「リクルーター面談に呼ばれたが、これは選考?」
「友達はリクルーター面談に呼ばれているのに、自分は呼ばれていない…」
就職活動の本選考前になると、このような悩み・話題が尽きません。なかでもリクルーター面談は、選考のなかでもカジュアルな雰囲気で行われる場合が多いため、選考かどうか悩んでしまう学生は多くいます。
この記事では、リクルーター面談とは何か紹介したうえで、企業が呼ぶ目的やリクルーター面談までの流れ、当日までに準備すべきことなどを解説します。
リクルーター面談を実施している企業・業界の例も紹介するので、自分の志望企業が当てはまるのか確かめてみてください。
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目次
リクルーター面談とは
そもそもリクルーター面談がよくわからないという方も多いでしょう。まずは、リクルーター面談が何であるかについてみていきましょう。
「リクルーター面談」とは、企業の社員(リクルーター)が、通常の選考よりもカジュアルな場で学生と面談を行うことです。リクルーターは、人事部から依頼を受けた現場社員などである場合が多いです。
リクルーター面談は選考の一部
「リクルーター面談」はレストランやカフェなどで行われることも多いので、OB/OG訪問との区別がつかない方もいるかもしれません。
しかしリクルーター面談は、実質的には選考プロセスのひとつであるケースが多く、アピール次第では採用につながる可能性もあります。一方、落ちるとサイレントで選考に呼ばれなくなることもあるので油断は禁物です。
対してOB/OG訪問では、採用に直接関わらない社員が当日の面談を担当していることも多いので、普通の採用面接に比べるとフランクな空気感であることが多いです。
選考の一部であるリクルーター面談の誘いをもらった場合は、事前対策をして積極的に面談に臨みましょう。
本選考開始前に設定されることが多い
リクルーター面談では、企業が意図的に優秀な学生をピックアップして面談が行われるケースが多く、今後選考を進める学生を絞り込む意味合いで行われることがほとんどです。
そのため、リクルーター面談は基本的に本選考開始前に設定されることになります。
予想より早いスケジュールで面談が始まることになるので時間がないように思えるかもしれませんが、選考のひとつであると考えて対策をしっかり行いましょう。
最終面接前に組まれることも
一方で、選考が進み、最終面接を目前にしてリクルーター面談が設定されるケースもあります。
そのような場合は、学生が本当に自社へ来てくれるかどうか、志望度をチェックしたい目的で行われる場合がほとんどでしょう。
通常の選考では、どうしても固い雰囲気になってしまうので本音を話さない学生も多いです。
そこで通常の選考よりもカジュアルな雰囲気のリクルーター面談を行うことで、学生との会話を通して志望度のチェックを行おうという意図です。
企業がリクルーター面談に呼ぶ目的
ここからは、企業が学生をリクルーター面談に呼ぶ目的をご紹介します。
面談前に向けて対策するためにも、企業側の考えや目的をおさえておきましょう。
率直な意見・志望度を知りたい
1つ目によくあるのは「率直な意見や志望度が知りたいケース」です。
リクルーターという、比較的学生との距離が近い人とカジュアルな雰囲気で面談を行うことで、企業側は率直な意見や志望度などの本音を引き出したいと考えています。
勿論、ざっくばらんに話をすることで企業理解が深まるケースも実際にありますが、あくまで選考プロセスの一環であることは忘れない方がよいでしょう。
学生の不安や懸念を払拭したい
2つ目によくあるのは「学生の不安や懸念を払拭する目的で行われるケース」です。
企業側としても入社後のミスマッチや早期退職は避けたいので、入社を検討している学生が不安や懸念を抱いているのであれば、払拭したいと考えています。
とくに若手社員とのリクルーター面談であれば、ささいな不安や気になっていることを質問しやすいでしょう。
聞き方や内容にもよりますが、質問すること自体がマイナスになることはないので、疑問がある場合は面談で現場社員に話を聞いてみるのもひとつです。
合否を決めかねていて学生のことを知りたい
3つ目によくあるのは「単純にその学生のことを知りたがっているケース」です。
たとえば面接だけでは合否の決定が出しづらかった場合など、結果を決める前に学生のことをもっと知りたいと考えてリクルーター面談が設定されることがあります。
この段階ではまだまだチャンスがある状態ですが、いずれにしてもその後の選考や採用に関わってくるので、気を引き締めて臨むことが大切です。
リクルーター面談を取り入れている主な業界
実際にリクルーター面談を取り入れている企業はどのくらいあるのでしょうか。ここでは、リクルーター面談を取り入れている業界や企業の例と、その特徴についてご紹介します。
リクルーター面談は、金融業界、ガス業界、製鉄業界、メーカー業界など、さまざまな業界で導入されています。
【リクルーター面談を取り入れている企業の一例】
- トヨタ自動車…最終面接までに複数回設定される
- 野村證券…S〜Dの5段階でフィードバックがもらえる
- 明治安田生命…逆質問の機会がある
- 三菱UFJ銀行…インターン参加者のみ
- みずほフィナンシャルグループ…優秀な学生を早期採用
- 旭化成…本選考のまえに数回設定
- 日本製鉄…文系職種はリクルーター面談が重要視される
- 日立製作所…推薦枠の学生にリクルーターがつきやすい
リクルーター面談を断るのもあり?
