「就活で志望動機が大切なのは知っているけど、どんな志望動機が企業に評価されるのか分からない」と悩む人は多いです。
志望動機の目的や見つけ方を理解しないままいきなり考え始めても、途中で行き詰ってしまうのは当然のことです。
この記事では、就活面接で企業が志望動機を聞く理由や、具体的な例文を紹介していきます。
企業の意図や例文から作り方のポイントを理解し、それから自分なりの志望動機を考えていきましょう。
しっかりとした手順を踏んで考えていくことが、企業に評価してもらえる志望動機を作る一番の近道です。
新卒逆求人サービス OfferBoxの自己分析ツール「AnalyzeU+」では、約100万人のデータに基づいて、客観的な自分の強みや弱み、社会で活かせる力を診断できます。
OfferBoxに登録していれば無料で診断できるので、ぜひご活用ください。
目次
就活面接で志望動機を企業が聞く理由
そもそもなぜ、企業は志望動機を聞くのでしょうか?
当たり前かもしれませんが、志望動機を考える上で大切なことなので、改めて確認しましょう。
就活生の人柄を知りたいから
1番の理由はここにあります。採用担当者としては、どれだけ企業のことを詳しく話せる人でも、その人自身のことがわからなければ、採用することはできません。
企業が採用したいのは、自社のことを知っている人ではなく、活躍してくれる人です。
そのため、「活躍してくれそうか?」を判断するために、自社のどこに興味を持っていて、どうしてそこに興味を持ったのかを聞くのです。
むしろ「どこに」よりも「どうして興味があるのか」を重要視しています。
なぜなら、興味がある理由は、あなたの人柄や大切にしていること、目指すものなどにリンクしているからです。
志望動機は、自分自身のことを伝える場であるということを理解しましょう。
自社に対する興味・共感の強さを知りたいから
先ほど、企業が採用したいのは活躍してくれる人である、とお伝えしました。
活躍してくれるかを判断するために、1つの指標としているのが「熱意」です。そしてここで言う熱意とは、「大変なことがあっても、辞めずに頑張れる」と信じられることを意味します。
どんなに能力的にも、企業カルチャー的にもマッチしている人であっても「この人すぐ辞めそうだな」と感じる人は採用されません。とりわけ、新卒採用においては育成期間を想定しているため、活躍してもらうまでの間に退職されてしまうと企業側はとても困ってしまいます。
ですので、大変なことがあっても辞めない人を見極めたいのです。その見極めの方法として、「自社に対してどのくらい興味・共感を持っているのか」を志望動機を通じて測るのです。
自社に強い興味があり共感してくれている人であれば、辞めづらいと判断できますし、逆に、興味・共感がそこまでなさそうだったり、限定的な部分に共感している場合は、すぐに辞めてしまうように見えてしまうでしょう。
面接で企業が志望動機に期待していること
就活生にとって、志望動機を考えるのが大変な理由をお伝えしましたが、実は企業もそのことは理解しています。
そうした就活生の背景を知っているため、「あなたがどんな人か知る」「自社に対する興味・共感の強さを知る」以外に、プラスアルファで期待している箇所があります。
自己分析がしっかりできていること
志望動機は、自分自身を伝える場である…と、前段でお伝えしましたが、自分自身がどんな人間かをしっかり分析して、相手に伝えられる人は評価されます。
なぜなら、就職活動に対して意欲的に取り組んでいることがわかりますし、また、「相手が求めることを、わかりやすく物事を伝えられる力」は、どんな企業でも求められる能力だからです。
自分のことを深く理解した上で、その上で自社に興味を持っている理由をそこに結び付けて説明できていれば、志望動機に強い納得感を持たせることができます。
企業研究がしっかりできていること
企業は、就活生が志望動機を考える大変さだけでなく、他社と並行して選考を受けていることももちろん理解しています。
1日に何社も企業を巡ることも少なくないことを認識しているので、それだけ忙しい中で、各社の会社HPを全てじっくり見ることは難しいと思っています。(だからこそ、簡単に自社を理解してもらえるように、わかりやすい就活生用のページを作ったりしているのです。)
ですので、とりわけ1次面接など選考が始まったばかりのタイミングにも関わらず、自社のことをしっかりと調べていることがわかると、「忙しい中でも、興味を持って調べてくれたんだ!」と、面接官は好印象を抱きやすいです。
自分なりの意見を持っていること
