人事の本音ランキング発表!ガクチカや自己PRの「エピソード」で見ているポイント

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新型コロナウイルスの影響で、低学年時に全然「学生らしいこと」ができなかった…。
なので、いざ就活になってもアピールできるエピソードがありません…。
そんな悩みをOfferBoxユーザーから聞くことが増えました。

しかし、「エピソード」は本当にそんなに重要でしょうか?そもそも、企業は「エピソード」のどこを見ているのでしょう?
今回は、ガクチカや自己PRを語る上で外せない、具体的なエピソードに関する企業アンケートの結果を公開します!

アンケート結果まとめ

  • 企業は、エピソードからわかる経験の過程や、エピソードから伝えたい事と経験の関連性を重視している
  • 企業は、エピソード自体の派手さや成果の大きさを重視していない
  • 企業は、経験の「長さ・規模」よりも、人柄が伝わる経験を重視している

自己PRの「エピソード」でアピールできるポイントとは?

そもそも、「エピソード」で人事が何を見ているかをあまり意識せずに、伝えたいことだけを伝えてしまっている就活生も多いと思います

以下の自己PRの例文を見てみましょう。

私の強みは課題発見力です。
バスケットボールサークルで、大学3年生からリーダーをしています。
サークルの参加率が3割と低いことに課題を感じ、なぜ参加率が低いのか問題を探すことにしました。
50人のメンバー全員と1対1で話し合う中で、サークルとしての目標がないことが問題であることがわかり、初めて都大会にエントリーしました。
大会の結果40チーム中ベスト8と奮戦し、大会が決まったことで、それに向けてメンバーの意欲が上がり、大会直前の参加率は7割まで上がりました。

このエピソードでアピールしている要素をまとめると、以下のようになります。

  • 50人のサークルのリーダー → 経験の派手さ
  • 50人のメンバー全員と1対1で話し合う → 経験の過程(工夫・課題の克服方法など)
  • 40チーム中ベスト8 → 成果の大きさ(優勝、No1など)
  • 課題発見力によって、参加率を改善させたこと → 伝えたい事と経験の関連性
  • 文章全体の書き方・構成 → 文章力・言葉選び

主に上記の5つのポイントが、エピソードでアピールできることとなります。
それはつまり、企業側もこの5つのポイントをエピソードの中から読み取ろうとしていることを意味します。

アンケート回答企業には、この例文のどこに魅力を感じたかではなく普段などを見る際、意識するポイントはどこか?という観点で回答いただきました。
就活生の皆さんが重要だと感じているポイントと、ギャップはあるでしょうか?

就活エピソードで、人事が見ているポイントランキングを発表!

アンケートの結果、エピソードの中で最も意識して見ているポイント1位はこのようになりました!

半数以上の企業が、「経験の過程」に最も注目しているという結果となりました。

逆に、エピソードの中で最も意識して見ていないポイントはこのようになりました!

また、エピソードで意識して見る順番も、優先度の高いものから1位、2位…とランキングをつけてもらいました。その結果がこちらです。

最も人事が意識しているのは1位は「経験の過程」、僅差の2位は「伝えたい事と経験の関連性」ということがわかりました。
一方で、「成果の大きさ」と「経験の派手さ」は、人事はあまり意識して見ていないことがわかりました。

アンケート回答企業コメントを抜粋してご紹介します。

1位:経験の過程

意識する理由

  • 努力しても成果に繋がらないことが多々あるので、成果の有無よりも経験の過程で何を学んだのかポジティブに書いていることが重要だと考えます。
  • 仕事で同じような状況になったように前向きに取り組めるかを確認したいので、どんな時にどのように対応してきたのかという経験の過程をよく見るようにしています。
  • 成果・経験はいくらでも「誇大」な表現が可能であり、「過程」を掘り下げることで、真実が見えてくる。

意識しない理由

  • 弊社コンサルティング会社なので、成果=効果ですので、見た目、聞いた感じ、持った数字は一切見ません。

2位:伝えたい事と経験の関連性

意識する理由

  • 何をアピールしたいかと、それをアピールするためにどのようなロジックを組み立てるのかで素頭の良さを見たい
  • 伝える相手のハートに刺さり記憶に残ることや、起承転結を意識した発表内容の選定や論理の組み立て方、プレゼンスキルがあるのかをここで見極めて選定しています。
  • 言いたい事と内容の整合性が取れていることは基本中の基本。ここがズレていると、その後を読みたくなくなる。

意識しない理由

※最下位に選択した企業がないため、コメントなし

3位:文章力・言葉選び

意識する理由

  • 学生自身の個性が知りたいので、テンプレートでは無く、きちんと自分の言葉で語れる人なのかを知りたいと思うから。
  • 句読点や誤字脱字など気になるところがあると他の人のPRより悪目立ちする。意識していなくても見えてしまう

意識しない理由

  • 文章力は、今後経験を積んでいけば良いとの考え方。
  • 営業の仕事内容に文章力・言葉選びは大して問題ではない。

4位:成果の大きさ

意識する理由

  • 結果重視の仕事内容なので、努力の結果、成功体験を既にしているかどうかは確認したい。

意識しない理由

  • 結果は”運・不運”もあり、本人の仕事能力を直接表しているものではないため、重視しません。
  • 裏付けに工数を割かないため、虚偽でも表現できてしまう、情報源の真実性に欠ける。
  • 同じ大会に出たとして、1位を取ることに努力した学生と、最下位でもそこに至るまでの努力をした学生に優劣をつけるのは違うと思うため。

