初の採用活動で新卒採用にチャレンジ。大企業でさえエンジニアの採用は難しく、中小企業は就職ナビに掲載したところで埋もれてしまう。そこで選んだのはOfferBox。初年度3名の採用へ。

有限会社バナナドリーム

採用課題

採用したい学生に出会えない

従業員数

100名未満

業種

ソフトウェア・通信業

エリア

北陸 / 甲信越

設立

2005年

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  • 課題

    自社よりも大きい会社が採用に苦戦している中、就職ナビに出しても埋もれてしまう。そもそも採用できるかどうかわからないものに、予算をかけられない。 もっと見る

  • 導入

    “逆アプローチ”の面白さと“成功報酬”の始めやすさからOfferBoxの利用をスタート。20名にオファー→面談予約8名→面談4名。 もっと見る

  • 効果

    利用開始から3ヶ月程で、予定人数を超え3名が内定を承諾。2017年卒でもOfferBoxを引き続き利用、2016年5月現在、既に1名内定承諾が出ている。 もっと見る

システム開発の受託事業などを営む、有限会社バナナドリーム(以下、バナナドリーム)。2005年の設立以来、求人広告を出すなどの採用活動を行ったことがなく、客先で出会ったエンジニア達が自然に集まり、社員数10名という小振りな規模ながら、技術力と信用を礎に会社を築きあげてきた。初の採用活動は2015年。中途採用を進めるとともに、2016年卒の“新卒”を対象に、システムエンジニア職の採用活動をスタート。

大企業でさえ、エンジニアの採用は難しい。新卒でも、情報系学部の学生は“引っぱりだこ”だ。中小企業は就職ナビに掲載したところで埋もれてしまう。選んだ方法は、ダイレクトリクルーティング、OfferBoxだった。

課題

自社よりも大きい会社が採用に苦戦している中、就職ナビに出しても埋もれてしまう。そもそも採用できるかどうかわからないものに、予算をかけられない。


初の採用活動で新卒採用にチャレンジ。なぜこのタイミングだったのだろうか。

 

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「これまでいろんな人を見てきて、一番最初に入った会社のDNAは色濃く残っているなと感じます。社会人スタートをどんな会社で切るかということは大事ですし、社会をサバイブしていくための力をつけてあげる教育環境が整っているかどうか。また無理をして新人を採用して会社が傾いても意味がない。たとえ新人が一年間戦力にならなくても、びくともしない経営基盤ができるまで人は採らないと決めていました。ようやく準備ができたのが2015年です」(バナナドリーム代表取締役 林部さん/以下、林部さん)

 

教育環境、資金面、両方が揃ってはじめて、採用活動に踏み切った。だが、少数精鋭で優秀なエンジニアが揃っていた同社に、新卒採用はなぜ必要だったのだろうか。

「小さな会社でも、多様性は必要です。キャラの強い人間が多いので、人の多様性はあると思うのですが、一方で足りなかったのは“仕事の多様性”です。客先での開発がほとんどなので、それはそれでみんな好きで楽しくやっていますが『違うことがやりたい』となったときにやらせてあげられる環境が無い。今後いろんなことをやっていくためには、将来の種まきをしていろんな仕事を作っていかなければならない。そこで新卒を採用することにしました」(林部さん)

はじめは、ハローワークに求人を出し、専門学校にも求人を出したのだという。

「採用活動をこれまでやっていなかったので、どんなものか全くわかっていませんでした。『応募がわんさか来ちゃったらどうする?』なんて言ってたら、びっくりするくらい反応がなくて。大学にも求人票をたくさん送りましたが効果がない。ある大学担当者からは『自らパソコンで企業を探したりするのが今の学生ですよ』と言われました」(バナナドリーム 韓さん/以下、韓さん)

導入

“逆アプローチ”の面白さと“成功報酬”の始めやすさからOfferBoxの利用をスタート。20名にオファー→面談予約8名→面談4名。

バナナドリームよりも一回り二回りも大きな会社でさえ、就職ナビで大きなお金を使い、コンサルタントも雇って、それでもなかなか採れず『去年初めて1人採れた』というような話を聞き、『そんなに厳しいのか』と本腰を入れたのだそうだ。

