ワークショップを通じて、各社の取り組みや課題を明らかにし18卒採用に活かせる対策を考えるセミナー「内定辞退の本音は?ワークショップで学ぶ、18卒採用に活かせる各社の取り組み事例」の開催レポートの一部をご紹介します。レポート全文はこちらからPDF資料をダウンロードしてご覧ください。
2社に1社は「3割以上辞退」を経験する
グロービス 加藤氏:
現在までの状況を確認しておきたいと思います。内定(内々定)がどのくらい出ているかについては、6月1日時点で既に61.0%*注1の企業様が内定(内々定)を出しているという状況です(出典:リクルートキャリア 就職みらい研究所調べ, 【速報版】「2017年6月1日時点 内定状況」就職プロセス調査(2018年卒), http://data.recruitcareer.co.jp/research/2017/06/201761-2018-f5cc.html)。
「あれ?6月1日解禁ではなかった?」と言いたくなりますけれど、もう6割が内定(内々定)を出しているというのが実態です。内定出しは3年連続で早まっていて、売り手市場が続く中、おそらく今後も早まる傾向にあるでしょう。
次に、内定辞退がどれくらい出るのかという実態について把握しておきたいと思います。15年卒の時に比べると16年卒以降は厳しくなっていて、これは8月に選考解禁となった「後ろ倒しの衝撃」の影響と考えられます。17年卒は6月に選考解禁が変更となったので、内定辞退はたしかに減りましたが若干です。何が言いたいかと言うと、おそらく今年も内定辞退は結構出るだろうということです。状況としては、昨年と今年は大きく変わらない。内定辞退は出てしまう可能性が高いという前提を置きながら考えなければいけないと思っています。実に、3割以上の内定辞退を経験する企業は半数以上である可能性が高いと考えられます。
ワーク1 「自社で実施している内定辞退対策」
■内定者との接点数を増やし関係性を構築
・月1回、2週間に1回など、面談を繰り返して行うことで、学生と信頼関係を築いて内定辞退の防止につなげている。
・面談は人事だけでなく若手先輩社員や、役員など、立場が違う人との接点を内定者に持ってもらうことで、内定者が抱える疑問を入社までに解決し、内定辞退を防止する。
■資格取得や能力開発を支援
・資格が必要な業種だが7割は専門外の学生が入社するため、会社がお金を出して専門の勉強をしてもらい、入社前に必要な資格を取得してもらう。
・内定者に負荷がかからないように1日1問課題を与えて、知識を構築し、コミュニケーションをとる。
■内定者のご両親へのイメージアップ
・内定者に名刺やお菓子などプレゼントを贈っている。目的は、ご両親の反対を抑止するためのイメージアップ。
(※上記はセミナーレポートに掲載されている意見の一部です。)
ワーク2「18年卒採用ですぐ実践できそうな内定辞退防止策を考える」
・ギャップで一番大きいものが学びであったことから、オススメの書籍を紹介したり、その購入費用を負担する。
・入社式に成績優秀者表彰式を同時開催。先輩が表彰されている姿や、懇親会を和気あいあいとしている様子を一緒に体験することで1年後の自分をイメージし、モチベーションを上げる。
(※上記はセミナーレポートに掲載されている意見の一部です。)
ワークショップで挙げられた各社の内定辞退対策の取り組みについての意見や、18卒採用で実践できそうな内定辞退対策の案、セミナー後半の講演の内容は、PDF版のセミナーレポートに収録されています。セミナーレポート全文は、PDF資料をダウンロードしてご覧ください。
<講演者プロフィール>
株式会社グロービス
加藤 剛広 氏
現在は株式会社グロービスにて、デジタルプラットフォーム事業の統括リーダーとして、デジタルコンテンツやアセスメント等のプロダクト事業や学習環境(プラットフォーム)の構築などの業務を兼務。またグロービス経営大学院の講師として、主にネットビジネス、ベンチャー戦略のコンテンツ開発や講師も務める。(グロービス経営大学院 専任教員/創造ファカルティ所属)
株式会社i-plug 代表取締役社長
中野 智哉
*注1:本セミナー開催後に公開された確報版では、6月1日時点での大学生の就職内定率は61.9%と発表されている。(出典:リクルートキャリア 就職みらい研究所調べ, 【確報版】「2017年6月1日時点 内定状況」就職プロセス調査(2018年卒), https://www.recruitcareer.co.jp/news/pressrelease/2017/170627-01/)