志望動機を伝える際、「ここを魅力に感じた」「興味がある」で終わらずに、「この部分を私はこう感じた」と、具体的に自分なりの意見を伝えられると、より深く自社について考えてくれていると感じられ、好印象です。
これは志望動機に限ったことではありません。
例えば、映画の感想でも
「ラストシーンで主人公が究極の選択をするところに感動した」
よりも
「ラストシーンの主人公の選択は、私には勇気がなくてできないかもしれないと思ったけれど、その分すごく憧れた」
のように、その人自身がどう感じたかがある方が、その物事に強い興味・関心があるように見えます。
志望動機も同様で、ただ興味のある箇所を伝えるのではなく、「どんな風に興味があるのか」を伝えることを意識すると良いでしょう。
面接で志望動機を答えられない理由
志望動機をしっかり考える大切さは、ご理解いただけたかと思います。
しかし、そうは言っても志望動機を考えるのは大変ですよね。就活生が志望動機を見つけるのが大変なことには理由があります。
企業研究ができていないから
志望動機が思いつかない大きな理由の1つは、その会社のことをよく知らないからです。
就活生が面接を受ける会社は、大半が以下の2つに分類できます。
- 名前は知っているが、会社については詳しく知らない
- 名前も知らなかったし、会社についても詳しく知らない
例え、食品・日用品・アパレルなど、日頃からよく使っている製品の会社であっても、その会社の事業全体のことや、会社のビジョンなどは知らないのが普通です。
一方で、「この製品が好きだから入社したいです」では志望動機が不十分であることはわかる…。では、何をどう伝えたらいいのか?と迷ってしまうのです。
会社を知るためには、企業のHPや業界誌などから情報を得たり、社員の話を聞くのが有効です。
特に企業と会ってからであれば、一度社員から話を聞けているので、会社の理解が進み、志望動機を考えやすくなります。そのため、書類選考や一次面接が、志望動機を考えるのが最も大変かもしれません。
働くイメージを持てていないから
志望動機が思いつかない大きな理由のもう1つは、会社情報を集めたとしても、社会人経験がないため、自分に置き換えてイメージするのが難しいからです。
例えば、転職者が中途採用面接を受ける場合は、今の仕事と比較することで、その会社の仕事をイメージすることができます。
特に、同業界へ転職する人は、会社HPを見ても見慣れた単語が多く、どんなことをしている会社なのか想像することができます。
一方、新卒の就活生は、会社HPを見ても初めて見る単語がたくさん。
「営業がアポをとる」と一言書かれていても想像できません。そもそも想像する選択肢すら出てこない方が大半だと思います。
これが転職者であれば「アポとりは電話?メール?飛び込み?」「既存顧客?新規顧客?」「アポの頻度は?」「アポとりノルマはあるのか?」など、この一言からたくさんの想定ができます。
当たり前ですが、初めて社会人になるため、会社HPがいかに学生向けに書いてくれているとはいえ、イメージが掴みづらいのは当然です。
書いてあることが全部よく見えてしまったり、頭に入ってきづらかったりするのが、志望動機を作るのが難しい理由の1つです。
“企業ウケ”を気にしすぎているから
企業ウケを気にしすぎて、変に考えすぎてしまっている可能性があります。企業の特徴をよく理解してアピールすることは大切ですが、無理矢理それに合わせたような志望動機を企業は求めていません。
企業向けの「建前」は期待されていないので、企業ウケばかりを気にせずホンネで自分らしさをアピールしましょう。企業の特徴に無理矢理合わせないと志望動機を作れないようであれば、そもそもその企業が自分に合っていないと考えられます。
面接の志望動機を本音で話すメリット
自分のホンネの志望動機を言えるメリットは主に下記の3つです。いずれも就職活動の面接において、大切なポイントとなっています。
熱意が伝わりやすい
1番のメリットは、ホンネであるからこそ、言葉に気持ちを乗せやすく、熱意が伝わりやすいということです。
採用面接で最終的に合否を判断するのは「どれだけ本気でやりたい気持ちがあるか」だと言っても過言ではありません。
面接官は多くの就活生を見ていますので、話し方から本気度を汲み取ることが得意です。
ホンネであれば、思う存分気持ちを伝えることができます。
話が食い違わない、一貫性がある
ホンネの志望動機の場合、嘘がないので、話が食い違うことがありません。面接の中で、話を具体的に深掘りされても、正直に話せば良いだけなのです。
