また、マインドマップは空いている時間に手軽に作成でき、自己分析にも役立つため、マインドマップを就活でも活用している人が多くいます。
しかし、「どうやってマインドマップを作成すればいいのか分からない」「就活へのマインドマップの活用方法が分からない」という方もいるかもしれません。
そこで、マインドマップの概要から、マインドマップの作成方法、就活や自己分析でのマインドマップの活用方法を解説します。
また、現在は有料無料合わせて、簡単にマインドマップを作成できるアプリがあるので、おすすめのツールもあわせて紹介します。
目次
マインドマップとは?
マインドマップはアイディアや情報を整理する際に有効な手段と言われていますが、マインドマップとはどのようなものなのでしょうか。
マインドマップの概要について解説します。
マインドマップは思考を地図のように整理する手法で、思考や情報、記憶などを脳内に近い状態で紙やパソコン上に可視化していきます。
アイディアを生み出すのにも役立つため、アイディアマップとも呼ばれることがあります。
マインドマップを最初に提唱したのはイギリスの教育コンサルタント、トニー・ブザンです。
思考を脳内に近い状態で紙やパソコン上に可視化し、頭の中で雑多になっていた情報を整理できるため、自己分析をしたり、チームで課題解決をしたりするのにも役立ちます。
記憶力や学習力を向上させるため、教育に取り入れられることもあるようです。
マインドマップに類似したものにメモリーツリーがありますが、ほぼ同義と考えて差し支えありません。
ただし、メモリーツリーは記憶力を高めることに特化して使用されています。
マインドマップ考案者が提唱するルール
マインドマップの考案者のトニー・ブザン氏は著書の中で12のルールを紹介しています。
- 無地の用紙を使用する
- 用紙は横長で使用する
- ブランチは直線ではなく曲線で描く
- テーマはイメージで描くようにする
- 用紙の中心から描いていく
- オリジナルのスタイルで作成する
- 1つのブランチにつき1つのワードで構成する
- ワードは文章ではなく単語で書く
- 重要だと思うことは強調する
- 関連していることは関連付ける
- 創造的に描く
- 楽しんで行う
マインドマップの核となるテーマはできるだけ大きくし、イラストなども使って楽しいイメージで作成しましょう。そのテーマから自由に発想を飛ばしていけるようになります。
そして何よりも、楽しくクリエイティブを行うことをトニー・ブザン氏は推奨しているので、論理的でないような思考もまずは書いてみましょう。
マインドマップを作成する目的
マインドマップの目的は自分の思考や状況を整理することです。
私たちは単語に対して放射状に物事を思い浮かべ思考すると言います。
たとえば、「就活」という単語を聞くと、別々の方向に「自己分析」「業界分析」「面接」などと思い浮かべます。さらに「面接」から「最終面接」「逆質問」などと連想していきます。
放射状に広がったそのワードを枝(ブランチ)でつないで真上から見ると、木が枝を生い茂らせているように見えます。
このマインドマップを作成すると物事が整理され、新たなアイディアを練るのにも役立ちます。
就活においてもマインドマップを活用すると、自己分析や企業選びの軸が整理され、履歴書の作成や面接での回答に役立てることができたり、新しい企業を探したりする手助けになります。
就活や自己分析にマインドマップを活用するメリット
ほかにもさまざまな自己分析ツールなどがあるなかで、なぜマインドマップが就活や自己分析によいのでしょうか。
就活や自己分析にマインドマップを利用するメリットを紹介します。
考え切れていないポイントが可視化される
マインドマップでは思考が明確化されるため、考えきれていなかったポイントに気づけます。
そのため、就活に対して足りていない点やこれから自分が考えるべきポイントが分かります。
就活や講義、アルバイトの合間など、時間ができた時や思いついた時にワードを手軽に足していけるのも魅力です。
マインドマップのブランチは自由に伸ばせるため、就活の過程ごとに情報を増やしていけます。
ぼんやりしていた思考が明確になる
記憶や情報、考えがマップとして可視化されるため、なんとなく課題だと思っていたことや行き詰まりを感じていたことがクリアになります。
