就活のポートフォリオの自己紹介はどう作成すればいい?未経験者は必見!

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就活でポートフォリオの提出を求められ、そもそもポートフォリオって何?と困っている学生も多いのではないでしょうか。

ポートフォリオは自分や自分の作品を紹介するための資料集のようなものです。

自分の実績を作品でアピールする作品紹介部分が重視されがちですが、就活では学生自身の個性や人柄なども重視されるため、自己紹介部分も入念に制作する必要があります。しかし、自己紹介の作成ポイントを知っていなければ、履歴書と同じような味気ない内容になったり、ほかの学生との差別化ができなかったりします。

この記事を通して、そもそもポートフォリオとは何なのか、自己紹介はどのように制作すべきなのかを例文を交えて確認していきましょう。
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就活におけるポートフォリオとは?

ポートフォリオとは、本来は書類をまとめて持ち運ぶケースのことで、さまざまな分野で使われる用語です。例えば金融業界では株や投資信託といった金融商品の組み合わせを指す用語、教育現場では生徒の学習成果をまとめたものを指す用語として使われます。

就活では「自分の経歴や自分の作品など、企業に対するアピールとなる書類をまとめたもの」という意味で使われています。

特にデザイナーやエンジニアなどの、自分のスキルや実績を作品で表せる職種の選考では、ポートフォリオの提出を求められることが多いでしょう。

この記事では、就職活動におけるポートフォリオについて解説します。

就活のポートフォリオの構成

ポートフォリオは、以下のものから構成されます。

  • 目次
  • 自己紹介
  • 作品
  • 連絡先

上記4項目の中でポートフォリオの質を上げる鍵となるのは作品と自己紹介です。作品で実績やスキルを示すだけで十分と思うかもしれませんが、就活では「一緒に働く人としてどうか」といった部分も重視されます。

この点をアピールできるのが、自己紹介の項目です。そこで本記事では、自己紹介の書き方について詳しく解説していきます。
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ポートフォリオの「自己紹介」の役割

自己紹介は、ポートフォリオに興味を持ってもらうための導入部分です。

新卒採用の期間中、採用担当者は多くの学生のポートフォリオを見ます。いくつものポートフォリオを見ていると、どうしても流れ作業になってしまったり印象に残らないポートフォリオがあったりするでしょう。

しかし、自己紹介の項目で「面白そうな学生だな」「クリエイターとしてのセンスやスキルがありそうだな」と思ってもらえれば、採用担当者に興味を持ってもらえますし、ほかの学生との差別化にもなります。
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就活でのポートフォリオの自己紹介に盛り込むべき内容

ポートフォリオの自己紹介には、以下の内容を盛り込みます。

  • 基本情報
  • 過去経歴
  • スキルセット
  • 趣味や特技
  • 自己PR

いずれも履歴書やエントリーシートにもあるような内容ですが、ポートフォリオならではの工夫が必要です。より詳しい内容やポイントを解説します。

基本情報

基本情報では、主に氏名、生年月日、希望職種、大学・学部を書きます。履歴書の内容とほぼ同じと考えてよいでしょう。

顔写真は採用担当者に自分のことをイメージしてもらいやすくする効果があります。顔写真がない場合よりも印象に残りやすくなるため、入れておくことをおすすめします。

基本情報の部分で注意すべきなのは、単なる情報の羅列にしないことです。氏名や生年月日などの基本情報をただ並べるのではなく、自分らしさやセンスを感じさせるレイアウト・デザインを考えましょう。この点は後ほど詳しく解説します。

過去経歴

過去経歴では、社歴や経験したことのある業務、自分の人生のターニングポイントなどを簡潔にまとめます。

新卒就活の場合はクリエイティブ系・開発系のアルバイトをした経験や大学時代に学んだ内容、今まで誰とどのような作品を制作したかなどについて述べるとよいでしょう。受賞歴がある場合はそれも盛り込みます。

この項目のポイントは、作品そのものではなく「作品作りに影響を及ぼした自分の経験・出来事」や「作品作りにどのように携わってきたか」などに焦点を当てることです。

スキルセット

スキルセットでは、どのようなスキルを持っているのか詳しく書きます。

例えばPhotoshop、Illustratorといったツールを使うスキル、HTML/CSSといったコーディングのスキル、C言語やJavaScriptといったプログラミング言語を使うスキルなどを挙げましょう。

