「それさぁ、早く言ってよぉ〜」
というCMのセリフが印象的な、クラウド名刺管理サービスを提供する、Sansan株式会社。
圧倒的シェアを誇る伸び盛りのベンチャー、従業員数は400名を突破。新卒採用は2011年卒からスタートし、2019年卒の内定者は21名決まっているそうです。一体どのような人がSansanに内定しているのでしょうか?
【プロフィール】
Sansan株式会社 人事部採用企画チーム チームリーダー
伊東 敏さん
明治大学 国際日本学部
安藤 さくらさん
Sansanってどんな会社?
OfferBox事務局
社会人になると誰かと出会うたびに行う「名刺交換」。Sansanは、もらった名刺を専用のスキャナーやスマホで読み取りデータ化して、いつでも取り出したり、社内の人と共有できるサービスですよね。私もとてもお世話になっています。
伊東さん
はい、誰か繋がりたい人がいるとき、Sansanを調べれば、繋がりを持っている社員を簡単に見つけ出せる。名刺交換が企業の財産となり、人と人の繋がりというビッグデータになります。上場企業や中小企業、官公庁など、導入は7,000社を超えました。
OfferBox事務局
個人向け名刺アプリ「Eight」も運営なさっていると思いますが、もう利用者は国内で200万人を超えておられますよね。SansanもEightもすでにかなり大きなシェアかと思いますが!
伊東さん
事業はまだまだ拡大中で、いまはシンガポールにも進出して、グローバル展開にも力を入れています。新事業と既存事業の拡大、両軸でやっていく段階ですね。ちなみに、名刺管理は手段でしかないんです。これまで蓄積したデータを生かして、新しい展開を考えています。
OfferBox事務局
これまでのデータを生かした、新たな展開!まだまだ成長期、変化があって面白そうですね。ここから採用のお話をうかがっていきますが、新卒採用をスタートされたのはいつ頃からでしたか?
伊東さん
2011年卒が一期生ですね。まだ人数も少なかったです。2018年卒までは、数名〜10名前後までの採用だったのですが、2019年卒の内定者は一気に増えて、いま21名が内定しています。
OfferBox事務局
一気に増やされたのですね。
伊東さん
採用予定人数が倍になっても人事を倍にするわけにはいかない。正直焦りました。どんな人が必要で、どんな活動をしていくか、いままでなんとなくやってきたところを、ちゃんと具体的に決めて動き始めたのが1年ほど前でした。
採用基準は、どうやって決める?
OfferBox事務局
その結果、Sansanにはどのような人が必要か具体的にわかったのでしょうか?
伊東さん
最終面接で通過している人とそうでない人、評価者のコメントにどんな差があるのか。面接官のフィードバックからも要素を拾い集めました。また、選考通過者とそうでない人の差異を見てみると、大学レベルや偏差値は全く相関がないことがわかりました。
OfferBox事務局
そうすると、必要なのはどのような力や個性だったのでしょうか?
伊東さん
ひとつは、自走する力。社風でもあるのですが、Sansanで仕事していると「君はどうしたいの?」と問われることが多いです。入社後すぐは、全体像がわからない中で仕事をスタートすることになりますが、その状況下でも自分のできることを見つけて、チャレンジしていくマインドを持っている人が活躍しています。「自走」は社内でも共通言語になっていますね。
OfferBox事務局
OfferBoxで学生を探すときは、どのポイントで自走力がわかるのでしょうか?
伊東さん
自己PRや過去のエピソードに書かれていることについて「なぜそれをやったのか」ということに言及している人は会ってみたくなりますね。
OfferBox事務局
意思、ということですね。
伊東さん
はい。起こった事実だけを羅列している人は、ちょっと違うかなと思ってしまいます。なぜそれをやろうと思ったのか、やってみてどう感じたのか、何を考えたのか、その思考の痕が見える人は考える力があるなと思います。自走する人には必ず自分の意思がありますから。一方で、ファーストインプレッションという意味においては、何をやったかも採用担当者の目をひくことができるかどうかのカギを握る大事なポイントです。ユニークであれば気になってしまいますから。安藤さんの写真も印象に残ったんです。
安藤さくらさんへオファーした理由
OfferBox事務局
今日はOfferBoxで内定された、2019年卒の安藤さんにも来ていただいています。伊東さんが気になった写真というのは…?
