「最近のニュース」の就活面接での答え方|気になる情報収集法や例文を紹介

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就職活動の面接では「最近のニュースで気になる話題は?」、「いま関心のあるニュースは?」などと質問されることがよくあります。

ニュースを日頃からチェックする習慣や意見を交換する習慣がない人にとっては、少しハードルの高い質問ではないでしょうか。また、ニュースを見ている人からしても、どのようなニュースを選んでいいか、迷ってしまうでしょう。

この記事では、気になる最近のニュースを面接で聞かれた場合の答え方や例文、情報収集法などを解説していきます。

目次

面接で「最近のニュースで気になること」を質問される理由

企業が採用面接で「最近のニュースで気になること」を聞くのには理由があります。ポイントを3つに絞って考えてみましょう。

情報感度の高さを知りたいから

社会の動きはめまぐるしく、日々、変化しています。企業にとって社会の動向や将来の展望を捉えることはビジネスの発展に欠かせないのはもちろん、事業の方向性を見誤らないためにも重要です。

また、複雑化する社会において、情報感度の高い人材を求めるのは当然の流れだと言えます。

国際情勢、テクノロジーの進歩、環境問題、ダイバーシティやSDGs(持続可能な開発目標)に関連する動向など、現代社会をひも解くキーワードは多岐にわたります。

このような多くの事柄に対して関心を持っているのかを確認するためにニュースに関する質問をするのです。

興味・関心・個性・人となりを知りたいから

日々起こるニュースの中から「最近の気になるニュース」を選び、意見を述べてもらう質問なので、企業は学生が何に興味・関心を持っているのか、そこから学生の個性や人となりを知ることができます。

就職活動という将来の仕事を選ぶ過程において、どんなニュースが気になり、面接という場で何を選ぶのかは、企業・仕事選びに関する興味・関心の方向性や高さが見えてきます。

自分の考えをもち、言語化できるか知りたいから

企業が最も注目しているのは、そのニュースに対して自分の考えをきちんと言語化できているかどうかです。

同じニュースを選んだ学生が複数いた場合でも、なぜそのニュースを選び、何を思ったのか、考えはそれぞれ違うはずです。

単にニュースを詳しく解説する知識を披露するような内容ではなく、自分なりの意見や視点を誠実に語れる人材を企業は求めています。

面接での「最近のニュースで気になることは?」の答え方

面接で「最近のニュースで気になること」を尋ねられたとき、どのように答えていけば良いのか、ポイントを見ていきましょう。

結論を最初に述べる

まず自分が気になったニュースは何か、明確に述べます。あまり一般的なニュースでない場合は「このニュースは、○○○○について報じられたものです」など、短く補足しても良いでしょう。

例)
私が最近気になっているニュースは「育児休業の改正法施行」についてです。

気になった理由を述べる

続けて「なぜ気になったのか」理由を述べます。自身の経験と絡めて理由を述べると伝わりやすくなるでしょう。また志望業界に関連する話題であれば、自己PRにもなります。

例)
自分が男ということもあり、長年の課題になっている男性の育児休業取得率の低さが、今後どう変わっていくのかに興味をもちました。

ニュースについて自身の意見や見解を述べる

ニュースを通じて何を考えたのか意見を述べます。将来の展望や入社後にどのような仕事をしたいのか、話を展開させても良いでしょう。

ただし気になった理由や、自身の意見については話が長くなりすぎないよう注意しましょう。もし面接官がもっと聞きたい話題だった場合は追加質問をしてきますから、最初はポイントを絞って簡潔に話をするよう心掛けたいものです。

