インターンシップの質問集|80の質問とタイミングや注意点も

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インターンシップは細かな業務内容や職場の雰囲気を実際に確かめられるだけでなく、実際に働く人たちから話を聞けるチャンスでもあります。

会社の実情や入社前後でのギャップなど、入社してからでないと分からないことについて質問し、企業への理解を深めましょう。

この記事では、インターンシップの質問例や、質問のタイミング・注意点を紹介します。話を聞ける機会を逃さないために、記事を参考にしながら質問を事前に用意してインターンシップに臨みましょう。

インターンシップで質問すべき3つの理由

インターンシップで質問することには主に3つのメリットがあります。自分の疑問を解決する以外にもメリットがあることを理解し、インターンシップ中に積極的に質問してみましょう。

①意欲をアピールできる

入社意欲や成長意欲をアピールできるのがメリットの一つです。自分から質問をすることで、積極性や前向きに学ぼうとする姿勢をアピールできます。

慣れない環境に身を置くインターンシップでは、どうしても多くの学生が受動的な姿勢になってしまうものです。そのような状況で積極的に質問すれば、周りの学生よりも良い印象をもってもらえます。

②現場の貴重な情報を得られる

そもそもインターンシップは、企業や業務への理解を深めることが参加目的です。質問を通じて現場社員からの生の情報を集めれば、その後の企業研究や業界研究、志望先選びに大いに役立つでしょう。

業界・企業研究のやり方の詳細は、こちらの記事で解説しています。
【就活の業界研究の目的ややり方】よくある質問にも回答
就活における企業研究のやり方を徹底解説!まずは何から始めるべき?
大まかな情報はインターネットから入手できますが、インターネットで得た情報だけでは会社の実態までは把握できません。会社の実態のように、現場の貴重な情報を得られるのが、インターンシップで質問をする大きなメリットです。

③社員とつながりを作れる

積極的に質問をすることで、現場社員とのつながりを作れる可能性があります。好印象を抱いてもらえば、関連する質問をメールでやり取りしたり、面談をしたりするチャンスがもらえるかもしれません。

質問をすることで必ずしもつながりを作れるとは限りませんが、積極的に質問する学生と受動的な学生では、前者のほうが意欲を感じられるのは確かです。その後の就職活動や本選考を有利に進めるためにも、志望度が高い企業ならなおさら積極的な質問を心がけましょう。

インターンシップで質問するタイミング

質問するタイミングによっては現場社員の迷惑になり、マイナスの印象をもたれる恐れがあります。意欲を見せるつもりがかえって印象を悪くしないよう、質問は以下のタイミングでするようにしましょう。

①基本は「質問はありますか?」と聞かれた時

ベストなのは、質問があるかどうか尋ねられた時です。現場社員のほうから質問の時間を設けているため、こちらから質問をしても迷惑に感じられる心配はありません。

このタイミングで質問できるように、前もって質問したいことを整理しておきましょう。流れにまったく沿わない質問では、人の話を聞いていないと捉えられかねないため、質問は現場社員の話に合わせた内容にするのがポイントです。

②インターン業務の合間

業務の合間に聞くのも一つの方法です。業務後のちょっとした空き時間や休憩時間など、質問できるタイミングがあれば時間を有効活用しましょう。

ただし、休憩時間はあくまで休憩時間なので、質問してもいいか許可を取ってから質問することが大切です。

「休憩中のところ申し訳ありませんが、いくつか質問してもよろしいでしょうか」と前置きするなど、業務時間の中で休憩を取っている現場社員への配慮を忘れないようにしましょう。

③インターン終了後

インターンシップ中に質問するタイミングがなければ、終了後に現場社員に話しかけてみましょう。インターンシップ中に生じた疑問で解消できなかった点や、振り返ってて生じた疑問はなるべく早いうちに解消しておきましょう。

ただし、インターンシップ終了後とはいえ、現場社員には片付けや評価の整理などの作業が残されています。状況によっては迷惑がかかるため、相手のタイミングを正しく見極め、許可を得てから質問するようにしましょう。

④座談会

インターンシップによっては、座談会の時間が設けられている場合があります。学生が現場社員と交流を図るために実施される座談会は、質問のタイミングとして最適です。

座談会で質問する時のポイントは、現場社員の勤続年数や部署に適した内容にすることです。例えば若手社員に企業のビジョンや経営について聞いても、納得できる答えを得られない可能性があるため、相手の特徴にあわせた質問を心がけましょう。

