「就活の自己分析で活用する自分史の作り方を知りたい」
「そもそも就活における自分史とは?」
「自分史の例文やテンプレートはないかなぁ?」
就活において自分史の有効な活用方法が分からず、このような疑問や悩みを抱えている就活生が多いのではないでしょうか。
自己分析は自分の強みをアピールするだけではなく、根拠を持たせる具体的なエピソードが必要になります。
自分史を作成して過去の出来事や経験を振り返ることで、就活における企業選びや自己分析の深掘りに役立てられるメリットがあります。
また、自分史を作成することで自分の新たな価値感に気づき、就活のモチベーションアップにつなげられる可能性もあるでしょう。
この記事では、自分史の作り方にくわえ、ESにも活用できる具体的な自分史の例文や面接でのアピール方法まで学んでいきます。本記事を読めば、自分史について網羅的に理解できるはずです。これを機にぜひ自分史を作成してみましょう。
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就活で作成すべき「自分史」とは
まずは自分史とは何か、就活においてどのように活用するのかを解説します。
自分史は過去の出来事や経験をより深く振り返ることができ、自己分析を進める上で有効なツールの一つになるので、ぜひ作り方の基本を理解して丁寧に作成していきましょう。
生まれてから現在までの自分の半生を書いたもの
自分史とは、「自分の半生を時系列に整理してまとめたもの」のことです。
半生というと難しく思えるかもしれませんが、自分が経験してきたことを一覧化するだけなので、身構える必要はありません。
自分がこれまで生きてきた中で、努力したことや好きなもの、目標などを洗い出しましょう。
自分史を作成する際は、要所やターニングポイントなどがわかりやすいようにまとめられると良いでしょう。
就活で作成する自分史では、小学校から大学までを時代ごとに区切って作成する場合が多いです。
就活の自己分析で活用できる
自分史はESや履歴書と異なり応募書類ではないので、就活において企業への提出は必須ではありません。そのため、忙しい就活の合間を縫って自分史を作成する必要があるのか、目的をイマイチ理解できない就活生も多いでしょう。
しかし、幼少期を含め自分が経験した過去の出来事を時系列でまとめることで、自分の強み・価値感や行動タイプをより正確に分析できるメリットがあります。
エピソードごとに感情やモチベーションの変化、取ってきた行動などを当時の出来事や環境と照らし合わせて振り返ることで、より深く自分について理解できるでしょう。
自己分析がしっかりできていれば、仕事で壁にぶつかった際も状況を客観視でき、冷静に対応できる人材と捉えられるメリットもあります。
自己分析ツールの活用もおすすめ
自分史を作成して自分自身で過去を振り返るのもおすすめですが、自己分析ツールを活用して客観的な視点で分析してみるのもよいでしょう。
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就活で自分史を作成するメリットとは?
自分史を作成するメリットは、幼少期から過去の出来事や経験を時系列で整理する過程で、自分への理解がより高められることです。
自己理解が高いほど、ESや面接時にアピール内容を自信を持って伝えられるようになるだけではなく、企業選びに失敗するリスクも軽減できます。
自己分析の質を上げ、就活を成功に導くためにも、自分史の作成は重要といえるでしょう。
自分への理解が高まる
自分史の強みは、自分の内面を正確に把握でき、より自己理解を高められる点です。
自分の言葉で分かりやすく表現し、グラフやデータも用いながら視覚的にまとめているので、何度も見返すことで気づきを得やすいといえるでしょう。
幼少期からの出来事や経験、その時の感情の変化を改めて振り返る中で、自分自身の新たな一面や働く上での課題を発見できる可能性があり、自己理解を高めるには最適です。
自分史の中身を充実させるにはネガティブなエピソードも振り返る必要がありますが、前向きな気持ちで作成していきましょう。
過去の経験を思い出し整理できる
ESや面接では、一方的に自分の強みを伝えるだけではなく、アピール内容を裏付けるエピソードも必要になります。
自分史を時系列に沿って作成する中で、忘れた過去も流れに合わせて思い出すことができ、これまでの人生で印象に残ったエピソードをしっかり整理できます。
