回答例の丸暗記はNG!面接での答え方をレベルアップさせる方法

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皆さんは、面接対策をどのように行っていますか?

面接対策を行っている学生さんの中には、ネット上で公開されている「面接でよくある質問と回答例」などを参考にしながら、「いかに悪印象を与えずにやり過ごそうか」という考え方をもって対策している方もいるかもしれません。

しかし、回答例ばかり見ていては、「回答を暗記すること」が目的になってしまい、面接自体の質が下がってしまいます。回答を暗記してきたことが面接官に見破られてしまうと、「本当にそう思っているのか」を確かめるために、更に追加で深堀り質問をされる可能性が高くなるでしょう。

更に、「なんとかこの場だけでもしのいでおこう」というような姿勢で就活をしていると、自分の「就活の軸」が形成されません。
その状態で、仮に運良く入社できたとしても「企業とのミスマッチ」が生じ、能力を発揮することができず、早期離職に繋がってしまう可能性が高まります。

では、面接での答え方の質をあげて、ミスマッチを最小限まで減らすには、どのような対策をするのが良いのでしょうか?
今回は、面接の答え方をレベルアップさせる方法を「面接でよく聞かれる質問」を例に、紹介します

また、「面接の答え方とは、本来どう考えるべきなのか」についてもまとめてみました。
「面接の答え方に自信がない」「どんな質問をされるんだろう」と悩んでいる学生さんは参考にしてみてくださいね。

そもそも面接の答え方は型にはまっていなくても良い

面接では、受け答えが型にはまっている必要性はありません。
企業としては、学生自身の考えを聞けた方が学生自身の人となりを把握しやすいですし、逆にあまりにも型にはまりすぎた回答を連発することで、自己PRや志望動機との間に矛盾が生じ、一貫性が無くなってしまいます。

むしろ、「あまり脚色しようとせず、等身大の自分で質問に答えた方が、面接の場が和やかな雰囲気になった。」という経験がある学生さんの話もよく耳にします。よくある質問の回答例はあくまでも例であり、正解ではないという認識を持っておく必要があるでしょう。
「悪印象を与えない面接の受け答え」という型にはめ込まず、「面接官と自然に会話すること」を意識すれば良い結果に繋がるのではないでしょうか。

ただし、最低限の敬語や話し方には気を付けよう

「型にはまらない」と言っても、最低限注意すべき点はあります。
それは、「敬語」と「話し方」です。
素の自分を出して、自然な会話をするためとはいえ、社会人の先輩と話す上での最低限のマナーと節度は持っておくようにしましょう。
また、話し方の面では、なるべく「結論ファースト」を意識しましょう。

面接の時間は限られていますので、簡潔に相手に伝えることが必要です。

結論ファーストとは

結論を最初に伝え、その後に理由や例などを述べていく話し方です。
結論ファーストの特徴は、簡潔に伝えられること以外にも、聞き手として話の流れが理解しやすいことなどが挙げられます。
社会人としてもぜひ身につけておきたい話術の一つです。

面接での答え方がワンランクアップする面接対策法

ここからは、面接の答え方がワンランクアップする対策方法について、「面接でよく聞かれる質問」を例に、紹介していきます。
「面接でよく聞かれる質問」は、回答例がネットにも載っているだけあって、掘り下げて聞かれる可能性が高い質問です。
そのような質問に対しアドリブで対応しようとすると、ボロが出やすい部分でもあるので、前もって対策しておいた方が良いでしょう。

よく聞かれる質問1:「志望動機は何ですか?」「自己PRをしてください」

もはや、面接では挨拶代わりとも言える質問です。
エントリーシート作成の時に書いた、志望動機・自己PRに基づいて答えるのが良いでしょう。
無理に話を広げようとして、回答とエントリーシートの記載内容に矛盾が生じてしまうと、話の内容に一貫性がなくなってしまう可能性が高まります。
そのため、この質問に対しては、事前に書いたエントリーシートや履歴書との整合性を重視して回答するようにしましょう。

考えられる対策方法:自己分析と企業研究の精度を上げる

自己分析と企業研究が、いかにしっかりできているかがポイントになります。
以前、就活コラムにて紹介した「論理の三角形」や「複数企業との比較分析法」などを使って、自己分析と企業研究の精度を高めておきましょう。
上記の2つ以外にも、自己分析・企業研究の方法が知りたい方は、以下の2記事を参考にしてみてください。

【自己分析】
⇒ 何故、新卒就活で自己分析が重要と言われているのか|「自己分析をする真の目的」と「本当の自己分析をする方法」

【企業研究】
 企業研究のやり方で志望動機は見違えるほどに変わる!志望動機が全然書けないときの真の解決策とは?

よく聞かれる質問2:あなたの「長所・短所」を教えてください。

これも、面接では定番の質問ですね。
しかし、自己分析がしっかりできていなければ、一番答えにくい質問でもあります。
「私は○○です」と、言い切ってしまうのではなく、それに関するエピソード等があると良いです。
そのためにも、まずは自己分析を通して「自分はどういった人間か」を、可能な限り明確に把握しておく必要があるでしょう。
どうしても長所・短所が見えない場合には、適性診断を活用するのもオススメです。
また、短所に関しても、そのまま伝えるのではなく、「短所という課題をどのように解決してきたか」という部分までをワンセットとして伝えるようにしましょう。

考えられる対策方法:適性診断を活用しつつ、短所を戦略的に選ぶ

この質問でも、やはり自己分析は必須の事前準備です。
更に、長所・短所という部分においては、自己分析結果から言語化するのが難しいこともあります。
まずは、適性診断等を活用して「私の長所(短所)は○○です」と言えるようになっておきましょう。
周りの人に長所と短所を聞いておく事で、次に紹介する質問への対応力を付けることが出来ますので、家族や友達に積極的に自分の長所と短所を聞いておくのが良いと思います。

また、短所に関しては、面接官にただ伝えるだけだと「単純に出来ない部分」として受け取られてしまうので、「改善するために努力しているエピソードがはっきりしているもの」を戦略的にピックアップしておくようにしましょう
「短所の答え方に、どうしても自信がない」という方は、以下の就活コラムを参考にしながら考えてみましょう。

【短所の答え方】

「短所」が好印象に!就活面接で聞かれる「短所」の見つけ方と伝え方。

よく聞かれる質問3:周りの人から「どんな人だ」と言われますか?