もし嘘の志望動機だった場合、どこかで話に一貫性がなくなり、しどろもどろになってしまう可能性が高いです。そうなると、面接全体で良い印象を得るのが難しくなり、選考通過の可能性が下がってしまいます。
入社後活躍できる可能性が上がる
ホンネで話して通じ合えた結果、入社後のギャップが少なくなるのも大きなメリットです。入社後のギャップが少なければ自分の能力を正しく発揮できるため、活躍できる可能性が高くなるでしょう。
反対に、建前の志望動機で合格した場合は、入社後に企業と自分の相性がよくないことに気づくリスクが高まります。その結果、早期退職となれば再び就活をする必要があり、非常に手間です。このように志望動機をホンネで話すことは、企業にとっても自分にとってもメリットがあると理解しておきましょう。
【例文】面接での志望動機の回答例
ここでは、面接での志望動機の回答例を5つのテーマ別に紹介します。企業が志望動機を聞く理由や期待していることを踏まえ、自分なりの回答を考えてみてください。回答例はあくまでも考え方の一例にすぎませんから、そのまま真似するのではなく、自分自身の言葉で志望動機を作ることが大切です。
企業理念・ビジョン
【例文】
私は弓道部の部長として、「既存のやり方や伝統にとらわれすぎず、時代に合わせて非効率な点を改善していく」考えのもと活動してきました。例えば、私が所属していた弓道部には挨拶文化が根付いており、練習が始まる前に先輩1人1人に挨拶をするというルールがありました。
挨拶は大切ですが1人1人にするのはとても非効率だったため、撤廃したところ、より多くの練習時間を確保できるようになったと部員からも好評でした。
貴社においても、常に効率的なやり方を模索しながら仕事に臨みたいと思います。
【ポイント】
企業理念・ビジョンをテーマにする場合は、ただ共感しただけで終わらず、自分とどう関連するのかまで言及するのがポイントです。
例文では「一歩先を見据えたサービスを提供する」理念と「時代に合わせて非効率な点を改善していく」という考えが一致しており、入社後も能力を最大限発揮してくれそうな期待感が持てます。
バリューや行動指針
【例文】
大学でファストフード店のアルバイトをした経験から飲食業界に興味を持って企業研究を進めていたのですが、ほとんどの企業は「お客様視点」「顧客満足の最大化」などお客様重視の行動指針でした。
そんな中、御社だけは従業員の健康保持増進を掲げており、従業員を大切にする企業なら長期間にわたって健康とモチベーションを維持して働けると思い御社を志望しました。
【ポイント】
同業他社と比較しながら企業研究を進められていることが読み取れる例文です。
入社後にどんな業務に携わりたいかについても言及すると、業界の中でその企業を選んだ説得力がさらに高まるでしょう。
商品やサービス
【例文】
物心ついてから来島海峡大橋を通った際に「人間は海の上にこんなすごいものが造れるんだ」と感じた経験が強く印象に残っており、それ以来、大規模な建設プロジェクトに携わることを目標にしてきました。
入社後は実務経験を積みながら建設に関するスキルと知識を身につけ、ゆくゆくは1級建築施工管理技士の資格を取りたいと考えています。
【ポイント】
モノづくりに興味を持った理由が、幼少期の実体験に基づいていることが伝わります。
今の時点で持っているスキルや知識についてアピールすると、より入社後の活躍をイメージしてもらいやすい志望動機になるでしょう。
社風・文化
【例文】
大学時代のアルバイト先では、店長が「自分の意見が常に正しい」と考える人で、従業員が意見を出しにくい環境でした。
その後、周りに意見を積極的に求める店長に代わった結果、私たち従業員も高いモチベーションで働けるようになった経験がありました。
それ以来、誰もが意見を言いやすい環境を企業選びで重視しており、志望業界の中で最も風通しの良い御社で働きたいと考えています。
【ポイント】
風通しの良い社風を重視する理由について、過去の経験から根拠を示せています。
業界の中でその企業を選んだ根拠が少し弱いため、「どのような点に風通しの良さを感じたのか」という深掘り質問への回答も考えておくと安心です。
社員
【例文】
1年ほど前に御社の長期インターンシップに参加したのですが、プログラミングを勉強し始めたばかりということもあり、必要以上に社員の方々に迷惑をかけてしまいました。
不機嫌な顔をされてもおかしくないところ、「私も最初は全然できなかったから」などと励ましてくださり、プログラミングを嫌いになることなく作業に取り組めました。
