自己PRのエピソードがない!作成方法や例文、企業の評価ポイントを解説

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エントリーシートや面接のために自己PRを考えようと思っても「自己PRできるエピソードが浮かばない」「人にアピールできる強みがない」「いまいち自分のことが分からない」と悩む学生は多いです。

しかし、自己PRは多くの企業で書類選考や面接で問われる、頻出の質問です。自己PRができないと、自分のことを採用担当者に知ってもらうことができません。ちゃんと自分の個性が面接官に伝えられないと、入社後に社風に合わず、早期離職に繋がってしまう可能性もあります。

この記事では、自己PRのエピソードがない場合の考え方や企業の評価ポイントを紹介します。

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自己PRのエピソードがないと感じる学生は多い

自己PRを考えようとしても「人より優れた実績がない」「目立つエピソードがない」などと思ってしまい、なかなかまとめられないことがあります。

自分の強みや特徴がなんとなく分かっていても、エントリーシートや面接で伝えるほどの強みを裏付けるエピソードがないという壁に多くの学生がぶつかります。自信をもって自己PRを話す学生に出会うと、「それと比べて自分は…」と落ち込んでしまうこともありますよね。

しかし、自己PRでエピソードが見つからないのは、いくつか原因があります。原因を理解したうえで、対策を練れば誰でも自己PRが浮かぶようになるはずです。

自己PRでエピソードが見つからない原因と対策|例文あり

それでは早速、自己PRでエピソードが見つからない原因と対策を見ていきましょう。自分に当てはまるものがないかチェックして、当てはまるものがあれば対策を実行してみましょう。

自己PRのエピソードがない原因①:自己分析ができていない 

自己分析の捉え方を間違えていることで、エピソードを見つけられない場合もあります。

前提として、自己分析は自分ならではの強み・弱み、性格的な特徴、考え方を知る目的で行うものです。

強みや長所というと「他人より優れているスキル」をたくさん挙げないといけないと考える就活生の方は多いですが、自己分析は他人よりいかに優れているかを見つけることかというと、少し意味合いが異なります。

企業側は「自分が一番自信をもっているところ」「自分がもっともやりがいを感じる瞬間」など、「あなた自身」の可能性を知りたいと考えています。

そもそも、多くの就活生がいる中で、自分が最も優れている長所を見つけるのは、なかなか難しいでしょう。アピール内容に根拠を持たせるために他人と比較する分には問題ありませんが、基本的には自分に焦点をあて、自己分析結果の根拠となるエピソードを考えてみましょう。

対策1:自己分析ツールを活用してみる 

自己分析といっても、初めはどのように分析するか迷ってしまう方も多いはず。

そんな場合は、自己分析ツールを活用して、エピソードのヒントを得るのもよいでしょう。

スカウト型就活サービスのOfferBoxに登録することで利用できる「AnalyzeU+」は、簡単な質問に答えていくことで、「社会基礎力」や「次世代リーダー力」、「役割志向タイプ」など、28項目で診断結果を見ることができます。累計100万人以上のデータに基づいて診断されるため、結果も信頼できるでしょう。

また、診断結果はOfferBoxのプロフィールに反映されます。診断結果も参考に企業はオファーを送るため、自分の価値観と合う企業からオファーを受け取りやすくなります。

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対策2:友人や家族とジョハリの窓を行う

自分のことを良く言うのはどうしても恥ずかしいという場合は、ほかの人の力を借りましょう。その方法として、心理学モデルの一つ「ジョハリの窓」を友人や家族とともに作成することをおすすめします。

ジョハリの窓ではあなたが持つ特徴を、自分自身と家族や友人がそれぞれ、列挙していきます。チェック結果は以下の窓に分類していきます。

・開放の窓…自分も他者も知る自分の特徴
・秘密の窓…自分は知っているが者は知らない特徴
・盲点の窓…他者は知っているが自分は知らない特徴
・未知の窓…自分も他者も知らない特徴

このなかでも、「盲点の窓」に注目してください。自分では認識できていなかった強みや長所を見つけられる可能性があります。もし、盲点の窓に入った項目があれば、チェックしてくれた家族や友人により詳しく聞いてみると、その人にとっては印象的だったエピソードを知ることもできるでしょう。

ジョハリの窓もテンプレートを用意したので、こちらからダウンロードしてご使用ください!