第一志望以外の企業からリクルーター面談の誘いを受けた場合など、面談に行くべきかどうかで悩むことがあるかもしれません。
リクルーター面談の誘いを受けて気が乗らなかった場合、断ってもよいのでしょうか。
入社を考えているなら行くべき
結論、第一志望の企業でなくても入社を検討している企業からの誘いであれば行くべきです。
リクルーター面談を行ったからといって、必ず入社しなくてはならないわけではありません。
早期採用のチャンスを逃してしまう可能性があるだけでなく、リクルーター面談を断ってしまうと志望度が低いと思われてしまう可能性が高いです。
志望する気持ちが少しでもある場合は、今後の採用の可能性を潰さないためにも参加しておくことをおすすめします。
懸念や不安がある場合は当日逆質問する
入社に対する懸念や不安が原因で気が乗らない場合は、リクルーター面談に行ってみて直接質問してみるとよいでしょう。
リクルーターは若手社員である場合も多いので、近い距離の立場から親身になって相談に乗ってくれるケースも多いです。疑問や不安が解消されることで、その企業に入社したい気持ちが強まるかもしれません。
また、合わないと感じた場合は選考を受けない選択を取ることもできるので、悩んでいる場合はひとまず足を運んでみるとよいでしょう。
合否が決まる面接のつもりで準備して臨む
リクルーター面談に行くと決めた場合は、必ず事前に準備と対策を行って臨むようにしましょう。
早期採用ルートであれ志望度のチェックであれ、ほとんどリクルーター面談がその後の選考や合否に影響します。
軽い気持ちで面談に臨んだり、油断して準備を怠ったりすると、次の選考に呼ばれず後悔してしまうことも。
実質的にはほぼ面接と同じようなものなので、そのつもりでしっかり事前対策をしておきましょう。
リクルーター面談当日までの流れと準備
ここまでは、リクルーター面談の概要やその重要性についてご紹介しました。
ここからは、実際にリクルーター面談を受ける場合の当日までの流れや準備についてみていきましょう。
日程調整メールを送る
リクルーター面談の誘いを受けた場合、メールなどを通じて日程調整を行います。
気を遣って不必要にへりくだる必要はありませんが、ある程度のマナーは求められるので注意しましょう。
メールの書き方がわからない場合は、以下の例文を参考にしてみてください。
件名:面談日程につきまして
〇〇株式会社
〇〇課
〇〇〇〇様
お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部〇〇学科4年の〇〇〇〇(名前)です。
この度は面談のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
面談日時につきまして、以下の日程でご調整いただくことは可能でしょうか。
・◯月◯日(月)終日
・◯月◯日(火)13時以降
・◯月◯日(水)終日
お忙しいところ恐縮ですが、
ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
———————————————
〇〇〇〇(名前)
〇〇大学〇〇学部〇〇学科
Mail:〇〇@〇〇.com
TEL:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
———————————————
事前に逆質問リストを作成する
リクルーター面談では逆質問の時間が設けられる場合が多いです。当日になって慌ててしまわないように、事前に逆質問リストを作成しておきましょう。
自分でまとめるだけでなく、リクルーターへ予め聞きたい内容を伝えておくこともおすすめです。相手が話を準備できるだけでなく、スピードや志望度のアピールにもなるでしょう。
逆質問したい内容を担当者へ伝える場合は、日程確定メールに添えて送るようにしましょう。事前に質問がわかっていれば、リクルーター側も回答の準備ができるため、回答を得られる確率が上がります。
当日は指定の服装で参加する
基本的に、面談当日は企業から指定された服装で参加しましょう。
