OB・OG訪問は、その企業で働いている人だからこそ分かる話を聞ける点は魅力的です。しかし、必要性が分からない、面倒、マナーに自信がないなどの理由で敬遠している学生もいるのではないでしょうか。
この記事では、OB・OG訪問のメリットや押さえておきたいマナーを解説していきます。OB・OG訪問の必要性を見直したり、自信を持って前向きに臨んだりできるようになるでしょう。
有意義なOB・OG訪問はその後の選考や就活にプラスの影響を与えてくれます。OB・OG訪問をしようか迷っている場合はぜひ最後までご確認ください。
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目次
OB・OG訪問とは?
OB・OG訪問とは、志望する企業で実際に働く社員を訪問し、その企業での働き方や社内の雰囲気などについて聞くことです。カフェやレストランなどオフィス外でラフにおこなわれることも多く、会社説明会や面談、インターンシップでの座談会などよりもざっくばらんに話ができる点が魅力です。
OB・OGの志望動機や就活の軸を聞いたり、エントリーシートの添削をしてもらえたりすることもあるため、今後の就活にも大いに役立つ機会となるでしょう。
必ずしも自分の大学のOB・OGを訪問する必要はなく、違う大学出身者に話を聞くケースもあります。
OB・OG訪問は絶対必要なのか?
ここでは、OB・OG訪問の必要性についてご紹介します。
OB・OG訪問は必須ではない
OB・OG訪問は必須ではありません。基本的にはOB・OG訪問をしていなくても内定獲得は可能です。
特に以下のような場合はOB・OG訪問の必要性は低いでしょう。
- 外資系企業のような実力・能力主義の企業を受ける場合
- 選考で有利になるような経験・実績がある場合
- 知人がその企業で働いていてリアルな情報はすでに十分知っている場合
ただし、中にはOB・OG訪問の有無・回数を選考で確認する企業もあります。この点はよく調べておきましょう。
志望度の高い企業に絞って行う
必須ではないとはいえ、志望度の高い企業についてはOB・OG訪問をすることがおすすめです。その企業に関するリアルな情報を得ることでミスマッチを防いだり、説得力のある志望動機を考えたりできるためです。
OB・OG訪問の結果、第一志望と第二志望が入れ替わるなど、志望順位が変わることもあるでしょう。
後悔のない就活にするためにも、また有効な選考対策のためにも、志望度の高い企業に絞ったOB・OG訪問は重要です。
社風や人が就活の軸の学生にはおすすめ
社風や人を就活の軸としている場合は、OB・OG訪問をすることがおすすめです。入社後に就活の軸としていた部分にギャップを感じると、その企業で働くことが辛くなり早期退職につながるおそれがあります。
よって就活の軸としている部分は一層念入りに調べる必要がありますが、社風や人については実際に働いている人に聞かなければ分からない部分も多いです。
OB・OG訪問は就活の軸にあった企業かを見極める貴重な機会となるでしょう。
OB・OG訪問をするメリット
OB・OG訪問のメリットには、以下の3点があります。
- 社風がイメージしやすくなる
- 選考で志望度の高さをアピールできる
- 志望動機や自己PRのブラッシュアップにつながる
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
社風がイメージしやすくなる
OB・OG訪問をすると、社風がイメージしやすくなります。
社風は会社説明会やインターンシップでもある程度つかめますが、あくまでも限られた場面・限られた人について分かるだけです。
ほかの社員や採用担当から学生として接してもらうのか、同僚として接してもらうのかによっても、職場や人の印象が変わることはあるでしょう。
実際に社員としてその企業で働く人から話を聞けば、「自分が社員として働いた場合に感じるであろう社風」をイメージしやすくなります。
入社前と入社後の印象の違いを聞くと、より実際の社風をイメージしやすくなるのでおすすめです。
選考で志望度の高さをアピールできる
OB・OG訪問は、選考時に志望度の高さをアピールする材料にもなります。必須ではないOB・OG訪問に時間を割いたということは、それだけその企業のことを知りたいという熱意の表れといえるためです。
また、企業やOB・OGによっては、訪問してくれた学生について採用担当に報告することがあります。熱心に質問をして就活に備えようとしている姿勢を伝えてもらえれば、選考に良い影響が出ることもあるでしょう。