対策3:Will・Can・Mustのフレームを活用してみる 

Will・Can・Mustとは「Will(入社後にやりたいこと)」「Can(企業に貢献できること)」「Must(入社後に求められるもの)」を指し、この3項目が一致している仕事が適職であるという考え方です。

ITエンジニアを例にやり方を説明していきます。

まずは、以下のような形で3項目をリストアップします。

・「Will」 新しいプロダクトを作りたい・顧客の声を反映させたい
・「Can」 設計書を見ながらの プログラミングはほぼ一人称で対応できる
・「Must」 システム開発の一通りの知識・顧客のニーズをくみ取る力

Will・Can・Must3軸の重なりを確認します。

・システム導入に際して、顧客のニーズをもとに提案できる機会を持てる
・プログラミング技術を活かして、顧客や他部署と掛け合いながら一つのシステムを完成させる仕事

Will・Can・Mustを考えるポイントは、以下の通りです。

・リストアップしたCanがWillにいかせるか、スムーズに結びつくか
・やりたいこと・夢(Will)が思いつかない場合は、現状できること(Can)を活かして貢献できる内容を考える
・入社後に求められるMustは、企業研究の中で明確にする

WillとCanは実際に働くなかで結びついてくるものなので、現時点で関連性がそこまで高くなくても問題ありません。まずは関連性抜きにWilとCanを別々に考えてみましょう。ただし、両者に大きな差異があるなら、Can(今できることから)からWill(やりたいこと)を導き出すとよいでしょう。

自己PRがない原因②:エピソードがないと思い込んでいる

自分の強みは思いつくものの、それを補足するためのエピソードが浮かばない場合もあります。

しかし、強みだとイメージができているのであれば、エピソードが整理できていないだけで、エピソードを洗い出すことで見つかる可能性が高いです。

就職活動をするまで、自分の人生や経験を振り返る瞬間はあまり多くない学生がほとんどだと思います。振り返ったことがないからエピソードが思いつかないだけというケースは多くあります。

対策1:自分史で過去のエピソードを洗い出してみる

エピソードをすべて洗い出すために、「自分史」を作ってみることをおすすめします。自分史とは、幼少期から現在までの自分の身に起きた経験を一覧化したものです。

年代ごとに、当時所属していた学校や部活、家庭でのできごとなど、その当時にあった出来事をすべて列挙してみましょう。併せて、当時考えていたことや出来事を通して思ったことも書き出しましょう。

振り返っていっても、どうしても思いつかない年代も出てくるでしょう。その場合は、家族や当時の友人に印象的な出来事がないか聞いてみましょう。

自分史を作るためのテンプレートを用意したのでぜひ活用してみてください。

対策2:ライフラインチャートを作成してみる 

ライフラインチャートとは、就活など人生の節目において過去の出来事や気持ちを振り返ることで自己理解を深め、今後の人生を考える方法のひとつです。

具体的には、過去の成功体験や失敗体験に得点をつけてグラフに表し、「モチベーションが上がった・下がった理由」「自分のどういった性格・考え方から、そのような感情に至ったのか」を分析します。

ライフラインチャートは以下の手順で作成します。

①成功体験や失敗体験など印象にある過去の出来事をピックアップする
②各出来事に対して直観で得点をつける
 (例 : 第一志望合格 プラス90点、部活で骨折 マイナス80点など)
③それぞれの得点を線で結びグラフにする

グラフ全体の傾向から、どのような状況でモチベーションが上下するかを読み取ることで、自分が熱中できる仕事の特徴を見つけるのに役立てられるのがメリットです。

自己PRがない原因③:特別な経験や実績が必要だと考えている

自己PRするほどのことがないと思ってしまう原因の一つに「自己PRには特別な経験や実績がないと強みとはいえない」と考えていることが挙げられます。

例えば、「学生時代にインターハイで優勝した」「学園祭の実行委員長として活躍した」「海外ボランティアで活躍した」「難関の資格に合格した」など、分かりやすい経験・実績がある人と出会うと、自分には強みがない、大したことないと感じてしまうことがあります。