以下のような工夫をして、「どのようなスキルがあるのか」だけでなく「どの程度のスキルなのか」も伝わるようにすることがポイントです。

  • スキルの程度を星の数やレーダーチャートで表現する
  • そのスキルを使ってどのような作品を作ったのか説明する
  • そのスキルをいつ頃習得したのか記載する
  • スキルの習熟度を証明する資格を記載する

志望企業で必要とされるスキルについて優先的に詳しく説明することも、意識しましょう。

趣味や特技

趣味や特技では、一生懸命取り組んでいることや継続できていることについて書いてみましょう。自分の人柄をアピールするのがポイントです。

趣味や特技を記載すると、企業側とのコミュニケーションを発展させるきっかけになる可能性があります。また、企業側は応募者が社風に馴染めるかどうかも趣味や特技で見極めるため、なるべく詳しく書いておくと良いでしょう。

自己PR

自己PRでは、自分の強みや入社後に実現したいこと・目標などについて200~300文字程度でアピールします。

どのような内容を伝えるか、どのように伝えるかは「自分を採用するメリットを感じてもらえるか」という観点から考えると効果的です。

例えばその企業の仕事で活かせる強みをアピールすれば、即戦力としての魅力や将来性を感じてもらえるでしょう。説得力を持たせるために、実際にその強みを活かしたエピソードも盛り込んでください。

採用担当者に採用の決め手を感じてもらうつもりで書くことがおすすめです。
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就活でポートフォリオの自己紹介を書くときのポイント

ポートフォリオの自己紹介を書くときは、自分の個性やセンスが伝わるようにしつつ、見やすさやわかりやすさも意識する必要があります。また、就活で使うものである以上、採用担当者に刺さる内容にする工夫も必要です。

具体的にどのようにすればよいのか、ポイントを6つ解説します。

見やすいレイアウトを心がける

ポートフォリオのレイアウトは、以下の点を意識して見やすく仕上げましょう。

  • 文字のサイズや色、背景色との組み合わせに気をつける
  • 文章と画像の配置に気をつける
  • 適度に改行する
  • 太字や下線なども取り入れる

例えば背景色と文字の彩度がともに高いと目がチカチカし、不快感が生じやすくなります。基本的には目に優しい色の組み合わせにするほうが良いですが、背景・文字ともに彩度を高くしたい場合は文字を白色で縁取るなどの工夫をしましょう。

文章に関する画像を入れる場合は、該当する文章の近くに配置しましょう。離れたところに入れると一度文章から目を離さないと画像を確認できないため、読みにくくなってしまいます。

適度な改行や太字・下線を活用し、流し見でも内容がつかめるよう意識するのもおすすめです。

簡潔に分かりやすくまとめる

自己紹介は、簡潔にまとめることも重要です。

さまざまなことをアピールしようとして文章量が多くなると、かえって何をアピールしたいのかがわからなくなり、読み手にとっても負担が大きくなります。採用担当者は時間の制約がある中でほかにも多くの学生のポートフォリオを見るため、文章が長く内容をつかみにくいポートフォリオまで丁寧に見てもらえるとは限りません。

「この学生はこういう感じなんだ」というのが簡単につかめるよう要点を絞り、必要性の低い情報は削りましょう。

なお、簡潔にわかりやすく文章をまとめる際には箇条書きが役に立ちます。

ターゲットに合わせて内容を変える

ポートフォリオの自己紹介の内容は、どこの企業に出すのかにあわせてアレンジしましょう。

特に提出先にあわせた書き分けが重要なのは、自己PRです。例えば「職人気質で責任感を持って仕事ができる人」を求めている企業なら、自己PRで自分の作品をこだわり抜いて制作した経験をアピールするとよいでしょう。

企業にあわせて変えられる部分は、自己PRだけではありません。例えば受賞歴も、「その企業でもっとも評価されそうな賞はどれか」という観点で書き方を変えられるでしょう。

