内定がいつ頃出るものなのか分からず、漠然とした不安を抱えている学生は多いです。
先行きの見えない就活への不安を少しでも軽減するために、内定はなるべく早い段階で欲しいものですよね。たとえ第一志望の企業でなかったとしても、1つ内定を持っていれば安心感を得られ、就活も落ち着いて進められるでしょう。
そこで今回は、内定・内々定に至るまでの就活スケジュールや内定承諾期限についてご紹介します。内定を早くもらう方法についてもいくつか紹介するので、「早めに内定が欲しい」という人はぜひ参考にしてください。
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内定はいつ出る?内々定についても解説
まずは一般的な内定が出る時期を紹介します。また、内定と関連する言葉として「内々定」があり、それぞれの違いは以下のとおりです。
内定と内々定の違い
- 内定:就職が内々に決まっている状態(内定通知書面での約束)
- 内々定:内定がもらえると決まっている状態(契約なしの口約束のみ)
上記の違いを理解したうえで、内定と内々定の時期についてみていきましょう。
内定は大学4年(大学院2年)の10月が基本
正式に内定を出せるようになる大学4年(大学院2年)の10月に、内定式を実施し内定通知をする企業がほとんどです。
内定式とは、内々定を出した学生に対し正式に内定を出すための式典のことを指します。この内定式までは書面は発行されず、、内定式で内定通知書をもらい、書面での約束がされることが多いです。
2021年3月以降に卒業予定の学生の就活からは、就活ルールの取り決めが経団連から政府主導に切り替わりましたが、2022年卒、23年卒ともにスケジュールの変更はありません。
従来どおり、3月1日以降に広報活動(会社説明会など)が始まり、6月1日以降に採用選考活動が始まるスケジュールです。
就活は内々定時期に間に合うよう動こう
内定が出るのは10月だからといって、そこに合わせて就活を進めるのは大きな間違いです。10月よりも前に内々定を出す企業がほとんどのため、内々定が出始める時期を一つの目標にして準備を進めていきましょう。
早い段階で内定・内々定をもらうためには、就活のスケジュールを把握し、きちんと自分で管理しながら準備を進めていくのが秘訣です。就活のスタート時期に早すぎることはないので、余裕をもって進められるよう早めの準備を心がけましょう。
内々定はいつ出る?
経団連に加盟している企業については、採用選考活動が開始する6月が内々定を出し始める時期です。
ただし、経団連に加盟していない企業についてはその限りではありません。外資系企業やベンチャー企業、一部マスコミ企業などでは大学3年(大学院1年)の秋〜冬頃に選考を開始し、早々に内々定を出すケースもあります。
業界によっては一般企業よりも半年以上スケジュールが前倒しになっているので、これらの業界に興味がある人は注意してください。
早期内定についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
内定・内々定までの就活のスケジュール全体像
内定までの就活のスケジュール全体像を確認しておきましょう。
企業の採用スケジュール
まずは、企業がどんなスケジュールで採用活動を進めているのか見ていきましょう。経団連に加盟している企業とそうでない企業でスケジュールは大きく異なるため、就活のプランを立てる際には注意が必要です。
経団連加盟企業の内々定時期
時期 | 内容 |
---|---|
大学3年(大学院1年)4月~6月 | 夏期インターンシップ情報が公開される |
大学3年7〜9月 | 夏期インターンシップ |
大学3年11〜12月 | 冬期インターンシップ情報の公開、選考 |
大学3年1〜2月 | 冬期インターンシップ 企業によって採用選考や内定 会社見学や業界研究セミナー |
大学3年3月 | 経団連加盟企業の広報活動が解禁 自由応募の場合の大企業は説明会を開始 |
大学4年(大学院2年)4月 | 企業へのエントリーシート提出 |
大学4年4月後半〜 | 面接など採用選考が本格的に始まる |
大学4年6月〜 | 内々定が出される |
大学4年10月 | 内定式 |
大学4年3〜4月 | 卒業・入社 |
経団連に加盟している企業の内々定時期は6月1日以降です。広報活動が解禁する3月1日からさまざまな企業の説明会に積極的に参加し、選考に進む企業を定めておきましょう。
主な経団連加盟企業
- アサヒグループホールディングス
- 伊藤忠商事
- NTTドコモ
- 小田急電鉄
- カプコン
- サッポロホールディングス
- 住友商事
- タカラトミー
- 東京海上ホールディングス
- 野村證券
外資・ベンチャー企業の内々定時期
時期 | 内容 |
---|---|
大学3年(大学院1年)4月~6月 | 夏期インターンシップ/ジョブの選考 |
大学3年7〜9月 | 夏期インターンシップ/ジョブ |
大学3年10〜11月 | 外資系企業の本選考開始 |
大学3年12〜1月 | 冬期インターンシップの選考 ベンチャー企業の本選考開始 |