例)
育休制度の説明や意向確認が義務化すれば取得率は上がりますが、今後は心理的な壁を解消する取り組みも必要だと思います。

取得率が上がったとしても、周りから嫌味を言われたり、復帰後に不当な扱いをされるようでは、育児と仕事を両立しやすい環境とは言えません。

今後、管理職として仕事をしたり、自分自身が育児をしたりしたいと考えているので、少しでも働きやすい環境を整える一助になれたらと考えています。

面接での「最近のニュースで気になること」回答例文

社会の動向や話題のニュースから、“自分ごと”として意見を述べる回答の例文を見てみましょう。

IT系企業の面接で「最近のニュース」について聞かれた場合

私が気になっているニュースは「スマート農業」についてです。

人手不足に悩む農業の生産性を向上させるためにビッグデータや人工知能(AI)を活用し、効率よく生産管理をしようというものです。

私は学生時代に学んだデジタル技術をどう社会で活かしていくかに興味があるので、農業や漁業など1次産業の分野でも貢献できることはもっとたくさんあると思っています。

現場の人たちの声をしっかり聞いて課題や解決策を考え、お互いにWin-Winの関係になるビジネスができたら良いと思います。

【ポイント】
業界のトレンドについてよく調べられていることが伝わります。スマート農業のメリットだけでなく、デメリットや課題についても理解を深めておくと、面接で深掘りする質問をされても安心です。

損害保険会社の面接で「最近のニュース」について聞かれた場合

私が最近気になったのは「民間の宇宙旅行成功」のニュースです。

宇宙旅行を楽しむだけではなく、いずれは宇宙空間を利用した二地点間高速輸送の技術開発につながっている点が興味深く、ビジネスの広がりを感じたからです。

私は子どものころ宇宙に興味がありましたが、宇宙は遠い存在でした。しかし、昨今の動きを見ていると、宇宙ビジネスの市場はどんどん広がっています。この動きに伴い、保険業界もすでに宇宙に関連する商品開発や事業提携の動きがあると報道で知りました。

宇宙分野に限らず、ビジネスのチャンスはいろいろなところにあるのだと思います。私も柔軟な発想で、新しいビジネスの可能性を探っていきたいです。

【ポイント】
気になることを自分の志望業界と関連させて語っており、業界への志望度の高さが伺えます。具体的に、自分が業界で実現したいことまで言及できるとより効果的なアピールになるでしょう。

面接で使える「最近のニュース」おすすめの情報収集法

面接時の質問「最近のニュースで気になること」に備えて、情報はどこで入手すればいいのでしょうか。新聞、雑誌、テレビ、インターネットサイトなど媒体はさまざまありますが、いくつかのアイデアをご紹介します。

社会の全体像の理解:新聞

新聞は、インターネットのニュースサイトにはないメリットがあります。

新聞は社会、経済、文化、国際情勢などについて満遍なく情報を掲載しており、見出しを追うだけでも広く社会の動きについて知ることができます。パーソナライズされていない分、普段は関心のない記事も自然と目に入る点が就活におすすめの理由です。

また話題のニュースや新しい用語について分かりやすく解説された記事もあります。教養やビジネス感覚を身に付けたいとき、新聞が有効なツールであることは間違いありません。

ビジネス情報の収集:日本経済新聞

就職活動のためによく読まれているのが日本経済新聞です。時事問題はもちろん、経営トップのインタビューや商品開発秘話などビジネスにおいて参考になる記事が多く掲載されています。

経済を知るための新聞、というイメージがあるかもしれませんが、カルチャーやサイエンスの記事もしっかり盛り込まれているので、教養を深めるうえでもおすすめです。企業関係者の多くが日本経済新聞を購読していることから、同じ視点を持てる点でも就活時には役立ちます。

新聞は紙面で読んだ方が、見出しやスペースの大きさなどから、その記事の注目度を測ることができます。電子版の「紙面ビューアー」機能を使えば、パソコンやスマートフォンなどでも紙面のレイアウトそのままで読むことができます。

また電子版で興味・関心のあるテーマやキーワードを登録しておけば、自動的に記事を収集してくれたり、気になった記事はスクラップできたりする点でも利便性が高いと言えます。電子版は有料ですが、就活成功のために購読を検討するのもおすすめです。

リアルタイムで情報収集:ポッドキャスト

忙しいときには、Podcast(ポッドキャスト)などで耳からニュースを聞く方法もあります。

例えばiPhone や iPad にインストールされているアプリ「Apple Podcast」を使えば、NHKラジオニュースをはじめニュースに関連する番組を聞くことができます。同様にオーディオストリーミングプラットホーム「Spotify」でも、いくつかのニュース番組が配信されています。

