老舗企業として生き残るため、新たな風として積極性のあるベンチャーマインドを持つ学生を採用したい。本社がない大阪や東京での採用がうまくいかない。
大正15年(1926年)に創業した岡野バルブ製造株式会社。BtoB企業のため一般の学生の目には触れにくく認知が少なかった。採用手法は大手ナビサイトや合同説明会を利用。しかし、2016年ごろから学生の集まりが悪化、特に大阪や東京首都圏で採用が出来ないという状況に。また、老舗企業として生き残る上で新たな風を社内に吹かすため、ベンチャーマインドを持つ学生を探す。そして、2016年からOfferBoxを既存の手法と併用していく方針に切り替える。
ーーOfferBox導入前の新卒採用課題を教えてください
2つあります。
ひとつは、本社がない東京や大阪での採用が難しくなってきたことです。実は2015年ぐらいまでは今までの手法で何も問題なかったんです。
岡野バルブ製造株式会社
総務部
山口 博史さん
しかし、2016年くらいから本社以外での応募が少なくなってきてしまっていました。
もうひとつは、積極性のあるベンチャーマインドを持った学生を採用したいのに、なかなか応募が来なかったことですね。どうしても当社が歴史ある老舗企業のために、安定志向の学生の応募が圧倒的に多く悩んでいました。
ーー当時の採用手法での改善は難しかったのでしょうか
当時はナビサイトと合同説明会を中心に、採用活動を行っていました。やはり、全国でいうとBtoB企業の我々の知名度はなかなか知られていないのが現状です。ナビサイトに掲載していても本社がない東京や大阪のエリアからは応募は少ないんです。人材紹介もお願いしていましたが、満足のいく数の応募がくるまでには至りませんでした。
自社のことを認知していない人に直接知ってもらえるキッカケに繋がるため導入。求める人材像へ直接アプローチができ、学生との出会いが増えた。
ーー課題が明確にあったと思います。その状況の中でOfferBoxはどこで知りましたか?
チームで打ち手を模索しているときに、たまたまOfferBoxのダイレクトメールが届いたんです。
そのときに初めてオファー型のサービスを知ったんです。その後にOfferBoxのセミナーに参加して、これは自分たちの課題を解決してくれるんじゃないかと感じました。
ーーそうだったんですね。どういった点が魅力に感じていただけましたか?
やはり、当社のことを知らない学生に、こちらからオファーを送ることで知ってもらえることですね。待っていても会えない学生に会えるのは非常に魅力に感じました。あと、登録学生数が多かったことも安心できた利用の一つでした。
ーーありがとうございます。では導入までスムーズにいかれたのですね。
いえ、そこまでスムーズには進みませんでした。
採用チームでは今までの手法ではダメだ!という課題意識を全員が共通で持てていました。なんとか変えていかないといけないねとチーム全体で話していましたし。
しかし、導入を判断する役員陣の中には全く違う認識を持っている方もいました。
当社は北九州のエリアではそこそこ知名度があるため、募集を出せば入社を希望する学生は集まるだろうという感覚が変わらず残っていました。
導入当時の2016年ごろは今ほど売り手市場と騒がれていなかったので仕方ないことだと思います。なので、求人倍率などのデータを使って、これだけ市場として採用が難しくなっているんだと説明することで、納得してもらい導入に至りました。
ーー導入にそういった背景があったんですね。実際使ってみた感想はどうでしょうか?
課題解決にしっかりつながったと思います!求める学生へ直接アプローチができましたし、たくさんの学生と出会えたのが大きかったですね。
また、オファー型の特性でもあるのですが、当社のことを知らない学生にもオファーが届くんですよ。そこからオファーが届いた学生がどんな会社かと調べてくれます。そうすることで、当社のことを認知していない東京や大阪の学生に直接知ってもらえるキッカケにもなりました。
ーーそれは良かったです。でも、はじめての取り組みとして直面した課題も多かったのではないでしょうか?
そうですね。実際、運用体制は新たに構築しました。
OfferBoxを導入すると検索してオファーを送るという工数が、ナビサイトと比較してどうしてもかかってきます。従来の運用体制では、ここにマンパワーを割けない課題がありました。
なので、同じ総務グループで採用に関わってこなかった社員1名にオファー送信を専任で担当してもらいました。その他のメンバーは、オファー承認後の面談をしたり、大学訪問したりと完全に役割分担をして運用を行いました。
工数が増えたことに関しては仕方ないことだと思っています。工数を増やさず採用できるならベストですが、弊社の課題を解決するには増やさないと解決できなかったと考えています。
ベンチャーマインドを持っていそうな学生に対してアプローチ。3名の内定承諾につながる。
ーー実際の効果についてお伺いできますか?
17卒から使わせてもらっていますが、最初は十分に使いこなせていなくて採用できなかったんです。
しかし翌年も継続的に利用することで採用成功に至り、20卒は上手く運用ができたことで3名の採用ができています。
ーーありがとうございます。上手く運用できた部分をもう少し教えていただけますでしょうか?
そうですね、一番はこれまでは3月に選考開始に向け学生を誘導していたことを、2月からの選考スタートにしたことでしょうか。
3月からの選考開始のときは、早期に接触した学生が選考前に離脱することが多かったです。しかし選考スタートを早めることで、学生の離脱を減らし、選考への動員率を上げることができました。また私が東京や大阪に出向く回数を増やすことができ、実際に対面でお話できたりという点も効果としてあったと思います。
あと内定後のフォローの仕方も変えていて、懇親会の時期を早めたりして、会う回数を増やすことで手厚くフォローをしていましたね。内々定を出して終わりではなく、入社までしっかりとフォローするように意識しています。
ーーOfferBoxを利用したことで、何か変化したことはありますか?
OfferBoxを利用することで、合同説明会の実施回数を減らしました。施策の優先順位の判断でそうしました。これまでは年に2回大規模イベントに参加していたのを年に1回にしています。採用単価の部分にも影響していて、その実施回数を減らすことでOfferBoxの利用料はペイできるようになっています。
あと当社への応募ルートの内訳も変わってきていまして。実はOfferBox経由で応募してきてくれている学生数は全体の2割〜3割になっています。OfferBoxを使っていなければ、2,3割が減っていると考えると怖いですね。いまでは替えの効かないサービスになっています。
ーー嬉しいお言葉ありがとうございます。最後に今後、力を入れたいポイントをお聞きできますか?
もっとOfferBoxを効果的に活用したいなと思います。
例えば、エリアによって採用時期をずらして利用することでもっと採用効率を高めることができたりしないかなと。学生の動き出しが早い、東京と大阪は2月までには採用活動が終わっていて、3月以降に九州エリアに集中して活動を行う、ということにチャレンジできたらなと思います。
どうしても当社のような中小企業にはマンパワー不足があるため、リソースを集中させて利用ができればと思います。そういう使い方がOfferBoxならできると思います。来期は今期よりも費用対効果を高められるよう効率的な採用活動していきたいと思います!