漠然とした志望動機、言語化できていなかった自分の強み・個性、望むキャリアプランなどもはっきりとさせられます。
考えがすっきりと整理できるだけで次のステップが見えてくることもあります。
自分の成長を実感できる
マインドマップは1度だけではなく定期的に行うのがおすすめです。
定期的に作成することで、過去に自分が作成したものと比較して、成長を実感することができます。
同じテーマでも考え方や入れ込める情報量が変わるなど、自分の変化に気づけます。
変化に気付いたなかでも、とくに成長したと感じられる部分があれば、面接で話すエピソードやアピールポイントになることもあるでしょう。
就活や自己分析でのマインドマップ作成方法
実際に就活や自己分析にマインドマップを活用する方法について解説します。作図例も紹介するので参考にして、就活や自己分析用に自分ならではのマインドマップを作成してみてください。
用紙の中心にメインテーマを書く
まず、テーマを用紙の中心に書きます。 使用する用紙は無地のものを使いましょう。
用紙にけい線や余計な柄があると、脳が影響を受けてしまい自由な発想ができなくなります。
けい線に合わせてきっちりと文字を収めたくなったり、本当はその先の発想もあるのに柄や模様の手前で思考を停止させてしまったりするので、注意が必要です。
連想したことを周りに書き並べる
関連したキーワードや連想・イメージするワードを放射線状に書き出してつなげます。
例えば「就活」をテーマにします。そこから「面接」「自己分析」「業界分析」「OB訪問」「内定」などをつなげていけます。
できるだけリラックスして自然に思い浮かぶことを書き並べてください。
このとき、似ている内容はなるべく近くに書くようにすると、あとでグルーピングする際に便利です。
関連することをまとめて色に分ける
連想したことを書き並べたら、同じワードから派生していったグループごとに色分けしてください。
色分けすることで、視覚的に分かりやすくなり、深掘りする際にどこを見ればいいのかが一目瞭然となります。
マインドマップはできるだけ自由に作成することが推奨されます。
色分けだけではなくイラストや図を使って鮮やかなマインドマップを作成していきましょう。
色ごとに内容を掘り下げる
色分けしたグループごとに内容を掘り下げていくようにします。
思いつく限りのことを連想しワード化し、ブランチでつなげていきます。
1つのワードから異なる分野の単語を連想したら、ブランチを分岐させてかまいません。
もし掘り下げている過程で思いついたことがあったら、メインのテーマや分岐点に戻って項目を追加してもOKです。
就活や自己分析でのマインドマップを効果的に作成するポイント
いくつかのポイントを押さえると、マインドマップの質が上がります。
就活や自己分析でのマインドマップをより効果的に作成するためのポイントを解説します。
具体化よりも細分化や発散を優先する
マインドマップでは1つのことを具体化して深掘りする前に、まずはどんどん発想を横へ横へと広げていく、発散を優先することが大切です。
人は、考え始めるとどうしても、1つのことを掘り下げていく思考になりがちです。
その結果、マインドマップがある特定の領域に限られたものになってしまうことがあります。
なるべく網羅的に自分の思考を整理するためにも、「今やるべきこと」「やりたいこと」「パッと思い浮かんだこと」「思い出したもの」など、自由に思い浮かんだものを書いてみましょう。
脳が活性化するとともに、忘れていた記憶も呼び起こされます。
関係なく思えるものもメモしておく
すぐにマインドマップで整理できなくても、頭に浮かんだことは整理すべきことである可能性があります。
後で思い出そうと思ってもなかなか思い出せなくなることもあるのでメモを残しておきましょう。
マインドマップを作っていく過程でそのメモを見ながら目ぼしいワードが見つけたらマインドマップの中に加えるようにしてみてください。
電車の中など外出先で思いついたらスマホにメモを残すのもよいでしょう。
ランダムに書き出して、家に帰ってからゆっくりと整理してみましょう。
十分に発散できたら具体化する
テーマを中心に十分に思考を発散しブランチを広げられたら、さらにその先にブランチを伸ばしながら、連想をし思考や情報を深掘りしていきます。
