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TEXに参加した就活生から、自己成長のヒントを得よう
今回は、『リーダーズ・キャリア・キャンプ– TEX(以降TEX)』とOfferBoxのコラボレーション記事の第2弾となります。(第1弾はこちら)
TEXとは、社会人と学生が地域のリーダーたちと共に、難易度の⾼い社会課題に向き合い切磋琢磨することを通じて、自身の志や働く意味を考えるプログラムです。
※TEXはTrue Experienceの略称です。
この記事では、TEXに参加した就活生へのインタビューを掲載します。
どんな取り組みの中で、何に気づき、何を得たのか。そして、それがどう自己成長に繋がったのかをお伝えします。
TEX参加学生のプロフィール紹介
今回インタビューしたのは、秋田大学の千葉奎耀さんです。
ここからは、千葉さんからのインタビュー回答をベースにお伝えしていきます。
どんな大学生活を送っていましたか?
工業高等専門学校を卒業後、大学の3年次に編入学をしました。率直に、もうちょっと研究したい気持ちがありましたし、あと高専は特殊で専門的な内容を学ぶため、視野が狭まってしまうと思ったので、普通の大学に行ってみたかったんです。
緊急事態宣言中だったこともあり、オンライン授業とアルバイトだけをするという変わった大学生活を過ごしていました。
どんなことにでも興味を持ち、熱中する性格なので、アルバイトに夢中になって週40時間以上出勤したこともあり、これが原因で留年しそうになったこともありましたが、学生のうちにフルタイムで働く経験をし、働く大変さを知れて良かったと思います。
好きなことは何ですか?
好きなことは、パソコンやスマホを始めとした、最新のガジェットを調べたり、購入して使うことです。国内で入手できない製品は個人輸入で入手するので、欲しいガジェットがある時は為替の変動と世界情勢を毎日チェックします。
ガクチカは、高専在学中の部活動での、ラジコン飛行機とその自動離着陸システムの開発について話していました。後輩たちに飛行機制作の指導をしながら、システムの構築とトライ・アンド・エラーを繰り返していました。
どんな就活を経験してきたか
実は、一度就職活動をした結果、大学院進学を決めた千葉さん。
就職活動の中でどのように考え、決断したのでしょうか?
就活を始めたきっかけは?
大学3年生の5月頃です。
アルバイトが楽しいと感じたことがきっかけで、就活を始めました。
ユニクロでの接客のアルバイト経験を通じて、「仕事をしてお金を稼ぐこと」や「誰かに感謝されること」が嬉しかったので、就職するのもいいもんだな、と思ったんです。
まずはインターンシップへの参加を目的に、就活支援サービスに手当り次第登録しました。
高専と大学では就活の仕方が全然違うので、どうしようと思い、ネットでOfferBox見つけて登録しました。オファー型というサービスを知って面白いと思いました。
どんな企業の選考に参加しましたか?
インターンシップと面接は2社ずつ。説明会は20社くらい参加しました。
そして、一周回って現在は、大学院進学を目指しています。
というのも、実際に企業の方とも話してみて、高専の5年間で学んだ内容と、大学の3、4年生で学んだことはほぼ一緒だったと感じたんです。
企業説明会で説明された仕事内容も、高専の時に聞いたものとほとんど同じでした。
高専を卒業してできる仕事と、大学卒業してできる仕事はほとんど変わらない…。そうなると、この2年が無駄になってしまうと感じました。
自分自身、やっぱり研究が好きですし、研究職に興味があるため、説明会などで、大学卒業して研究職につける人がいるのかを聞いたんです。そうしたら、ほぼいないということだったので、進学を決めました。
実は、TEXでのある方の話も影響を受けたのですが…こちらは後で話します。
TEXからの突然のオファー…何を思った?
TEXからのオファーに対して、率直にどのように感じ、なぜ承認したかも教えていただきました。
TEXに応募する前、課題に思っていたことはありましたか?
日本の経済は東京一極集中なので、多くの企業の本社は東京圏にあります。地方大学の学生は移動の問題等から不利になるのではと感じていました。
高専だと、1人あたり50社くらい求人があるので、高専の中で就活が完結するんです。しかし、秋田の大学の友人の話を聞くと、自分から行かないといけないとのことでした。今はコロナでオンライン就活が浸透してきましたが、足を運ぶとなると、地方は就活に不利だなと思っていました。
また、「なぜ仕事をするのか」ということに対して漠然とした考えしかなく、大学を卒業後は就職をするのが当たり前だと思っていました。(そう教えられていたのかもしれません。)
それから、TEX参加前は企業を選ぶ上での軸も定まっておらず、説明会等を予約しスケジュール管理をすることで頭が一杯になっていました。
TEXのオファーが届いてどう思いましたか?
オファーの通知が届いて、「何これ?」って思いました!