この経験から周りの人の人柄が自分のパフォーマンスに大きく影響することに気づき、企業選びでも働く社員の方々の人柄を重視しています。
【ポイント】
社員の人柄がテーマの志望動機は説得力が弱くなりがちです。
誰でも作れるような志望動機にならないよう、人柄に惹かれた時のエピソードを伝えるとともに、それが自分にどんな好影響を及ぼすのかを伝えましょう。
面接で本音で話せる志望動機の見つけ方
ホンネで話せる志望動機を作るには、一つ一つ手順をふんで丁寧に考えることが大切です。いきなり考え始めてはまとまりのない志望動機になってしまいますから、まずは興味のある企業とその特徴を洗い出すことから始めましょう。
具体的には、以下のような手順で考えていくのが効率的です。
- STEP1.興味のある企業・特徴を洗い出す
- STEP2.各企業の共通点・異なる点を整理する
- STEP3.自分史で自分の経験や価値観を洗い出す
- 「その企業の魅力」と「自分の経験や価値観」を紐付ける
STEP1.興味のある企業・特徴を洗い出す
最初に、興味のある企業とその特徴を洗い出しましょう。リストとして興味のある企業を視覚化することで、全体像をつかみやすくなるメリットがあります。
リストアップの際は、その企業の特徴も合わせて洗い出すことがポイントです。興味のある企業とその特徴を一緒にメモしておけば、各企業の特徴がごちゃ混ぜになってしまい、調べなおすはめになる失敗を回避できます。
STEP2.各企業の共通点・異なる点を整理する
興味のある企業の特徴を整理できたら、次は各企業の共通点や違いを整理しましょう。企業研究では各企業を絶対的に評価するのではなく、相対的に評価する必要があります。
他の企業と比べてこの企業にはどんな特徴があるのか、何を強みとしているのかといった視点で研究を進めてみましょう。そうすることで、その企業にしかない独自性を見つけ出しやすくなります。
2-1.共通点しかない場合は要注意
違いが見つからず、共通点しかない場合は注意が必要です。「なぜ他の企業ではなくこの企業を選んだのか」という、志望動機で最も大切なポイントを考えづらくなってしまいます。
そのため共通点しかない場合は、複数の企業をまとめて比べるのではなく、1社:1社で比べてみましょう。まとめて比べた場合は独自性が分かりづらかったとしても、2社に絞って比較するとそれぞれの独自性が見えてきます。
2-2.「知名度の高さ」は志望動機にならない
整理していく中で「給与」や「知名度の高さ」などが企業の特徴として見えてくる場合がありますが、それらは基本的に志望動機の材料にはなりません。
志望動機は自分の価値を企業にアピールするものであって、自分にとってのメリットをアピールすることが一番の目的ではないからです。もちろん、それらが本当の志望動機であれば正直に話すべきですが、企業には共感されないことが多いと理解しておきましょう。
STEP3.自分史で自分の経験や価値観を洗い出す
企業の違い・独自性が整理できたら、いよいよ「自分」と結び付けていきましょう。自分に合った企業を見つけるためには、企業の特徴と自分の特徴を照らし合わせる必要があります。
具体的には、自分史で自分の経験や価値観を洗い出す方法がおすすめです。自分史とは中学時代・高校時代・大学時代というように、年代別に過去の自分を振り返る方法のことです。
過去の自分がどんな考えを持ち、どんな行動を取ったのかを振り返ることで、自覚していなかった強みや価値観を見つけやすくなります。
自分で自分を分析するのが難しい場合は、自己分析ツール「AnalyzeU+」を使うのもおすすめです。AnalyzeU+はOfferBoxで利用できる自己分析ツールで、客観的かつ詳細なデータをもとに分析を進められます。
無料の自己分析ツール、適性診断AnalyzeU+で、企業も納得の自己PRをつくる方法
STEP4.「その企業の魅力」と「自分の経験や価値観」を紐付ける
自分の経験や価値観を洗い出せたら、その企業で働く魅力と紐付けていきましょう。働く魅力と自分の特徴が合っていれば、その企業が本当に自分に合っていることの裏付けになり、ホンネで話せる志望動機が自然と見えてくるはずです。
また、志望動機は「そう言っている人と自分が働きたいか」という視点から考えることが大切です。
志望動機を自分で評価して「この人とは働きたくない」と感じるようなら、当然企業にも同じように捉えられるため、志望動機を考えなおすか企業を選びなおす必要があります。
志望動機がどうしても見つからない時は…
上記のステップを踏んでも、どうしても志望動機が見つからない時はどうしたら良いのでしょうか?