大学3年1~2月 | 冬期インターンシップ |
大学4年(大学院2年)3月~ | 本選考・随時内々定 |
必ずしもすべての企業に当てはまるわけではありませんが、外資系企業やベンチャー企業には、経団連加盟企業よりも早いスケジュールで採用活動を進める企業が多いのが特徴です。
大学3年(大学院1年)の夏頃にサマーインターンシップが活発化し、早い企業ではインターンシップ終了後の10月頃に説明会を開催し、本選考に向けた準備へと移っていきます。
早ければ大学3年(大学院1年)の冬には内定・内々定を出す企業も存在するなど、経団連加盟企業の就活が本格化する前に、既に採用活動が一段落している場合も珍しくありません。
就活を始めるべき時期
経団連加盟企業の選考を目指すのであれば、説明会やエントリーが開始する大学3年(大学院1年)の3月1日が本格的な就活解禁日です。そこに向けて自己分析や業界・企業研究などを進めておかなければないため、遅くとも大学3年(大学院1年)の12月くらいには就活をスタートさせる必要があります。
特に、大学3年(大学院1年)の夏休み期間に実施されるサマーインターンシップには、ぜひとも参加しておきたいところです。サマーインターンシップ実施の約2ヵ月前には募集が始まるため、「大学3年(大学院1年)の6月頃」が理想的な就活の開始時期といえるでしょう。
ただし、外資系企業やベンチャー企業などを志望する場合には注意が必要です。
本選考の開始時期が早いということは、そのための準備に早めに取りかからなければなりません。イベント開催日や募集締め切りを見逃さないよう、自分が志望する業界や企業の採用スケジュールはしっかりと確認しておきましょう。
2025年新卒の就活を始める時期についてはこちらの記事も参考にしてください。
就活を内定まで有利に進めるポイント
一刻も早く内定をもらいたい気持ちもわかりますが、焦って就活を進めても良い結果にはつながりません。就活はスピード勝負ではないので、落ち着いて一つ一つの準備を丁寧にこなしていきましょう。
ここでは就活を有利に進めるポイントを3つ紹介します。
- 自己分析などの事前準備を徹底する
- インターンシップやOB/OG訪問で企業分析を深める
- 企業同士を念入りに比較する
自己分析などの事前準備を徹底する
就活を有利に進めるためには、自己分析や面接練習、エントリーシート(ES)対策などの事前準備が不可欠です。
その中でも特に重要なのが自己分析です。業界・企業選びはもちろん、面接の受け答えやESの回答を考えるうえでも、自己分析を欠かすことはできません。
これまでの経験の中で自分がどのような行動をとったのか、何に興味を持ったのかを振り返り、価値観や大切にしていることを明らかにしていきましょう。
具体的な自己分析の方法としては、OfferBoxに搭載されている「AnalyzeU+」がおすすめです。いくつかの質問に答えると、診断結果が「社会人基礎力 11項目」「次世代リーダー力 14項目」の計25項とかなり詳しく出るので、自分の強みや弱みを把握するのに最適です。
AnalyzeU+の詳細についてはこちらの記事で解説しています。
インターンシップやOB/OG訪問で企業分析を深める
①インターンシップに参加する
業界・企業研究のために、自分が興味のある分野のインターンシップに参加してみるのがおすすめです。情報は企業のホームページやパンフレットからでも得られますが、実際の業務や職場の雰囲気を自分の目で確かめられるのはインターンシップならではの利点です。
②OB/OG訪問
OB/OG訪問で実際に働いている人の話を聞くのもおすすめです。OB/OG訪問はインターンシップ以上に手軽にでき、じっくりと話を聞ける点が大きな利点です。
仕事のやりがいや大変さ、入社前後のギャップなど、人事には少し聞きにくいような質問をしていけば、仕事に対する自分なりの価値観を把握するヒントになるでしょう。
企業同士を念入りに比較する
企業研究の際は複数の企業を比較検討しながら評価していくのがポイントです。
企業の良し悪しというのは、一つの企業の情報だけを集めて判断できるものではありません。企業同士を比較検討することで、各企業の強みと弱み、自分との相性が明らかになっていきます。
企業研究で見るべき主なポイント
- 企業理念→経営の方向性や存在意義を比較
- 事業内容→各企業の得意分野・不得意分野を比較
- 社風→各企業が大切にしていることや職場の雰囲気を比較
- 雇用条件→給与、勤務地、始業・終業時刻、残業の有無、休日などを比較
内定を早くもらう方法
早めに内定が欲しい人は、以下の3つの方法を試してみましょう。
内定直結イベントに参加する
内定を早くもらうには、内定直結イベントに参加するのがおすすめです。内定直結イベントは、早めに優秀な人材を確保したい企業と、早めに内定が欲しい学生をマッチングさせる場所です。
一般的な説明会のように会社説明だけで終わりではなく、選考までその日のうちに受けられるのが内定直結イベントの大きな特徴です。
座談会やグループワーク、個別面接など選考の方法はさまざまで、そこでの評価次第で本選考での優遇措置を受けられます。
