時間をかけて作成したエントリーシートがなかなか通らないことは、多くの学生に共通する悩みです。エントリーシートが通過しないと、次の選考に進めません。第一段階でつまづいている人は、まずはエントリーシートが通らない原因を明らかにすることが大切です。
この記事では、エントリーシートの通過率や通らない理由、通過率を高めるためのポイントをご紹介します。選考の第一関門を突破するためにも、ぜひ本記事を参考にしてください。
目次
エントリーシートの通過率はどのくらい?
まずは、エントリーシートによる書類選考の通過率を見ていきましょう。
通過率は企業によって異なる
エントリーシートの通過率は、企業によって異なり、正確な通過率を公表している企業は少ないです。エントリーシートの通過率に関して断言はできませんが、一般的に人気の高い業界や企業ほど通過率は低くなります。
特に通過率が低い傾向にあるのは、人気が高く注目されている大手企業です。テレビやCMで頻繁に見かけるような大手企業には、当然多くの志望者が集まるため、スムーズに選考を進められるよう、エントリーシートによる書類選考を足切りとして実施しています。
そのほか、少数精鋭主義の企業や、業務に高い専門性が求められる企業でもエントリーシートの通過率は低くなりがちです。
2023年卒のエントリーシートの送付数の平均は13.4社
キャリタスリサーチの就職活動調査によると、2023年卒のエントリーシートの送付数は、平均で1人あたり13.4社でした。前年同期と比べると送付数は1.5社減少しています。
必ずしも平均に従わなければならないわけではありませんが、極端に多すぎると1社にかけられる時間が減ってしまい、極端に少なすぎると視野が狭まり本当に適した業界や業種を見逃してしまう可能性があります。
就活のスケジュールを確認し、どのように就活を進めていきたのか考えたうえで、自分に適したエントリーシートの送付数を見極めることが大切です。
企業の採用スケジュールに関しては、こちらの記事で紹介しています。
内定はいつ出る?就活スケジュールや承諾期限など紹介
エントリーシートがなかなか通らない理由
エントリーシートがなかなか通らないのには、下記のような理由が考えられます。
- 倍率の高い大手企業ばかりに応募している
- 企業の情報収集が十分にできていない
- エントリーシートの質より量にこだわっている
ここでは、それぞれの理由について具体的に解説します。エントリーシートの通過率を高めるためにも、しっかり理解しておきましょう。
倍率の高い大手企業ばかりに応募している
倍率の高い大手企業ばかりに応募していると、エントリーシートは通りにくくなります。前述のとおり、人気のある大手企業は採用枠に対して志望者が多いため、通過率も低くなる傾向があります。
本来であれば、企業も優秀な学生をしっかり見極めたいため、一人ずつ面接でしっかりと話を聞いてから合否を決めたいと考えています。しかし、志望者の多い企業では、全員を面接する時間を設けることはできません。エントリーシートでふるいにかけているため、応募者の多い企業ほどエントリーシートの通過率は低くなってしまいます。
企業の情報収集が十分にできていない
企業の情報収集が十分にできていないのも、エントリーシートが通りにくい理由の一つです。志望企業ならではの特徴や強み、働く魅力などの情報を事前に収集しておかないと、どこの企業でも書けるような薄い内容になってしまい、志望企業に適したエントリーシートは書けません。また、企業について理解できていなければ入社の熱意が伝わらないため、おのずとエントリーシートが通りにくくなります。
エントリーシートの質より量にこだわっている
一つ一つのエントリーシートの質ではなく量にこだわると、通過率は低くなってしまいます。量を重視すると、各企業の情報収集にかけられる時間が限られてしまうため、ありきたりな内容のエントリーシートになりがちです。
エントリーシートが多ければ多いほど通過率は上がるように思えるかもしれませんが、必ずしも送付数と通過率が比例する訳ではありません。送付数が少なくても、採用担当者を惹きつける内容であれば通過率は上がるため、量ばかりにこだわらないよう注意してください。
エントリーシートの内容と企業が合っていない
エントリーシートの内容が企業の求める人物像や社風に合っていないと、高い評価には繋がりません。企業にとってマッチしていない人材の採用は、能力やスキルを十分業務に活かすことができなかったり、早期離職になったりするなど、さまざまなリスクが伴います。
効率的に就職活動を進めるためにエントリーシートを使い回そうとする人もいるかもしれませんが、そもそも自分とマッチしていない企業にエントリーすることの方が非効率ですので、おすすめしません。
エントリーシートの通過率を高めるためのポイント7つ
エントリーシートがなかなか通らない理由を理解したところで、次はその解決策をご紹介します。通過率を高めるためには、以下の7つのポイントを心がけることが大切です。
- その企業だけに向けた志望動機を書く
- 倍率の高い大手企業に絞らない
- 企業分析に力を入れる
- 自己分析に力を入れる
- 具体的に書く
- 自分らしさを出すように心がける
- 第三者に添削してもらう
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
その企業だけに向けた志望動機を書く
エントリーシートの質問項目の中で特に重要なのが志望動機です。採用担当は志望動機から入社の熱意や企業への興味を見極めているため、志望企業に合った適切な内容を心がけましょう。
前述のように、志望動機を書くときは、どの企業にも通用するような定型文を避けることが大切です。例えば「貴社の社風が自分に合うと思い、興味を持ちました」などのありきたりな内容では「どうしても志望企業で働きたい」という熱意が伝わりません。