学生時代に努力をして結果を出していることは素晴らしいことですが、先に挙げたような輝かしい実績を残しているのはほんの一握りです。多くの人は、特別な経験や実績があるわけではありません。

加えて、企業は特別で派手な実績を望んでいるわけではありません。自己PRで企業が知りたいのは、その人ならではの強みです。オリジナリティは実績ではなく、経験を通して考えたことや行動に出ますので、「特別な経験や実績がないと強みとは言えない」という考えは捨てましょう。

対策1:結果に自信がないなら学びをアピールしよう

エピソードを洗い出しても結果に自信が持てるエピソードがない場合は、経験を通して得た学びをアピールしましょう。新卒で入社してもできることの方が少ない状態ですので、経験から学んで次に活かせる人を企業は求めています。

学びをアピールする回答例を紹介します。

回答例1

私は協調性があります。大学3年生のときには、ゼミのグループ研究でチームで発表をする機会がありました。ゼミに関する熱量に差がある状態でスタートしたのですが、一人ひとりと丁寧にコミュニケーションをとるなかで、少しでも興味をもってもらえるよう心がけました。私達のチームは賞はとれませんでしたが、仲間と同じ方向を向いて1つのものを作り上げる楽しさを再確認することができました。この経験を通して、これまで以上に、周囲と協調しコミュニケーションをとることを大切にするようにしています。

回答例2

私は前向きさが強みです。以前はネガティブなところがあり、失敗すると周囲に迷惑をかけていないか不安に感じていました。しかし、高校時代に部活動の練習試合でミスをして落ち込んでいたときに、顧問の先生が「これで同じ失敗しない方法がわかったね」と声をかけてくださいました。それ以来、失敗したときは次に活かすための方法を考えることで、物事を前向きに捉えられるようになりました。社会に出てからも失敗することはあると思いますが、一つひとつの失敗を糧に着実に成長していきたいと考えています。

対策2:志望企業や業界でどう活きるかを徹底的に研究する 

徹底的に企業研究や業界研究を行い、志望企業や業界で自分の強みがどのように活用できるかを考えましょう。

具体的には、その企業や業界で活躍する人がどんな素養をもっているのか、OB・OG訪問や座談会に参加して聞いてみたりするなどして研究する方法があります。

また、志望企業がどのような人材を求めているか、人事に聞いたり、HPで確認したりすることも大切です。

例:強みを企業でどう活かせるか

・私はチーム調整力に自信があり、陸上部のリレーチームではメンバーの調整役でした
→「企業の中でも周囲と協力しながら業務を進められる」

・宅地建物取引士の資格を取得しました
→「将来に向けて準備する計画性がある」

・私は継続して粘り強く物事を進めるのが得意です。大学の4年間、コツコツと事務のアルバイトをやり通しました
→「地道な作業をやり遂げる力がある」

・私は飲み会などの幹事を引き受けることが多いのですが、会費の取り扱いに一番気を使っており、金額に間違いが出ないようにしています
→「責任感がある」

このように、自分の特性がどのように社会に適応するかを徹底的に洗い出し、応募先企業とマッチングするものを選択するとよいでしょう。

また、業界・業種によっては目立ったエピソードがなくても、これからの熱意をしっかり伝えれば自己PRになる場合もあります。

自己PRを作成する際は、過去のエピソードを盛り込むのも大切ですが、入社後の展望(未来)を明確に伝えることも同様に大切です。

自己PRがない原因④:本当にエピソードがない

学生時代をどんなに振り返っても、本当に何もないと悩んでいる人もいます。「なんとなく学生時代を過ごしてしまった」「アルバイトをしたものの長く続かなかった」「部活やサークルに入らなかった」「成績もギリギリだった」人もいるでしょう。

何もエピソードがないなかで、無理に強みやエピソードを作っても、無理が出てしまうことはあります。「こんなことになるのであれば、何かしておけばよかった」と後悔する人も就職活動を進めていると出てきます。

対策:今からでも取り組んでいることを伝えよう

何かをしておけばよかったと後悔しても、過去は取り戻せません。本当にアピールできるポイントがない場合は、何もしてこなかった自分を認めて、今からでも何かに取り組んでみましょう。

