【人事コンサル解説】グループディスカッションの裏側を徹底公開!通過率や評価軸、お題も紹介

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こんにちは、採用コンサルタントの高橋です。
多くの採用担当学生と普段からお話する機会が多いのですが、その中で私が一番切ない気持ちになるのは、本来の実力を発揮できずに選考に落ちてしまう話を聞くときです。そして、その多くが、就活について誤解していることで生じています。

だからこそ、企業の採用活動を支援しているコンサルタントとして、就職活動のリアルをお伝えすることで、そのような学生を少しでも減らすことができればと思っています。

この記事では、多くの学生が理解できていないグループディスカッションについて、コンサルタントの視点から解説します。

就活のグループディスカッションってなんだ?

就活を始めるにあたり、グループディスカッションや、グルディス、GDという言葉を聞くようになった学生も多いのではないでしょうか?まずは基本的なところから説明していきます。

グループディスカッションとは?

グループディスカッションとは、「与えられたお題に対して、時間内にチームで議論すること」です。

  • 制限時間が設けられる
  • 3人~8人で行う
  • 与えられたお題に取り組む

が基本的なルールです。

お題には様々なタイプがあります。

グループディスカッションを用いた就職活動のよくある選考の流れ

グループディスカッションを用いた選考の流れとして、多いのは下記の2つのパターンです。

・説明選考会(グループディスカッション含む)→面接→合格
・エントリーシート→グループディスカッション→面接→合格

例外的に、最終選考に組み込む企業もありますが、多くが選考の序盤に行います。
その理由は、下記の「企業がグループディスカッションを選考で活用する意味とは?」でお伝えします。

 

企業がグループディスカッションを選考で活用する意味とは?


企業がわざわざお題を考えて、グループディスカッションを導入するのには意味があります。

短時間で多くの人を選考できる

時間があれば一人一人面接して見極めたいのが人事の本音です。
しかしながら、採用にかかる時間や人件費等のコストを考えるとそうは言っていられません。なぜなら「短時間で」「多くの人を」「安く」「正確に」判断できることがビジネスとして優先されるからです。したがって、なるべく面接する人の人数を減らすという観点で、序盤でグループディスカッションを行うことが多いのです。

チームワークを見ることができる

チームワークを見極めるのがグループディスカッションの大きな役割です。人事としては、チームワークにまつわる質問を面接で尋ねるよりも、グループディスカッションで見る方が、実際のチームワークについてイメージが湧くケースが多いです。

特にチームワークが伴う短期インターンシップでは、チームワークが全くない人を参加させてしまうと、ネガティブなチーム崩壊を引き起こす可能性もあります。そのため、チームワークを見るために、グループディスカッションを実施するケースもあります。

 

就活生が気になるグループディスカッションの選考通過率

グループディスカッションがどんなもので、企業が実施する意図は理解できたと思います。
次に、よく質問されるグループディスカッションの選考通過率についてお伝えします。

グループディスカッションの選考通過率は企業によりバラバラ

ほとんど全員が通過するものもあれば、上位50%だけが通過するものもあり、選考の仕方によってまちまちです。しかし、他の面接と同様、選考通過率は完全に非公開です。「大体何割が落とされる」など決まったことはほとんどないため、気にすることにあまり価値はありません。

グループディスカッションで周りが通ると自分は落ちるのか?

就活生から、「グループディスカッションで周りが受かると自分が落ちる」という声を聞きますが、私は多くの場合「嘘」だと思います。

理由は、グループディスカッションは評価基準を満たせば通過するものだからです。
グループディスカッションは、あくまでネガティブスクリーニングとして使うケースが多く、選りすぐりだけを限定的に残すという選考手法ではありません。したがって、周りにどれほど優秀な人材がいたとしても、自分が評価基準に達していれば通過するので、周りの優秀さに劣るかどうかは関係ありません。実際に、グループディスカッションのチーム全員が優秀で、全員選考通過にしたケースもあります。
つまりは、周りが自分よりも優秀そうに見えるからといって、焦ることなく、全力で自分の実力を出すことがとても重要となります。

 

グループディスカッションの評価軸とお題例


グループディスカッションには様々なパターンがあります。
ここでは、実際によくある2つのパターンを紹介します。初めての方は下記2つのタイプを、まずは最低限知っておくとよいでしょう。
あくまで例であり、コンサルや企画職のグループディスカッションは下記のような内容をを必ずしているというわけではないのでご承知おきください。

コンサルでよくある論理的思考力を問うタイプ

経営や戦略コンサルティングでは、論理的に物事を整理し、課題を特定し、施策を提案していく力が重要視されます。その素質を選考の序盤で見極めることを目的に、論理的思考力を問うタイプが使用されます。

