OB訪問をすることを決めたものの、社会人に対するメールの書き方でつまずく方も多いはずです。本記事では、社会人とのコミュニケーションツールの1つであるメールでのマナーをシチュエーション別に例文をまじえて解説します。
たかがメールと思われるかもしれませんが、メールのマナーひとつで相手に与える印象は大きく左右されます。正しいメールのマナーを理解することで、OBに良い印象を残すことができますよ。
目次
OB訪問前に知っておくべきメールの書き方
OB訪問に向けて実際にメールを送る前に、社会人に対してメールを送る際の注意点をお伝えします。学生同士でのSNSなどのやり取りとは異なり、就活を通して社会人とメールでやり取りをする場合、ある一定のメール上での礼儀を理解しておく必要があります。
ひとつずつ見ていきましょう。
学生とは違う!社会人に向けたメールのマナー
学生同士でメールを送付する機会はあまり無いのではないでしょうか。一方でビジネスでは、社内外を問わずコミュニケーションのツールとしてメールはまだまだ利用頻度の高いツールです。
LINEやTwitterなどのSNSを通してのコミュニケーションと異なり、メールでは、1.件名、2.宛名、3.あいさつと名乗り、4.要件、5.締めの言葉の5つを理解してうまく使いこなす必要があります。 逆にこの5つを押さえておけば苦労せずにメールを書けるようになるのです。
メールの件名でメール送付の意図を伝えよう
メールの件名には必ずメールを送付する理由を明記しましょう。
また、日常的に学生からメールが多く届く可能性が高い人の場合、件名にあなたの大学と氏名をいれるのも一つの方法です。多くのメールを受けとる可能性が高いOBの場合、どの大学の誰からメールなのかが件名で瞬時に判断できると喜ばれるでしょう。
また、多くのメールからキーワードで検索することも想定されます。その場合メールの件名に必要な要素が入っていることが重要です。
例
「OB訪問のお願い【〇〇大学●●】」
「訪問の日程調整について:〇△大学●●」
メール本文に書いておくべき内容は?
メール本文に必要な要素は、宛名、あいさつと名乗り、要件、締めの言葉の4つ。 例をもとに見ていきましょう。
宛名
宛名には組織名、部署名、役職、名前、敬称を書くことが良いとされていますが、OBを紹介された時点で役職が明確でない場合もあるはずです。そんな場合は、役職をつけずに分かっている範囲の情報で宛名を書きましょう。
例
〇△株式会社
〇〇部
係長
〇〇 太郎 様
また、OB訪問の受付担当者が分からず総合受付のメールアドレス宛に送付せざるを得ない場合は、「株式会社〇〇御中」や、「株式会社〇〇 OB訪問ご担当者様」などのように、失礼に当たらないよう宛名を書くことが大切です。
あいさつと名乗り
あいあつと名乗りは定型で覚えておくと良いでしょう。メールの冒頭には必ず必要です。社会人は、ビジネスにおいて普段からあいさつと名乗りが入ったメールを受信しているため、あいさつと名乗りが入っていないメールを見ると不快に感じる人も少なからずいるはずです。気持ちの良いコミュニケーションを心がけましょう。
一般的な例
お世話になります。
〇〇大学〇〇学部〇〇 〇〇です。
初めてメールする場合の例
〇〇大学〇〇学部の〇〇と申します。
メールを送るタイミングや時間はいつがいい?
OB訪問のアポイントメント依頼の場合は、遅くとも1~2週間前には送るようにしましょう。あまり早く送ってしまうとかえって日程調整が困難な場合もありますが、余裕を持った依頼を心掛けるのが基本です。
また、送信する時間帯にも気を付けておきましょう。携帯で社用メールを受信しているビジネスマンも多く存在します。学生からのメールとはいえ、最低限のビジネスマナーとして、夜間や週末のメール送信は控えるのがオススメです。
例文から見る、OB訪問時に印象を良くするメールの書き方
印象を良くするために、あえてメールを必要以上に丁寧に書く必要はありません。
メールはあくまでコミュニケーションツールの一つです。最低限のマナーを守り気持ちの良いコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
自分よがりにならず相手の立場にたったメールを作成することで受け手であるOBも気持ちよく対応に応じてくれ、印象が良かった学生として覚えておいてくれるかもしれませんよ。
まずはシチュエーション別のメール文についてみていきましょう。
初めてのOB訪問をお願いする場合(例文)
初めてメールでOB訪問の依頼をする場合は、まずは、簡潔にメール送付の意図と要件を伝える必要があります。
▼ポイント
件名:誰が何の目的でメールを送付しているのかを明確にする
宛名:社名、部署、氏名に誤りが無いか必ずチェック
あいさつと名乗り:初めての場合は、「はじめまして」や「初めてご連絡させていただきます」であいさつする。あなたが誰が分かるように大学名、学部を名乗り、どういった経緯でOBの連絡先を知ったのかも伝えるとよいでしょう。
署名:署名には連絡先を追加することが重要です。携帯番号を伝えることに抵抗がある場合は、メールアドレスのみでも良いでしょう。
メール例
件名:OB訪問に関しまして【〇〇大学 ●●花子】
〇〇株式会社 〇〇部 ▲▲太郎様 はじめまして。
〇〇大学○○学部の●●花子と申します。
この度◆◆研究室の●●教授より▲▲様について紹介があり、OB訪問をお願いしたくご連絡させていただきました。