⑤面接

インターンシップの参加前に選考で面接が実施される場合は、そこで質問するのも一つの手です。逆質問は企業に興味をもっていることを示せるうえ、意欲的に学ぼうとする姿勢のアピールにもなります。

また、インターンシップ参加前に疑問を解消できるのも大きなメリットです。面接官の回答によって、自分とその企業がマッチするかどうか判断できます。

インターンシップで質問する前の準備

質問するメリットを最大限に活かせるように、参加前に準備をしてからインターンシップに臨みましょう。特に、以下に紹介する3つの準備をしておくと、インターンシップ中の質問をスムーズにできます。

①業界・企業研究

質問をするには業界や企業に関する知識が欠かせません。業界・企業研究によって、最低限必要な知識を身につけておきましょう。

実際に質問する際は、業界・企業研究で得た情報を適度に織り交ぜるのがポイントです。調べればすぐに分かるような質問は避け、業界・企業研究をしても自分では答えを得られなかったことを聞くようにしましょう。

業界・企業研究の目的ややり方については、こちらの記事で解説しています。
【就活の業界研究の目的ややり方】よくある質問にも回答
就活における企業研究のやり方を徹底解説!まずは何から始めるべき?

②自己分析

自己分析によって就活の軸を明確にしておくと、質の高い質問をしやすくなります。例えば、「私は◯◯を軸に企業を見ており、御社では▲▲の点で魅力を感じています。実際に業務をしていて実感したことや他に感じる魅力はありますか?」といった質問が可能です。

就活の軸の例や考え方はこちらの記事で紹介しています。
【就活の軸の例一覧】自己分析との関連性や業界・職種別に紹介

自己分析は頭の中で考えるだけでは進めづらいため、ツールをうまく活用することをおすすめします。OfferBoxに登録すると無料で受検できる「AnalyzeU+」であれば、28項目の診断結果から自分の強みと弱みを知ることができ、自己分析に役立ちます。

受検は無料で気軽にできるため、ぜひ自己分析に取り入れてみてください。
無料の自己分析ツール、適性診断AnalyzeU+で、企業も納得の自己PRをつくる方法

③正しい敬語の使い方を知る

自分の敬語に自信がない方は、インターンシップに向けて正しい敬語の使い方を勉強しておきましょう。就職活動の早い段階で正しい使い方を身につけておけば、その後の就職活動はもちろん、入社後の業務にも活かせます。

正しい敬語の使い方は、書籍やインターネット記事を読みこむだけで身につくものではありません。実際に使ってこそ身についていくため、普段から目上の人に対し、正しい敬語を使うように心がけましょう。

質問の際に使うべき敬語は、面接で使うべき敬語とほぼ同じです。こちらの記事を参考に、正しい敬語の使い方と一緒に面接のマナーも学びましょう。
新卒の就活面接マナー|入退室から服装や持ち物、言葉遣いまで紹介

インターンシップの質問80選

ここからは、インターンシップで聞いておきたい質問をタイプ別に紹介していきます。質問例を参考に、理解不足だと感じる点や、実際に現場社員に聞いてみたいことなどを洗い出してみましょう。

①社風や社内の雰囲気

【質問例】

  • 御社の社風は◯◯だと伺いましたが、◯◯様はどう感じていますか?
  • チーム内で意見が衝突した時、どのように対処していますか?
  • 上司と部下の関係性を教えてください。
  • 入社前後でイメージに違いはありましたか?
  • 実際に働いてみて想像より良かった点を教えてください。
  • 御社ならではの社内イベントはありますか?
  • 社員同士のプライベートな交流はありますか?
  • 社員同士の呼び方を教えてください。

社内の雰囲気は、自分とその企業の相性を見極める重要な情報です。社員同士の関係性や上司との関係性など、企業HPから入手しづらい情報を集め、社内での実態について把握しましょう。

②求められる能力・スキル

【質問例】

  • 活躍している社員に共通する特徴を教えてください。
  • ◯◯なところが強みだと考えているのですが、この強みは業務に役立ちますか?
  • どんな性格の人が職場に馴染みやすいですか?
  • 入社までに身につけておくとよい能力・スキルはありますか?
  • ◯◯の資格を持っているのですが、この資格はどんな業務で活かせますか?
  • チーム作業で重視している点はありますか?
  • 入社前にしていた準備で、入社後に実際に役立ったものはありますか?
  • 入社後に取得する必要がある資格やおすすめの資格はありますか?