一般企業からのオファーと思ったら、オファー枠には表示されていなくて「あれ?」と思いました。
※TEXからのオファーは通常オファーと異なり、イベントオファーとして送られます。
どうしてオファーを承認したのですか?
TEXを運営しているファーストキャリアのウェブサイトを見て、「全員がリーダーシップを発揮する」というところに魅力を感じました。
また、「ものづくりの経験はあるけれど、社会課題解決ってやったことない」と思い、参加を決めました。
ですが、正直こんなにも大変だとは思ってもいませんでした。
全部で6日間だけ参加するプログラムだと思ったので、まさか毎日ミーティングをすることになるとは予想もしていませんでした。(※)
※TEXは全員参加型のセッションと、チーム活動の時間もあります。ミーティングの頻度などはチームみんなで決めて進めていきます
TEXに対して、どんな期待をしていましたか?
大学の授業がすべてオンラインで行われ、友達が一人もいない状況でTEXへの参加を決めたので、同世代の学生に会えるのが嬉しいと思っていました。
また、新しいことを経験できるかもしれないという不安とワクワク感が募っていました。
TEXに参加してどうだった?
楽しみな気持ちと不安な気持ちを持ちながら参加した千葉さん。実際に参加して、どんな経験をし、また何をつかんだのでしょうか?
TEXでは、具体的にどんなことをしましたか?
グループに分かれて、南相馬市の社会課題の最適解を作るプログラムでした。
何ヶ月も話し合いを重ねることとなり、授業や仕事の合間でスケジュールを合わせる事自体が大変でしたし、かつてないほど頭を使いました。
全員がリーダーとして南相馬市の社会課題に真剣に向き合い、チームで最適解をつくりあげました。それによって他人の考えや価値観を知ることで、自分自身についてを見つめ直すことの出来る場でした。
事前研修の時は、地方大学からの参加者が私だけであったことから、なぜ自分にオファーが来たのか?このイベントの主催者はたった一人の地方大学参加者である私に何を期待してるのだろうか?という不安がありました。
しかしセッションが進むにつれて,チームのメンバーとの話し合いや課題解決に夢中になり、はじめの頃の不安を忘れ、忙しくも充実した日々を過ごしていました。
その頃になると、オンラインで全く不自由なく相手と意思疎通が出来ようになりました!何故か自分の性格まで伝わっているほどでした。笑
カメラ越しで毎日話をしていると、その場にいるのとほぼ変わらないレベルになってきて、会ってないのに伝わっていることが多くてびっくりしましたね。
後半では、実際に新規事業の立ち上げに携わりました。事業立ち上げの難しさと忙しさを感じるとともに、自分にとってのリーダーシップとは何かについての自分なりの解を見出す機会を与えられました。
リーダーシップにもいろいろなタイプがあり、グイグイ引っ張っていくだけがリーダーだけじゃないと学びました。
例えば、陰で支えるのもフォロワーシップ型のリーダーシップもあり、自分自身は、そちらの方が向いていると感じました。
チームでの取り組みで、気付き・成長はありましたか?
チームは、学生5人、社会人3人のメンバーで、そのうち理系は自分含め2人だけ。夏は海でライフセーバーをやっている人や、社会人だと芸術系の学校出身の方など、学生メンバーも個性豊かでした。
今まで周囲は理系ばかりだったので、当初、文系の人たちの物事を考える順序の違いに戸惑いました。
例えば理系の場合、実験をする時など、まず仮説を立ててから考えるのが通常です。一方、文系の人たちは、議論を積み重ねて答えに向かっていくので、アプローチの仕方の違いに、最初は慣れませんでした。
正直、最初は「何考えてんだ!」と思うこともありました。そこで、とにかく相手の意見を聞くことに徹して、相手の考えを受け入れてみることにしました。
すると議論を重ねるうちに、お互いに相手を尊重し、真剣に話し合えば、一緒に仕事をすることが出来るということがわかってきたんです。
チームも、最初は一部の人だけが発言して、他の人は聞いている状態でしたが、時間が経つとみんなで活発に意見ができるようになりました。私だけでなく、メンバーもコミュニケーションの取り方が上達していた気がします。
結果的に、相手の話を聞くことと、自分の意見を言うことの両方が上手になったと感じました。特にオンライン上でのコミュニケーションを不自由なく行えるようになったことは、就活をする上での大きなアドバンテージになりました。
その他の気づきとしては、社会人の方々のリアルな意見を聞いたり、全力で意見をぶつけ合ったりしたことから、学生には無い考えや意見を知ることが出来た一方で、社会の一員として働く大変さのようなものも感じました。
大手企業で働いているメンバーの方から、普段の仕事の様子なども聞けて、通常の就活では聞けない話を聞くことができたのはラッキーでした。
また、地域リーダーの方々からは、仕事をさせられているという感じが全く無く、充実した人生を送っているような感じがしました。
TEXで出会った中で、影響を与えられた人はいましたか?