頭の中でおぼろげに記憶しているだけでは、面接の緊張感がある中で過去にあったことを瞬時に思い出しスラスラ伝えるのは難しいものです。
選考に臨む前に自分史を作成するというアウトプットの過程を経れば、自分の強みや仕事に対する想いとともに、それを裏付けるエピソードも適切に伝えられるようになります。
ESや面接での自己PRで説得力が増す
自己分析の質が高まれば、自己PRがより具体的になり、ESや面接でのアピールに説得力が増します。
企業側は選考での回答内容よりも物事を論理的に伝える能力を重視し、入社後の成長性を判断しようとしています。
アピール内容を論理的に伝えるには明確な根拠が必要になるため、一次情報となる自分が実際に経験したエピソードを整理することは非常に有効です。自分史を作成することで、より詳細に過去の出来事とその時々の感情や考えを整理できるでしょう。
冒頭にも書いたように、自己理解が高まれば企業選びの失敗も減らせるため、選考にも自信を持って臨めます。
このように、自分史の作成によって就活全体が好循環になる効果があるでしょう。
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自分史の作り方と例文
ここからは、自分史の作り方を手順別に紹介します。例文も交えて解説するので、どのように進めて良いかわからない場合は是非参考にしてみてください。
- 各年代の自分のキャラクターを書く
- 実際のエピソードを時系列でなるべく多く書く
- 当時のモチベーションをグラフ化する
- 当時考えていたことをなるべく多く書く
- 振り返ると学びになったことをなるべく多く書く
- 全体の流れを見て自分の特徴をまとめていく
1. 各年代の自分のキャラクターを書き出す
まずは、各年代における自分のキャラクターを書き出しましょう。
具体的に自分のキャラクターとは、以下の例にあるように自分自身の性格や行動パターンを指します。
【キャラクターの例】
- クラスのお調子者
- 委員長を務めるクラスのリーダー
- 自分の考えを持って突き進む猪突猛進タイプ
- 部活に打ち込む野球少年
- 友達やアルバイト先で天然だとよく言われた
- 何かと相談されやすい中立ポジション
- 常に一歩引いてその場の空気を俯瞰していた
- 場面に応じて喜怒哀楽を適切に表現してきた
- 勉強熱心で真面目な性格
- 周りに左右されず自分らしさを大切にしてきた
- マイペースで一人の方が気が楽
- 一人で行動することが多い など
言葉は選ばなくていいので、思い出せることをなるべくたくさん書き出してみましょう。
テンプレートを使用する場合は、C列に年代ごとに取り組んだ活動を、D列には組織の中での自分の立ち位置を記入してください。「活動」の欄には大学以外に所属した学校、部活、地域活動、その他自分自身が影響を受けた環境などを記入しましょう。
そして、一つ一つの活動の中で、自分はどういうキャラクターで、どのような立ち位置だったのかを考えます。リーダー的存在だったのか、中継ぎ役だったのか、周囲についていくタイプだったのかなど、上記【キャラクターの例】も参考にしながら思いつくだけ書き出してください。
2. 実際のエピソードを時系列でなるべく多く書く
年代ごとに自分のキャラクターを思い出せる限り書いたら、実際のエピソードを時系列で書き出していきましょう。
ここでも、まずは内容を精査せずに記憶を便りに思い付くまま書き出してみることが大切です。些細な出来事であっても深掘りする過程で自己理解のヒントを得られたり、他のエピソードとの共通点や何かしらの意味を見出せたりする可能性があります。
エピソードの書き方がイメージできない場合は、以下の例文を参考にしてみてください。
- 友だちとケンカして3日間引きずっていたことがある
- 外遊びが好きすぎて帰り際にまだ遊びたいとよく泣いていた
- 学校が楽しくて学期末にはいつも皆勤賞を受賞していた
- 部活のことしか思い出せないくらいサッカーに夢中だった
- 数学が苦手だった
- 自転車でよく転んでいた
- 宿題はいつも後回しにしていた最後に慌てていた
このように簡単で構わないので、1つ2つではなく可能な限り多くのエピソードを書き出すことで自分史の内容が充実します。