求められる能力・スキルに関する質問は、入社意欲や成長意欲のアピールにつながります。入社後に求められるスキルや、活躍している社員の特徴を聞き、入社に向けてしっかりとした準備をしておこうとする姿勢を見せましょう。

③採用したい人物像

【質問例】

  • 今の御社で求められている人材を教えてください。
  • どんな新入社員と一緒に働きたいですか?
  • 今までの採用活動の中で、印象に残っている学生はいますか?
  • 仕事ができる人とそうでない人の差はどこにあると思いますか?
  • 成長が早い若手社員はどんな人ですか?
  • どのような考え方の人が多いですか?
  • 働くうえで自分はどんな人でありたいと考えていますか?
  • 自社で特に重要視している採用基準はありますか?

求める人物像は企業HPにも載っていますが、一緒に働きたい人や印象に残っている学生など、具体的な人物像までは記載されていません。入社後に新しい環境にすばやく適応するため、企業がどんな学生を採用したいと考えているのか聞いておきましょう。

④仕事のやりがいや大変なこと

【質問例】

  • これまでの業務の中で特に印象に残っている出来事を教えてください。
  • どんなところに仕事のやりがいを感じますか?
  • 最も大変だった仕事を教えてください。
  • モチベーションを保つコツを教えてください。
  • この仕事を選んで良かったと感じる点はありますか?
  • 楽しみな仕事はありますか?
  • 考えがあわない人とどのように接していますか?
  • おすすめのストレス解消法があれば教えてください。

仕事のやりがいや大変なことを確認しておくと、入社後にミスマッチが起きるリスクを減らせます。社員の実体験に基づく話を聞く中で、自分が企業で働くイメージを膨らませていきましょう。

⑤社員の業務内容

【質問例】

  • 業務目標は具体的にどのようなものですか?
  • 1日の大まかな流れを教えてください。
  • 個人作業とチーム作業の割合を教えてください。
  • ◯◯の業務について詳しく教えてください。
  • 1年で特に忙しい時期はありますか?
  • 周りの人の平均的な出社時間を教えてください。
  • どんな時に残業が発生しますか?
  • 入社してすぐの業務と現在の業務にはどんな違いがありますか?

業務内容について知るためには、1日の大まかな流れや、具体的にどのような業務を担当しているのかを質問するのがおすすめです。志望度の高い部署や職種が決まっている場合は、実際にその部署・職種で働く社員に話を聞くとよいでしょう。

⑥社員の休日の過ごし方

【質問例】

  • 休日を同僚と過ごすことはありますか?
  • どんな趣味をもつ人が多くみられますか?
  • 休日の過ごし方を教えてください。
  • 休日に仕事のことばかり考えてしまった経験はありますか?
  • 休日にリフレッシュするために心がけていることを教えてください。
  • 学生時代と働き始めてからで休日の過ごし方に変化はありますか?
  • 長期休暇はどんな時に取得しますか?
  • 仕事とプライベートをうまく切り替えるコツを教えてください。

企業や業務についてひと通り質問したら、休日の過ごし方を聞いてみるのもおすすめです。仕事以外の時間での過ごし方にはその人の人柄が表れやすいため、自分が入社した時に、社員と良好な関係性を築いていけそうか確認できます。

⑦福利厚生や会社制度

【質問例】

  • 有給休暇取得の流れを教えてください。
  • 男性で育児休暇を取得している人はいますか?
  • 独自の福利厚生はありますか?
  • 休日出勤の頻度を教えてください。
  • ◯◯の資格取得を考えているのですが、取得をサポートする制度はありますか?
  • 長期休暇は取得できますか?
  • 出張の頻度とおおよその期間を教えてください。
  • 異動頻度はどのくらいですか?

育児休暇といえば女性の取得率に注目しがちですが、女性だけ高くても働きやすい環境とは言えません。性別にかかわらず働きやすい環境であるか確かめるため、一般的に低くなりがちな男性の育児休暇取得率について質問してみるとよいでしょう。

⑧キャリアステップ

【質問例】

  • ◯◯の役職に就くのに必要なスキルを教えてください。
  • 御社での評価制度の仕組みを教えてください。
  • 現在の評価制度に不満はありますか?
  • 昇進・昇格はどのように決められますか?
  • ◯◯様のキャリアを教えてください。
  • 転勤・異動の経験はありますか?
  • 管理職に就くまでに平均で何年くらいかかりますか?
  • 入社後どれくらいで◯◯の立場でプロジェクトに携われますか?