南相馬市の一般社団法人の代表の半谷栄寿さんです。
地域リーダーの方でお話を聞く機会があったのですが、「内省の機会を大事にする」という言葉が非常に印象に残っています。
「忙しい時間だけではなく、ゆっくりとした時間も確保し、自分自身を振り返える時間を作ろう」というお話をいただきました。
この話を聞くまでは「忙しい方が生きてるって感じがする」と思っていたのですが、実際にじっくり考える時間を作ってみたら、急いで考えたことの改善点に気づくことができたんです。
TEX自体もすごく忙しい中でこの言葉だったので、余計ハッとしたのもあったのかもしれません。
それ以来、時間の使い方を変え、どんなに忙しい時でも心にゆとりがもてる様になりました。
TEXで、自己成長はできたのか?
異なるバックボーンの人たちとのコミュニケーション方法を身に付けただけでなく、社会人の先輩から様々なことを学んだ千葉さん。
それ以外にも、成長を実感したことについて聞いてみました。
TEX参加前と比べて、成長を感じたことはありましたか?
成長というか、大きな気づきだったのですが、大学卒業後に就職をするのが当たり前だと思っていたのですが、それは当たり前ではないのかも知れないと感じるようになりました。
今まで、ひと息つく間もなく、次から次へといろいろなことをしていたけど、本当にそれでいいのか?と。
就活自体とても忙しい中だったので、「本当にその会社でいいのか」を考えずに就職してしまうかもしれない。例えば、大学卒業後に1年間休んだっていいかもしれない。
半谷さんの話を聞いて、そんな可能性や選択肢を考えるようになりました。
そういったことを考えた結果、就職ではなく大学院進学を決めました。
他にも、「当たり前だと思っているが、実はこれは、誰も気がついていない課題なのでは」と思うことが増えました。世の中や身の回りを俯瞰する力が身についた気がします。
俯瞰や客観視する力は、社会人になり、忙しくて周りの状況が見えなくなった時に、自分自身を助けてくれる気がします。
OfferBoxは、就活の役に立った?
TEXでの経験もあって、大学院進学という意思決定をした千葉さん。
TEXでは課題に取り組んだだけでなく、今後の人生に役に立ちそうな知識をたくさん学ばれたそうです。
そんな千葉さんに、OfferBoxの活用についても聞いてみました。
就活でOfferBoxは活用されましたか?
活用しました!
企業からオファーの量でどんな自己PRを書けばいいのかわかったのは、大きな発見でした。
実は、最初は全然オファーが来なかったんです。
自己PRも当初は、読書と音楽が好きとか、ありきたりなことを書いていて…。本当に好きなガジェットのことは、マイナーすぎて受け入れられないのではと思っていたんです。
でも、「逆に自分が採用する立場なら…」と考えて、ぶっちゃけてガジェットのことなどを書いてみたんです。
そうしたら、全く関係ない業界からオファーが来たり、フランクな雰囲気の企業からオファーが来るようになりました。
自分のことをオープンに書くほど反響がありましたね。
それと、OfferBoxは、地方大学生の不利な状況を打破してくれると思いました。
OfferBox上で直接面接の日程を組めたり、すぐ人事の方とチャットでコミュニケーションができたので、距離が離れていても選考における不利を感じませんでした。
また、地方だと有名企業数も少なく、知らない企業を見つけるのは正直難しいです。そのため、知らない企業を見つけられるという点でも良かったです。
他にも、企業の採用担当との距離が近く、気軽に面談が出来たことや、企業の社長と1対1で会話をするという貴重な経験ができたこともよかったです。
適性診断で自分の強みと弱みが分かったのも利点でしたね。
OfferBoxを使う後輩へのアドバイスをお願いします
出来るだけ早い段階で、プロフィールを充実させるのが良いと思います。
8月など企業側がインターンの実施で忙しい時期はオファーが減ったりしたので、オファーが多い時期にプロフィールは書いておいた方が良いです。
様々な企業や採用担当者の方とコミュニケーションを図ることで、納得のいく就活が出来ると思います。
それに、OfferBoxのプロフィールや適性診断はエントリーシートを書く際の参考になるので、アップデートを重ね、内容を精査しておくと後々役立ちます。
また、企業からオファーが届いたら、すぐに承認・辞退を決めるのではなく、その企業についてを調べてから判断する方が、後々後悔することが減ると思います。
自分も知らない企業からのオファーが来て、名前だけだと怪しいと思って辞退したけれど、あとから調べたら実は良い企業だった…というのが何社かあったので…。
直感で決めずに、サイトや新聞、口コミなどを見て、じっくり判断して欲しいです。
以上でインタビュー記事は終了です。
協力いただけた千葉さん、本当にありがとうございました。
このインタビュー記事が、自己成長したい方のヒントになれば嬉しいです。