自分をよく知る友達や家族など周りに聞いてみても、さらに多くのエピソードを思い出せる可能性があるので、時間を見つけて相談してみましょう。
3. 当時のモチベーションをグラフ化する
続いて、当時のモチベーションをグラフ化しましょう。
書き出した過去の出来事をもとに、「その中でもモチベーションが上下した出来事」をピックアップしていきます。
ピックアップした出来事に関しては「何故この時モチベーションが上がったんだろう」
「この時落ち込んだのをどう克服したか」などと振り返ってみましょう。
テンプレートを使用する場合は、「ライフラインチャート」の欄を使用すると便利です。
C列からD列まで記入したことを元に、当時のモチベーションをI列に記入します。その年ごとにもっとも印象深かったできごとをピックアップし、当時のモチベーションが低ければ左寄り、高ければ右寄りにポイントを打っていきましょう。
それぞれのポイントをつなげてラインを書くと、曲線グラフが出来上がります。PC上での作成が難しい場合にはプリントアウトして手書きで作成しても問題ありません。
グラフにして可視化することで、過去のモチベーションの波がひと目で分かるようになります。
4. 当時考えていたことをなるべく多く書く
エピソードに続き、当時の感情や考えていたことを「年代別に整理しながら」できるだけ多く書き出していきましょう。
テンプレートを使用する場合は、F列に記入していきます。
これまでと同様に、難しい言葉で表現する必要はありません。
表現の拙さや文章の体裁は後で修正していけばよいので、過去のエピソードを思い出しながら、以下のイメージで簡単に書き出していきましょう。
- クラスが大好きで、毎日が楽しくて仕方ない
- 人見知りが激しく、部活仲間でも話すのに苦労した
- すぐに挫折してしまう人や諦めてしまう人の気持ちが全くわからない
- 部活動の先生は厳しかったが、自分にはこのくらいビシバシ指導してもらえる方がモチベーションが上がった
このように、自分の感情や考え方に焦点を当て、できるだけ数多く書き出しましょう。
5. 振り返ると学びになったことをなるべく多く書く
感情や考え方を記入し終えたら、最後に当時の出来事や経験から得た振り返りと学びを記入しましょう。1~4まででまとめた内容を自分の中にしっかり落とし込める上に、自己PRの大まかな方向性を固めることができます。
テンプレートを使用する際は、G列の欄に当時の学びを書き出してみてください。
また、振り返ってみて特に人生のターニングポイントになった年代には、H列に*印をつけておきましょう。*印は1ヶ所だけでなく複数ヶ所に入れてかまいません。
当時の出来事や経験からの学びは、以下のイメージで記入します。
- 仲の良いクラスメイトを通じて他クラスの友人とも和が広がるようになった。人と関わる楽しさを知った
- 人見知りは克服できなかったが、時間をかけて仲良くなることで自分自身の人柄を理解してもらい、深い関係性を築くことができた
- 厳しい環境に身を置いたり、高すぎるくらいの目標を掲げたりすることで成長できるとわかった
6. 全体の流れを見て自分の特徴をまとめていく
年代ごとの立ち位置、エピソード、モチベーション、感情、学びをすべて書き終えたら、最後に全体の流れをみて自分の特徴をまとめていきます。
書き出した自分史の中から、年代に関わらず共通する点や傾向をピックアップしていきましょう。自ずと特徴が見えてくるはずです。
特徴をまとめる際は、別のフォルダや紙に整理すると、後から見返しやすくなります。
また、完成したシートをほかの人と共有したり、見せ合ってみるのもよいでしょう。自分だけでは得られない気付きがうまれるかもしれません。
自分史の書き方のポイント
ここまでは、自分史の具体的な作成方法についてご紹介しました。
最後に、自分史の書き方のポイントをご紹介します。これから自分史を作成する方はぜひ参考にしてみてください。
しっかり事実を書き出す
自分史を作成する上で特に注意したいのが、自分を大きく見せようとせずに、ありのままの事実を書き出すことです。
内容に少しでも噓が含まれていても適切に自己分析ができず、会社選びに失敗する可能性もあります。面接にも自分を偽った状態で臨むことになりかねず、その場を何とかしのぐことにエネルギーを費やす感覚になってしまうでしょう。
また、希望職種や業界がある程度固まっていると、自分史の中身を全体的にやりたい仕事に寄せてしまう傾向があります。過去の出来事や経験をピックアップする際も、狭い視野で選びがちになり、似たような話ばかりになる場合も少なくないので注意が必要です。