安藤さん
ラクダに乗っている写真にしました!
伊東さん
なんでラクダなんだ!?って、興味を持ってしまいました。でも、写真に負けてしまうエピソードだとオファーするまでには至らない。惹きつける魅せ方も文章も、どちらも大事だと思いますよ。
OfferBox事務局
安藤さんは、両方揃っていた?
伊東さん
過去のエピソードになぜそれを選んだのか、なぜその行動を起こしたのか、考えがちゃんと書いてあったんですよね。しかもそこから感情が読み取れました。こんなことがあって悔しかったとか。その悔しさをどうぶつけたのか聞いてみたかったですし、会ったときに会話が広がりますよね。
OfferBox事務局
安藤さんは、どんな狙いを持ってプロフィールを書きましたか?
安藤さん
考えだけではなく、感情も入れようと思いました。そこに私の人間性が表れると思ったんです。過去のエピソードは、高校受験に失敗したときのエピソードにしました。自分の人間形成に関わったところを入れたのですが、私の人生初めての挫折でとても悔しくて。そこから這い上がって明治大学に入ったというところを見てもらいたくて。本当にすごく頑張ったんですよ。
OfferBox事務局
伊東さんが会いたくなったお気持ちがわかります(笑)ちゃんと意思がありますね。Sansanからオファーもらったときはどのように思われましたか?
安藤さん
嬉しかったです!実は、一番最初にオファーをもらった会社なんです。
OfferBox事務局
記念すべき!
安藤さん
留学から帰ってきてすぐ、3年生の7月末頃からOfferBoxを使い始め、オファーは9月頃にもらいました。私のプロフィールをちゃんと読んで会いたいと思ってもらったのがとても嬉しくて。
OfferBox事務局
Sansanという会社は知っていましたか?
安藤さん
知りませんでした。
OfferBox事務局
オファーもらって、すぐ承認しました?
それともいろんなサイトで情報調べたりしました?
安藤さん
まずは自分で調べました。どういうことをやっている会社なんだろうと。でも事業内容に関わらず会いに行っていたと思います。早い時期のオファーでしたし、どんな会社なんだろうって。
伊東さん
選考というよりも会ってみませんか?というような内容でオファーしていました。一番はじめは個別面談でしたね。
OfferBox事務局
面談からスタートだったのですね。その後はどのように進んでいったんでしょう?
伊東さん
9月 オファー→10月 面談→11月 ランチ→12月 採用イベント→1月 グループ面接、内定は4月ですね。結構頻繁に連絡とったり、会う機会を作っていました。
実際の選考について
OfferBox事務局
12月の採用イベントというのは、学生と社員の方々の交流ですか?
伊東さん
これは自社で企画したイベントなのですが、社長が登壇する唯一の採用イベントで、400人くらい学生が集まってくれました。選考に進んでもらいたい人にはその会に参加を呼びかけ、理解を深めてもらいました。このイベント後に、選考に進むかどうかを決めてもらいました。
OfferBox事務局
400人!すごいですね。そして安藤さんも参加して、選考に進んだのですね。
伊東さん
イベント後に面談した社員のコメントを見ると「とても優秀で、ほどよくキャリアに悩んでいる」と残っています。ちゃんと考えているよね、と人事のチーム内でも話していました。安藤さんから質問もどんどん出るし、自分が何に悩んでいるか考えているけれど、そのこと自体をポジティブに捉えて話していたことが評価されていましたね。
OfferBox事務局
安藤さんは、なぜ選考に進んだのですか?
安藤さん
いろんな部署の方に会わせていただいたんですが、誰にお会いしてもミッションファーストで仕事に取り組んでいる姿勢が共通しているところがいいなと思いました。あと、仕事がすごく楽しそうなんですよね。カスタマーサクセスという、お客様のサポートを行う部署の方とお会いしたとき「今すごくやりたいことがある」ってお話されてて、しかもその方、妊婦さんだったんですよ。こんなふうにバリバリ働ける女性になりたいと思いました。
OfferBox事務局
仕事が楽しいって大きいですね!ちなみに内定はいつ頃でしたか?