貴社のサービスに魅力を感じぜひ普段の業務や仕事におけるやりがいなどをお伺いしたく思っております。 突然のお願いとなり大変恐縮ですが、お時間をいただけるようであれば、 ご都合のよろしい日程を複数いただけますでしょうか。
ご検討のほどよろしくお願い致します。
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●●花子 〇〇大学 〇〇学部
メール:aaaaa@aaa.ac.jp
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日程変更をお願いする場合(例文)
一度確定した日程を変更することはビジネスのマナーとして好ましくありません。ただ、どうしても変更できない予定が重なることもあるものです。
そんな場合は、丁寧なメールで変更をお願いしましょう。ただし、日程調整をお願いするのは1回が限度です。それ以上はどういった理由であれ対応するOBにとっても気持ちのいいものではありません。
日程を調整する際は注意して日程を選択しましょう。
▼ポイント
日程変更が必要な理由は最低限伝えましょう。
嘘を伝えるのは当然ダメですが、簡潔に変更を希望する理由を伝えてください。受け手にとっても納得感があるほうが、気持ちよく日程変更に対応することができるはずです。
言い訳がましくなく簡潔にお伝えすることが好印象のポイントです。
メール例
〇〇株式会社
〇〇部
▲▲太郎様
お世話になっております。
●●大学の●●花子です。
本日は◆◆月◆◆日に予定しております訪問の日程変更のお願いでご連絡させていただきました。
ご多忙中、日程を調整いただいたにも関わらず再度調整をお願いするのは大変心苦しいのですが、大学の研究発表が重なってしまい日程の変更をお願いしたく思います。 下記日程でご都合の良い日はございますでしょうか。
・〇月〇日(〇)〇時〇分
・〇月〇日(〇)〇時〇分
・〇月〇日(〇)〇時〇分
お手数ですがご確認いただけますでしょうか。 よろしくお願い致します。
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●●花子 〇〇大学 〇〇学部
メール:aaaaa@aaa.ac.jp
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OB訪問前に事前に質問をする場合(例)
OB訪問前に事前質問を必ずしもする必要はありませんが、当日に焦らないためにも事前に質問を準備するのはオススメです。
また、あまりOB訪問の経験がないOBにとっても、事前にある程度の質問内容が分かることで、当日の対応がスムーズにいくことがあります。
メール例
件名:OB訪問日程の確認と当日の質問について【●●大学▲▲】
〇〇株式会社
〇〇部
▲▲太郎様
お世話になっております。
●●大学の●●花子です。
この度はOB訪問の日程を調整いただきありがとうございました。
〇月〇日(〇)〇時〇分 にお伺いさせていただきます。
また、当日質問したい内容を簡単ではありますが共有させていただきます。
下記質問事項以外にも、▲▲様の普段の業務についてもお伺いさせていただけますと幸いです。
【質問】
・現在の業務のやりがいについて
・○○社に入社を決めた理由は?
・就活時に行っていたことなど
・○○社の働きやすさについて
当日▲▲様にお会いできるのを楽しみにしております。
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●●太郎 〇〇大学 〇〇学部
メール:aaaaa@aaa.ac.jp
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遅刻の連絡をする場合(例文)
ビジネスにおいて遅刻はご法度。遅刻をするということは自己管理ができていないという判断を受けてしまいます。ただやむを得ない事情で遅刻してしまう場合もあるはずです。 その場合は余裕を持ってメール、電話での連絡を必ずしましょう。
メールだけではすぐに相手に伝わらない可能性が高いため、メールと電話を合わせて送ることが重要です。
万が一、車内にいるため電話ができない場合は、その旨をメール文に記載することが大切です。
メール例
件名:本日の訪問について【●●大学●●】
〇〇株式会社
〇〇部
▲▲太郎様
お世話になっております。
●●大学の●●花子です。
本日〇〇:〇〇にOB訪問でお時間をいただいておりますが、電車の延滞が発生しており到着が〇〇:〇〇になる見込です。
貴重なお時間をいただいているにも関わらずお待たせすることになり大変申し訳ございません。
またご連絡が遅くなり大変申し訳ございません。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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●●花子 〇〇大学 〇〇学部
メール:aaaaa@aaa.ac.jp
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メールを返信する場合
メールを送付後に返信があった場合は、必要に応じて速やかに返信対応をしましょう。 返信の場合は、簡潔に要点が伝わるようにするのがベストです。
まとめ
社会人に送付するメールは、普段メールを使わない学生の皆さんにとっては不安が残るのではないでしょうか。 要点を簡潔に伝え、丁寧な口調でのメールを心掛けることで気持ちの良いコミュニケーションが取れるはずです。まずは、相手の気持ちになって例文を参考にメールを作ってみてください。