自分に強みと言えるものがない、エピソードがない場合は、それを正直に認めることもときには大切です。認めたうえで、今からでもできることに力を注いでみることをおすすめします。

企業にもよりますが、自分の過去を振り返って、自分を変えたいと努力している学生は大きく成長する余地があると評価される場合もあります。

無理に盛ったエピソードを話すよりは、等身大で自分に向き合っている方が印象もよいです。自己PRはあくまで自分自身を知ってもらうための機会なので、素直に自分らしい言葉で伝えてください。

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企業が自己PRで評価していること

続いて企業が自己PRでどのような点を評価しているか、おさらいしておきましょう。

先に挙げた対処法も、企業が評価しているポイントを押さえたうえで実行すると、より高い効果が得られるはずです。

学生の人柄や強み

まず、企業が知りたいことは学生の人柄や強みです。自己PRのエピソードを通じて、自社の業務や社風に合っている人物なのかどうかを見極めています。

また、学生の人柄や強みを見る中では「どのような能力があるのか、何ができるのか」という点と同時に、「どのような人間でありたいのか」という志向も探ろうとしています。企業にとってもミスマッチで早期離職者が増えることは避けたいため、人柄や強み、ありたい姿などから、できるだけ自社に合った人材を採用したいと考えています。

自分の強み・性格・志向と企業が求める資質がミスマッチのまま入社することにはならないように、自己PRでは話を盛ったり、自分を飾り立てることはしないほうがよいです。それで採用になっても働き始めてから会社と合わないと感じ、働くことが辛くなってしまうことも多いです。

論理的に説明する力

自己PRでは、自分のことを論理的に説明する力も試されています。伝え方の要点を押さえていない自己PRは相手になかなか伝わらず、仕事を任せるのが難しいのではないかと不安に思われてしまいます。

論理的に説明するには、文章の組み立てが重要です。自己PRの場合は以下の順番で構成すると、相手が理解しやすい文章になります。

①結論:自分の強みやアピールポイントを主張する
②理由・エピソード:それが強みである根拠・具体例を挙げる
③結論:自分の強みやアピールポイント、それを入社後どう活かすかで締める

まずは、結論から述べることを意識してください。「自分の特徴は〇〇です」などのように自分の長所・強みなどを言い切ります。

そして理由・エピソードで、結論を補足する内容を添えます。例えば、自分の特徴を結論で「コツコツと改善に取り組めること」だとした場合は、それを象徴するエピソードを次に伝えます。

締めではもう一度、自身の長所・強みを強調するとともに、企業に入ってからその長所や強みをどのように活かしたいかを伝えるようにしましょう。

例文①

結論:私の強みはコツコツと改善に取り組めることです。

理由・エピソード:学生時代に仲間とサイトの作成と運営を行い、1年以上毎日記事を書いたり、ページの表示を見やすく改善したりしています。

締め:このように、私はコツコツと改善に取り組めることが強みです。御社では、責任の求められる金融系の業務システムを地道に改善して、顧客からの信頼を勝ち得たいと考えています。

例文②

結論:私の強みは現状の課題を分析し、解決のための最適な行動をとれることです。

理由・エピソード:私は大学時代に販売管理システムに関する営業職の長期インターンシップを約2年継続してきました。インターンシップ先では、契約から2回目以降の更新時に退会率が高いことが課題になっていたため、クライアントに対して「なぜ退会に至ったか」を積極的にヒアリングを実施。契約はしたものの、いざ使う時になって設定や操作方法が分からずに諦めてしまっているケースが多いことがわかったため、商談時には一緒にシステムを操作する機会を設け、さらに契約後のアフターサポートにも一層力を入れました。結果的に退会率を20%下げることに成功し、毎回実施する顧客満足度のアンケートも以前より好意的な意見をいただけるようになりました。

締め:このように、現状の課題を分析し、解決のための最適な行動をとれることが強みです。入社して間もないうちは至らない点も多々あると思いますが、新人ならではの視点で積極的に改善案を提案していければと思います。

客観的に自分をみる力

客観的に自分をみる力も企業は評価しています。面接官が感じた印象と本人の認識している強みが違うと、学生が客観的に自分のことをみられているのか、不安を与えてしまいます。

