100年以上前から自動車を世に送り出してきた、日本でもっとも歴史のある自動車メーカーである三菱自動車。過去には、SUVスタイルの先駆者的存在で一世を風靡したパジェロ、走りを極限まで追求したランサーエボリューション、世界初の量産電気自動車であるi-MiEVなど、個性的且つ業界のパイオニアとなる自動車を送り出してきた完成車自動車メーカーです。
より安全で安心、かつ便利な自動車が求められる時代となりつつある昨今、100年に一度といわれる変革期である自動車産業において新たな価値を提供するために、これまで社内に少数派であった多様な人材を求めています。
では、実際にどのような方がOfferBoxで入社されたのでしょうか?
就活時を振り返りながら、選考について話をうかがいました。
【プロフィール】
三菱自動車工業株式会社 人事本部 人材開発部 マネージャー(新卒採用担当) 有吉 晋作さん
三菱自動車工業株式会社 商品戦略本部 庄田 彩乃さん(2018年 愛媛大学理学部生物学科卒業)
【目次】
- 選考時の状況
- 庄田さんにオファーした理由
- 決定した理由
- 実際に働いてみて
- 就活生にアドバイス
選考時の状況
就活時、志望していたのはどの業界ですか?
庄田さん
初期はマスコミ系が第一志望でした。きっかけは学生時代のテレビリポーターやラジオパーソナリティの経験ですアナウンススクールに通い、アナウンサーか報道記者志望で就職活動をしてました。
OfferBoxとの出会ったきっかけは何でしょうか?
庄田さん
マスコミ系は狭き門。内定には至りませんでした。また、理系なので食品会社とか製薬会社の研究職も志望していたものの、人に何かを伝える仕事をしたいという思いばかりがくすぶっていました。そんなときに出会ったのがOfferBoxです。企業の方から私たち就活生にアプローチしてくださるのが新しいと思い、登録してみました。
プロフィールには何を書きましたか?
庄田さん
当時、大学院に通っていたので、大学院の研究内容をメインに書いていました。また、部活やサークルに入っていなかったので、課外活動のアナウンサー経験に関しても記載していました。OfferBoxでは数社からオファーが届き、そのなかに三菱自動車からのオファーがありました。
三菱自動車さんからオファーが届いたときの心境は?
庄田さん
まず、三菱自動車のような世間に名の知れている大きな企業が、OfferBoxでの採用活動を行っていらっしゃることにビックリしました。また、これまで大学でバイオを学んできた私になぜ自動車メーカーからオファーが来たのか、とても不思議でした。しかし、今まで目を向けていなかった業界を意識するきっかけとなり、とてもワクワクしたのを覚えています。
実際にお会いして、印象はどうでした?
庄田さん
面接では相槌を打ちながら興味津津な様子で話を聞いてくれました。物腰の柔らかい方が多かったです。緊張していると「緊張しなくていいよ」と言いながら、優しい言葉をたくさんかけてくださり、学生一人ひとりの本当の姿を見ようと接してくださったのが印象的でした。
庄田さんにオファーした理由
OfferBoxではどのような学生を探していたのでしょうか?
有吉さん
自動車業界や三菱自動車に、全く目を向けていない学生を探していました。理由は、新しい視点を求め、新しいタイプの社員を採用したかったためです。これまで、弊社では自動車好きや、三菱自動車に元から興味がある人を中心に採用していました。その影響により社内は、「日本人」「男性」「車好き」がマジョリティを形成している状況でした。しかし、複数の大きな変革がパラレルで起こっている自動車業界のなかで、同じタイプの社員では新しい価値を生み出しにくい。実際に、今までの技術力やプライドゆえに、変革に柔軟に対応しきれないという課題がありました。
自動車業界以外を志望している学生の数は少なくありません。その中でも、庄田さんにオファーを送った理由は何でしょうか?
有吉さん
志望業界欄にマスコミ系を選択していたので、読者や視聴者など、自分が実際におこなっている業務の先にいるお客様のことをイメージし考えながら仕事ができる方、そうした仕事に興味がある方なのかなと思ったことがきっかけです。
庄田さんとのやりとりで印象に残っていることはありますか?
有吉さん
すべての学生に、就職活動の状況をはじめに聞くようにしているのですが、庄田さんからの返答は「正直、苦境に立たされています」でした。あまりに素直な返答に面白いと思いました。
決定した理由
内定をもらってすぐに三菱自動車さんに決めたのですか?