「うちみたいな小さな会社が就職ナビに掲載しても埋もれてしまうだけ。何か違うアプローチがないか探して、見つけたのがOfferBoxでした。人が来るかどうかわからないのにお金を払うのはやはり躊躇しますが、OfferBoxは成功報酬だったので、スタートしやすかったです」(林部さん)

2016年卒採用からの利用で、オファーを実際に送り始めたのはゴールデンウィーク頃。採用予定数は2名。実際にオファーを送ったのは2週間かけて20通ほどだった。

「まず業界に興味を持っている人や、希望勤務地が関東近辺の人。そしてベンチャーや中小企業を希望している人を絞り込みました。あとは独自の基準なんですが、音楽をやってきた人、留学経験のある人、ボランティアに精を出した人。一緒にモノを作っていく、何かを高めていく、お互いのいいところを引き出し合うような経験がある人は、いいですね。留学も、外に飛び出していろんな経験を積んできた人は逞しさがありますね。プロフィールにそういった経験を書いている人は深く見ました」(林部さん)

“自社が求めているような経験をしている人”というのはエントリー型ではなかなかピンポイントで出会うことが難しい。フリーワードでも探せる、オファー型ならではの方法だ。

「実際に会ってみると、皆さん優秀ですし、我々の想像からも外れてはいませんでした。すごく効率的だと思いましたね。実は他のサイトも併用して、そちらもプロフィールページがあるのですが、そちらから来た人は『あれ、こんな人だったかな』と思うことも多く、OfferBoxのほうがサイトで見ていた印象との乖離は少なかったですね」(林部さん)

効果

利用開始から3ヶ月程で、予定人数を超え3名が内定を承諾。2017年卒でもOfferBoxを引き続き利用、2016年5月現在、既に1名内定承諾が出ている。

送ったオファーの数は、厳選して20通。内8名がオファーを承諾、そこからメールでのやり取りを通して絞り込み、4名と面談。そして内定承諾が3名という確率の高さ。一体どんな秘密があるのだろうか。

「普段オフィス街を歩いて就活している学生の皆さんは、うちの会社に来たときは面食らうと思います。場所は浦安、しかも住宅街の中でひっそりやっている事務所なので。学生の皆さんは、うちの会社のことは知りません。なのでまず、うちの会社の説明を時間をかけてします」(林部さん)

オファーも社長が書き、一次面談も社長面談だという。その理由は「出来るだけ先入観を持ちたく無いので、事前情報が少ない状態で学生に会いたい」ということがひとつ。もうひとつは、小さな会社だからこそのメリットを最大限活かすというものだ。

「小さな会社だと『社長が前に出てしまうと小規模な会社だと思われてしまう。少しでも大きな会社に見せたいから、社長は前に出過ぎない方がいい』と思われがちだと思いますがそれは逆効果で、いきなり社長に会えるのは小さな会社ならではのメリットだと思います。私の口から業界のいいところ、悪いところ。会社のことも洗いざらい話します」(林部さん)

正直なところ、受託開発のSEという仕事は「仕事がキツイ」「帰れない」というイメージがつきまとう。今の学生は何でもネットで調べられる。果たして学生の反応はどうなのだろうか。

「確かに、ネットでは“奴隷船”とか“ドナドナ”とかいう書かれ方をすることもあります。けれど、目先を変えれば、同じメンバーでいつも仕事するのではない面白さ、お客様のダイレクトな反応を見れる面白さもある。一部上場企業の中で働けるロケーションの面白さもある。あと、労務環境もかなり整っているので、1日7〜8時間程度の業務時間です。きちんと話せば、嫌悪感は持たれないようですね」(林部さん)

一貫しているのは、自社にとって良いことも悪いことも“包み隠さず伝える”ところ。学生にもそれは誠意として伝わる。ちなみに、バナナドリームでは『採用Q&A』をまとめたものを作り、選考に来た学生に渡しているのだそうだ。「離職率はどのくらいですか?」「経営状態は安定していますか?」など、聞きたくても聞きにくいQ&Aを予め用意し、本音の回答が書かれている(これも本当に素直な回答だった)。選考の随所にこだわりが感じられる。他にはどんな工夫があるのだろうか。

