SPIの対策をしよう考えており勉強時間がどれくらい必要なのか、気にかけている学生も多いのではないでしょうか。
SPIは、リクルートが提供する適性検査で、2020年には13,500社が採用し203万人が受験しています。全国でもっとも利用されている適性検査の1つです。
企業ではSPIの結果を参考に会社への適性や人物像の判断材料にするケースもあるため、就職活動をする学生は早い段階から対策する必要があります。ただ、具体的に対策にどれくらいの勉強時間が必要で、いつから勉強すべきなのか、わからない学生も多いですよね。
この記事では、SPIに必要な勉強の時間目安や内容を解説します。また、SPI以外で追加の勉強が必要なケースも紹介するので参考にしてください。
OfferBoxは、就活生の約24万人(※1)に利用されている新卒逆求人サービスです。
OfferBoxに登録するプロフィールや自己PRがES(エントリーシート)の代わりになるため、効率的に就活を進めることができます。
また、登録企業数は約19,242社(※2)で、大手から中小・ベンチャー企業まで幅広い企業に登録されていることも特徴です。
効率的に就活を進めたい方は、ぜひ活用してみてください。
(※1) OfferBox 2024年卒利用実績データより
(※2)当社アカウントを開設した企業数で、直近で利用していない企業含む(2024年10月時点現在)
目次
SPI対策に必要な勉強時間は?いつから勉強するべき?
SPI対策に必要な勉強時間はどれくらいなのか、ケース別に具体的な勉強時間の目安を紹介します。
SPIの最低限の対策に必要な勉強時間
SPIの最低限の対策に必要な勉強時間は30時間程度です。例えば試験の30日前くらいから対策する場合は、毎日1時間の勉強を約1ヶ月間続けることになります。
SPI対策で大切なのは、問題傾向の把握です。最低限30時間の勉強が必要としましたが、2〜3日で詰め込む方法はおすすめできません。毎日1時間程度の勉強を続けて問題傾向を少しずつ掴むことが重要です。
念入りに対策するならプラス30時間ほど
念入りにSPI対策をするなら、最低限の対策に30時間ほどプラスした合計60時間くらいの勉強が必要です。試験の2ヶ月前くらいからの対策が必要になります。
SPIは基礎学習が身についていれば、それほど難しい内容ではありません。ただ、人気のある有名企業や大手企業などでは応募者が多くなる傾向があるので、SPI合格のボーダーラインが高くなるケースが多いです。
自分の志望企業の合格基準が高いか、正確にはわからないので準備するに越したことはありません。念入りにSPI対策をするなら、60時間程度の勉強を目安にしましょう。
テストセンター対策もする場合は1ヶ月前倒しで
テストセンター対策もするなら、1ヶ月程度前倒しして準備を進めましょう。
SPIには、以下4つの方式があります。
- 自宅などのパソコンで受ける「Webテスティング」
- 企業で受ける「インハウスCBT」
- 企業が準備した会場で受検する「ペーパーテスティング」
- 専用会場のパソコンで受ける「テストセンター」
事前に自分で受ける方法としては、Webテスティングかテストセンターです。テストセンターは、Webテスティングと異なる点があります。
例えば、Webテスティングにはない英語や構造把握問題が出題される、出題範囲や形式が異なる、回答により次の問題の内容が変化するなどです。また、自宅で受けるWebテスティングは電卓を使用できますが、テストセンターでは一切使用できません。
また、テストセンターは予約して受験する形式になっており、一度に受験できる人数には限りがあります。そのため、テストセンターも受ける可能性がある場合は、1ヶ月ほど前倒しで対策しておいて、余裕をもって試験に備えることをおすすめします。
本選考対策なら大学3年生の12月には始めよう
本選考でSPIを受ける時期は就活解禁の3月後半〜5月前半までが多い傾向にあるため、この期間にベストな状態にしておきましょう。
