就活でよく聞かれるガクチカについて、「勉強しかない」「もっとインパクトのある答えでないと不利になるのでは」と思っている学生も多いのではないでしょうか。
しかし、ポイントさえ押さえれば勉強も十分魅力的な回答にすることができます。
今回は、企業側がガクチカで見ているポイント、ガクチカで勉強を挙げる際の注意点などを詳しく解説します。自信を持ってガクチカは勉強だと答え、採用担当に自分を採用するメリットを感じてもらうためにもぜひご確認ください。
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目次
「ガクチカが勉強しかない」と不安に感じるのはなぜ?
ガクチカの例を見ると組織でのリーダー経験やボランティア経験など華やかだったり珍しかったりするものが多く、勉強しかないと不安になる学生も多いでしょう。
まずは、なぜガクチカが勉強しかないと不安を感じるのか、理由を明確にしましょう
勉強はやって当たり前だから
「学生である以上勉強はして当たり前」という気持ちから、ガクチカで勉強を挙げることに不安を感じる学生もいるでしょう。
わざわざ当たり前のことをガクチカに挙げると、「他に頑張っていることがないように思われるのでは…」と、心配する気持ちもあるのではないでしょうか。
頑張ったことをアピールしづらいから
勉強は、頑張ったことを客観的にアピールしにくいことが多いです。成績や教授からの評価を学外の採用担当に伝えても、成績の評価基準は大学や教授によって違いますし、その教授に評価されることがどのくらいすごいことなのか、採用側は知らないことが多いためです。
これでは勉強を頑張ったことが伝わりにくいため、アピールしにくいと感じる学生も多いのではないでしょうか。
ガクチカで勉強をアピールしていい理由
ガクチカとして挙げても良いのか不安視されがちな勉強ですが、心配しなくても大丈夫です。企業目線から考えても十分自分をアピールする材料にすることができます。
そもそも、企業はガクチカで「エピソード自体」よりも「取り組み方」や「性格や強みとの関連性」を重視するのは、アンケートデータからも明らかになっています。
人事の本音ランキング発表!ガクチカや自己PRの「エピソード」で見ているポイント
アンケートデータをもとに、なぜガクチカで勉強のエピソードを挙げても良いのか、企業の目線から解説します。
勉強の動機ややり方から、性格・人柄がわかるから
ガクチカで勉強をアピールしても良いのは、勉強の動機ややり方から学生の性格・人柄が分かるからです。企業はガクチカを通して、学生のスキルや能力・経験だけでなく、モチベーションの源や、ものの見方・考え方などを知るきっかけになると考えています。
勉強を頑張ったエピソードでも、苦手な科目を克服した話、目標とする成績を達成した話、意欲的に授業に取り組んだ話などをすれば十分に性格や人柄を伝えられるでしょう。
取り組み方から仕事の仕方をイメージできるから
採用担当はガクチカを通して、その学生がどう仕事に取り組むのかイメージしたいとも考えています。
特に注目されるのは、目標達成に向けた取り組み方でしょう。どんな仕事においても、目標は設定されますので、適切な取り組み方で目標を達成できそうな学生は一目置かれます。
その点、ガクチカで勉強を挙げ、どのように目標を立て、達成のためにどのような計画を立てたのかアピールすると、仕事でも同じように目標達成に向けて動く姿をイメージしてもらるかもしれません。
論理性をアピールできるから
採用担当は、ガクチカの内容から人柄や働き方だけでなく、「物事を論理的に分かりやすく説明できるかどうか」も見ています。
大学での勉強は専門性の高いものも多いため、工夫して伝えなければ採用担当に内容を理解してもらえません。
勉強の内容を分かりやすく噛み砕き、整理して説明できれば物事を論理的に説明する能力をアピールできるでしょう。
論理性をアピールするのに、エピソードの華やかさや珍しさ、インパクトが最も重要なポイントではありません。これも、ガクチカで勉強をアピールして良い理由です。
勉強をテーマにする場合のガクチカの書き方・話し方
ガクチカとして勉強を挙げて自分の強みや人柄などをアピールするためには、押さえるべきポイントが4つあります。
勉強のガクチカの内容を魅力的にするための書き方・話し方のポイントを見ていきましょう。
なぜ勉強を頑張ったのか伝える
まずは、なぜ勉強を頑張ったのか分かりやすく伝えましょう。そうすることで、何が頑張るモチベーションになるのか、どのような環境で意欲が高まるのかをアピールすることにつながります。
「うちの会社の制度・環境にこの学生は合っていそうだ」と思ってもらえる可能性があります。
また、ただ単位を取るため、卒業するためという理由ではなく自分なりの理由を持って勉強を頑張ったことを伝えると、能動的に物事に取り組む人柄も伝わるでしょう。
どのように頑張ったのかを伝える
具体的にどのように勉強を頑張ったのか伝えることも重要です。
困難に直面して自分なりにその原因と解決策を考え実行したエピソードがあれば、粘り強さや課題解決能力のアピールになります。
週に◯日◯時間勉強するという計画を目標達成まで守り続けたエピソードがあれば、物事をやり遂げる力やコツコツ努力する力のアピールになります。
入社後にどのように仕事に取り組むかを採用担当にイメージしてもらえる部分なので、しっかり考えましょう。
頑張ることで何を得たのかを伝える
頑張ることで何を得たのかも重要なアピールポイントです。
単にこのような成績や資格が取れた、教授からこのような評価を得たという結果ではなく、勉強に取り組む中で得た能力やものの見方、物事に取り組む姿勢などを挙げるほうが良いかもしれません。