煮詰まってしまった時は、「どうしてその企業を受けたいのか?」を改めて自問自答してみましょう。
その結果、いくつかのパターンに分かれるはずです。
考えがまだ抽象的
「どうしてその企業を受けたいのか?」の答えが、「なんかかっこいいから」といったものになる場合、「かっこいい」という魅力を感じているのは確かです。
ただ、それを言語化できていないだけです。自己分析・企業の調べが足りない可能性があります。
「どこがかっこいいのか」「どうかっこいいのか」を言葉にしてみましょう。
仕事内容と関係ない箇所に魅力を感じている
自問自答の答えが仕事と関係ない場合、いくら企業HPを見ても、自分のホンネと繋がる箇所がないため、志望動機が見えてきません。
以下のいくつかの例のように、見方を変えて考えてみましょう。
例)給与がよくて楽そうだから
「楽そう」と思えるのはどうしてでしょう?あなた以外の人にとっては、「楽そう」に見えないかもしれません。つまり、その部分が自分が得意だから、それを生かせる仕事と考えているのでは?
例)地元だから
あなたが地元にこだわりがあるのはどうして?地元のどんなところが好き?
その企業は地元に貢献していそう?その部分がわかれば志望動機が作れそうですね。
実は企業とは全く関係ない理由で受けようとしている
意外と多いのがこのパターンです。この場合、実際はこの企業でなくても良いと考えているため、もし受けたとしても内定に繋がる可能性は低いです。
他の企業を探すか、もしくは企業に直接会って情報収集をした上で、志望動機を再度見つけられるか判断しても良いかもしれません。
例)周りがみんな受けているから
周囲の人には魅力的でも、あなたにとってはそうとは限りません。また、あなたに合っている会社かもわかりません。あなた自身が魅力を感じる会社に、力を注ぎましょう。
例)とにかく早く内定が欲しいから
「すぐ内定を出してくれると聞いたから」など、就活終盤になると、焦ってそうした会社を受けたくなるものです。気持ちはよくわかりますが、大切なのは内定よりもその後長く長く続く社会人生活です。あなたが魅力を感じられる会社を、視野を広げて探しにいく方が良いかもしれません。
例)一旦練習で受けてみようと考えているから
就活初期の場合、こうしたケースは多いと思います。まずは業界のことを知りたいなど、そうした気持ちでいる場合は、いっそ志望動機を準備せずに面接に挑むのも1つの方法です。ただ、具体的には魅力を伝えられなくても、「まだよくわかっていないところが多いけれど、どんな業界・仕事なのか興味を持っています」ということはしっかり伝えるようにしましょう。
おすすめしない志望動機
ここまで、ホンネの志望動機の見つけ方と、見つからない場合の対処法をお伝えしました。
ここでは、逆におすすめしない志望動機についてお話していきます。
入社したいだけに見えてしまうリスクがあるもの
以下の項目は、ややもすると「入社して所属することでメリットを享受したいだけ」に見えてしまう可能性があるため、おすすめしません。
■給与が良い
「とにかく稼ぎたい」という前のめりな姿勢は悪くありませんが、稼げる会社は世の中にたくさんありますので、この志望動機だけを伝えるのはおすすめしません。「どうしてその企業で?」という他の理由も一緒に伝える必要があります。
■福利厚生が良い
福利厚生とは、頑張って働いている社員に対して企業が整えている環境のことですので、これを目的に入社をするのは本末転倒に見えてしまいます。別の切り口で志望動機を考えた方が良いでしょう。
ネット・例文のコピペ
ネットにあふれている志望動機の例文・テンプレは、選考が進むほどにバレます。「なぜそう思うのか?」など、面接では志望動機についてどんどん突っ込まれますので、一次選考は受かったとしても、内定までは行きません。
それに万に一つの可能性で内定・入社したとしても、あなたが自分自身の言葉で入社したい理由を思いつかなかった会社で働くのは、辛い結果になるかもしれません。
準備が大変なのはよくわかりますが、しっかりと自己分析して自分なりの言葉で志望動機を作りましょう。
就活の志望動機に関するよくある質問
最後に、就活の志望動機に関するよくある質問にお答えしていきます。
面接での数ある質問の中で、志望動機は最も重要な質問です。自分の人柄や価値観がきちんと採用担当に伝わるよう、疑問点を解消してから面接本番に臨みましょう。
志望動機の長さはどれくらいが適切?