日本経済新聞は、音声プラットフォーム「Voicy」で、「ながら日経(https://voicy.jp/channel/865)」と「ヤング日経(http://voicy.jp/channel/874)」の2つのチャンネルでニュースの解説をしています。

移動中やすき間時間に聞いたニュースの中で、気になる話題があれば後でゆっくり深掘りすれば良いので、まずは耳から情報をキャッチしてみてはどうでしょうか。
NHKラジオ ポッドキャスト https://www.nhk.or.jp/podcasts/
朝日新聞ポッドキャスト https://www.asahi.com/special/podcasts/

他者の見解を知る:NewsPicks

ビジネスパーソンや就活生必携のソーシャル経済ニュースメディアとして、国内外90以上のメディアから経済ニュースを厳選し、配信しているのが「NewsPicks」です。有料コンテンツは通常月額1,500円ですが、学割なら月額500円で利用できます。

特徴は有識者や著名人がコメントを投稿しているので、さまざまな意見や考え方に触れられること。一方で有識者の意見をうのみにせず、あくまで参考程度にとどめ、自分自身の考えをしっかり構築する必要があります。

1つのニュースに対していろいろな見方があることを学ぶのは有意義ですが、面接で“自分ごと”として語れるよう準備しておきましょう。

面接で使える「最近のニュース」の選定基準

最近のニュースの質問では、ただ単に自分が興味のあるニュースを答えればいいわけではありません。回答から志望度の高さをアピールするためには、以下のような基準でテーマを選ぶことが大切です。

仕事に関係のあるニュースであること

テーマは仕事に関係のあるニュースから選びましょう。入社を希望する強い意気込みを伝えるためにも、志望業界や実際の業務に関連するニュースを選ぶのが効果的です。

例えば製造業なら環境問題やDX(デジタルトランスフォーメーション)の話題などが考えられます。また社会全般の課題として、ダイバーシティやSDGs(持続可能な開発目標)も話を広げていきやすいテーマです。

そのほか、環境問題への対応やジェンダーギャップ解消など、志望企業が力を入れているテーマを事前に調べたうえで関連ニュースを探してみましょう。

自分なりの見解が伝えられること

テーマ選びでは、自分なりの見解が伝えられるかどうかも重要です。

なぜそのニュースに関心をもち、どんな見解をしているのかを伝えられれば、自分がどのような考え方をする人なのかを理解してもらえます。面接官はこの質問から人柄や考え方を見極めようとしているので、テーマは自分がうまく語れるものを選びましょう。

一方、自分にとって関心の薄い話題を無理に取り上げると、面接で話が続かなくなる恐れがあります。自分なりの見解がないとただの世間話になってしまうので、ある程度自信を持って語れるニュースをピックアップすることをおすすめします。

信頼できる情報源であること

最近気になるニュースのテーマを選ぶ際は、そのニュースが信頼できる情報源から出たものかをきちんと確かめましょう。あらゆる情報を誰でも簡単に発信・収集できる現代では、間違った内容のニュースやフェイクニュースも多く見られます。

【信頼できる情報源】

  • 企業や調査元から出ている一次情報
  • 官公庁から出ている情報
  • 大手メディアで記載されている情報

反対に、SNSや2ちゃんねるなど、ユーザー投稿型のメディアの情報はできるだけ避けるべきです。これらの媒体では、情報の信頼性にかかわらず、インパクトのある内容のニュースが話題になりやすい傾向にあります。

そのほか、Wikipediaのような不特定多数の人が編集可能な掲示板の情報も信頼性が高いとはいえません。

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面接で使えない!NGな「最近のニュース」

テーマに選ぶニュースには明確な決まりはありませんが、なかには選ぶべきではないものもあります。不必要に自分の評価を下げないためにも、以下のようなテーマは避けるのが無難です。