 

「選考は2回なのですが1回目の面談は、はじめに会社の説明をして、その後学生の話を聞きます。アドバイスもしますね。こういう言い回しをした方がいいよとか、ここをもっと強調した方がいいよとか。就活相談みたいな形になりますね。

そして、1回目も2回目もそうなんですが、面談後にランチにお誘いして社員と話す機会を作っています。内定までに最低でも3名には会ってもらっていて、実際に一緒に働く人に会ってもらうんです。ランチは、選考とは切り離しているので何かやらかしてもマイナスになることはないですよ、と伝えています。学生は、結構毎回来てくれて、楽しそうにごはん食べてくれますね。社員と自分との関わり方や人柄を見ている中で、自分が会社に入ったときの働き方、どんな環境で誰と働くか、など働いたときのイメージがしやすいのではないかなと思います」(林部さん)

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「ごはんを食べながらいろんな話をします。ケーキを作ったとか、どこどこに遊びに行ったとか。家族の話など、面談のかしこまった場では聞きにくいことも、ごはんを食べながらだと自分からいろいろと話してくれますよ」(韓さん)

一次面談、最終面談、そしてランチを合わせてその学生と(最長のケースで)5時間はかけて会っているのだそうだ。学生からすると、自分を知ろうとしてくれていること、その会社で働く自分をきちんとイメージできることは、非常に大切なことだろう。

 

林部社長に“学生のどんなところを一番見ているか”と聞くと「人柄や人格、一緒に働いて気持よいかどうか」という答えが返ってきたが、確かに時間をかけないとわからないところだ。集団面接やグループディスカッション、15分の個別面接などではわからない。自社が採用において求めていることと実際に実行していることに矛盾がない。また学生との接し方から、採用に対する信念が伝わってきた。

インタビュー後、2016年卒の内定者(新入社員)から、入社動機を聞いていただいたところ、こんな答えが返ってきたそうだ。

「人柄・雰囲気・対応、その全てが他の会社とは全く違っていた」
「本当に自分のことを見てくれている様に感じた」
「メールのやり取りをみたらすぐに理由は解ると思う」
「でもそのやり取りは弊社の武器でもあるから内緒にした方が良いかも」

同社よりも大きな規模の企業の内定を持っていた学生もいたとのことだったが、そういったところでは計れない判断軸で決めたことがよくわかる回答だった。

 

有限会社バナナドリーム 様が採用上で大切にしていること
「採用においては、自社の社員をなるべく多く関わらせるということをしています。この時期にバーベキューをするのですが、昨年は選考中の学生さんにも来てもらいました。社員はもちろん、お付き合いしている会社の方や、うちを辞めて大きな会社に行っている人も参加したり。いろんな目線でそれぞれの会社のメリット、デメリットを洗いざらい話をもらうので、視野が広がると思います。着飾ったり、背伸びして見せても、学生も馬鹿じゃありません。入社したときのギャップで辞められてしまっても仕方ないので、素直にすべて見せています。その代わり、うちが自信を持っている、“人”の部分をたくさん見せて、うちの会社やうちの人間のファンになってもらえるようにしています」(林部さん)

徹底してありのままを見せる。社長がフロントに立って採用する。そしてもうひとつ、バナナドリームならではのこだわりがある。

「内々定を出したら、1週間以内に承諾するかどうか決めてもらっています。学生にとっては、他社の選考との兼ね合いもありますし難しい問題だと思いますが、うちとしては“選択”ではなく“決断”する人が欲しい、と伝えています。それがオワハラと言われるのであれば、その批判は甘んじて受けます。それでも決断できるかどうかは、どうしても見たいのです」(林部さん)

実際にかなり早い内定承諾に繋がっている。確かに本来就活は、選択肢を並べて駆け引きするカードゲームではなく、人生の決断だ。同社ならではのこだわりだった。


会社名 有限会社バナナドリーム
所在地 千葉県浦安市猫実3-25-22 2F
設立日 2005年8月9日
事業内容 コンピュータシステムに関するシステム開発業務の受託ほか
ホームページ http://bananadream.co.jp/

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