不動産関係のベンチャーに就職される、東京大学経済学部の坂野さん。
演劇に打ち込んだ経験から、これからやりたいことまで、お話を伺いました。
演劇に夢中の大学生活
―大学時代は演劇に打ち込まれていたそうですね。
中学から演劇をはじめて、大学でも演劇オンリーでした。週に5,6回夜遅くまで練習があって、他のことをやる余裕はなかったですね。
中高の演劇部は、はじめは部員も4人の超少人数だったんですよ。僕は中2からずっと部長で。最終的には20人規模にして、大会にも定期的に出る流れを作ることができました。
―演劇が、就活に活かせたところはありますか?
舞台で一人の人として見てもらえるよう普段から意識するようになると、相手から見られている状況に全く動じなくなります。
発声と姿勢もしっかりするので、第一印象は絶対に良くなりますね。
あと、演劇は50人で2〜3ヶ月かけて、ようやく1本の劇を作るんです。
協力して一つのものを作るっていう経験は活きましたね。
―中でもどんな経験を面接で話したんでしょうか?
僕は役者としてだけでなく、作・演出として部員50人をまとめた経験もあったので、その時の苦労なり失敗なりは話しました。
あと、僕は新しい、小さいところに入ってそこを大きくするのが大好きなんです。
新しくできたゼミに入っていたので、自分の性質を説明するのにゼミでの経験を使うことはありました。
とにかく動いた就活
―演劇が忙しい中、就活はいつ始めたのでしょうか?
大学3年生の夏に演劇の活動が落ち着いてから始めました。
最初はひたすらTwitterの就活アカウントをフォローして、色んな就活サービスに登録しました。そのうち自分に合っているものに絞っていって。
イベントにもとにかく足を運んでみました。
インターンは夏休みの間に、1dayも含めたら15社くらい行きました。秋冬にも行っていたので、合計20~25社は行ったと思います。
経歴だけでは分からない自分をOfferBoxで伝える
―OfferBoxはいつから使い始めましたか?
3年生の9,10月くらいですね。最初は登録情報の多さにちょっとびっくりするっていう(笑)。
―OfferBoxのプロフィール書くときに意識したことは何かありましたか?
僕、ギャップをすごく意識したんですよ。
学歴だけ見たら、まじめなエリートみたいな雰囲気になるじゃないですか(笑)。
でも「人をまとめようと思って失敗しました」とか、「演劇では変態役で絶賛されました」とか、経歴だけでは分からない側面がいっぱいあるんですよ、と伝えたかったので。
―それでプロフィールにこの衝撃的な写真を…?
これは最後に出演した公演だったのかな?それまで真面目な役が多かったので、勢いあまってやっちゃいました。自分の中でも殻を破った役で、役の名前が「変態」だったんですけど。
その時の演技が気持ち悪すぎて相手役の女の子が泣き出しちゃって、その日の稽古がなくなっちゃったっていうことがありました…苦笑。
―迫真の演技だったんですね!笑 OfferBoxを使う面で、後輩にアドバイスはありますか?
入力項目を詳細に埋めるべきだと思っています。
自分について最初の接触でここまで深く知ってもらえるサービスって他に見たことないので、そのメリットは活かすべきだと思います。
OfferBoxのプロフィールにこれだけたくさんの情報を入力すると、他のサービスに登録する情報とか、ESに書く内容とか、整理されるんですよね。
自分語りの中心にOfferBoxを置いてあげると、面接でもすごく語りやすいし書きやすかったなぁという実感があります。
―内定先のインターンシップには行きましたか?
選考前のインターンシップは参加していないんですよね。
OfferBoxでオファーを頂いて、人事の方に会って話を聞いたら、僕の方がその会社のビジネスに惹かれて。その後はポンポンと内定まで進みました。
OfferBoxでは実際に会う前にコミュニケーションをとれるので、ある程度相手のことを分かったうえで会いに行けます。
相手のことを分からない状態で面接するのが一番すれ違いが起こりやすいので、すごくやりやすかったですね。
「新しい世界観」をつくる
―内定先の事業の魅力はどこにあるんでしょうか?
