秋採用とは|大学4年10月以降の企業の探し方や内定獲得のポイント

  • LINEで送る

「10月以降も就職活動を続けたい」
「秋以降でも採用活動をしている企業はあるのだろうか」

といったように悩んでいる人は多いことでしょう。近年では、10月以降も採用活動を続けている企業は少なくありません。

OfferBoxは、プロフィールを登録しておくと企業から選考やインターンシップのオファーが届く新卒逆求人サービスで、就活生の約24万人(※1)に利用されています。
また、登録企業数は約19,242社(※2)で、大手から中小・ベンチャー企業まで幅広い企業に登録されています。
完全無料で利用できるため、ぜひご活用ください。

(※1) OfferBox 2024年卒利用実績データより
(※2)当社アカウントを開設した企業数で、直近で利用していない企業含む(2024年10月時点現在)

秋採用とは?

まずは秋採用がどういったものなのかを確認しましょう。就活が最も活発なシーズンである春採用や夏採用とは、以下のような違いがあります。

大学4年生10月以降の学生の採用(就職)活動

秋採用とは、大学4年生の10月以降に実施する採用活動を指します。大学4年生の10月を1つの区切りとしているのは、10月初旬に内定式を執りおこなう企業が多いためです。

就活解禁時期である大学3年生の3月から内定式前までの採用活動が春採用・夏採用、大学4年生の10月以降の採用活動が秋採用と呼ばれています。秋採用実施の有無や採用予定人数については、企業によってさまざまです。

内定式前9月までの春採用・夏採用が最も活発

経団連に加盟する企業は、採用選考指針によって大学3年生の3月が広報解禁日と定められているため、内定式前9月までの春採用・夏採用が最も活発です。

大学3年生の3月に広報解禁、大学4年生の6月1日に選考解禁、大学4年生の10月1日に内定解禁というのが、経団連加盟企業の新卒採用の大まかな流れです。企業は「優秀な学生を早く確保したい」、学生は「早めに就活を終えたい」という気持ちを持つことから、採用活動も活発になる傾向にあります。

近年では通年採用・秋採用・冬採用も増加

就活が最も活発化するのは春採用・夏採用ですが、近年は通年採用・秋採用・冬採用も増加しています。例えば通年採用の場合は、時期に関係なく年間を通して採用活動をしているため、大学4年生の10月以降でも内定獲得のチャンスがあります。

そのほか、秋採用・冬採用のように特定の時期に募集をかけている企業も見られます。就活のピークを過ぎても、引き続き採用活動をしている企業が多いことを頭に入れておきましょう。

企業が秋採用する主な理由

そもそも、企業はなぜ秋採用を実施しているのでしょうか。春採用・夏採用だけで終わらず、わざわざコストをかけてまで企業が秋採用を実施している理由を見ていきましょう。

通年で採用活動をしているから

通年で採用活動をしている企業は時期に関係なく募集しているので、秋採用も実施しています。通年採用とは、春採用・夏採用のように期間を設けるのではなく、年間を通して続ける採用活動のことです。

海外留学生や既卒者、卒業の時期が異なる海外大学の学生など、人によって就職活動のタイミングが多様化しており、それに伴って通年で採用活動をしている企業が増加しています。

採用予定人数に達していないから

春採用・夏採用で採用予定人数を確保できなかったために、採用活動を継続している場合があります。これは人気がなくてエントリーが集まらなかったという理由には限りません。採用方針が変わったり、辞退者が多く出てしまったりなど理由はさまざまです。

また、これから伸びていくような成長企業では、活動の途中で採用予定人数を増やすこともあります。秋採用をしている企業は、必ずしも「人気がない」「ブラック企業が多い」とは限らず、優良企業も多く存在します。

効率よく学生にアプローチできるから

他の企業の広報活動が活発でない時期に採用活動を実施し、効率よく学生にアプローチしたいと考える企業も存在します。例えば、大手企業と比べて知名度が低い中小企業がその代表例です。

広報解禁される大学3年生の3月には、数万社の企業が一斉に採用活動を開始するため、どうしても名の知れた大手企業が注目されやすくなります。せっかく採用活動をしても大手企業に学生が流れる可能性が高く、かけたコストが無駄になりかねません。