SPIの勉強時間は最低限30時間、念入りにするなら60時間程度が必要と紹介しました。3月後半にSPIを受けるとして、勉強開始時期を計算してみましょう。
念入りに対策するなら2ヶ月前の1月後半頃から勉強を始めるのが理想です。志望企業がテストセンターを採用している可能性もあるので、テストセンターの対策もすることを考えると、12月後半には勉強を始めたほうがいいことがわかります。
一部の企業は、大学3年生の3月よりも前に本選考を開始する場合もあるので、対策は早めにするに越したことはないでしょう。
インターンシップからSPI選考がある企業も
また、インターンシップの選考にも、SPIが利用されるケースがあります。
学生にとってインターンシップは企業を知る貴重な機会ですが、企業にとっても自社に合った人材と出会う重要な場です。
インターンシップが本選考に直結する企業も増えていますので、インターンシップ選考の時点で落とされてしまうのは非常にもったいないです。
応募する企業によっては、事前にSPI対策を進めておきましょう。
【念入りにSPI対策】4STEPそれぞれにかかる勉強時間
SPI対策を念入りに進めるための4STEPとそれぞれにかかる時間を紹介します。ここでは、SPI対策を念入りに行った場合の平均的な勉強時間である「トータル60時間」を目安に解説しています。
- 問題集を一通り解く(30時間)
- 苦手な分野を解説を見ながら繰り返し解く(20時間)
- 模擬試験を時間を計りながら受ける(3時間)
- 時間がかかる問題や苦手な問題を対策する(7時間)
①問題集を一通り解く(30時間)
まず問題集を一通り解いて、SPIの問題に慣れておきましょう。
SPIの問題は試験や入試とは異なる形式です。出題されるのは中学生〜高校生レベルの問題ですが、問題形式を把握せずに受けると回答するのに時間がかかってしまい、すべての問題に答えられないリスクがあります。
問題を見て本番で動揺しないためにも、問題集を活用して形式を把握することが大切です。SPIで過去に出題された問題集が販売されているので、一通り解いて問題形式に慣れておきましょう。
このSTEPの勉強時間は「30時間」が目安です。
②苦手な分野を解説を見ながら繰り返し解く(20時間)
問題集を一通り解いたら、正答率が低かったり、解くのに時間がかかった苦手分野の問題の対策をしましょう。解説を見ながら繰り返し問題集を解き、「解き方」を理解すること大切です。
SPIは問題傾向はある程度決まっており、解き方を理解しているかで問題を解く時間が変わります。苦手分野は特に、どれだけ問題パターンを把握しスムーズに回答できるかが重要です。
特に数学分野の問題では、公式や解法を知っていれば回答時間を大幅に短縮できます。テストセンターで受ける場合は、1問ごとに制限時間が設けられているのでスムーズな回答は重要です。
このSTEPの勉強時間は「20時間」を目安にしましょう。
③模擬試験を時間を計りながら受ける(3時間)
問題形式や解き方に慣れてきたら、実践対策として模擬試験を受けてみましょう。時間の使い方や自分の解き方が正しいのかを確認できます。時間を計った実践的な模擬試験を繰り返せばSPIに慣れることができ、本番もスムーズに進められるでしょう。
このSTEPの勉強時間は「3時間」が目安です。
④時間がかかる問題や苦手な問題を対策する(7時間)
模擬試験を解くことで、試験の中で時間がかかる問題や苦手な問題が見えてくるので、重点的に解いてみるなどして改めて対策しましょう。
SPIでは問題ごとに制限時間が設けられたり、回答によって次の問題が変わったりなど
するため、1問に多くの時間をかけられません。
自分にとって時間がかかりそうな問題や苦手な問題を把握しておけば、あらかじめ対策できます。
このSTEPの勉強時間は「7時間」が目安です。
SPIの性格適性検査は対策不要?