ブランチを伸ばしていくときには、できるだけ抽象的なアイディアから具体化していったほうが、論理の飛躍なく深堀りできます。
具体化する中で言葉だけでは足りないと思ったら図やイラストを加えてもかまいません。
パッと見て分かりやすく、さらに楽しく感じるように作成してみてください。
モラルや常識、固定観念は一旦外す
常識や固定観念は自分の思考を整理する際にじゃまになることが多いので、「このアイディアはだめだ」「このやり方は一般的には好まれない」という思考は一度置くようにしましょう。
人はマインドセットとも呼ばれる固定観念や思い込み、無意識の思考パターン、先入観などを持っています。
できるだけマインドセットにとらわれないこともマインドマップを作っていく際のコツです。
また、私たちは思いのほか「こんな言い方はださいかもしれない」「暗い奴だと思われるかもしれない」など、他人を意識して心にブレーキをかけながら言葉を発しています。
もちろん極端にネガティブな単語はよくありませんが、どれが自分にとって必要か、絞り込むのは後からでもできます。
思考を発散させるときは、少し発想を自由にするのをおすすめします。
就活でのマインドマップ活用例:やるべきことを整理
「就職活動」をマインドマップのテーマにすることで、就活に関する思考や、自分が望んでいるキャリアプラン、就職活動を通してやるべきことなどが整理できます。
例えば「就職活動」から「面接」「自己分析」「業界分析」などのブランチを広げます。
「面接」をさらに深堀りすると、「準備」「志望動機」「A業界」「B社」なども出てくるかもしれません。
近い日程で同じA業界の面接がある場合などは、同業界の他社も一緒に分析しておけると効率的です。
このように就活でやるべきことを整理する際にもマインドマップは使えます。
就活でのマインドマップ活用例:性格や特徴を自己分析
「自分」をテーマに置くことで、自分の性格や特徴を具体化して自己分析がマインドマップでできます。たとえばテーマを「自分」とし、「得意なこと」「苦手なこと」「性格」などのブランチを広げます。
「得意なこと」からさらに深堀りすると、「サッカー」「数学」「暗記」などとブランチを伸ばせます。
マインドマップ上に現れたものが、自分自身を構成する要素です。
得意なことが一覧化できると、思わぬ共通点や自己PRで使える強みが見い出せることもあります。
就活でのマインドマップ活用例:就活の軸や企業選びの軸を整理
「企業選びの軸」をマインドマップのテーマに置くことで、企業を選ぶ軸や就活の軸、志望理由を整理できます。「企業選びの軸」をテーマとする場合、周りには例えば「企業理念」「事業内容」「企業文化」「福利厚生」などが並びます。
さらに、「企業文化」から「自由闊達」「年功序列」「実力主義」などブランチを広げることができます。
並列にあるものをみて、優先順位をつけることで、自分が企業文化のなかで何を重視しているのかが分かります。
漠然と企業選びをしていてもなかなか絞り込めない時があります。
その時に「これだけは譲れない」「自分は企業でこういうことをやりたい」という企業選びの軸が決まっていれば、本当に行きたい企業を絞り込んでいけます。
企業選びの軸がはっきりとすると、自分のやりたいことが整理できるので、志望動機も作りやすくなります。
就活マインドマップ作成におすすめのアプリ・ツール
マインドマップが登場したころは紙とペンで作成されていましたが、最近はスマホやPCで簡単にできるアプリケーションが登場しています。
無料で利用できるものも多いので、気になるアプリがあれば試してみてください。
スマホで利用できるマインドマップアプリ
講義の合間でも気軽にマインドマップを作成できるので、就活の忙しい時期にもうれしいアプリです。
操作性もシンプルなものが多いようです。
SimpleMind
アンドロイド版、macOS版、Windows版、iOS (iPad OS)版があり、PCとスマホの両方で同機が可能です。
そのため、授業やアルバイトで外出している時はスマホでアイディアを書き込み、自宅に戻ってからPCでまとめられます。
自動レイアウトがあるほか、フリーでレイアウトをすることも可能です。
操作性は分かりやすいので気軽にメモをするように作成できます。