まずはイメージを沸かせるために、お題に対する考え方の例をお伝えします。

例)常に満席の渋谷駅前スターバックスコーヒーの売上を2倍にする施策を考えなさい

1)カフェの売り上げを要素分解する

例)曜日と日時ごとの、人数×単価に要素分解する。人数を増やすか、単価を上げるかが重要であることを見つける。

2)要素分解した上で、目的のための「筋のいい本質的な課題」を特定する

例)人数を増やすことに注目し、「長時間滞在する人が多く、常に満席であるため、利回りが悪いこと」を課題として定義する。

3)その要素に対して、質の高いアイデアを出す

例)無制限ではなく、2時間制の導入を進めるとともに、テイクアウトの推進、また席の増席を行うことをアイデアとする。

基本的な流れは「要素分解」→「課題特定」→「アイデア出し」です。

アイデア勝負ではなく、分解し考えられる論理性を見られる

奇抜なアイデアを出さなければいけないと思いがちですが、アイデアはあまり評価対象になりません。「要素分解」→「課題特定」という論理性の上で成り立つアイデアにはとても価値がありますが、論理性のないアイデアはほぼ無価値の評価をされるケースがほとんどです。
理由は、コンサルタントとして採用を考えた時、奇抜なアイデアには仕事の再現性はありませんが、論理力ある分析力は再現性が高く、現場でも重宝されるからです。
したがって、奇抜なアイデアを考える前に、お題に対して、まずは要素分解し、課題を見つけ、定義するという癖をつけることをお勧めします。

マーケティング/企画職でよくある、アイデアを問うタイプ

マーケティングや企画職では、経営/戦略コンサル職同様、論理的に物事を整理し、課題を特定し、施策を提案していく力が重要視されます。その中でもより、人の感性やマーケットへの意識を考えるテーマを設定されているケースが多いです。

例)2025年の18歳女性の承認欲求を満たすSNSを考えなさい

1)承認欲求の定義と、2025年どうなっているのかを想像する

例)承認欲求=いいねの数
5Gがより発展。音質も映像の質も上がっている。
テクノロジーは進化し、様々な自動化が進む

2)2025年に18歳女性が求めていることを定義づけする

例)あまりにもSNSで繋がりすぎてしまい、疲れてしまう/動画や写真が流行りすぎて可愛いからいいねされる循環が生まれていて、疲れる。
もっと生々しいことでも評価されたい。本音を気軽にそのまま伝えて評価されるSNS

3) 2)で定義したものに対して具体的なアイデアを出す

例)5Gを駆使し、高音質の音声型SNSで、顔出しもなく本音を気軽に話せる。
また話したものが言語処理されて、テキストベースで見ることができる。

論理的思考力を問うタイプに比べると要素分解よりも、2025年という未来に対して、論理的な想像を膨らませて、ストーリーの構築ができる力を問われることが多いです。

抽象と具体の行き来がどれだけできるかが問われる

このタイプでは、例の2)の定義づけをされた抽象的な目的から、具体的なアイデアをどれだけ出せるかが問われます。これは企画職が、抽象的である物事の本質を軸に、具体的に人に届けられる企画を作り出す必要があり、そのセンスを見てみたいというニーズがあることが背景にあります。この抽象と具体の行き来は意識しておくのが大切でしょう。

グループディスカッションによくある質問のされ方

上記2つのようなグループディスカッションが一般的ですが、「どこまでするのか」が1つの焦点となることも多いです。

定義や課題特定だけで終わるお題もの

  • いい会社の条件を定義せよ。
  • 仕事ができる人とはどんな人か定義せよ。
  • 銀座にある百貨店の一番の課題を特定せよ。

と言った形の、特定や定義を問うものです。これはとてもベーシックで、どんなグループディスカッションでも土台となるものになります。

課題を特定し提案するお題

  • 日本が抱える社会課題を1つ定義し、それを解決するアイデアを提案せよ。
  • 現在のSNSサービスの課題を特定し、それを解決するアイデアを提案せよ。

こちらのケースは定義させた上で、解決策を問うものになります。少し難易度が上がりますが、こちらもよくあるケースです。

これらのケースを行なった上で、議論の後、発表するケースも多く、また他のグループの発表に対して、質問をさせるような形式をとることもあります。

その場その場で形式が異なることが多いですが、焦らずに、何を求められているのか理解した上でグループディスカッションに臨むようにしましょう。

今回は、この辺で終わりにします。
次回は実際にグループディスカッションで心がけることを、企業のリアルな視点からお伝えします。

 

書いた人:高橋 奎
Twitter:https://twitter.com/_keitakahashi_?lang=ja
人事コンサルティング会社、「STARMINE株式会社」にて、新卒採用コンサルタントとして、多くのベンチャー企業の短期インターンシップを軸とした採用を支援。
その後独立し、場創りプロデュース会社である「NO WALLs株式会社」を創業。オンライン/オフライン問わず様々な企業支援行いつつも、就活生への支援も引き続き行なっている。