この時、志望する業界や職種に合わせた内容を意識するのもおすすめです。
例えば営業職志望ならコミュニケーション能力や粘り強さ、コンサルタント志望なら課題発見・解決能力をアピールすると、採用担当に評価されやすくなります。
得たものを今後どう活かせるのかを伝える
ただ勉強を頑張って得られたものを挙げるだけでなく、今後の仕事でそれをどう活かすのかもアピールしましょう。
働き始めて活躍する姿をより具体的に採用担当にイメージしてもらいやすくなり、働くことへの意欲もアピールできます。
「毎日コツコツ取り組むことが大きな結果につながることを学んだので、働き始めてからも日々着実に成長していきたい」「周りに質問やアドバイスを求める大切さに気づいたので、御社でも周りにアドバイスを求めることをいとわず、早く成長していきたい」など、入社後の意欲とともに伝えると良いでしょう。
勉強をテーマにしたガクチカの例文
ここからは、勉強をテーマにしたガクチカの例文を3つ紹介します。
ここまで解説した内容をより具体的に理解し、自分のガクチカに落とし込むために参考にしてみてください。ガクチカを作ったあとに自分の内容と比べてみるのもおすすめです。
例文1
将来的に海外留学へ行き、自分の価値観や視野を広げる経験がしたいと考えていたからです。そのためにこれまで3年間、毎日30分のオンライン英会話を継続してきました。
初めはほとんど聞き取れず会話になりませんでしたが、今ではどのような講師とでもスムーズに会話ができます。
継続すれば少しずつでも成長できることを学んだので、御社においても毎日少しずつでも新しい学びを得て、確実に成長していきたいです。
例文2
大学とWebデザインスクールのダブルスクールはとても大変でしたが、どんなに忙しかったり疲れたりしても頑張って勉強しました。分からないことがあれば先生に質問し、授業が終わった後は自宅で復習したため、2ヶ月ほどで無事卒業できました。
デザインソフトはもちろん、HTMLやCSSのスキルも身に付いています。日頃からWebデザイン市場の最新の情報も収集しているため、しっかり活かせるように頑張りたいと思います。
例文3
今後IT人材が不足する日本において、需要の高まるスキルだと思ったからです。
HTML、CSS、JavaScript、PHPといった言語を学びました。ECサイトを構築した際は、正しくプログラミングできたと思っていてもエラーが出て大変でした。何が原因なのか仮説を立てながら確認し、解決することで、論理的かつスピーディな問題解決能力が身につきました。
社会人になってからもこの能力を活かし、迅速に顧客の課題を解決していきたいです。
勉強をガクチカでアピールする時の注意点
勉強はガクチカで十分アピールできるテーマですが、取り上げる際には注意点もあります。
勉強を頑張ったエピソードを通じて自分の強みや自分を採用するメリットを採用担当に感じてもらえるよう、これから解説する4点も意識してください。
成果だけでなく、目標や過程を説明する
その勉強が志望企業での仕事にダイレクトに活きるものでない限り、ガクチカでは勉強で得た成果だけでなくそこに至るまでの目標や過程も説明しましょう。
大学でどれだけ優秀な成績を残したり専門性の高い学びを得たりしていても、仕事に直接活きる内容でなければ選考においてはそれほどアピールポイントにはなりません。
それよりも、勉強の過程で身についた強みを仕事で活かせるか、という観点で企業はガクチカをみています。
どのような目標を立て、その目標を達成するためにどのような計画を練り実行したのかといった点を伝えたほうが、社会人としてのポテンシャルをアピールできます。
専門的すぎる話は避ける
勉強した内容の説明は簡潔にまとめ、専門的過ぎる話は避けましょう。
エントリーシートに書ける文字数には限りがありますし、面接でもあまり長く話すと一方的な印象を持たれかねません。
本記事でもお伝えした通り、採用担当が知りたいのは頑張ったことそのものよりも、それを頑張った過程やそこから得た能力・スキルなどを重要視する傾向があります。
限られた文字数・時間の中でガクチカを伝えなければならないので、専門的すぎる話は避けてアピールポイントとなる部分の比率をしっかり確保しましょう。
数字を意識して盛り込む
どれだけ勉強を頑張ったか、頑張り方がどれだけ的確で効果的だったかは、具体的な数字を用いると正確かつ客観的に採用担当に伝わりやすくなります。
勉強のエピソードの良いところは、点数や順位、成績を明確に数字で評価できるところです。努力によってどれくらい点数や成績が上がったのか、数字を意識的に盛り込みましょう。
日々の勉強時間やタイムスケジュールなどを盛り込むのもおすすめです。
勉強を取り巻く環境についても触れる
どのような環境の中で勉強を頑張ったのかについても触れると、どれだけ努力したのか、どのように工夫しながら目標を達成したのかが採用担当に伝わりやすくなります。
学生は学業が中心と言えど、そこにだけ時間を割けたわけではないと思います。
例えば「片道2時間の通学時間を勉強に費やした」、「部活動で忙しい中でも毎日欠かさず1時間勉強した」など、勉強以外の環境について触れると、同じ長さの勉強時間であっても、大変さが伝わりやすくなります。
「どのような環境でも工夫して頑張れる学生」「環境のせいにせず、自分で決めた目標をしっかり達成できる学生」と思ってもらえると、評価も高くなるはずです。
まとめ
勉強は、ガクチカのテーマとして十分通用します。勉強内容そのものだけでなく、その勉強を頑張った理由や頑張った過程、結果として得られたスキルや能力なども丁寧に分かりやすく説明しましょう。
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