「玉手箱」って何?<SPIとはまったく異なる適性検査 その問題例と対策を紹介>

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企業の採用試験では、面接などのほかに「適性検査」が実施されることがあります。
適性検査とは、文字通り、「どういった仕事に適性があるか、どのような行動を取る傾向があるかなどを測るテスト」のことです。

適性検査として有名なのが、リクルートマネジメントソリューションズが販売するSPIです。非常に多くの企業で使われています。
しかし、適性検査はSPI以外にも多数あります。

数ある適性検査の中でも、SPIに次いで実施企業が多いのが「玉手箱」です。

 

Webテストの「玉手箱」って何?どんなテスト?

日本エス・エイチ・エルという人事コンサルティング会社が、企業向けに販売するもので、SPIと同様に「知的能力」と「性格適性」を測定するWebテストです。

SPIは対策問題集などが多数出回っていることから、企業によってはSPIの使用を避け、玉手箱を使うというケースもあります。
高確率で受検する可能性があるテストです。SPI対策だけでなく、玉手箱にも備えておくようにしましょう。

 

玉手箱にはどんな問題が出る?【出題内容】

具体的に玉手箱がどんなテストかを、見ていきましょう。

玉手箱の出題内容

玉手箱は、大きく4つのジャンルで構成されています。
【1】 計数問題
【2】 言語問題
【3】 英語問題
【4】 性格適性

計数問題では、虫食い算のようなものや、図表を見て問いに答えるといった形式の問題があります。
言語問題や英語問題では、文章を読み設問文の正誤や、主旨を選ぶ、といった形式の問題が出題されます。
計数、言語、英語問題には、それぞれに複数の出題形式があり、企業ごとに異なる組み合わせで、出題されます。

性格適性検査は、日本エス・エイチ・エルのテストで共通のものです。
設問文に回答していくことで、行動特性、マネジメント適性、職務適性などが判定されます。

性格適性検査を単独でも実施することがあります。

ちなみに、日本エス・エイチ・エルは、イギリスに本社があるエス・エイチ・エルの日本法人です。当初は、本国で作ったテストを日本語化していたこともあり、「日本語がヘン」「問題文などがわかりづらい」といった声が挙がっていました。ここ最近は、見直されたようです。

また性格適性検査については、エス・エイチ・エルのイギリス本社のウェブサイトで、改良版が紹介されています。今後、日本でも導入が進む可能性があるでしょう。

 

大量の問題を短時間で解く【回答時間】

適性検査は問題数が非常に多いのが特徴です。
これは玉手箱にもいえることです。

入試問題などのように、「じっくり考えて答えを導き出す」ということではなく、比較的平易な問題を、素早く正確に回答することが求められます。

なお、SPIの一部では「誤謬率(ごびゅうりつ)」といって、間違えの割合がはじき出されます。
そのため、でたらめに回答することは避けるべきです。

しかし、玉手箱では、誤謬率は測っていません。回答時間が足りない場合は、適当にでも回答しておいたほうがよいでしょう。

 

テストセンター型の玉手箱【Webテスト型とテストセンター型】

玉手箱ですが、従来は自宅のパソコンなどで受検するWebテスト型が主流でした。
しかし、近年は、SPIと同様に、テストセンターと呼ばれる試験会場で受検するケースも見られます。
「C-GAB」という名称で実施されているのがそれです。

テストセンターで実施されるのは、不正を防ぐことが主な狙いです。
替え玉受検があったり、先輩(就活生)からカンニングペーパー(ファイル)が受け継がれたりしているということがあります。
そういった現状を踏まえてのことです。

出題される問題形式は、Webテスト型とほぼ同じです。
ただし、実施方法でWebテスト型と2つ異なる点があります。

1つは、性格適性検査は各自のスマホなどで実施するということ。
もう1つは、電卓などを使用できない点です。テストセンターでの計算は、筆算で行う必要があります。

 

玉手箱はこんな問題が出る【計数問題のイメージ】

計数問題のイメージ問題を紹介します。与えられた図表から、設問に答える形式の問題です。問題内容は、SPIとは全く異なりますので、対策が必要です。

 

モデル問題

 

実際は、もっと複雑な図表が出題されています。
実際のビジネスの現場で使用されるような資料が使われていることもあります。

この問題ですが、選択肢ごとに、前年に対する現状の割合を求めるだけです(表中の数字をすべて計算する必要はありません)。

選択肢のAならば、甲市1990年の人口を、1980年の人口で割ればよいです。
A:635,123÷626,547=1.0136……

同じように、

B:106,446÷99,606=1.0686……、
C:662,592÷649,513=1.0201……、
D:69,416÷68,746=1.0097……、
E:236,449÷226,496=1.0439…
と計算します。

よって、Dが最も増加率が低いことがわかります。

なお、「増加率」なので、単純に10年前との人数の差だけを見ないように注意してください。

このように比較的シンプルな問題ですが、実際の検査では、もっと複雑な図表が大量に登場します。
設問文から図表の何を読み取り、どう計算するかを素早く判断する必要があります。

 

玉手箱攻略のノウハウ【攻略のポイント】

どの適性検査にも共通して言えることですが、最低限押さえておきたいポイントを紹介します。

【1】 本命企業の前に一度は体験しておきたい

本命企業を受ける前に、できれば何度か玉手箱を体験しておきたいものです。
何度か受検すると、同じ問題がでることもあります。

【2】 問題集で、解法パターンをいくつか覚える

最低1冊は、玉手箱専用の問題集で練習しておきましょう。

就活対策書は、最新の情報に更新されたテキストを使用すべきです。
できれば、先輩からのいただきものや、古本は避けたほうがよいでしょう。

SPIでは、非言語問題でも、確率の問題や集合の問題など、その内容は多岐にわたります。
しかし、玉手箱の出題ジャンルはそう多くないため、逆に対策がしやすいかもしれません。
解法パターンをいくつか覚えれば、対応できます。

【3】 問題を記録しておく

受検したら問題をメモに残すなどしておきましょう。
ややグレーゾーンに入る行為ですが、友達とどんな問題が出たかを共有するのも一つの手です。
なお、スクリーンショットとして画像が保存できないようになっています。

 

採用テストの裏側

採用テストで最も有名なSPIは、リクルート系のリクルートマネジメントソリューションズです。
一方、今回紹介した、玉手箱を販売する日本エス・エイチ・エルは、実はマイナビの子会社なんです。

そのため、就職情報サイトでマイナビのみで募集をかけている企業ならば、SPIよりも玉手箱を実施する可能性が高いといえるかもしれません。
どういった適性検査が出るかを、こうした適性検査の販売会社との資本関係、また取引先企業などから予測するといった方法もあります。

企業からオファーが届いた場合であっても、適性検査が実施されるケースがあります。
この予測法は当てはまらない場合もありますが、こうした背景を知っておいて損はないでしょう。

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