企業によっては服装自由で特に指定されていない場合もありますが、少しでも不安に感じるときはフォーマルなリクルートスーツで参加すれば間違いないでしょう。
一方で、ざっくばらんに話したいと思ってくれている場合、カジュアルな服装を指定されることもあります。そのような場合は、スーツを着用する必要はありません。指定された内容に素直に従うようにしましょう。
5分前には会場で準備する
面接同様、リクルーター面談でも遅刻は厳禁です。
リクルーターは現場社員のことが多いので、仕事の合間を縫って面談に来てくれています。待たせてしまうと相手の時間を奪ってしまうことになるので、くれぐれも時間厳守で参加しましょう。
早ければ良いというものでもないですが、遅くとも面談が始まる5分前には会場に行くことをおすすめします。先について、自分が相手を待つようにしましょう。
終わった後はお礼メールを送る
面談後には、お礼のメールを送ります。
よほどの事情がない限り、必ず当日中に送るようにしましょう。
件名:本日の面談のお礼
〇〇株式会社
〇〇課
〇〇〇〇様
お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部〇〇学科4年の〇〇〇〇(名前)です。
本日は面談のお時間をいただきありがとうございます。
現場での仕事内容やリアルな状況などを話していただけたことで働くイメージが湧き、今後の就職活動の検討材料となりました。
本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
引き続きよろしくお願いいたします。
———————————————
〇〇〇〇(名前)
〇〇大学〇〇学部〇〇学科
Mail:〇〇@〇〇.com
TEL:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
———————————————
リクルーター面談の逆質問の例一覧
リクルーター面談では逆質問の時間が設けられることがほとんどです。とはいえ、初めて面談に臨む場合は何を聞いて良いのか見当がつかないかもしれません。
ここでは、実際の逆質問の例を一覧にまとめました。逆質問が思いつかない場合は、イメージの参考にしてみてください。
企業の理念・風土
- 仕事以外の場での交流や雰囲気などについて教えていただけないでしょうか?
- 社員インタビューで「なんでも言い合える企業風土」であると拝見したのですが、具体的な取り組みや仕組みづくりがあるのでしょうか?
- 実際に働いている中で、御社の一番魅力はどのような点だと感じますか?
- 休日やプライベートで職場の方との交流はありますか?
- 5年後や10年後、御社にはどのような変化があるとお考えですか?
- 他部署と関わる機会がどのくらいあるのかお伺いしたいです。また、他部署と連携する際に気をつけていることなどはありますか?
事業内容・仕事内容
- 1日の仕事のおおよその流れを教えてください
- 仕事をしている中で、〇〇さんがもっともやりがいを感じる瞬間はどのようなときですか?
- クライアントと関わる機会の多い仕事をされているかと思うのですが、とくに気をつけていることなどはありますか?
- 御社内で成果を上げるためには、どのような能力やスキルが必要であるとお考えですか
- ○部の事業が魅力だと感じているのですが、何人くらいのチームで仕事をしているのかご存知であれば教えていただきたいです
- 業務量が多い部署もあると伺ったのですが、どのようにして仕事を回しているのでしょうか
業界の動向・競合優位性
- 御社が展開している○○事業が素晴らしいと感じました。今後の展望を教えていただけますか?
- ここ数年で競合他社が増えているかと思いますが、業界で生き残るために御社ではどのような戦略をとっているのでしょうか
- 実際に働いている中で、御社の弱みだと思う部分や、現在課題に感じていることがあれば教えていただきたいです
- 似たようなサービスとして△社の〇〇があると思うのですが、御社では具体的にどのようにして差別化をはかっていますか?