選考回数の少ない企業を受ける
早めに内定をもらう方法としては、なるべく選考回数の少ない企業を選んで受けるのも一つの手です。
書類選考なしの企業や面接回数が少ない企業であれば、選考にかかる時間が短く、その分内定をもらうまでの期間も短くなります。
ただし、早く内定が欲しいからといって、選考回数の少ない企業だけにこだわって就活を進めるのは危険です。必ずしも「選考回数が少ない=自分に合った企業」とは限らないため、本当に自分が入りたい企業かきちんと見極めたうえで選考に臨みましょう。
OfferBoxのような逆求人サイトを利用する
「OfferBox」のような逆求人サイトを利用するのも、内定を早くもらうための効果的な手段の一つです。
興味のある企業に対して自分からアプローチをかける通常の就活サイトとは異なり、企業側から自分にアプローチをかけてもらえるのが逆求人サイトの魅力です。
OfferBoxでは、企業の送信できるオファーの数に制限を設けているため、企業は学生のプロフィールをよく読んだうえでマッチすると思った学生にオファーを送信しています。そのため、しっかりとプロフィールで自分をアピールできていれば、自分に合った企業からオファーがもらえる可能性が高いので、内定獲得につながる可能性も自然と高くなります。
内定時期に関するよくある質問
最後に、内定時期に関するよくある質問にお答えしていきます。
内定・内々定通知は選考からどれくらいで来る?
選考が終了してから内定・内々定通知が来るまでの期間は「1週間」が目安です。
ただし、この期間はあくまでもおおよその目安。面接当日にすぐ通知が連絡が来るケースもありますし、企業の都合によっては1週間以上かかることも珍しくありません。選考を受けている人数が多かったり、社内調整に時間がかかったり、といったような理由で内定・内々定通知が来るまでの期間は変動します。
結果を気にしても合否が変わるわけではないので、不安な気持ちを抑え気長に待ちましょう。
内定承諾はいつまで待ってくれる?
内定承諾の提出期限は、「1週間以内」「2週間以内」「1ヵ月以内」など企業によってさまざまですが、1ヵ月以内に設定している企業がほとんどです。
ただ、期限が長いからといっても、返事が遅れれば遅れるほど企業に迷惑がかかります。入社意志もしくは辞退の意志が固いのであれば、できる限り早めに返事をするよう心がけましょう。
内定を承諾する場合の例文
件名:【内定承諾のご連絡】◯◯大学◯◯学部◯◯
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯様お世話になっております。
◯◯大学◯◯学部の◯◯です。この度は採用内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
貴社からの内定をありがたくお受けいたします。入社後は、1日でも早く貢献できるよう精一杯努力していく所存です。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。貴社の一員として皆様にお会いできることを楽しみにしております。
まずはお礼をかねてご挨拶を申し上げます。——————————————-
◯◯大学◯◯学部
◯◯ ◯◯
TEL:090-xxxx-xxxx
mail:xxxx@xxxx.com
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内定承諾のメールについてはこちらの記事でより詳細を説明しています。
内定・内々定の連絡(電話・メール)にはお礼すべき?
内定・内々定の連絡を電話でもらった場合は電話、メールでもらった場合はメールを返信というように、相手に合わせた連絡方法でお礼を伝えるのがベターです。
電話で伝えるメリット
- 感謝の気持ちを伝えやすい
- 確実にお礼を伝えられる
- 迅速にお礼を伝えられる
メールで伝えるメリット
- 落ち着いて感謝の言葉を考えられる
- 相手の業務の阻害にならない
- 履歴が残る
電話でお礼を伝える場合でも、その後にメールでも改めてお礼を伝えるとより好印象です。電話でうまく言葉にできなかった点を詳細に伝えられますし、お礼以外にも事務的なやり取りがある場合は意思疎通の行き違いを防げます。
まとめ
以上、内定・内々定に至るまでの就活スケジュールや、内定承諾期限などについて紹介しました。
経団連加盟企業については大学3年(大学院1年)の3月1日以降に広報活動開始、大学4年(大学院2年)の6月1日以降に採用選考活動開始という決まりがありますが、年々選考のスケジュールは早くなってきているのが現状です。
特に一部業界では大学3年(大学院1年)の冬には内定・内々定が出るケースもあるため、焦らなくていいよう準備には早めに取りかかりましょう。
就活では早く内定が欲しくて焦ってしまう気持ちもわかりますが、自己分析や業界・企業研究などの事前準備を徹底することが内定獲得への一番の近道です。周囲のペースに惑わされることなく、自分らしく就職活動が進められることを願っています。