もちろん、面接官は学生の本当の魅力を引き出そうと面接をしていますが、あまりに印象と自己認識が違うと、自分のことを客観的に評価できない人なのではないかと評価することがあります。

自分を客観的にみられていないと、入社後にアドバイスを受けても素直に受け入れられなかったり、自分本位に行動してしまったりする恐れがあります。そのため、面接官はその学生の採用に消極的になってしまう可能性が高いです。

前述した「AnalyzeU+」や「ジョハリの窓」を活用し、自身のことを客観的に把握しておきましょう。

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成長する力 

企業は自己PR文の中で、自発的に成長していける人材なのかを確認しています。

自己PR文に過去どのような経験をして、それを自分の強みにどう変換したかというエピソードを盛り込めば、入社後も継続的に成長できる人材と判断されるでしょう。

社会に出ると一つの仕事に対して責任が多くのしかかり、時には上司の力を借りずに自己解決しなければいけない機会もあります。最初は何をやっても上手くいかず、投げ出したい気持ちになることもあるでしょう。

そういった苦しい経験も、これから成長していくための糧や学びにして、成長できる人材を企業は求めているのです。

面接においても「挫折した経験をどう乗り越えたか」という趣旨の質問は、ほぼ確実にされるので、自己成長する力を象徴するエピソードを整理しておきましょう。

自己PRのエピソードを考えるときのポイント 

自己PRは、ESから面接まで問われ、自分の魅力を企業に知ってもらうには欠かせない項目です。

アピール内容に根拠を持たせる役割がある肝心のエピソードに穴や不足部分があると、企業に「あなたの良さ」が伝わりきらない可能性があります。

選考結果に限らず、入社後のミスマッチを防ぐためにも、自己PRのエピソードを考えるときの最低限のポイントを確認していきましょう。

嘘をついたり、話を盛ったりしない 

自己PRは、正直ベースでまとめるようにしてください。

少しでも嘘や誇張があると、面接時につじつまを合わせることにエネルギーを使い、肝心のアピールポイントを伝えきれないなんてこともあるでしょう。

面接官は、就活生の話を一方的に聞くだけではなく、アピール内容と就活生の能力や人柄に差がないかも確認しようとします。そこは何人もの就活生を相手にしている採用のプロなので、色々な質問を巧みに織り交ぜながら本質を見抜くことに長けています。

噓によって採用の可能性を狭めてしまうのは、もったいないことです。

嘘をついたり、話を盛ったりして良くみせようとすることは避けましょう。

エピソードを考えたら周りの人に見てもらう 

自己PRのエピソードを考えた後は、応募書類に記載する自己PR文さながらに、しっかりとした文章にして周りの人に見てもらいましょう。

確認してもらう人としては、就活全般に精通している就活エージェントや大学のキャリアセンターの職員など、プロの視点からフィードバックしてもらうことが理想ですが、友人や家族に確認してもらうこともおすすめです。

エピソードの中身が分かりやすく伝わる論理的な文章構成か、難しい専門用語が使われていないかなど、客観的に指摘してもらいましょう。

ただし注意したいのは、さまざまな人からフィードバックを受けているうちに、自分が伝えたい内容と趣旨がずれてしまう場合もあるということです。

フィードバックの内容を反映させたら、再度読み返してみて「エピソードに不自然な点がないか」「自分が納得できる内容か」を必ず確認してください。

入社後にどう活かしたいかまで伝える 

過去に経験したエピソードを伝えるだけでは、採用担当者の気持ちを動かす自己PRを作成するのは難しいでしょう。

企業は選考を通してあなたを採用するメリットを知りたいので、過去の経験を入社後にどう活かして貢献できるかまで伝えることではじめて熱意が伝わります。

まずは、企業が求める人材と事業の方向性を、企業研究を通して理解しましょう。

その上で、より共通性のあるエピソードを選定し、本文の締めに仕事に対する熱意をアピールするのが適切な自己PRの作成方法です。

最後の熱意を伝える一文の有無によって大きく印象が変わってしまうので、自己PR文の重要な構成の一つと考え、気合を入れて作成するようにしましょう。

自己PRのエピソードでよくある質問 

ここでは、自己PRのエピソードを考える際に、多くの就活生が疑問に思うポイントやつまづきやすいポイントを解説していきます。

もう自己PRは完璧だと思っている方も、意外と盲点になっている部分があるかもしれないので一度目を通してみてください。

ガクチカのエピソードと内容が被ってしまってもいいのか? 