- 業界では〇〇の動きがあるようですが、それに対して御社ではどのような対策を取っていくのでしょうか
待遇・制度
- 〇〇としてのキャリアを積みたいと考えているのですが、御社ではそのような道にすすまれた方はいらっしゃいますか?また、その場合の評価方法についてお伺いしたいです
- 説明会で御社にはジョブローテーションがあると知ったのですが、その後のキャリアのパターンについて教えていただきたいです
- 御社ではどのような人が評価されていると感じますか?
- 〇〇の役職を目指したいと考えているのですが、どのくらいの年数が必要でしょうか」
- 〇〇さんの考える、入社して欲しいと思う人のポイントや特徴があれば教えてください
リクルーター面談に関するよくある質問
最後に、リクルーター面談に関するよくある質問と回答をご紹介します。リクルーター面談に対して疑問や不安がある場合は目を通してみてください。
リクルーター面談はいつから始まる?
リクルーター面談が行われるタイミングは企業ごとに異なりますが、誘いの声がかかるタイミングとしては、就職活動がスタートするよりも少し前であると言われています。
具体的なタイミングとしては、本選考開始前の大学3年生の3月頃の場合が多いようです。
とはいえ、あくまで目安になるのと、志望しているからといって必ず誘いが来るわけではありません。通常選考の準備も必ず併せて行いましょう。
リクルーター面談は何回ある?
リクルーター面談が何回行われるのか気になる方も多いようですが、面談の回数にはこれといった決まりがありません。
企業ごとにまちまちで、1回のみ設定される場合もあれば、10回近く声をかけられる企業もあります。
リクルーター面談で有利になる?
先に述べた通り、リクルーター面談は実質的にはほとんど選考プロセスのひとつです。
早期採用として呼ばれている場合は選考を有利に進められる可能性も勿論ありますが、中にはそもそもリクルーター面談に参加しないと選考へ進めないケースもあります。
いずれにしても、入社を検討している企業の場合は事前対策を行って積極的に参加するようにしましょう。
リクルーター面談で失敗、落ちることはある?
リクルーター面談で悪印象を持たれてしまったり、入社する気がないと思われてしまうと、先の選考に進めなくなってしまいます。その後連絡が特に来ず、サイレントの(連絡のない)まま呼ばれなくなってしまうケースも多いです。
リクルーター面談はカジュアルな雰囲気で開催されることも多いため、軽い気持ちで当日まで何も準備せずに臨んでしまう人もいます。
そのような場合、選考に進めず後悔してしまうことが多いです。本選考同様にリクルーター面談でも事前準備がとても重要なので、かならず対策して臨みましょう。
リクルーター面談で聞かれることは?
リクルーター面談では、何を聞かれるのかイメージが湧きづらいかもしれません。
リクルーター面談では現場社員や若手のリクルーターと話をすることになりますが、質問内容としては通常の面接と同じようなことを聞かれると思っておけば問題ありません。
具体的には、以下のような内容の質問が想定されます。
- 自己紹介
- ガクチカ
- 自己PR
- 長所・短所
- 仕事で成し遂げたいこと
- 志望理由
通常選考の練習にもなるので、これらに対する回答はぜひ用意しておきましょう。
リクルーター面談を断る場合は?
少しでも入社を検討している企業からの誘いであれば基本的に参加をおすすめしますが、興味のない企業や全く入社を考えていない企業から声がかかることもあるかもしれません。
そのような場合、リクルーター面談を断ることも可能です。ただし、必ずメールや電話でその旨の連絡を入れるようにして、立ち振る舞い方には気を付けましょう。
まとめ:リクルーター面談はポイントを押さえて参加しよう
以上、リクルーター面談の目的、実際の流れ、対策するべき逆質問などについてご紹介しました。
リクルーター面談は比較的カジュアルな雰囲気の中で行われますが、ほぼ選考プロセスのひとつです。入社を考えている企業から誘いをもらった場合は、基本的に参加することをおすすめします。
今後の選考や合否を左右することになるので、本番の選考同様にかならず事前準備を行って当日参加するようにしましょう。断る場合も、適切な立ち振る舞いが大切です。
ここで紹介したポイントを押さえて、リクルーター面談でよい結果が得られることを願っています。