作品が少ない場合はその理由を明確にする

ポートフォリオに盛り込む作品が少ない場合、経験が浅いと判断されかねないため理由を説明しましょう。

このとき、なるべくポジティブな内容にすることが重要です。

例えば「チームで制作した作品が多く、純粋に自分の実力を示せる作品が少なかった」と言えば、チームワークが得意な学生なのだろうと思ってもらえるでしょう。

「細部にまでこだわるため、作品1つにかける時間が長い」と言えば、よい作品を作ろうという意識の高い学生だと評価される可能性があります。その際、制作時間を具体的に書くことでより説得力を持たせられます。

自分らしさをアピールする

ポートフォリオでは、自分らしさをアピールすることもポイントです。例えば以下のような工夫をして、自分の個性をしっかり押し出していきましょう。

  • 自分の作品と同じような世界観のデザインにする
  • 指定の提出形式の中で、自分らしくアレンジできる箇所はないか探してみる

自己紹介のページが自分の作品とリンクしたデザインになっていると、「これがこの人らしさなんだ」と認識してもらいやすくなり、印象にも残りやすくなります。また、四角ではなく丸や三角、紙ではなくファーや布を使うなど形や素材にこだわると、更にインパクトを与えられます。

誤字脱字がないように注意する

就活での提出書類全般にいえることですが、誤字脱字のないよう、十分に注意しましょう。専門用語が略語になっていないか、受賞歴に記載した賞の名前は正式名称になっているかも要確認ポイントです。

誤字脱字があったり専門用語や賞の名前を正しく書けていなかったりすると、詰めが甘いのでは、仕事が雑なのではなどと思われる可能性があります。

ポートフォリオが完成したら声に出しながら読み返し、用語や固有名詞は念のため正式名称を確認しておきましょう。第三者にポートフォリオを確認してもらうこともおすすめです。
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就活でのポートフォリオの自己紹介の例文

最後に、ポートフォリオの自己紹介の例文をクリエイティブ系・開発系・マネジメント系にわけて紹介していきます。

職種によって異なるポイントもありますが、共通するポイントもあるので志望職種以外の部分も見ると参考になるでしょう。

クリエイティブ系

クリエイティブ系の自己紹介では、アルバイトで仕事として作品制作をした経験をアピールポイントにすると良いでしょう。

イラストレーター

私は高校時代からIllustratorやPhotoshopを使って作品を作ってきました。

〇〇大学のデザイン科に入学してからは、自分のイラストの特徴である親しみやすさをベースにしつつ、さまざまなクライアントの要望を汲んだ作品を作れるよう、行きつけの美容院や昔通っていた英会話教室のチラシ作成をおこなってきました。

クライアントの雰囲気や顧客層、集客にあたって抱えている課題などをヒアリングしクライアントにあった作品になるよう心掛けました。

美容院では女子大学生の顧客を、英会話教室では男の子の生徒を増やしたいとのことでしたが、いずれもチラシの効果が出たそうです。

貴社に入社してからも、親しみやすく目的やターゲットにあったイラスト制作によって、人の行動を促せるような作品を作っていきたいです。

自身の作品の特徴と、それがどのような仕事において活かせるのかが伝わる自己紹介文になっています。採用担当者に「うちのこの仕事を任せてみたいな」と思ってもらえるでしょう。

Webデザイナー

クラウドソーシングサイトでLP制作やメディア記事に載せるイラスト制作の仕事を受注し、自分の実力が業務として通用するものになるよう、実践も積み重ねてきました。

その中で意識するようになったのは、デザイン性と機能性の両立です。

ユーザーの目を引きなおかつクライアントの個性も伝わるデザインにしつつも、見やすいページ・イラストを作ることで収益につながると考えています。

貴社への入社後もこの意識を忘れず、見た目の面でも機能性の面でも優れた作品を作っていきたいです。

スキルや実績のみならず、仕事としてWebデザインをする意識ができがっている点も、アピールポイントの1つとなります。責任感のある性格も垣間見え、人柄も伝わるでしょう。