そのようなコストの無駄やリスクを避けるため、就活が落ち着いた時期に秋採用をするのが中小企業の狙いです。

秋採用をしていることが多い企業群

では、具体的にどんな企業が秋採用を実施しているのでしょうか。秋採用をしていることが多い企業群について知り、選考を受ける業界・企業選びの参考にしましょう。

外資系企業

日本に進出している外国企業や、外国企業と日系企業が共同出資で設立した企業などの「外資系企業」では、秋採用をするケースが多い傾向にあります。その理由の1つは、海外の学校と日本の学校とでは年度の切り替わるタイミングが異なるためです。

日本の学校では4月を年度の切り替わりとしていますが、海外では9月を年度の切り替わりとしている学校も見られます。そのため、学生の卒業時期に合わせて、秋時期に採用活動を強化している企業が多いのです。

ベンチャー企業

成長中のベンチャー企業では採用予定人数が年度の途中で増えるケースがあるため、秋採用を実施している企業は少なくありません。大学4年生の10月以降でも、選考を受けられる企業を見つけるのは難しくないでしょう。

また、設立年数が浅く、若手社員が多い特性上、そのほとんどが実力主義を採用しているのもベンチャー企業の特徴です。すぐにでも活躍が期待できる人材を常に欲しがっているため、大手企業と比べて採用スケジュールが柔軟な傾向にあります。

大手企業子会社

大手企業の子会社のなかには、親会社が採用活動をしている時期とずらして、秋頃まで採用をおこなっている企業もあります。親会社と子会社が同時に内定を出したとしても、ほとんどの学生は親会社を優先し、採用活動にかけたコストが無駄になってしまうためです。

採用活動の時期がずれているということは、「親会社に落ちたけど、どうしてもそのグループで働きたいから子会社を受ける」といった戦略が可能になります。

興味を持っているグループがある人は、子会社が秋採用を実施していないか確認してみてください。

地域密着型企業

地方にある地域密着型の企業では、公務員や準公務員の試験などがひと通り終了する秋頃から採用活動を始めたり、活動を強化したりする企業があります。

例えば、人気がある公務員の職種となれば採用枠は限られており、誰でも簡単に受かるものではありません。採用枠の関係で試験にすべて落ちてしまった優秀な学生もなかには存在するため、地域密着型企業はそのような学生を秋採用で確保しようとしています。

秋採用企業のおすすめの探し方・見つけ方

上記の企業群に属していてもすべての企業が秋採用を実施しているわけではないため、秋採用での内定を目指す場合は情報収集が欠かせません。ここでは、秋採用を実施している企業を効率的に探す方法を紹介します。

新卒オファー型就活サイト

新卒オファー型就活サイトでは、秋採用を実施している企業のほうからオファーをもらえます。わざわざ企業のホームページを1つずつ確認する必要がないため、効率的に探せるのが最大のメリットです。

新卒オファー型就活サイトのメリット

  • 企業が自分に興味を持って、声をかけてくれる
  • 今まで知らなかった企業に出会える
  • 自己分析を見つめなおせる

例えば、代表的な新卒オファー型就活サイトの「OfferBox」では、自分のプロフィールを見て興味を持った企業からオファーが届きます。企業が学生に送るオファー数には上限が設定されているため、マッチングの確率が高く、選考に結び付きやすいのが特徴です。

オファー機能以外に、自己分析に役立つツールも用意されているので、これから秋採用に臨む人はぜひ活用してみてください。

新卒向け人材紹介サービス

新卒向け人材紹介サービスを利用するのも、秋採用を実施している企業を探す方法の一つです。新卒向け人材紹介サービスとは、学生を採用したい企業と学生の仲介を務めるサービスのことです。

キャリアアドバイザーと呼ばれる担当者が、秋採用を実施している企業を絞って紹介してくれるため、効率的に企業を探せるメリットがあります。1人で就活を進める自信がない人や、就活のプロによる客観的なアドバイスがほしい人におすすめです。

企業が集まる合同説明会

春採用・夏採用の就活と同じように、多くの企業が集まる合同説明会に参加するのもおすすめです。合同説明会は冬まで開催されているため、日程や開催地の都合がつくイベントがあればぜひ参加してみてください。

上記2つの方法にはない合同説明会ならではのメリットは、企業で働く社員と直接顔を合わせて話せることです。働く社員の雰囲気や、ホームページには載っていない企業の実情を知り、視野を広げられるのがメリットといえます。

