競合性の高い理系採用でも内定承諾率100%。納得度の高い内定を実現する鍵は選考フローでの相互理解

株式会社ハートビーツ

採用課題

採用したい学生に出会えない

従業員数

100名未満

業種

ソフトウェア・通信業

エリア

東京

設立

2005年

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  • 課題

    「媒体に掲載しているだけ」状態。このままでは新卒採用が厳しくなる危機感があった。 もっと見る

  • 導入

    マッチしそうな学生に能動的にアプローチ。オファー文やターゲットを調整し、成果を最大化。 もっと見る

  • 効果

    理系学生3名を採用。内定承諾率100%。面接のフィードバックなどによって相互理解を深め、納得できる内定を。 もっと見る

課題

「媒体に掲載しているだけ」状態。このままでは新卒採用が厳しくなる危機感があった。

売り手市場の新卒採用において企業が最も頭を抱えていることのひとつが「内定辞退率の高さ」です。複数企業から内定を獲得する学生が増える中で、必ず直面する課題と言えるでしょう。

そんな中、株式会社ハートビーツは内定承諾率100%という驚異的な数字を実現しています。実際に内定を出した数は3名と決して多くはありませんが、それでも簡単なことではありません。

BtoBかつインフラ系という、学生にとってわかりやすい業種業態とは言えない株式会社ハートビーツが高い内定承諾率を実現しているのはなぜでしょうか?同社の採用担当である磯崎さんに、OfferBoxの活用方法とともにお話を伺いました。

ーー新卒採用において抱えていた課題を教えてください。

株式会社ハートビーツ
経営企画室 磯崎 怜さん

基本的に媒体に情報を掲載する「だけ」になってしまっていたことです。

昨年の6月に私が入社する前は専任の採用担当者がいなかったので、どの媒体をどう使うかの戦略や運用、振り返りなどは濃密にはできていませんでした。

それにそのやり方で、なんだかんだ毎年1~3名は採れていましたから。でも、このままでは新卒採用はどんどん厳しくなっていくだろうなと。

こちらから能動的に戦略を立てて実行して、ノウハウを蓄積していく必要があると感じていました。

ーーなぜそのように考えたのでしょうか。

市場の変化と自社の特徴の2つの観点があります。

 

まず市場の変化でいうと、今は学生から見て売り手市場で、特に理系採用は倍率も高い。倫理憲章の撤廃も決まっていて、新卒採用市場はかなり変化していると思います。

そんな中で大手媒体に掲載して入り口を作って、こちらで決めた会社説明会に来てくれる学生をメインターゲットにしていると、機会損失が大きくなってしまう。特に中小企業にとってはいま動かないとダメだと思っていて、そして年々それが顕著になっていく未来があるだろうと思っています。

ダイレクトリクルーティングなどの新しい手法も徐々に浸透してきている中で新しい新卒採用の手法にチャレンジしていかないと、市場の変化に柔軟に対応できなくなってしまうんだろうなと。

手法が完全に浸透してから取り組み始めても、知名度があるわけではない企業は勝てないですよね。まだプレーヤーが多くない段階でチャレンジして、振り返りながら自社なりのノウハウを蓄積していく。長期的に採用に成功するために必要不可欠だと考えていました。

わたし自身はダイレクトリクルーティングの経験はありますが、やっぱりハートビーツでどうかはやってみないとわからない。前職と同じダイレクトリクルーティング手法がそのまま通じるわけでもないのでOfferBoxにチャレンジしました。

 

もうひとつの自社の特徴ですが、弊社は技術力の高さが強みの一つなのですが、それがそのまま事業の優位性に繋がっています。この技術力の基準でエンジニアの方を中途採用しようとすると、非常に競争が激しく難易度も高い。さらにカルチャーマッチする方となるとなかなか見つからないでしょう。ということは、新卒で採用して育成していけるようにならなくてはいけません。「採って育てる」文化をこれからより強めていきたいと思っています。

導入

マッチしそうな学生に能動的にアプローチ。オファー文やターゲットを調整し、成果を最大化。

ーー新たな採用手法に挑戦しようという中で、なぜOfferBoxを選んでくださったのでしょうか。

一通り新卒向けのダイレクトリクルーティングサービスを検討した中で、メディアにも露出していて学生の集客に成功していそうな点、営業担当の上田さんが熱心で同じ温度感で伴走してくれそうだと感じられた点が決め手になりました。

新卒採用は期間も長いので、ついてくれる担当者の方との相性は大切です。上田さんには最初の商談から丁寧にヒアリングしていただけて、ほかのサービスの特徴なども含めて教えてもらえたので信頼できました。

ーーありがとうございます!実際に利用してみていかがでしたか?

私が学生に最初に求めるのは、1対1や少人数でしっかりとコミュニケーションがとれること、何か勉強でも趣味でも熱中し続けていることがあることの2点です。その軸に当てはまる学生には、ある程度会えましたし、昨年までは、なかなか会えていなかったITに興味があって技術が好きな学生に会えることができました。

当社の新卒採用では基本的にエンジニアを採っているのですが、営業系を志望する文系の学生と比較するとコミュニケーションが苦手だったりして、大勢の説明会で質問できる人も多くはありません。その点、こういうサービスで個別に話せるほうが、お互いにいいコミュニケーションがとれるように思います。

ーーオファーを送る学生はどのように選んでいますか?