僕は、仕事で「新しい世界観」をつくりたいんです。
例えばGoogleって日本語の「調べる」という動詞の意味を変えたなと思っていて。
そういう人々にとっての当たり前を自分で作りたいんです。
その新しい世界観を作れるものは、「衣食住」のどれかだと思ったんですね。しかも、僕が生きている間につくるには、IT業界がいい。
そうなると、「衣食住」の中で市場が大きいのは「住」。そして、一番IT化が進んでいないのも「住」だった。
「住×IT」が僕の中で確固たるものになって、出会ったのが今の内定先です。
内定先の会社はプラットフォームを既にある程度持っていて、でもまだ自分で大きくしていける余地があります。
―中高の演劇部やゼミのお話でも、小さなものを大きくしていくのが好きだとおっしゃっていましたね。
そうですね。就活の時、僕は「自分の欲としてやりたいこと」と、「目標としてやりたいこと」を分けて話すようにしていました。
「欲としてやりたいこと」は、小さい集団や、自分の作ったサービスを大きくしていくこと。
そして「目標としてのやりたいこと」として、さっきの「新しい世界観をつくる」話をしていました。
―起業するのとはまた違うんですね。
自分が生きている間にすべての人が使えるサービスを作りたいと考えた時に、ある程度ネットワークを持っている、地盤があるところにいった方が、確実に僕の目標に近づけるなと思ったので。
―今、内定先でインターン生として1年近く働かれているそうですが、決意はブレませんでしたか?
ブレなかったですね。
普通の就活だと企業に選んでもらう形になるんですけど、OfferBox経由だと、オファーがたくさんあった中で自分が選んだ会社なので。
自分の決断には責任持たなきゃいけないなって僕は思います。
今は興味がないことにも一歩踏み出す勇気を
―これから就活する後輩にアドバイスはありますか?
一歩踏み出すことです。
自分の中の「自分ってこうなんだ」「こういうところに喜びを覚えるんだ」っていうのが明確になっていく瞬間を、
あと、今の自分は興味がない、関わりがなさそうな業界や企業も見てみるとか、自分が思っている自分にこだわって行動を制限するんじゃなくて、そこから一歩踏み出して動いてみる。
そのための一助としてOfferBoxはすごく有効だと思っていて。
自分主体で探していると自分が興味あるところしか見ないけれど、企業側から探してもらうとなると自分が考えてみなかった業界に足を運ぶ機会も増えると思いますし、企業側からオファーをもらえると、一歩踏み出してみようかなという気にさせる力は強いと思うんです。
―東大生は公務員など手堅い道を進む人が多いイメージが強く、一歩踏み出す勇気はなかなか出にくいのではと思うのですが…。
逆に大学生まで手堅く生きてきたからこそ、僕の中である種の安心感があって。やりたいことに挑戦して、仮に踏み外して失敗しても、大丈夫でしょ、って。笑
自分のこれまでの努力を信じなさい、って。
目標を定めて、気持ちを強く持って、遊びの時間とか削って東大に入ったわけじゃないですか。
こういう目標を立てて、努力すべきことを明確にして、コツコツ頑張り続けるっていうのは、踏み出した先でも絶対活きる能力だと思うんですよ。
あと、その会社に行った先輩がどういう風に仕事しているかを見るべきだと思います。
見たところ、ベンチャーに行った先輩の方が輝いていた。そういう経験で判断したところもありました。
―ありがとうございました!
「新しい世界観を作りたい」という目標に向かって、勇気をもって踏み出し、その先の道に責任をもって歩んでいる坂野さん。就活生にとっても、これから社会に出る人にとっても、学ぶべきところが多いインタビューでした。
Interviewee Profile
■ 坂野 嘉昭さん
■ 東京大学 経済学部
■ 不動産関連IT企業に内定
■ 2017年卒