安藤さん
4年生の4月でした。
OfferBox事務局
長い時間をかけて、お互いを理解されたのですね。内定の決め手はなんだったのでしょうか?
伊東さん
学生時代のコンプレックスを乗り越えて、そこから大学受験に成功。留学したり休学したり、いろんな経験から今の自分を作り上げてきたもの考えてきたものが伝わってきました。強い芯を持っていると思います。うちのイメージに合うなと思いました。
安藤さん
嬉しいです…!
OfferBox事務局
その時点で他に進んでいる会社はありましたか?
安藤さん
内定をいただいたら、他のところは辞退すると決めていたので、その場で承諾書にサインしました。
OfferBox事務局
やっぱり意思が強い(笑)
伊東さん
Sansan Innovation Project2018という、プライベートカンファレンスを3月にやったんですが、そこにも来てもらって。Sansanのすべてを詰めこんだイベントだったので、そこも意思決定にポジティブに作用したらいいなって。
安藤さん
ポジティブでしたよ!
伊東さん
良かった!
安藤さん
その場でいろんな社員さんとお話できたことが大きかったです。普段採用に関わっていない方から聞くお話もすごくいいなと思いました。
OfferBox事務局
配属はまだ決まっていないと聞きましたが、将来こういうことやりたいなというのはありますか?
安藤さん
最初は営業がいいなと思っていたのですが、いろんな方のお話を聞いてカスタマーサクセスという仕事に興味を持っています。将来的には、グローバルで活躍できることを目指しています。
伊東さん
シンガポールにも拠点があるのですが、新卒3年目の社員がいま営業として行っています。周囲の信頼を勝ち得るだけの成果を上げれば自分のやりたいことにチャレンジできる機会もありますよ。
OfferBox事務局
挑戦しがいがありますね。
安藤さん
はい、頑張ります!
(※一例のため、すべての学生が同じ選考ステップとは限りません。)
これから就活する人へ
OfferBox事務局
安藤さんが、就活のときに心がけていたことはありますか?
安藤さん
なるべく多くの社会人の方に会うようにしていました。自己分析しても自分が考えていることは、伝える相手によって見え方が全然違うなということも知れました。評価のされ方も違います。どう話せば、相手にどのように映ってよく伝わるのか、多くの人に会うことでブラッシュアップできました。
OfferBox事務局
自分の目も養われていきますね。
安藤さん
はい。あと、1社1社多くの社員の方に会わせていただくようにしていました。人事の方だけでは判断できないので、オフィスを見せてくださいとお願いしていましたね。実際に自分が働くイメージを持てるかどうかを見ていました。
OfferBox事務局
一社でいろんな人に会うこと、いいですね。伊東さんは、これから就活する人へアドバイスするとしたら、どんなことがありますか?
伊東さん
正解を求めないでほしいなと思いますね。就活って「これをすべき」「どこを選ぶべき」…って、べき論が多い。自分が一生懸命考えた中で、こうしようと思った道を正解にできるかのほうが大切。その結果としてSansanがいいなとなってくれたらいいけれど、実際にはそうじゃないことだってあるわけです。就職活動ではその思考の跡が一番大きな財産になると思うんですよね。
OfferBox事務局
自分の中からしか、自分にとっての正解は出せないですからね。
伊東さん
そうですね。振り返ってみたときに、「ここに意思決定してよかった」と思えるような経験になるようにしっかり考えて、就活にも、入社後の仕事にも向き合うのがいいのではないでしょうか。
OfferBox事務局
なるほど、就活も仕事も、向き合い方で結果はずいぶん変わりそうですね。
伊東さん、安藤さん、ありがとうございました!
会社概要
会社名 |
Sansan株式会社 |
本社所在地 |
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル 13F |
設立日 |
2007年6月11日 |