最下位:経験の派手さ

意識する理由

  • 実際の経験が本人の能力に大きく結びつくため

意識しない理由

  • 経験の派手さは確かに目につきやすいが、自社のカラーに合うかどうかは判断できない
  • 経験の派手さと仕事の処理能力は関係が薄いと思います。
  • 嘘くさい。

エピソードで重要なのは、「経験」よりも「伝えたいこと・関連性」

企業コメントからも伝わるとおり、企業は自己PRやガクチカの「エピソード」で語られる「経験自体の派手さ」や「成果の大きさ」は、重視をしていません。
それよりも、エピソードを通じて「伝えたいこと」が何か、伝えたいことに関連したエピソードを話せているかを重視しています。

つまり、ガクチカや自己PRでは

  • 派手なエピソードや、成果の大きいエピソードを話す必要はない
  • それよりも、自分の強みをよく表しているエピソードを、わかりやすく伝えることの方が重要である
  • ということですね!

    自己PRやガクチカにふさわしいエピソードとは何か

    「そうは言っても、中学時代のエピソードを話すのは昔すぎる?」
    「長く続けているような取り組みについて話す方が、印象が良いのでは?」

    どんなエピソードを選ぶべきか、迷う就活生もいると思います。
    エピソードとして語る「経験」に対する考え方についても、アンケートをとりましたので、結果を見ていきましょう。

    エピソードとなる経験の適切な「時期」は?

    約38%の企業が、大学時代以降のエピソードを聞きたいとする一方で、約47%の企業は、「伝えたい事が明瞭で関連性が明確であれば、経験の時期は問わない」という回答でした。

    企業コメント

    ■大学時代以降

    • 直近のエピソードの方が今現在の学生の志向性が図りやすいため
    • 遊んで終わる人と、努力をする人が分かれるから
    • ■時期は問わない

      • 例文の経験が中学生や小学生だったとしても、書いているのは現在の自分です。その時の想いや経験が伝わる文章であれば、今も変わらず、その想いや経験はその方に現在もあるものだと思うからです。
      • コロナ禍で大学時代に活動できているとは限らないため

      エピソードとなる経験の適切な「長さ」は?

      約73%の企業が、「伝えたい事が明瞭で関連性が明確であれば、経験の長さは問わない」という回答でした。

      企業コメント

      • 自分の中での譲れないもの、価値観というものは、ふとした時に築かれたり、逆に何年もかかって気づくものもあり、年数は特に関係ないと考える為。
      • 大事なのは長さより深さ。
      • 何を伝えたいかによると思います。例えば継続力であるならば長い方が説得力は増します。

      エピソードとなる経験の適切な「規模」は?

      約76%の企業が、「伝えたい事が明瞭で関連性が明確であれば、経験の規模は問わない」という回答でした。

      企業コメント

      • 自分自身を表す経験に、関わった人数は関係ないと考えているため。(「統率力」など、他社との関係性をアピールする場合を除く)
      • 個々人の置かれている状況によって経験出来る規模も異なると考えているため
      • 人数が多くても学ぶことがないことだってある。

      経験の「長さ・規模」よりも、人柄が伝わることが大事!

      アンケートの結果から、エピソードとなる経験の「長さ」や「規模」はあまり重視されていないことがわかりました。
      自分のアピールしたいことが最も伝わっていれば、短く規模の小さな経験であっても、企業はしっかりと評価をしてくれますよ。

      「時期」に関しては、大学時代以降と「問わない」企業に分かれました。
      ただし、大学時代以降のエピソードを知りたい理由も「直近のあなたを知りたい」というのが理由ですので、派手な経験は求められていません。

      自分自身の強みが最も体現されたエピソード → 時期を問わずに探してみる
      自分らしさが表れる直近のエピソード → 大学時代以降に探してみる

      2通りのアピールを用意しておくと良いでしょう。

      アンケートに協力いただいた企業は200社以上!

      アンケートには200社以上の企業が参加してくれました。協力企業の一部をご紹介します!(※順序不同)
      新型コロナウイルス渦で頑張る就活生への応援メッセージもたくさん届いています。

      企業からの応援コメント

      • 思うように活動が進まず大変な時期が続いていると思います。ですが、企業はちゃんと皆さんの想いや頑張る姿を知ろう、見ようとしています。なので最後までめげずに駆け抜けてください!皆さんが自分にとってベストな企業と出会えるように、応援しています!
      • OfferBoxのプロフィール文にはしっかりと目を通して、お会いする前は「どんな学生さんかな」といつも楽しみにしています。選んだ言葉にも人柄が出ますので、かしこまりすぎず、普段よく使っている言葉でぜひ文章を書いてみてください!皆さん一人ひとりにマッチした企業と出会えますことを願っています。
      • 学生のみなさんと同じで、企業も必死です。少しでもお互いが理解できるよう、悔いがないように就職活動・採用活動をしましょう!

      企業側も、就活生一人ひとりの、自分らしさを知ろうとしています。
      ぜひ、最も自分らしいエピソードを探してみてください。