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miMind
miMindは思考やアイディアを整理しスキームをレイアウトすることを目的としたマインドマップのアプリです。
他の人と共有ができるのでリモートでのサークルミーティングや友人とのやり取りにも適しています。
自己分析に友人からの評価も加えたいときに、やりとりするのもいいかもしれません。
豊富なレイアウトから好きなパターンを選択し、テーマカラーなどをパレットから選びながら、自分らしいマインドマップを作成できます。
完成したらPDFでの保存、出力、オンライン上での共有などができます。
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Mindly
エレメントと呼ばれる項目にワードを入力していくだけで簡単に、マインドマップが作れます。
ブランチも+ボタンを押すだけで増やしていけます。
検索機能があるため過去のマインドマップをすぐに探し出せるのも便利です。
自己PR文や志望動機の作成に、過去のマインドマップを参考にしたいという時にも、すぐに検索できます。
無料版があるので、まずは試してみるのがいいかもしれません。
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PCで利用できるマインドマップアプリ
ここからPC上で使えるアプリを紹介します。
PCはスマホやタブレットに比べるとディスプレイが大きいことが多いので、マインドマップを広げても見やすいのが魅力です。
FreeMind
マインドマップを作成するために作られた、フリーのソフトウエアです。
操作性が分かりやすくグラフィカルなマインドマップを手軽に作成できます。
ツールバーやショートカットキーなど、多様な操作方法があるので、自分の一番使いやすい方法を採用するとよいでしょう。
できあがったマインドマップはPDFやPNG、HTMLでの保存もでき、Webブラウザ上で動的に動かすことも可能です。
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Xmind
ロジック図、マトリックス、ブレイスマップ、組織図などさまざまなスタイルのマインドマップがあり、テーマに合わせて使い分けられます。
マインドマップとして複雑な思考や情報などを視覚的に整理するだけでなく、比較分析をしたり、スケジュールなどを時系列で表示したりもできます。
就活の予定を立てたいときにも便利です。
他者とマップの共有ができ、複数人でアイディアを出し合うブレーンストーミングにも活用可能です。
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MindMeister
多彩なマップレイアウトを持ち、マインドマップ形式からリスト形式へと簡単に切り替えられるのでTo Doリストとして活用するのにも便利です。
チームで共同作業もでき、コメント機能があるため、マインドマップに対する意見や追加情報なども書き込めます。
自己評価について友人や家族にも聞き、コメントをもらうのもよいでしょう。ブランチやワードは+ボタンを押すだけで簡単に追加できます。
サービスページはこちら
就活や自己分析にマインドマップを使ってみよう
マインドマップの概要や就活や自己分析でのマインドマップの活用方法を紹介してきました。
考えや記憶、情報をマップ化し可視化するマインドマップは、就活にも役立ちます。
面接までにやるべきことを一覧に整理することで、今後の動きがスムーズになります。
マインドマップは、自己分析に活用もでき、自己PR文や志望動機を書くのにも役立てられます。
通常は紙にペンを使って作成しますが、オンラインでダウンロードできるスマホ用やPC用のアプリもあるので、ぜひ使ってみてください。
マインドマップは就活だけではなく、プライベートでの考えをまとめたり、就職後のミーティングなどに役立てたりもできるので、この機会にやり方を覚えておくのをおすすめします。
また、就活や自己分析にオファーボックスへの登録もご検討ください。
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