就活ナビサイトからのエントリーが年々減少し、母集団形成ができなくなってきている。新しい手法による施策を模索していた。
−−まずはじめに、OfferBox導入前の採用状況について教えてください。
a.新卒採用体制
採用担当は1名で担当しており、1人に掛かる負担が過多になっていました。私は2020年7月から部署異動して、採用担当を務めています。
b.導入以前の採用ツール・サービス
主に就活ナビサイトや合同説明会などの採用チャネルを活用して学生との接点をつくってきました。
採用担当 高島 浩希さん
−−どういった採用課題があったのでしょうか。
これまで就活ナビサイトで採用活動を行ってきましたが、自社独自の人材要件の定義が定まっていないまま採用した結果、当時の銀行のイメージから決められたことをやる管理業務や事務仕事をそつなくこなす学生からの応募が多かったのが印象的でした。またターゲット学生が競合企業と被ってしまい内定辞退が発生していました。
金融業界の人気が下がってきている影響もあり、待ち型の採用手法だけでは、“革新”の真っただ中の「島根銀行の存在」を学生に伝えることが難しい状況でした。
テスト利用から開始し、翌年度から本格導入。金融業界を視野に入れていない学生との接点が可能になり、実現したかった理想の採用スタイルに。
−−どのような理由でOfferBoxを導入されたのでしょうか。
欲しい学生像にあわせて事前に絞り込みができ、能動的に学生と接点を持てることが魅力的に感じました。
−−導入に際し、OfferBoxにどのようなことを期待されていましたか。
一緒に働きたいと感じた学生に、島根銀行の存在を伝えることができるところです。
−−OfferBoxの活用方法について教えてください。
a.Targeting:自社に合った採用ターゲットの設定
金融業界を志望していない学生をターゲットにしており、OfferBoxに搭載している活躍人材分析を活用して、同じ傾向を持つ学生、逆に行内に1人もいないタイプの学生を優先的に確認するようにしていました。
b.Messaging:ターゲットに対して打ち出す内容の作成
「なぜ、銀行志望じゃないあなたが活躍できる可能性がある職場なのか」を意識してオファー文面を書くようにしています。理由は私自身、銀行とは無縁のタイプだと思っていましたが、あるご縁をきっかけに今こうして銀行でのキャリアに日々やりがいを感じているためです。
c.Processing:採用プロセスの設計
採用プロセスは以下のように設定します。
また頻繁に学生にお会いしたかったので、電話や直接お会いしたりとこまめに学生との連絡のやり取りをしていました。
−−プロフィール情報で見ているポイントは?どんな学生にオファーを送りたいですか?
写真にこだわっている学生には目が行きます。プロフィール写真やエピソードを通じて、熱量や覇気が伝わってくる方へオファー送信を実施するようにしていました。
−−学生とコミュニケーションをとる際に意識した点はありますか。
私はすぐに想いが前のめりになってしまうので、個別面談の際には学生の聞き役に徹するようにしていました。相手の考えを聞いて共感を持てる部分が多くなった際に、初めて自分の意見を述べたり、実際にどんな情報に学生が興味を持っていただけるか問いかけるようにしました。
−−面談・面接で学生の何を見ていますか。
そもそも人間的に魅力があるかどうかを、学生の「表情」を見ることで確認しています。自分で切り開いていきたいという意思は表情に出ると考えているためです。そのため、面談や面接では注意して確認するようにしています。
−−実際にオファーした学生の印象はどうでしたか。
お会いした学生はプロフィールの予想通りで、ギャップはありませんでした。
OfferBox経由で初年度から採用成功。魅力的な学生を出会いのきっかけに。
−−OfferBoxの効果について教えてください。
22卒採用は少し遅くから動き始めましたが、OfferBoxで3名に内定を出し、2名の採用ができました。
−−OfferBoxを導入してみて、採用活動に変化はありましたか。
行内では、要件定義の必要性を改めて感じました。1年掛けて人材要件の定義と人材育成の方法を進めています。個人としてはこれまではオファー対象者をほぼ1人閲覧していましたが、やはりどこかで疲れてしまったり、分からなくなってしまうので他部署の方の意見を聞くように心掛けました。弊行は4つの部署が同じフロアーに配置されており、話も聞きやすい環境です。実際に社内の方が気になった学生を一緒に確認することで、新しい発見や視野が広がったと感じています。
−−OfferBox導入前と現在で、印象に違いはありますか。
全く印象の違いはありません。「絶大な信頼」を持っています。大袈裟ではなく、自分にピッタリな採用手法だと思っています。
−−最後に、今後採用において力を入れていきたいポイントを教えてください。
来シーズンはオファー送信数を増やして、今シーズン以上に出会える学生との数を増やして出会いの門戸を広げていきたいと考えています。