庄田さん
内定が出た当初は自動車の免許も持っていないほどで、航空会社にも内定をもらっていたので、そちらに就職しようと思っていました。華やかで女性が活躍しているイメージがあったからです。
三菱自動車の内定を承諾した決め手を教えてください。
庄田さん
三菱自動車のほうが、女性が働きやすい制度が整っていたんです。私は、結婚や出産などのライフステージを経ても仕事を続けたい。60歳になっても同じ会社で働きたいという想いが強くありました。この会社であれば、生涯を通して自分のもう一つの場所としていきいきと働けると思い、入社を決めました。
就活初期に志望していたマスコミ系への未練はありませんでしたか?
庄田さん
マスコミ系を志望していた理由の1つに「人に何かを伝える」ことを仕事にしたいと考えていたことが挙げられます。人に何かを伝えるためには、媒体はメディアに限らないと感じたんです。
具体的には、どういうことでしょうか?
庄田さん
私が配属されたのは商品戦略本部です。この部署の業務内容は、新しい車や新しいことを作り出した時に次の人に伝える車を作る上流工程の部分。自分が伝える力をしっかり持っていないと周囲には理解してもらえません。自らが発信者になるという意味では、マスコミと変わらないと気づいたんです。
実際に働いてみて
入社してからは、どのように働いていますか?
庄田さん
4月いっぱいは導入研修。GW明けからは自社工場で生産実習でした。つなぎを着てドロドロになりながら働きました。今は、実際に自動車の販売店で販売店研修をしています。先週の金曜日から始まったばっかりです。
自社工場での勤務は体力勝負ですね。
庄田さん
慣れるまでは体力的にしんどいこともありましたけれど、私もこのライン作業者の1人として働くことに最後は誇りを感じましたし、別れるのがさみしくて最後の日に大泣きしてしまいました(笑)。
研修の思い出はありますか?
庄田さん
上司に手厚くフォローしていただいたことが印象的でした。私はつい頑張りすぎてしまう傾向があります。さらに、自分では無理していることに気づけないんです。そんな中、工場勤務中に体調を崩しそうになってしまいました。その時に私の異変に気づいてくれた上司の方が、ゆっくり話をする機会をくださって。「庄田さんは頑張りすぎやねん。この工場で息抜きの方法も覚えてったらええねん」と言っていただきました。ビジネスパーソンとしてだけでなく、人としても尊敬できるような方と出会えたと思います。
今後、力を入れたいことを教えてください。
庄田さん
商品戦略本部ではEVソリューション部に配属されます。EVが世界中に普及していく上での将来的な戦略を立案したり、EVの価値や可能性を見出し、新しいEVビジネスモデルの開発を行う部であるとお聞きしています。
ここ数年、環境規制の強化を受けて、世界的にEVシフトの波が来ています。EVへの期待や関心が高まる中、EVに関する将来的なビジョンを考え、実行する事業に携われることに誇りを感じます。自動車に詳しくなかった私だからこそ出せる、型にはまることのないアイデアを発信し、女性目線を大切にして仕事をしたいです。
EVのある暮らしや環境が、どんな方にとっても優しいという意味で「グローバル」になるよう、常にその先にいる世界中のユーザー様のことを考え、業務に励みます。
就活生にアドバイス
最後に就活生へのアドバイスをお願いします。
庄田さん
業界を絞りすぎないことが大切だと思います。私は生物系を学んでいたので自動車業界に関しては無知で、工学系しか採用してもらえないという先入観がありました。でも、今まで接点のなかった業界だからこそ、自分の能力を活かせたり、求められていると感じたりすることもあります。早めに動き出し幅広く業界を見ることで、自分を活かせたり、面白いと思うことに出会えたりすると思います。
有吉さん
間口は広く用意し、少しでも興味があれば社員と一度会っていただきたいと思います。私どもは、初めから「興味を持っておられない」ということを前提に、オファーさせていただいています。話を聞いていただければ、こうした自動車業界における変革の動きがこれから社会全体に影響を与えていくということを知っていただけるので、皆さんがどの業界に行くことになったとしてもプラスになります。これは違うなと思ったらすぐに身を引けばいいので(笑)、何かしらまずアクションしていただくことをお奨めします。
変革のさなかにある自動車業界において、多種多様な人材を求めているのですね。ありがとうございました。
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