」「自社の魅力」を明確にし、マッチ度の高い人材の効率的な獲得を目指す。
〇採用マーケティングは、会社の魅力を発信することでファンを増やすための活動、つまり潜在層の拡充である。ファンを増やすことで自社に興味を持つ母集団形成が可能となり、長期的に採用候補者を見つけやすい状態をつくる。
〇採用マーケティングを戦略的に行うためには、自社のアピールポイントを整理することが大切である。求める人物像(ペルソナ)の明確化、競合他社理解も欠かせない。


2020年9月25日公開