【新卒採用担当者向け】OfferBox | ダイレクトリクルーティングサービス

3つの視点で見る、採用手法の特徴と自社に合った選び方。気になるトレンドも紹介。

サマーインターンシップが終わり秋が深まるころ、すでに次年度の採用活動の方針を固めなくてはならない時期に差し掛かっています。採用計画の立案に際し、手法の見直しを行っている新卒採用担当者様に向け、本稿では、採用手法の種類、それぞれの優位性、また現在のトレンドなどを紹介します。

3つの視点から考える採用手法の選び方

同じ採用手法を活用したA社とB社があった場合、A社にとっては効果的だが、B社にとっては効果を発揮できなかったということは往往にしてあるものです。本章では3つの視点から採用手法の特徴についてご紹介します。それらを総括した形で主な採用手法を挙げ、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

メリット・デメリットから考える採用手法の選び方

まず1つ目では、メリット・デメリットの側面から主な採用手法の特徴についてご紹介します。

①就職サイト

『リクナビ』、『マイナビ』など、文系・理系双方を対象とした総合型のほか、理系学生向け、中小企業・ベンチャー志向の学生向け、体育会学生向け、留学生向け、地方学生向け、口コミ系など、特徴のある就職ナビが100サイト以上あります。自社のターゲットにあった就職サイトを選択しましょう。

メリット

 

デメリット

 

②合同説明会

大フロアの会場に数百社の企業がブースを構える大型のものから、数十社規模のもの、対象が広くオープンなものから理系限定や体育会学生限定、留学生限定のものなど、さまざまなタイプがあります。検索条件から会社を探す就職サイトとは違った学生との出会いに期待できます。

メリット

 

デメリット

 

③大学ルート(大学訪問)

大学のキャリアセンターや理系研究室を訪問して、求人票の掲出、学生の推薦、または学内の合同説明会(業界セミナー)などへの参加を依頼します。

メリット

 

デメリット

 

④自社(採用)ホームページ

自社ホームページに採用専用ページを設け、募集要項だけでなく、自社での仕事内容や働き方を学生にアピールします。

メリット

 

デメリット

 

⑤人材紹介(新卒紹介)

人材紹介会社のキャリアコンサルタントを通して、あらかじめ伝えてある条件(人材像・スキル)に合致した登録学生を紹介してもらう手法です。

メリット

 

デメリット

 

⑥ダイレクトリクルーティング、ソーシャルリクルーティング

企業が、自社の求める人材タイプに合致した学生を自ら探し、直接アプローチする手法です。社員がリクルーターとなり、知人・後輩を紹介する方法や民間の人材データベースを活用してオファーメールを送る方法(=ダイレクトリクルーティング)と、SNS(Facebook、Twitterなど)を利用して、直接学生にリーチする方法(=ソーシャルリクルーティング)があります。

メリット

 

デメリット

 

⑦リファラル採用

社員がリクルーターとなり、知人・後輩を推薦・紹介し、通常の選考工程を経て採用する手法です。会社の制度、全社的な取り組みとして展開するとともに、入社後の貢献度が高いと思われる学生を紹介するため、いわゆる「縁故(コネ)採用」とは一線を画します。

メリット

 

デメリット

 

採用工数と費用から考える、採用手法の選び方

採用担当者の悩みで多いのが、採用工数と費用の2点になります。2つ目では費用と工数の悩みに沿って採用手法の特徴をご紹介できればと思います。

各採用手法の工程、費用を上記の図で分類しました。大きく3つの群に分類することができます。「費用はかかるものの採用担当者の工数が抑えられる」、「費用はかからず採用担当者の工数が多い」、「費用も担当者の工数も少ない」。最適な採用活動計画を組むために、予算や人員を考慮して、単独ではなくいくつかの手法を組み合わせることをお勧めします。

課題から考える採用手法の選び方

3つ目では、担当者が抱える課題別にお勧めする手法を紹介します。

費用が少なく、外部コストのかかる複数の手法を併用できない企業の場合

就職サイトを厳選して、一つは掲載することをお勧めします。次に合同説明会に出展して母集団の確保をしておきたいところです。並行して外部費用のかからない大学ルート(訪問)の実施、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用を行うとよいでしょう。ただし、後者の外部費用のかからない手法は、単年の短期的な効果は望めず、長い目で見る必要があります。また、自社内部制作が可能であれば、自社採用ホームページの充実を行いましょう。

なるべく採用担当者の負担を軽く、工数をかけずに採用したい企業の場合

採用予算にもよりますが、人材紹介会社を利用するのが一番確実で、採用担当者の負担が少ない手法になります。リファラル採用も人事担当者の採用工程における負担は軽減されます。ただし制度整備や環境づくり、全社的取り組みとしての周知など事前準備に時間がかかる場合があります。