理系/文系や希望職種の絞り込みと、フリーワード検索を使って検索していました。職種と最もマッチするのは「ネットワークエンジニア」なので最初はそこから探して。

ただそれだと数が少ないのでそこから段々と対象を広げて、「スキル言語名」「インフラエンジニア」「サーバー」などのキーワードで探しました。最初は理系で絞っていたのですが、最後は文系でも希望職種にシステムエンジニアをいれていたり、少しだけプログラミングを勉強していたりする方も対象にいれて、幅広くオファーしていましたね。こういった絞り込み方も、営業の方と相談しながら決めていました。

ーーOfferBoxは新たなアプローチ手法だったかと思いますが、採用フローも変更したのでしょうか?

大きく変えましたね。前年度までは媒体経由で会社説明会に来ていただいて、その後2回ほどの面接を経て内定というフローだったのですが、20年卒からは複数名を集めての会社説明会は廃止。代わりに個別のカジュアル面談を実施して、双方向に会話しながら企業理解を深めていただける場を設けました。手法も個別のカジュアル面談では対面にはこだわりませんでした。学生の方が遠方だったり、近場でも前後の予定があったりした場合ではWebでのカジュアル面談もバンバンやっていましたね。面接回数も以前は2回だったのですが、4回に増やしました。

 

<株式会社ハートビーツの選考フロー>

カジュアル面談:磯崎さん
一次面接+適性検査:磯崎さん
二次面接:役員1名
三次面接:役員2名
最終面接:役員2名
※カジュアル面談は非選考。選考を希望した方が一次面接に進む。

 

このフローには2つの意図があります。

ひとつは、学生が十分に会社を理解できること。会社説明会では気になる点を質問しにくかったり、興味があっても日程が合わなくて来られなかったりするかもしれない。選考前にカジュアル面談を入れることでその問題を解決しました。また一次・二次面接はWeb面接OKにして、選考を受けるハードルを下げています。

2つ目は、経営陣全員に選考フローに参加してもらうこと。毎年こうするつもりはないのですが、新卒採用を本格的に始めた最初の年なので、「新卒採用とはどのようなものなのか」を理解してもらうために今回はこだわりました。

ーー学生へのアプローチ方法も選考フローも、かなり変えたんですね。ほかに意識していたことはありますか?

私の工数を惜しまないことでしょうか(笑)ダイレクトリクルーティングを取り入れるなら、工数が増えるのは当たり前だよね、という認識があったので、そこはいい意味で諦めて。媒体に出して待っているのと比べて、学生を探す、オファー文を考える、送ってやりとりする、すべて個別にカジュアル面談する…あきらかに工数は増えています。

でも、当社は学生がまっさきに見つけてくれるような企業ではありません。だったら採用担当が工数をかけて会いにいくのは、最低限必要なことですよね。

もう一つ、カジュアル面談で話す内容は意識しました。内容は当日まで決めずに学生が気になっていることや、聞きたいこと話したいことを話題にするようにしています。そうすると、就活そのものの相談になったり、業界の話がメインになったりすることが多くなるんです。ハートビーツがというよりインフラエンジニアとはどんな仕事をしているひとで、開発とどんな違いがあるのかみたいなことで盛り上がったりとか。ときにはカジュアル面談を複数回実施することもありましたね。実は入社を決めてくれた1名は、カジュアル面談を2回実施した方です。いわゆる説明会はしないこと、そして、お会いする学生一人ひとりに寄り添った話をするようにしていました。

ーー媒体を使うよりは、どうしても工数は増えますよね…!今オファー文のお話が出ましたが、工夫していた点などはありますか?

必ずプロフィールに言及するようにはしています。あとは「あなたに合わせて個別に対応します」というのもちゃんと伝えていますね。

あと、途中から企業紹介の部分の文章もテコ入れしました。最初は職種の説明や24時間365日、監視障害対応をしているといった業務内容を伝えていたんです。でも上田さんと相談して、その部分より技術力の高さやお客様からの評判など会社の魅力を訴求する文章に変更。そうすることで承認率が上がりました。

効果

理系学生3名を採用。内定承諾率100%。面接のフィードバックなどによって相互理解を深め、納得できる内定を。

ーー20年卒の採用状況を教えてください。

4名の採用目標に対して、現状5名から内定承諾をいただいています。そのうち3名がOfferBox経由です。それ以外の2名は、大学から受け入れているインターン生から決まりました。

ーーOfferBox経由では、今のところ内定承諾率が100%だと伺ったのですが、その秘訣はありますか?

特別「内定承諾率を上げるためにやっていること」は無いんです。ひとつ言えることは、お互い対等な立場として見極めて、選考の度にフィードバックもお伝えして、納得しながら前に進んでもらうことが重要なのかなと。

人事コミュニティの中で、よく「どうやってクロージングするんですか?」と聞かれることもありますが、私はTHEクロージング、みたいなことはしません。前提として候補者の方に決めてもらう必要があると思っているので、しいて言えば初めて学生と会ったときからずっとクロージングなんですよね。

選考途中も不安な点を確認したり、「学生も企業を選ぶ立場だから遠慮しないで」と伝えたり。面接のフィードバックをすることも多いです。私が担当する一次面接ならその場で伝えますし、二次面接以降も終了後に電話で面接官からのフィードバックを伝えて。そうやって関係を構築しているので、選考を進むにつれてどんどん仲良くなって、学生も本音を出せるようになるのかなと思います。

ーー学生の納得度が高そうですね。

おそらくそうだと思います。私は内定を出した理由も説明します。「こういうところがうちの会社に合っていると思ったから内定を出した。逆にここは足りないから、入ってからどうやって伸ばすか考えよう」と。こういう姿勢が響く学生が選考に進んでいくので、結果として内定承諾率も高まっているのではないでしょうか。

ーーすばらしいですね!お話ありがとうございました!

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