最終面接もWebで実施。NTTスマートコネクトが進める新しい新卒採用のあり方とは
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、新卒採用の現場ではオンラインによる、面談・面接を実施する企業が増加しました。
本記事では、新卒採用サービス「OfferBox」を利用して最終面接までWebで活用し内定出しへつなげたNTTスマートコネクト株式会社に、オンライン面談についてインタビューした内容を記載いたします。
<Point>
- 個人に合わせた選考フローで会社への理解を深める
- Web面談時にはオンラインでの不安を払拭させるコミュニケーションをとる
- OfferBoxから遠方学生の採用に成功
<選考フロー>
- 会社説明会
- マネージャー(課長)とのマッチング面談
- 部長とのマッチング面談
- 社長とのマッチング面談
(マッチング面談までにPROFILEシートの提出、面談の間に先輩社員との対話会や、オフィス見学会を設定)
––貴社の選考フローについてお伺いできればと思います。
NTTスマートコネクト株式会社 河野千恵 さん(以下、河野さん):オファーを承認いただいたら、まずは個別での会社説明会を行います。その後選考に進んで頂く方にはPROFILEシートを事前に提出していただいた上で、3回のマッチング面談を実施し、内定出しという流れとなります。またタイミングを見て、先輩社員との対話会や、オフィス見学会なども実施をしています。(5月時点は全てオンラインで実施)
弊社では、個人に合わせたコミュニケーションを重視しています。選考過程のなかでは面談の他にも学生の理解を深め、納得して内定を承諾してもらえるよう、個別での会社説明や先輩社員対話会、オフィス見学というフローも入れています。
会社説明会では就活の軸や志望業界・業種などをお聞きしたうえで、業種・職種の違いについて説明し、興味のある領域を深堀りします。
また、先輩社員対話会では、事前に話を聞きたいと思う先輩社員(年齢層、働いている部署、同じ専門分野を学生時代に研究していた、など)を伺ったり、こちらで考慮して対話する社員を選定。親和性の高そうな社内の人間との接点を持つなかで、NTTスマートコネクトという会社を理解してもらうよう取り組みました。
––採用手法はどのように変化しましたか?
河野さん:今までも遠方の方とはWeb面談を行っていましたが、全ての方が会社説明からマッチング面談までWeb上で行うようになったのは大きな変化でした。一番のメリットは、遠方の方でも距離を気にせず参加して頂ける点です。実際に関西にゆかりのない、東海や信州に在住の学生さんの内定が決まるなどの事例も出ています。
しかし、Webに移行するにあたり、社内でも議論は生じました。一番の懸念材料は、学生さんにとって一度も対面で話す機会が無いままに就職先を選択することは可能か、という点でした。
そこで、就活生に年次の近い入社1~2年目の全社員にWeb選考で内定が出ることに関するアンケートを実施。その結果からは、“一度も会わずに就職先を決めることは難しいが、条件は他社も同じ。限られた条件のなかで「会社を理解してもらいたい」という姿勢を伝えること”が重要という考えに至りました。
なお、このアンケートは社長も全て目を通しております。実際、社長自らもマッチング面談を行う際は会社を理解してもらうよう意識すると協力姿勢で取り組みました。
––面接中のコミュニケーションにおいて、気をつけている点がありましたらお伺いできますと幸いです。
河野さん:気をつけている点は主に2点です。ひとつは、しっかりとアイスブレイクを行うこと。ふたつめは、質問が聞き取り辛い点があれば気軽に聞き直してほしいと事前に説明することです。オンラインでのコミュニケーションにおける懸念点を払拭し、普段通りのコミュニケーションができるよう心掛けました。
また、見るべきポイントを事前に整理しておいたため、オンラインでも対面でも大きく変わらずマッチング度を見極めることができたと考えています。ただ、対話の速度やこちらの質問を聞き返す点においては、通信による影響か、こちらの意図の取り違いかを意識的に見極めるよう気を付けていました。
––面接中のコミュニケーションにおいて、気をつけている点がありましたらお伺いできますと幸いです。
河野さん:今回の新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言をうけ、個人とのコミュニケーションを重視した「1to1採用」により特化して取り組んでいくことになったと思います。弊社では、採用候補の方には時間をかけて、お互いの理解を深めていくことが重要だと考えています。一見非効率に見えても、結果的には採用活動の効率化や、経費削減、働き方改革に繋がるためです。学生さんにとっても、入社してからのミスマッチを無くすことに繋がり、離職リスクも低減できていると思います。
––ありがとうございました。