芸能・エンタメ関連のニュース

芸能・エンタメ関連のニュースは世間話のテーマとしては最適ですが、芸能・エンタメに関連する業界でない場合は、面接の回答としては不適切です。

内容から志望業界や企業との関連性を見出すのが難しいので、よりアピールにつなげやすいテーマを選びましょう。

政治や宗教に関するニュース

政治や宗教、思想に関するニュースは意見が分かれやすいデリケートなテーマなので、面接で取り上げるべきではありません。

例えば「選挙」をテーマに選ぶ場合、自分と面接官の支持する政党が違えば、相手の気分を悪くする恐れがあります。

特に、強く反社会的な思想や革命的な思想は危険な思想の持ち主と判断されてしまう可能性があります。基本的には政治や宗教、思想に関するニュースは取り上げないようにしましょう。

事故・事件などのニュース

事故・事件など、ネガティブな印象を与えるニュースもNGです。志望企業の商品や自分の技術で改善できないようなニュースでない限り、わざわざ取り上げる必要はありません。

特に、志望業界や企業が起こした不祥事を取り上げるのは、企業側を責めているように受け取られる可能性があるため、、テーマに選ぶのはやめましょう。企業批判につながるようなニュースは避け、明るいイメージのあるニュースを選ぶのがおすすめです。

一般的な知名度が低い個人的なニュース

この質問はあくまで社会で起きたニュースについて問うものなので、個人的なニュースを取り上げるのは避けましょう。自分にとっては大きなニュースであっても、面接の場で話す内容には適していません。

例)

  • 先日の免許更新でゴールド免許になった
  • 毎朝のランニングを始めた

「最近のニュース」に関するよくある質問

ここからは「最近のニュース」に関するよくある質問にお答えしていきます。質問の意図に合わない的外れな回答を避けるためにも、疑問はすべて解消してから面接に臨みましょう。

いつまでが最近のニュース?

就活時の面接で「最近のニュースで気になること」について尋ねられる場合、明確に「3ヵ月以内のニュース」などと指定されることはめったにありません。

「最近」がどれぐらいの期間を指すのか、捉え方は人それぞれですが、おおむね2、3ヵ月以内のニュースであれば「最近」と考えて大丈夫でしょう。

新型コロナウイルスのニュースはOK?コロナ以外がいい?

関連性の高い業界や企業であれば、取り上げても問題ありません。医療・衛生用品業界や宿泊・飲食業界など、新型コロナウイルスが業績に大きく影響している業界の面接だと、その業界ならではの課題と関連させながらアピールできます。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、その業界にどんな需要が生まれたのか、またはどんなことが課題になっているのかを調べておきましょう。

最近のニュースはどんな風に深掘りされる?

最近のニュースの質問では、深掘りに対する回答を用意しておくのも大切です。以下の例を参考に、面接官に突っ込まれた質問をされても落ち着いて答えられるように準備しておきましょう。

【深掘り質問の例】

  • 「それに対して、あなたはどのような行動をしていますか?」
  • 「〇〇という意見もあるのでは?」
  • 「具体的にどんな取り組みが効果的だと思いますか?」

まとめ:面接で答えられるよう最近のニュースを常に情報収集しよう

今回は就職活動の面接で、「最近のニュースで気になることは?」といった質問を聞かれると想定し、その準備や対策についてまとめました。

総じて、普段からニュースに接し、自分なりに考える習慣が付いていれば、特に対策なく答えられる質問とも言えます。ただ、テーマの選び方には少しコツがいりますので、紹介した内容を参考にしてニュース選定してみてください。

国際情勢や社会構造、経済の仕組みなどについての理解は、社会人になってからも必要な教養です。面接対策をきっかけに、ニュースを読み解く習慣を身に付けたいものです。

またOfferBoxでは自分の興味・関心をプロフィールに書き、内容を充実させれば、企業からのオファーにつながります。このときにも、ニュースを通して得られた知識や見解が役に立つはず。

特に「私の将来像」の項目では、ニュースから得た知識を元に、具体的にどんな仕事をしていきたいかを具体的に書くことができるでしょう。

ニュース感覚が身に付いていれば、ES(エントリーシート)に記入する内容もさらに充実しますから、ぜひ普段からニュースをチェックする習慣を持ちましょう!