このように、OB・OG訪問をすると志望度の高さをアピールでき、間接的に選考にプラスの影響を与えるというメリットもあります。
志望動機や自己PRのブラッシュアップにつながる
OB・OG訪問は、志望動機や自己PRのプラッシュアップにもつながります。
多くの学生は、ホームページなどで公開されている情報をもとに志望動機や自己PRを作成します。これではどうしても同じような内容になってしまいがちです。
OB・OGから個人的に、よりリアルで深い情報を得て志望動機や自己PRに盛り込めば、オリジナリティのある内容に仕上げられます。
また、実際に自分の考えた志望動機や自己PRを、OB・OGに添削してもらうこともできます。
「企業のことをよく理解したうえで志望している」点からマッチ度が評価されることもあるでしょう。
オリジナリティやマッチ度のアピールにつながる志望動機・自己PR作りに役立つ点も、OB・OG訪問のメリットです。
OB・OG訪問の流れ
OB・OG訪問は、以下の流れでおこないます。
- まずは目的を明確にする
- 訪問できるOB・OGを探す
- アポイントを取る
- 訪問準備をする
- 訪問をする
- お礼の連絡をする
まずはOB・OG訪問の目的を明確にします。目的により、どのような人を訪問すべきか変わってくるでしょう。
その後は各種窓口やツールを活用してOB・OGを探し、訪問準備に入ります。
OB・OG訪問の目的例、OB・OGの探し方やアポイントの取り方など、より詳しい流れは以下の記事で解説しています。
参考にしてみてください。
OB・OG訪問をするときに心がけたいマナー
そもそも社会人に会うことに緊張してしまうという人もいるでしょう。
OB・OG訪問はカジュアルな雰囲気でおこなわれることも多いですが、基本的なマナーを押さえておけば、よりリラックスして臨めるはずです。
そんなに難しいことはありませんので、OB・OG訪問をこれから行う人は、以下をチェックしておきましょう。
聞きたい質問は事前にまとめてメールしておく
まず、聞きたい質問は事前にまとめて、メールでOB・OGに送っておきましょう。
訪問時間は限られているので、スムーズに質問しなければ知りたいことを十分に聞けません。また、訪問される側も、事前にどんなことを聞かれるか知っているのといないのとでは話せる内容がだいぶ変わります。
準備不足な様子からOB・OGに「本当に志望度は高いのか?」と疑問に思われる可能性もあります。
忙しい中時間を割いて対応してくれているOB・OGに対して失礼にもなるので、質問内容は事前にまとめてメールしておきましょう。
服装はリクルートスーツが基本
当日の服装について特に指示がない場合は、迷うようであればリクルートスーツが無難でしょう。
シャツやズボンはアイロンを掛け、ジャケットや靴の汚れは落として清潔感のある身なりを意識してください。
ただし、私服で来るよう明確に指示された場合は、指示に従いましょう。私服といっても、清潔感ときちんと感があるオフィスカジュアルを意識することがポイントです。
OB・OG訪問の服装については、こちらの記事も参考にしてみてください。
OB/OG訪問の服装に指定がない場合はどうする?「常識力」と「企業研究」の重要性
余裕を持って待ち合わせ場所に向かう
OB・OG訪問で遅刻は厳禁です。余裕を持って待ち合わせ場所に向かいましょう。
公共交通機関を利用する場合は、事故や遅延の可能性も考え、数本早めの便に乗ることが重要です。
やむを得ず遅刻しそうな場合は、すぐにOB・OGに連絡してください。どれくらい遅れそうなのかもあわせて報告し、予定は大丈夫か確認することもポイントです。
丁寧に挨拶をする
OB・OGに会ったら、たとえ以前から知り合いの先輩であったり歳の近い人であったりしても、相手が社会人であることを意識して丁寧に挨拶しましょう。
「〇〇です。本日はお忙しい中ありがとうございます。よろしくお願いいたします。」というように、自分の名前に加えてお礼も伝えてください。
座ってOB・OGを待っている場合は、立ち上がって挨拶することもポイントです。
名刺をもらったら適切な場所に置く
名刺を渡された場合は、立ち上がって両手で受け取り、「ありがとうございます。頂戴いたします。」と伝えましょう。
受け取った名刺は、自分から見てテーブルの左側に置きます。名刺入れがあれば、その上に置くとなお良いです。OB・OGが複数人いる場合は、席順に並べて置きましょう。
名刺を雑に扱うことは失礼なので、取り扱いにはくれぐれも注意してください。
会話中はメモを取る
OB・OGの話を聞く際には、メモを取りましょう。
メモを取ると頭の中が整理されますし、後から見返すことができます。