求める人材像に合致する学生と出会える機会が少ない企業の場合

自ら求める人材像に合致する学生を探し、直接アプローチするダイレクト(ソーシャル)リクルーティングをお勧めします。また、社員から知人・友人を紹介してもらうリファラル採用も有効です。予算があれば、求める人物像の条件に合致する登録学生を紹介してくれる人材紹介を利用するのが確実です。

各工程で会う人数が少ない企業の場合

まずは基本となる母集団形成のため、就職サイトや合同説明会など早期の採用活動を充実させましょう。個別説明会、面接・選考と工程が進むうちに絞り込まれ、残る人数は減っていきますが、過度な減少を防ぐため、つなぎとめるためのフォローも必要です。

2020年冬時点での採用手法のトレンド

採用手法は、その年の経済環境や時代背景により、最適な手法が移り変わります。本章では、2020年冬時点での採用トレンドをご紹介します。

いま注目されている採用トレンドとは

まずは、採用市場全体のトレンドについて確認しましょう。いま注目されている採用トレンドは「マス」から「個」への転換です。従来であれば大量の母集団を形成し、ふるい落とす採用が主流でしたが、現在は就活生の多様化を背景に個にフォーカスした採用が注目されています。また、各採用プロセスのオンライン化移行(併用)も、視野に入れておくべきトレンドと言えるでしょう。

続いて採用手法のトレンドをご紹介

続いて注目を集める3つの採用手法のについてご紹介します。

トレンド1.企業の採用ホームページ

学生は就職サイト等を閲覧するとともに、関心が高ければその情報の補足や追認として、企業のホームページに必ず訪れます。ゆえに自社の採用情報ページの充実は、応募動機の向上策として重要な位置を占めます。採用広報、採用ブランディングの視点からも自社ホームページを求職者の目線で充実させることが大切です。

さらに、コロナ禍においては、対面でのセミナーや会社説明会は実施しづらく、説明会をオンラインで展開する必要があるとともに、社員と直接触れ合っていただく機会を補うべく、記事コンテンツだけでなく、動画によるインタビューや座談会などのコンテンツの充実も有効になります。

近年は、年度ごとに更新する採用情報ページとは別に、自社での働き方やトピックスなどを紹介する採用オウンドメディアを立ち上げ、通年で運用する企業が増えています。採用ブランディングは、毎年コロコロ変わるようなものではなく、年月をかけてじっくり醸成していくものです。

トレンド2.ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングの代表格が逆求人型サイトの活用です。ペルソナに合致した人材を登録情報データベースから探し出し、個別にオファーメールを送って自社に振り向いてもらう、いわゆる「攻め」の採用です。就職ナビや合同会社説明会で大きな母集団を形成し、より多くの学生を会社説明会に呼び込み、徐々に絞込んでいくという従来のやり方は、オンライン採用の時代には不向きです。個々の学生と向き合い、じっくり対話をしながら入社動機を高めていくことで、マッチング精度は格段に向上します。

例えば、食品メーカーが電気系学生を求めるなど、業態と専攻の関連性が学生に伝わりづらい場合には、従来の「待ち」の採用ではなかなか採用には至りません。なぜ電気系学生が必要なのか、どんな活躍のフィールドがあるかを丁寧に説明していく必要があります。企業が発信するオファーメールは、学生にそんな気付きを与えるきっかけになっています。

トレンド3.ソーシャルリクルーティング

SNSの魅力は情報の拡散力です。リツイートやシェア機能は、多数の人と情報を共有することを可能にするものであり、採用活動においても極めて有効です。

「Facebook」や「Twitter」などのSNS上では、普段の様子を発信していることが多く、短時間の面接では気づけなかった人間性などを把握する有効な情報源になります。また、企業とターゲットとなり得る学生とがコミュニケーションを取り合い、お互いの理解を深めることで、新卒採用はもちろんですが、仮に新卒採用時には縁がなかった場合でも、数年後に転職ニーズが生まれた際には、採用候補者にもなりえます。

また、新卒採用においては就活生の間で「就活アカウント」をTwitterで作成されることが年々増加傾向にあり、それに合わせて採用担当者も実名でアカウントを運用されています。

まとめ

本稿では、2022年卒の採用計画の立案に際し、手法の見直しを行っている新卒採用担当者様に向け、採用手法の種類、それぞれの優位性、また現在のトレンドなどを紹介してきました。

採用手法は、その年の経済環境や時代背景により、常に新しい手法が派生してきます。今回は主だった7つの手法を挙げましたが、それぞれメリット・デメリットがあり、どれが正しいということはありません。企業の置かれた状況を鑑み、「課題別採用手法のまとめ」、「採用手法のトレンド」を参考に、課題を整理し最適な手法を選ぶことが大切です。

複数の手法を併用すれば効果を最大化することが可能だと思いますが、予算と携わる人的パワーのバランスを取りつつ手法を使いわけていきましょう。本稿を参考に、採用手法の見直しを行い、採用成功につなげていきましょう。