SPIの性格適性検査は対策不要、と耳にしたこともあるでしょう。SPIは対策が必要な能力検査のほか、性格適性検査も用意されています。
ここでは、性格適性検査の対策はどうすべきかを解説します。
特別な対策は不要、ただし自己分析が必要
性格適性検査は特別な対策は不要です。ただ、性格適性検査は1問平均約8秒以内のペースで回答することが求められます。
一問にかけられる時間が非常に短いため、ほぼ直感で答えることになります。自己分析で自分の強みや価値観を把握しておくことで、スムーズに回答できるようにしておきましょう。
AnalyzeU+で自分のキーワードを押さえよう
OfferBoxでは、適性診断ツール「AnalyzeU+」を提供しています。AnalyzeU+は累計100万人の診断結果に基づいて、あなたの強みや弱みを診断するツールです。
SPIの性格適性検査を効率良く進めるために、自分の強みや弱みを整理するのにも非常に便利なツールです。AnalyzeU+は、診断結果として28項目から自分の強みと弱みを知ることができます。
AnalyzeU+は無料で使えるツールなので、SPI対策、自己分析に活用してください。
【テストセンターも対策】必要な勉強時間
前述のテストセンター形式への対策に必要な勉強時間も確認しておきましょう。
構造的把握検査(20時間)
構造的把握検査は、テストセンターでのみ出題されます。
構造的把握力検査は「文章問題の仕分け」や「文の仕分け」など、文章の構造を認識する内容です。この検査により「ものごとの背後にある共通性や関係性を、 構造的に把握する力」を測定するとしています。
対策としては普段から本など読み文章に触れておくことが1番ですが、数ヶ月前からでは間に合いません。構造的把握検査の問題も載っている問題集を繰り返し解き、問題に慣れておくのがポイントです。
構造的把握検査を採用している企業は多くありません。ただ、外資系コンサルや総合商社など、人気企業で採用しているケースが多いので、該当しそうなら対策しておきましょう。
この分野の勉強時間は「20時間」が目安です。
英語検査(10時間)+隙間時間に単語
英語検査の有無も構造的把握力検査と同じく、企業によって異なります。グローバル人材を求める企業などでは採用しているケースが多いので、しっかりと対策しましょう。
英語検査の形式は6種類です。
- 同意語、反意語
- 空欄補充
- 英英辞典
- 誤文訂正
- 和文英訳
- 長文読解
テストセンターの英語検査は、正解すればするほど難易度が上がっていくので、すべての分野の対策が必要です。
英語検査も中学〜高校までの範囲で出題されます。問題集をまず一通り解いて、苦手な分野を重点的に対策しましょう。隙間時間を使って単語を覚えるのも効果的です。
この分野の勉強時間は「英語10時間+隙間時間」が目安です。
志望企業次第でさらに追加で勉強時間が必要な場合も
志望企業によっては、SPI以外にも追加で勉強時間が必要な場合もあります。
なぜなら、別の適性検査を導入しているケースがあるためです。
自分の志望企業が、どのタイプの適性検査を導入しているかわかったら、そちらの準備も進めましょう。
「『玉手箱』って何?<SPIとはまったく異なる適性検査 その問題例と対策を紹介>」では、玉手箱を詳しく解説しているので、ぜひ確認してください。
「『TG-WEB』って何?<SPIとはまったく異なる適性検査 その問題例と対策を紹介>」では、GABを詳しく解説しているので、ぜひ確認してください。
「TG-WEB」はHUMANAGE社が提供している、言語・計数・英語・性格の適性検査です。SPIや玉手箱などよりも難易度が高いため、有名企業や大手企業が採用する傾向があります。
まとめ
以上、SPIの対策をいつから始めるべきか、それぞれにかかる勉強時間と併せて解説しました。
SPIの勉強は最低限30時間、念入りに対策する場合は60時間が必要とされています。
さらに、企業によっては、構造的把握検査や英語検査、そのほかの適性検査も採用しているので対策が必要です。また、性格適性検査に特別な対策は不要ですが、結果を面接で利用する企業もあるので自己分析はしっかりとした上で受けましょう。
SPIによる適性検査は対策可能なものです。対策が遅れて後悔することがないよう、早め早めの対策を心がけましょう。