地元×介護の枠にとらわれず、先入観の壁を超えた採用をしたい
−−まずはじめに、OfferBox導入前の採用状況について教えてください。
a.新卒採用体制
大卒の採用は4年前から開始しました。
新卒採用だけでなく、中途採用教育担当含めて2名で実施しています。
b.従来の採用フロー
従来は合同説明会や就活ナビサイトにて学生との接点を作っていました。
その後は、個別の会社説明会 → 一次面接 → 最終面接といった選考フローで進めていました。
c.導入以前の採用ツール・サービス
合同説明会・就活ナビサイトを利用していました。
事業本部副本部長 久保 慶高さん
−−どういった採用課題があったのでしょうか。
当社は将来の介護事業の発展のために従来の介護職だけではなく、施設のマネジメントや管理系職種となる総合職を採用すべく4年前から新卒採用をスタートさせました。
その中で課題となった点が2つあります。
一つは就活ナビサイトや合同説明会では四国地方の学生に動員が限定されていたことです。四国地方以外の学生へのアプローチを増やしたかったため、既存の採用チャネルでは限界を感じていました。
もう一つは非介護人材へのアプローチ方法がなかったことです。どうしても介護事業者=介護職のイメージが先行してしまうため、介護人材からの応募が集中していました。業界のイメージにとらわれず、自分達のビジョンや採用職種の仕事内容を伝えてアプローチできる方法を探していました。
オファー文で興味引きつけ、個別対応で効率化も
−−どのような理由でOfferBoxを導入されたのでしょうか。
採用したい人材、また今まで介護業界を見てなかったような学生層へとアプローチができる点です。例えば当社であれば、大卒の総合職など介護職のイメージが強くてなかなか採用しづらい職種において、会社のビジョンや職種の概要などを伝えられることが決め手でした。
−−導入に際し、OfferBoxにどのようなことを期待されていましたか。
当社から採用したい人材へアプローチができる点と、
今まで会えなかったような四国地方以外に在住の学生や介護系志望学生以外の母集団形成ができる点です。
−−OfferBoxの活用方法について教えてください。
a.Targeting:自社に合った採用ターゲットの設定
大きく3つの軸に分けてターゲット設定しています。
・企業選びの軸が決まっていない学生
・経営学科や経営学部のような、経営を学んでいる学生
・適性診断から当社にマッチしそうな学生
ターゲットに設定した理由をそれぞれ説明します。
・企業選びの軸が決まっていない学生
軸が決まっている学生に比べて、当社の魅力が伝わる可能性が高いためターゲットに設定しました。
・経営学科や経営学部のような、経営を学んでいる学生
当社が求める総合職においてマネジメントの素養が求められるため、学生時代に経営について学んでいる学生およびマネジメントに興味のある学生をターゲットに設定しました。
・適性診断から当社にマッチしそうな学生
OfferBoxでは適性診断の結果から、当社で活躍の可能性の高い学生像を分析することができます。その分析を過去に内定承諾してくれた学生の共通点から抽出し、ターゲットに設定しました。
b.Messaging:ターゲットに対して打ち出す内容の作成
一番意識しているのは、「面白い会社」「話を聞いてみたい」と思ってもらえるかどうかです。
つい当社の魅力をたくさん伝えたい!とオファー文章にはいろいろと詰め込みたくなりますが、まずは面白いなと思ってもらえないとお会いすることができないと考えています。
そのため、「介護業界を変える」「マネジメント」のようなキーワードで興味を惹きつけるような文章にして送っていました。
特に総合職に関しては、介護業界=介護をするイメージが想像されると思いましたので、「介護をしない総合職」を推して、「どうして?」と思わせるような工夫をしていました。
c.Processing:採用プロセスの設計
2021年卒と2022年卒の採用フローになります。
社員の面談を挟むことで、入社して実際はどうなのかという点を感じてもらうことが目的で2022年卒からプロセスを変更しました。
会社説明会で良いことばかり伝えても、学生からすると本当なのか?と感じる部分もあるためです。
また学生の個別の事情にあわせて面接の前には、学生と面接練習フォローも実施しました。
−−プロフィール情報で見ているポイントは?どんな学生にオファーを送りたいですか?
全員に共通するのは、自己PRの文章の構成です。
大学で力を入れてきたことに関して、自己分析がしっかりとできているのかを文章から読み取っています。
具体的にあげると「なぜ取り組もうと思ったのか」「どうやって取り組んだのか」「そこから何を学んだのか」といった点の記載をしっかりと見ています。
またスポーツにおいてキャプテンなどのマネジメント経験がある方は意識してチェックするようにしています。
マネジメント経験がある方は当社の総合職と同じように、組織をまとめる役割なので気になるポイントです。
−−学生とコミュニケーションをとる際に意識した点はありますか。
座談会の中で、企業情報のほかにもためになることを持って帰ってもらうように意識してます。
具体的には、自身の就活の経験談をお話したり、将来何ができるのか考えてもらったりしています。
その上で価値観や給料などミスマッチがないようにお話します。
−−面談・面接で学生の何を見ていますか。
キャリアについての志向性を見ています。総合職におけるキャリアでは5年目には施設長となるのですが、そこにとどまらず管理本部への異動もあります。
管理本部では人事をはじめとした経営管理や事業開発、エリア統括などといった、より経営に近しい業務にも携わってもらいたいと考えており、学生のキャリアについての考えとミスマッチがないか確認しています。
−−実際にオファーした学生の印象はどうでしたか。
オファー文章であえてインパクトを持たせているので、承認してくれた学生は前のめりな印象があり、会うと高確率で「採用したい」気持ちになります。
ただし就活ナビサイトとは違って、当社からオファーしているので選考プロセスの中で学生の動機付けをしていく必要がありますね。
全体の8割をOfferBoxから採用
−−OfferBoxの効果について教えてください。
2022年卒は、採用人数目標の8割がOfferBox経由の学生です。
採用人数が限られている企業にはOfferBoxは最適だと思います。
−−OfferBoxを導入してみて、採用活動に変化はありましたか。
毎年やり方は進化させているので、変化はあります。
その中でも学生と1対1の面談をすることで、当社の魅力付けがしやすくなりました。
1対1の面談は工数がかかりそうと思っていましたが、合同説明会での接触数を考えると効率的だと感じています。
−−OfferBox導入前と現在で、印象に違いはありますか。
導入前にイメージしていたよりも、オファーを承認してくれる学生は多いです。
学生がオファー文章をしっかりと読んで承認してくれるので、承認後のミスマッチが少ないと感じます。
−−最後に、今後採用において力を入れていきたいポイントを教えてください。
今はOfferBoxを利用して採用を行っていますが、将来的には自社の採用力を高めていき、OfferBoxや就活サイトに頼らずに自社の魅力が伝わることが理想です。