ガクチ力(学生時代に力を入れたこと)は過去の経験を元に話を展開させるため、自己PRとエピソードは被りやすいです。そのため、ガクチカとエピソードが被ってしまい応募先企業に手抜きしていると思われないか不安に思う就活生もいます。

結論をいえば、自己PRとガクチカのエピソードが被っても問題ありません。

理由としては、同じ人物から同じエピソードが出てくるのは当然であると、ほとんどの採用担当者は捉えるためです。

ただし、自己PRとガクチ力では本質的に質問の意図が異なるため、それぞれ話のポイントを変える必要があります。

自己PRの質問意図は、自分のもともと持っている資質、性格、能力を明らかにするためであり、エピソードはそれを補完するものとして話を展開するのが適切です。

一方ガクチ力では、面接官は過去の体験の中での学生の行動傾向や、物事に対する取り組み方を知ろうとしています。そのため、「どのような困難があり、どのようにそれを乗り越えたか」などの「過程」にポイントを置くのが理想です。

以下の回答例を話の構成の参考にしてみてください。

自己PRの回答例

私は「段取り力」に自信があります。アルバイト先に、仕事の進め方に不満をもっているほかのアルバイトがいました。私はリーダーとして仕事の進め方を統一することで、この不満を解消して、スムーズにアルバイト業務が回るようになりました。この段取り力を活かして、事業部を引っ張るリーダーになりたいと考えています。

ガクチ力の回答例

私はアルバイトに力を入れました。ほかのアルバイトがシフトの組み方や仕事の進め方に不満を持っていましたが、アルバイトリーダーとしてやるべきことを整理し、シフト交代の際の引き継ぎの仕方を工夫することで解決がしました。この経験で段取り力が身についたと感じています。

エピソードが被ることは問題ないので、アピールするポイントや話の展開を変えていきましょう。

自己PRのエピソードでよく使われる経験は?

自己PRのエピソードは、多くの就活生によく使われる経験にオリジナリティをプラスする形で作りましょう。

多くの就活生が自己PRに使う経験としては、部活やサークル、インターン、アルバイトなどがあります。その他、入学前の大学受験の経験をエピソードに盛り込む就活生も少なくありません。

自己PRのエピソードが思いつかない原因の一つに、他の就活生とどうしても差別化したいがために、何か特別な話を盛り込まなければいけないと思っているパターンです。

しかし、強引に考えようとするほど就活と関係ない話題になりやすく、仕事との関連性も見出せず、ちぐはぐな中身になってしまうでしょう。寧ろ他の就活生が考えないようなエピソードを強引に盛り込めば、自信がないから目立ちたいだけと思われる恐れさえあります。

自己PRを作成する場合は、大学時代の経験もしくは入学する前後の出来事と関連性がある内容にしましょう。

自己PRのエピソードは複数入れても問題ない? 

ESの自己PRのエピソードは、基本的に1エピソードにまとめたほうが分かりやすいです。

1つの質問に対して複数のエピソードがあると、趣旨が伝わりづらくなったり、アピール内容がブレたりして読み手に負担を与えます。

また、せっかく一つ一つが良いエピソードであっても、複数あるばかりにそれぞれのインパクトが弱くなってしまう恐れもあるでしょう。

文章の書き方が一文に一つの主張を入れる「一文一義」が原則のように、自己PRのエピソードも一つにとどめ、主張したい内容が分かりやすく伝わるようにしましょう。

ただし面接においては、欄の制限があるESと違い、採用担当者の意向で追加でエピソードを聞かれる可能性があります。面接も一次・二次とあるので、複数のエピソードを用意しておいた方が安心です。

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自己分析の段階で自己分析ツール「AnalyzeU+」を利用すれば、忘れていたエピソードを思い出したり、新たな強みに気付いたりする可能性もあり、質の高い自己PRを作成するためのヒントを得られます。

また、作成した自己PRを登録して企業の反応を見てみることも有効です。なかなか希望の業界・職種からオファーが届かない場合は、作成した自己PRの内容を見直してみるといいでしょう。

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