先ほどの長所・短所の部分で少し触れましたが、面接では長所・短所に加えて「周りの人からのイメージ」を聞かれる場合があります。
その対策として、周りの人に聞くという方法が思い浮かぶかと思います。
この場合、友人に聞くというのが最も手っ取り早く、オススメの方法ですが、同世代の友人だと、お互いに就活中なこともあり、なかなか聞くタイミングがなく、少し気まずいですよね。

もし、友人に聞くことに少し抵抗があるような場合には、家族に聞いてみるというのもいいでしょう
幼少期からの自分をよく知っているので、自分では覚えていないような、意外なエピソードを聞けるかもしれません

考えられる対策方法:「他己分析」をするときは聞く対象を幅広くすることが大切

他の人から見た自分のイメージは、自分で考えても精度が悪いどころか思い浮かびづらいものです。
そんな時は、周りの人に直接聞くことで、自分では気付かなかった自分の強みや弱みに気付くこともできます。
このように、他者を通して自己分析することを「他己分析」と言います。

「他己分析」は面接前だけでなく、エントリーシートを書く前などに行っておくと自己PRなどが書きやすくなるのでオススメです。
しかし、「友人だけ」「家族だけ」と、対象を絞ってしまうのも、偏りが出てしまうので良くありません。
聞く対象を幅広くし、様々な視点からの意見をもらうのが良いでしょう。

よく聞かれる質問4:リーダーシップを発揮した経験はありますか?

多くの学生さんは、この質問の答え方に一番迷うのではないでしょうか?
突発的にこの質問をされたとき特有の「経験はあるけどそんなに得意じゃないし、無いって答えた方が良いんだろうか…。」「そんな経験が無くても、あるって答えた方がいいのかな…?」と、突然心理戦が始まったような感覚になるのって、何なんでしょうね。

もちろん、リーダーシップを発揮した経験があるなら、その時の苦労などをエピソードを交えて話すことも良いでしょう。
逆に無ければ、これまでの経験の中で「リーダーシップと定義できる経験」を探してみるのがいいでしょう

考えられる対策方法:「リーダーシップ≠リーダー経験」です!
無ければ自分で定義しましょう

そもそもリーダーシップとは、必ずしも「リーダーとして何かをした経験」とは限りません
そのため、自分の経験の中で「自分にとってのリーダーシップはこれ!」というものをしっかり言語化して相手に伝えることが大切です。

企業がこの質問をする意図は、「企業や組織にどのように貢献してくれるのかが知りたいから」だと言われています。
なので、「リーダーシップを発揮した経験はありますか?」という質問に対しては、集団をより良い方向に導くために、自身でどのように行動してきたのかを示すことが大切なのです。

例えば、「友人同士の間で小さいトラブルがあった際に、双方の意見をとりまとめて仲裁しました。」等でも、リーダーシップを発揮して集団を導いたと言えるのです。

よく聞かれる質問5:あなたは5年後どうなっていたいですか?‌‌

これも、しっかりとした事前準備が無いと、回答に困る質問です。
回答例を覚えるだけでなく、「自分の思い描く将来像」と「はっきりとした根拠づくり」が必要でしょう。
そのためには、企業研究もそうですが、就活中の経験が活かせることもあります。

考えられる対策方法:身近な社会人から「目標となる人」を探す

何もない状態で、目標を聞かれても困ってしまいますよね。
そこで、まずは身近な社会人から「目標となる人」を探しましょう
「目標となる人」が決まったら、その人が「どんなビジョンを持って働いているのか」を考えながら、理想像を作っていきましょう。
「身近にそんな人が居ない」という場合でも、就活中は様々な社会人と接する機会があるので、質問する機会があれば、色んな事を聞くようにしましょう。

例えば、OB/OG訪問では「その会社・業界で仕事をしようと思ったきっかけ」や「働いていてやりがいを感じたこと」など、働いているからこそわかる「リアルな生の声」を聞くことができるので、目標も設定しやすくなるでしょう。

以上、5つの質問から、面接の答え方をワンランクアップする対策方法を考察してみました。
その場しのぎの対策では、どうしようもない質問も多くあるので、早めに準備しておくのが何よりの対策になります。

まとめ:その場しのぎは良くない!
「入社後の自分を見据えて」厚みのある面接対策をしよう!

今回は、面接の答え方について、紹介しました。
やはり「回答例の暗記」だけでは、面接対策をしたとは言い切れません。

今回紹介した質問例の他にも、面接でよく使われる質問は数多くあります。
その中でも今回紹介した質問は、面接官に突っ込まれやすい質問です。
自己分析や企業研究、他己分析等を通して、しっかりとした根拠づくりをし、面接官と自分自身の「双方が納得できるような受け答え」が出来るようになっておきましょう。

そのためにも、就活中の対策は「面接だけ」「エントリーシートだけ」と切り分けて考えるのではなく、「入社後も視野に入れながら」行うようにしましょう。事前準備を早めに行って、一度きりの就活をより良いものにしてくださいね。