熱意が伝わらない志望動機では、エントリーシートの通過率は下がってしまうため、企業分析で集めた情報をもとに作成しましょう。
志望動機の書き方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
就活面接の志望動機の答え方|例文でポイントを解説
倍率の高い大手企業に絞らない
倍率の高い有名な大手企業ばかり狙うのではなく、中小企業やベンチャー企業にも視野を広げてみましょう。今まで目を向けてこなかった業界・企業に視野を広げてみると、興味のある分野や仕事を新たに発見できる可能性があります。
大手企業を狙うのは悪いことではありませんが、「知名度が高いから」「自慢できるから」などの曖昧な理由で選考に臨むのはおすすめできません。理由が曖昧だと、志望企業を惹きつける志望動機を作るのが難しくなってしまいます。「なぜ大手やその企業に興味を持っているのか」「希望を満たせる企業はほかにないのか」をきちんと考えることが大切です。考え抜いた結果、大手企業でないとダメな理由があるのであれば、通過率に関係なく応募するべきです。
「大手病」という言葉もあるくらいです。大手病についてはこちらの記事でも紹介しています。
【就活で大手病になるのは危険!】対策法を詳しく解説します
また、エントリーシートを通すことが目的にならないように注意しましょう。通った場合でも、その企業に興味がないのであれば時間の無駄になってしまいます。
企業分析に力を入れる
志望企業に合わせたエントリーシートにするためには、入念な企業分析が欠かせません。会社情報はもちろん、業界での位置づけや競合他社との違いなども徹底的に分析しましょう。
志望企業だけでなく競合他社の情報も含めて分析するのがポイントです。志望企業の情報を集めるだけでは独自の強み・弱みを見極めづらいため、競合他社と比べてどのような違いがあるのかを確認してみましょう。
自己分析に力を入れる
自分が経験したことや、強み・弱みを明確にするためには自己分析も必要です。これまでに経験した出来事を振り返りながら、何をモチベーションにしているのか、どのような基準で行動を起こしているのかなどを考えてみましょう。
自分の強みや弱みが明確になると、自分自身のアピールポイントが見えてきます。自己PRやガクチカの文章を考えるときに役立つので、力を入れてみましょう。
自己分析の方法については、こちらの記事でも紹介しています。
自己分析とは|なぜ必要なのか?目的を解説
具体的に書く
エントリーシートを記入するときは、どの項目においてもなるべく具体的に書くことが大切です。具体的な例や数字を交えてエピソードを伝えましょう。そうすれば、採用担当に自分の人柄や考え方をイメージしてもらいやすくなります。
例えば、ガクチカでインターンシップについてアピールするとしましょう。「インターンシップで営業としてたくさんのリードを取得しました」と書くのではなく、「インターンシップでは2ヶ月の間で5つのリードを獲得し、うち2つがクロージングに繋がりました」と書いた方が、イメージがしやすくなります。
ガクチカに限らず、エントリーシートの回答ではすべて具体性が求められています。
自分らしさを出すように心がける
好印象を与えるためにも、エントリーシートでは自分らしさをしっかり出していきましょう。キャッチフレーズを作ったり、写真の欄があるエントリーシートの場合は自分を象徴するような写真を載せたりすると、採用担当の印象に残りやすくなります。いかにほかの学生と差別化を図れるかが重要であることを覚えておきましょう。
ただし、奇をてらって本当の自分が伝わらないのは本末転倒です。大切なのはエントリーシートの内容であり、見た目のインパクトではないため、就職活動にふさわしくない写真の掲載や派手な装飾を施すのはやめましょう。
第三者に添削してもらう
作成したエントリーシートは第三者に添削してもらうのがおすすめです。志望業界・企業の内定者やプロの就活アドバイザーなどのアドバイスをもとに改善していき、より魅力的なエントリーシートに仕上げましょう。
見直しは自分でもできますが、それだけでは文章のクセや内容の分かりづらさになかなか気づかないものです。無意識に間違った日本語を使っているケースや、人に伝わらない内容になっているケースがあるので、第三者に添削を依頼して客観的な意見を取り入れましょう。
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ここまで、エントリーシートの通過率に関してお伝えしてきましたが、新卒オファー型就活サービスのOfferBoxなら、エントリーシートの提出なしで面接や面談に進める企業からのオファーを受け取ることができます。
登録プロフィールがエントリーシートの代わりになるため、ES提出を不要としている利用企業が多いです。
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まとめ
エントリーシートが通らず行き詰まっている人は、その理由を考えるところから始めてみるのがおすすめです。そして、倍率の高い大手ばかりに応募している場合は応募先を見直してみる、量ではなく質を重視する、などの対策を講じましょう。志望企業ならではの特徴や自分の強みもしっかりと把握し、自分らしさが伝わるエントリーシートを作成することが大切です。
エントリーシートが完成したら、OfferBoxのプロフィールに登録しましょう。画像や動画と一緒にアピールできるOfferBoxは、自分らしさを表現しやすい特徴があります。また、企業の方からプロフィールを見てオファーをする仕組みとなっているため、書類選考が免除される可能性もあります。
本記事を参考に、ぜひエントリーシートの通過率を高めてみてください。