自分史はESや面接の土台になるので、作成する時は素直な気持ちで記入しましょう。
ささいなこともなるべく多く書き出す
ささいなできごとやエピソードであっても、思い出せるものはすべて書き出してみましょう。
一度すべて書き出してみることで、自分の行動や考え方を可視化することができます。
また、一見就活や自己分析には関係ないように思える事柄も、自分の行動や価値観について考えるきっかけとなる可能性もあります。
「これはいらないかな?」と思うような小さなエピソードであっても頭の中で選別せず、まずは書き出してなるべく多く洗い出してみましょう。
「なぜ始めたか」振り返る
部活動や習い事など、何かの活動を始めるタイミングが誰でも一度はあったかと思います。
何かを始めるということは、数ある中からその活動を選んだということです。活動を始めた理由を振り返ることで、自分の目標意識や価値観の洗い出しにつながります。
たとえば、バスケ部に入った理由が「県大会に出場するくらい強い部活だったから」であれば、「自分は高い目標に向かうことがモチベーションにつながるタイプ」であると分析できます。
活動を振り返るときには、「なぜ始めたか」に着目してみましょう。
「なぜやめたか」振り返る
始めた理由を洗い出すのと同様に、その活動を「なぜやめたか」についても振り返ることが大切です。
たとえば、「テニスをしたくて入部したのにもかかわらず、悪口を言い合うようなノリが合わなかった」「ピアノを習っていたが、毎日の練習が苦になり1年ちょっとでやめてしまった」など、活動ごとにやめることになった原因を見つけてみましょう。
就職して長期的に活躍することを考えた際に、自分がどのようなポイントでやめたいと感じるのかを知っていることは重要です。自分にあった企業を探すヒントにもなるでしょう。
他者にも意見を聞いてみる
自分史に記入するエピソードを思い出す際も、周囲の友人や家族に聞いてみるのも大切であることはすでに説明しました。
他者にしか見えていない自分のキャラクターや行動パターンは、思っているよりたくさんあります。親しい間柄であるほど本音を言ってくれるので、自分という人間をより正確に知るためにも、家族や友人に意見を聞いてみるのはおすすめです。
また、作成した自分史はそのままにせず、他者から添削してもらうなどアドバイスをもらいましょう。
自分史を添削する中で指摘された箇所や質問された内容は、採用担当者も気にしたり疑問に思ったりする可能性があるので、フィードバック内容をしっかり反映させてください。
自分史の作成に迷った時こそ、一人で抱え込まず周囲に相談しましょう。
就活の自分史作成を目的化しない
就活において自分史は確かに大切ですが、作成すること自体が目的なのではありません。
自分史はあくまでも就活を成功に導くための有効なツールという立ち位置です。
一度作成して満足せず、自分の言葉で説明できるレベルまでインプットを繰り返し、ESや面接対策にしっかり活かせるようにしましょう。
また、会社説明会やOB・OG訪問、選考後など、新たな気づきや学びがあれば定期的に内容をブラッシュアップさせることも必要です。
人の考えは物事の影響を受け、日々変わっていくものなので、それに合わせて自分史の中身も更新して最新の状態に保っておきましょう。
就活で自分史を作成してみよう!
今回は自分史の作成方法や書き方のポイント、テンプレートの記入方法を中心にご紹介しました。
自分史を作成する際は嘘や誇張を避け、素直な気持ちで事実のみを記入しましょう。
自分史の中身と現実との乖離が少ないほど、正確な自己分析が可能になります。
また、アピール内容の根拠となる自分が経験した過去のエピソードを振り返る場合は、些細な出来事にも目を向け、何でも書き出してみることがポイントです。
自分がこれまで経験したことを洗い出していくイメージで行い、要所となるエピソードやターニングポイントごとに自己分析を行っていきましょう。
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自分史を作成する前や作成中に迷ったら、まずAnalyzeU+を利用してヒントやアイディアを得てもよいでしょう。自分史のテンプレートも用意しているので、ぜひ活用してみてくださいね。