自分とその企業の相性を見極めるためには、入社後まもない時期のことだけでなく、5年後・10年後といった先のことまで把握する必要があります。希望する役職に就くまでの期間や、昇進・昇格の仕組みなど、キャリアステップに関わる情報を集めておきましょう。

⑨志望した理由・経緯

【質問例】

  • なぜ今の業界を選んだのですか?
  • なぜ今の職種を選んだのですか?
  • 入社の決め手は何ですか?
  • 御社以外にどんな業界や企業を志望していましたか?
  • 採用評価でどのような点を大事にしていると考えていますか?
  • 志望業界はどのように絞っていきましたか?
  • 志望先はいつ頃決まりましたか?
  • 何を就職活動の軸にしていましたか?

まだ志望先が決まらず悩んでいる場合は、社員がその企業を志望した理由・経緯が参考になります。志望先の決め手や就職活動の軸を質問し、自分が志望先を決める時の判断材料にしましょう。

⑩学生時の就活の進め方

【質問例】

  • 就職活動でこれをやっていて良かったと思うものがあれば教えてください。
  • 御社の選考対策で特に気をつけたことを教えてください。
  • 適性検査の対策はいつ頃から始めましたか?
  • 自分の強みを見つけるおすすめの方法はありますか?
  • 就職活動での後悔があれば教えてください。
  • 御社が属する業界以外に、調べていたほうがよい関連業界はありますか?
  • 企業研究ではどこに注目しましたか?
  • 就職活動のやる気がなくなった時、どう乗り越えましたか?

就職活動の先輩である社員の体験談は、自分が就職活動を進める時のヒントになります。特に、インターンシップ先の企業への志望度が高い方は、選考の内容や対策方法について質問してみるとよいでしょう。

インターンシップで質問する時のコツ

インターンシップでの質問は、やみくもにすればいいものではありません。自分の疑問解消や、意欲のアピールにつながるように、以下に紹介する3つのコツを意識しましょう。

①結論から端的に説明する

質問は結論から端的に説明するように心がけましょう。ダラダラと質問するのではなく、「なぜ◯◯なのでしょうか?」というように結論(質問)から始めるのがポイントです。

最初に結論を提示することで、何についての質問なのかが明確になり、コミュニケーションにおける相手の負担を軽減できます。休憩時間やインターンシップ終了後に質問する場合は特に、相手の負担を考慮して結論から質問を始めましょう。

②質問とセットで自分の考えも述べる

ただ相手に答えを求めるのではなく「私は◯◯と考えておりまして」などと自分の考えを付け加えると、質の高い質問になります。自分なりの視点で答えを考えてから、現場社員に質問するようにしましょう。

また、自分の考えを述べることで意欲のアピールにつながります。考えが正しいか否かはあまり重要ではなく、分からないなりにも自分なりの意見をもつことが重要です。

③メモを取る

質問の時は忘れずにメモを取りましょう。メモを取っておくと振り返りの際に役立つほか、相手の話を意欲的に聞こうとする姿勢をアピールできます。

相手が話している最中にメモを取るのは失礼な行動と感じるかもしれませんが、重要な話をメモに残すのは一種のビジネスマナーです。むしろ、入社後も適切にメモを取りながら働いてくれる学生だと、好印象を抱いてもらえるでしょう。

インターンシップで質問する際の注意点

企業HPやパンフレットなどを調べればすぐに分かるような質問は避けましょう。例えば、代表の氏名や従業員数など、どんな企業でも必ずHPに記載しているような情報です。

基本的すぎる質問は、「企業研究が不足している」「企業にあまり興味がない」といった印象を与えます。マイナスイメージにつながる恐れがあるため、業界・企業研究を入念にしたうえで、それでも分からなかったことを質問するようにしましょう。

まとめ

以上、インターンシップの質問例や、質問のタイミング・注意点を紹介しました。

インターンシップは企業HPやパンフレットからは読み取れない、生の情報を得られる絶好の機会です。実際に働く人たちから話を聞けるチャンスを逃さず、疑問に感じている点を積極的に質問してみましょう。

質問の際は、事前に業界・企業研究と自己分析をしておくことが大切です。自分で調べればすぐに分かるような質問では企業への志望度を疑われてしまうため、質の高い質問によって意欲をアピールしましょう。