また、熱心に話を聞く姿勢が伝わるため、相手にも良い印象を持ってもらえます。
メモの手段は、パソコンやスマホよりも紙が無難です。
書いている内容が相手に見える方が、話し手に安心してもらえます。
ランチやディナーを伴う訪問の場合はできるだけメモは避け、食後に聞いた内容を残しておきましょう。
相槌を打つなど反応を心がける
OB・OGの話を聞きながらメモを取る際は、メモに集中しすぎて聞く態度がいい加減にならないよう、注意しましょう。黙々とメモを取りながら聞きたいことだけ質問していると、失礼な印象になってしまいます。
OB・OG訪問は、面接ではなく会話をする場です。
適度に顔を上げて相手の目を見たり、相槌を打ったりすることがポイントです。
当日中にお礼のメールを送る
OB・OG訪問が終わったら、当日中にお礼のメールを送りましょう。
その場でお礼を伝えるのは当然ですが、改めて時間を割いてもらったお礼と、話を聞いた感想、今後の就活への意気込みなどを伝えることで、礼儀正しい印象を持ってもらえます。
ただし、OB・OG訪問が夜におこなわれ、解散時間が遅くなった場合は、翌日午前にメールを送っても良いでしょう。
OB・OG訪問に関するQ&A
OB・OG訪問をする場合、時期や場所、所要時間、コーヒー代・食事代の支払いなどに関する疑問が生じがちです。
疑問を解消せずにOB・OG訪問するのは不安だと思います。こうした点についてお答えしていきます。
OB・OG訪問はいつから始めるべき?
OB・OG訪問の時期に決まりはありません。
一般的には就活が始まる3月におこなうケースが多いですが、それより前の2月、あるいは就活開始後の5月におこなう学生もいます。
就活開始後は企業説明会やエントリーシートの準備などで忙しくなり、OB・OG訪問の希望が多く、なかなか自分とOB・OGの日程をあわせられないこともあるでしょう。
スムーズに日程を立てる意味でも、早くから就活対策を始める意味でも、早めにOB・OG訪問するのもおすすめです。
ただし、志望企業の繁忙期や年末年始、お盆などは避けるようにしましょう。
訪問する場所は誰がどう決めるの?
OB・OG訪問の場所は、まずは相手からの提案を待つことがおすすめです。
OB・OG訪問は相手の仕事の合間におこなわれることもあるため、社内の会議室、オフィスビルのカフェ、営業先近くのレストランなど、相手の都合の良い場所を指定してもらったほうが良いでしょう。
相手から「そちらで決めて欲しい」と言われた場合は、相手の来やすさ・帰りやすさを考慮していくつか候補を提示してください。
社内に関する話をする機会なので、静かすぎて周りに話が筒抜けになるような場所は避けましょう。
OB・OG訪問の長さはどのくらいが適切?
OB・OG訪問は、30分~1時間程度を目安にするのがおすすめです。
短すぎると聞きたいことを聞ききれませんし、長すぎると相手の負担になってしまいます。アポイントメントを取る時点で所要時間を提示し、「もう少し短い方が良い」などといわれたら調整するようにしましょう。
当日話が盛り上がって予定時間を超えそうな場合は、「予定時間を過ぎますが大丈夫ですか?」と一言聞くこともポイントです。
支払はどうすればいい?
カフェやレストランでOB・OG訪問をした場合は、相手が食事代を支払ってくれることが多いでしょう。
しかし、OB・OG訪問をお願いしたのは学生側ですし、奢ってもらって当然という態度は失礼です。財布を取り出して支払いの意志があることを示しましょう。
ただし、頑なに奢ってもらうことを拒否するのも相手を困らせる原因となります。「払うよ」と言われたらしっかりお礼を伝え、支払ってもらいましょう。
奢ってもらう可能性を考えて相手よりも価格の低いものや相手と同じものを注文する、解散後のお礼メールで奢ってもらった点についても感謝を述べることも意識しましょう。
まとめ
OB・OG訪問は、基本的には必須ではありません。しかし、志望企業とのマッチ度を確認したり、志望度の高さを示したり、説得力のある志望動機を作ったりするのに役立ちます。
しっかりと事前準備をしたうえで、相手に失礼のないようマナーにも気をつけて臨みましょう。
ただし、自分も相手も時間が限られているため、志望度の高くない企業も含めてやみくもにOB・OG訪問するのはおすすめしません。
まだOB・OG訪問したいほど志望度の高い企業が見つかっていない、もっとさまざまな企業を知って志望先を考えたいという場合は、OfferBoxを活用してみてください。
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