時間は1分、文字数は200~250文字で考えるのが適切です。
志望動機が長すぎては最もアピールしたいポイントが分かりづらくなるため、深掘り質問をされることも想定しながら簡潔に伝えるよう心がけましょう。聞いていないことまでダラダラと話し続けるのは、面接で嫌われやすい行為の一つです。
ただし、企業によっては「1分で志望動機をお願いします」「志望動機を3分で話してください」などと具体的な時間を指定されるケースがあります。そのようなケースに対応するため、短めの志望動機と長めの志望動機の2パターンを用意しておくのがおすすめです。
面接前は企業情報を暗記しないといけない?
「事業部の名前やサービスの正式名称など、間違ったら失礼にあたるので暗記しなければ…」といった話を耳にすることがありますが、企業側は、名前を言い間違えられたからといって減点することは滅多にありません。
なぜなら、そうしたことは入社後に覚えれば良いことであり、入社前に必要な知識ではないからです。
固有名詞を暗記することよりも、その事業やそのサービスはどんなものなのかを理解することの方がずっと大切ですし、そちらをしっかり準備するようにしましょう。
面接では一貫して同じことを言わないといけない?
「一次面接で伝えた志望動機は、二次、三次、最終面接も同じように伝えないと一貫性のないように見えてしまうのでは?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、それは間違いです。
もちろん、最初から志望動機が本当に変わらないのであれば、同じ内容で伝えて全く問題ありません。
しかし、選考の途中でその企業の新たな魅力を知った場合や、自分自身が仕事をする上で大切にしたいことが見えてきて、その企業でもそのことを重視したい…といった場合などは、志望動機を変える方が良いでしょう。
企業側も、就職活動の中で就活生がどんどん成長し、価値観が変わることは想定していますので、「最初と言っていることが違うじゃないか!」と責めるようなことはありません。
嘘でも第一志望と言わないといけない?
選考が進むにつれ、「弊社は第何志望ですか?」と志望順位を聞かれる可能性は高くなります。そんな時必ず「第1志望」と言い切らないと落とされてしまうのか?というと、そんなことはありません。
そもそも企業が志望順位をどれくらい重要視するかは、選考の段階によって異なります。
具体的に説明すると、一次選考よりも二次、二次より最終選考の方が、志望順位を重要視します。
なぜなら、選考が進むほど、就活生の自社への理解が深まっており、入社したいかの判断がしやすくなっていると考えるからです。
また、最終選考フェーズでは、その企業だけでなく他の企業の選考段階も最終選考近くになっていることが多いため、そこと比べて自社をどう考えどう考えているのかを知りたいのです。
それに対して、一次、二次選考の段階では、まだ企業理解も完全にはできていないし、また比較をする他社の選考も進んでいない可能性も高いです。そのため、「今、第1志望と言っていても変わる可能性がある」ということを企業は認識しているのです。
とはいえ、正直に「第5志望です」などと低い順位を言うのは、もし僅差の応募者がいた際に、志望順位の差だけで合否を判断されてしまってはもったいないので、得策ではありません。
「いくつか入社を考えている企業があり、その企業の1つです。」と言った伝え方が良いでしょう。
志望動機が大変な「最初」をオファーで会いませんか?
この記事ではホンネの志望動機の作り方をお伝えしてきました。志望動機は、企業のことを知れば知るほど作りやすくなるということはご理解いただけたかと思います。
つまり、裏を返せば志望動機を作るのが1番大変なのは「企業と初めて会う前」です。
そうした大変さを少しなくせるのがOfferBoxです。
OfferBoxは、あなたのプロフィールを公開することで、企業からオファーが届くサービスです。あなたの強みや興味をプロフィールに書いておくことで、企業からオファーが来ます。
あなたの興味のある分野の企業からオファーが来るかも知れませんし、
あなたがまだ知らない業界から「あなたの強みを、うちではこんな風に生かせますよ」という提案と共にオファーが来ることも珍しくありません。
つまり、企業があなたと自社のマッチする部分を教えてくれるのです。
また、「自分から申し込んで会う」のと「企業からオファーが来て会う」のでは、心理的にも楽です。企業によりますが、OfferBoxでの最初の接点は選考要素のない面談やイベントが多いため、志望動機を準備する必要がないこともあります。
もちろん、内定獲得のためには選考を突破する必要があり、そのために自己分析や企業研究はしっかりやらないといけません。
しかし、1番最初の「企業を知る工程」を企業側が整えてくれることが多いのは、大きなメリットです。ぜひ、OfferBoxを活用して、ホンネの志望動機を見つけられる企業と効率よく出会いましょう。