秋採用で内定を獲得するポイント

秋採用を実施している企業は多いとはいえ、対策が不十分なままでは内定を獲得するのは困難です。春採用・夏採用がうまくいかなかったのであれば原因を分析し、同じ失敗を繰り返さないようにしましょう。まだ内定がもらえていない人は、以下のポイントを意識して就活を進めてください。

企業・業界選びの幅を広げる

秋採用では企業・業界選びの幅を広げることが大切です。秋採用を実施する企業が増えているとはいっても、春採用・夏採用と比べて選択肢が少ないのは確かです。

自分の視野を意識的に広げないと企業を比較するのが難しいため、これまで見ていなかった業界や企業にも目を向けてみましょう。

今まで「誰もが知っているような企業」を軸に就活を進めてきたのであれば、「自分の能力を活かせる企業」「性格に合う企業」など、観点を変えてみる必要があります。

選考状況や入社志望度は整理しておく

合同説明会や面接で聞かれたときに備え、選考状況と入社志望度はきちんと整理しておきましょう。採用・就職活動全体で見ると後半戦に該当する秋採用では、企業は入社可能性が高い学生を優先して選考に進めたいと考えています。

選考状況や入社志望度がはっきりしない学生は内定を与えても入社してくれないリスクがあり、選考のコストが無駄になる可能性が高いからです。そのため、企業から聞かれたときにすぐ答えられるよう準備しておくことが大切です。

自己分析・企業分析は1社ずつ対策する

選考を受ける企業数が少なくなるぶん、1社ごとの自己分析・企業分析を丁寧に進めましょう。内定がなかなかもらえないと手当たり次第に色々な企業を受けてしまいがちですが、手を広げすぎてしまうとそれぞれの対策がおろそかになります。

春採用・夏採用でうまくいかなかった点を修正しながら、もう一度自己分析・企業分析をやってみましょう。

倍率が高くなりやすいため油断しない

「選考を受ける学生の数が少ないなら受かりやすそう」と考える人もいますが、そのぶん採用枠も限られているため実際は高倍率です。春採用・夏採用より倍率が高くなる場合があるので、油断せずに対策を練りましょう。

秋採用で内定を獲得するには、やはり志望動機と自己PRの深掘りが不可欠です。過去の選考で使った回答を使い回さず、各企業に対応した志望動機と自己PRを作り直してみてください。

秋採用に関するよくある質問

最後に、秋採用に関するよくある質問にお答えします。後悔なく就活を終えるためにも、疑問に感じている点はしっかりと解消してから就活を進めることが大切です。

秋採用はいつから?いつまで?

秋採用は、大学4年生の10月以降に実施する学生の採用(就職)活動のことです。採用予定人数に達した場合は募集が締め切られるため、終了時期は企業によってさまざまですが、採用活動自体は大学4年生の3月までおこなわれています。

また、秋採用は冬採用と区別されることもあります。10月から12月頃を秋採用、12月頃から3月を冬採用と呼ぶ場合がありますが、両者に大きな違いはありません。

秋採用とそれまでの採用の違いはある?

採用手法そのものに大きな違いはありません。書類選考や面接による選考がおこなわれるため、春採用・夏採用と同じような対策が必要です。

ただし、秋採用は春採用・夏採用に比べて倍率が高くなりやすい点に注意してください。秋採用に臨む学生の数は限られているとはいえ、それ以上に採用枠が限られているため、結果的に高倍率になる傾向にあります。

秋採用は受かりやすい?

上記のとおり、結果的に高倍率になるケースが多いため、一概に受かりやすいとはいえません。ライバルの絶対数が減ったからといって油断せず、入念な対策を進めましょう。

採用枠が限られているからこそ、秋採用では他の学生との差別化がより重要になります。自分にしかない魅力を企業に伝えられるように、業界・企業研究や自己分析を再度念入りにやり切りましょう。

まとめ:秋採用を強化している企業が増えている!

以上、秋採用を実施する企業の探し方や、内定獲得のポイントを紹介しました。

就活が最も活発化するのは、内定式前9月までの春採用・夏採用ですが、近年は大学4年生の10月以降も採用活動をする企業が増えています。

時期に関係なく通年で採用活動をしている企業もなかには存在するため、春採用・夏採用がうまくいかなかったからといって諦めずに企業を探してみましょう。

秋採用で内定を獲得するポイントは、企業・業界選びの幅を広げることです。知名度や表面上の雰囲気ばかりを重視していては本当に自分に合う企業が見つかりづらいので、これまで見ていなかった業界や企業にも目を向けてみてください。