開発系

開発系のポートフォリオを制作する際は、どのようなスキルがどれくらいあるのかを明確にアピールすることが重要です。

なお、ポートフォリオをオンライン上で作成する場合は、ポートフォリオサイトの仕様を工夫することで自分の実力をアピールできるでしょう。

プログラマー

私はHTMLやCSSのほか、JavaScriptやPHP、Pythonなども駆使して自分や友人のサイトを制作した経験もあります。実際にサイト制作をする中で「もっとこんな仕様を加えたい」「もっとこんな機能を加えたい」という点が見つかり、さらなるスキルアップのモチベーションにもなりました。

新たなプログラミング言語を学んで実際に使ってみたり、資格試験の勉強を通してさらに知識やスキルを増やしたりすることは非常に楽しいため、社会人になっても積極的にスキルの幅を広げていきたいです。

具体的な資格を出すことで、どの程度のスキル・知識があるのか採用担当者にも正確に伝わりやすくなっています。努力家でプログラミングに対する熱意を持った人柄も伺えます。

エンジニア

私は、ゼミでは人工知能を扱う研究室に所属し、チームで機械学習システムの開発をおこないました。

この中でプログラミングなどのスキルを磨くだけでなく、チームリーダーとしてメンバーをまとめたりサポートしたり、開発の進捗管理をしたりとプロジェクトを俯瞰的に見てマネジメントする役割も担いました。

こうした経験は、エンジニアとして実際に働きだしてからも役に立つと考えています。

入社後も最新技術を追いつつ、エンジニアとしてのスキルを高めていきたいです。

エンジニアはシステム開発全般に携わるため、プログラミング以外のスキルや経験があるとアピールポイントになります。特にプロジェクト全体を仕切った経験があると、プロジェクトマネージャーなどとしての素質も期待されるでしょう。

マネジメント系

プロデューサーやディレクターといったマネジメント系の職種では、制作や開発に関する基礎的な知識・スキルやメンバーをまとめプロジェクトを引っ張るリーダーシップとともに、企画力や情報収集力も必要となります。

この点をアピールするよう意識しましょう。

プロデューサー

私は大学では心理学部でITには関係のない学部に所属していました。しかし、高校生の頃にしていたWebサイト制作を再開してから楽しさに目覚め、独学でプログラミング言語を学んだり、Webクリエイター能力検定試験やWeb検定(Webプロデューサー)の資格を取得したりしました。

特にWeb検定の勉強では企画やマーケティング、集客施策、Webサイトプロデュースについて学ぶことができ、Web制作会社でのインターンシップでもその知識が役に立ちました。

中でもマーケティングや集客施策は大学で学んだ心理学を活かせる部分もあるため、大学での学びも活かした発想力を強みとして、活躍していきたいです。

プロデューサーはある程度経験を積んだ人がなることが多いです。経験の浅い新卒の就活では、資格のような客観的基準を用いてどの程度知識があるのかアピールし、ポテシャルに信頼感を持ってもらいましょう。

ディレクター

私は文章を書くことが好きなのでクラウドソーシングサービスでライターとして仕事を受けていましたが、経験を積むにつれて編集者として構成案の作成やライターへの指示出し、クライアントとのすりあわせなどをおこなうことが多くなりました。

こうした経験を生かしてインターンシップではWebディレクターの体験ができるプログラムに参加しました。編集者としての仕事で身につけた、簡潔にわかりやすく物事を伝える力、相手と良好な関係性を築き気持ちよく仕事をしてもらう力、効率よくタスクを管理する力などが活き、社員の方からお褒めの言葉をいただきました。

ユーザーにとって本当に役立つサイトとは何かを常に追究しつつ、サイト制作に携わる人々のパフォーマンス向上を促せるようなディレクターになりたいです。

その職種として働いた経験がある場合は、どのようなことを意識しているのか、周りからの評価はどうなのかを伝えると、即戦力として評価してもらいやすくなります。
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まとめ:就活でのポートフォリオの自己紹介は重要

ポートフォリオは、自分自身の情報や自分の作品をアピールするための資料集のようなものです。形式に決まりはないため、ポートフォリオのデザイン自体にもこだわり、自分の個性や人柄を表現しましょう。

なお、自己紹介部分は作品紹介と同じくらい重要な部分です。見やすさには気をつけつつ、自分の特徴やほかの学生との違いが伝わる内容にしましょう。

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