インターンシップの面接で聞かれる質問と回答例文

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インターンシップの面接を突破するためには、本選考との違いを把握し、適切な回答を準備することが大切です。今回はインターンシップと本選考の面接の違いや、よく聞かれる質問・回答例などをご紹介します。

インターンシップの面接の特徴や頻出質問を理解し、しっかりと準備を進めましょう。

インターンシップの面接と、就活の本選考の面接の違い

インターンシップの面接準備をおこなうためには、インターンシップと本選考の面接の違いを理解することが大切です。両者の違いについて、「面接の目的」「質問内容」の2つの視点から説明します。

なお、インターンシップの基本情報を再確認したい方はあわせて次の記事をご覧ください。

インターンシップはいつから始める?時期や参加メリット、応募方法も解説

インターンシップの面接の目的は、やる気確認と興味喚起

インターンシップの面接は、学生の成長意欲ややる気を確認する、または自社に興味を持ってもらう目的で実施されるケースが多いです。一方、本選考の面接は、長期的に活躍してくれそうか、社風とマッチしているかなど、入社を前提とした見極めが目的となります。

インターンシップの時期はまだやりたいことが明確になっておらず、志望業界・職種探しのためにインターンシップへの参加を決める学生も多いです。そのため、インターンシップの面接ではあくまでも、参加する際のやる気や成長意欲などを評価することが多いと考えられます。

インターンシップの面接の質問内容は本選考とほぼ同じ

インターンシップ・本選考の面接で聞かれる基本的な質問はほぼ同じです。自己紹介や志望動機、自己PRといった質問が定番となっています。

質問は同じですが、先にお伝えしたように面接目的はやや異なります。そのため、できるだけご自身の熱意ややる気が伝わるよう表現を工夫したり、インターンシップで学びたいことを盛り込んだりすると良いでしょう。

次の章では、インターンシップの頻出質問を4つ取り上げ、それぞれの回答例をご紹介します。

インターンシップの面接でよく聞かれる質問

インターンシップの面接でよく聞かれる質問は、主に次の4つです。

  • 1.自己紹介
  • 2.志望動機に関するもの
  • 3.自己PRに関するもの
  • 4.逆質問

それぞれの質問内容と、回答例を紹介するので参考にしてみてください。

インターンシップの面接:自己紹介

インターンシップの面接では、最初に自己紹介を質問されることが一般的です。自己紹介の際は、氏名・学校名など基本情報を簡潔に伝えましょう。

なお、次の回答例は自己紹介の基本情報にプラスして、参加を考えたきっかけやインターンシップで学びたいことを短文で盛り込んだものです。あくまでも自己紹介を求められているため、長く話し過ぎるのは避けたいところですが、面接官が興味を持ちそうな話を少し付け足すのは問題ないでしょう。

●●大学△△学部4年生の□□と申します。大学でマーケティングを専攻しております。貴社はマーケティング戦略を中心にお客様の経営改善コンサルをされているため、インターンシップに参加したいと考えました。

 

私は、大学2年生の時にドラッカーの『マネジメント 基本と原則』を読み、持続的に企業を成長させるマーケティングに関心を持ちました。大学の授業や書籍ではわからないマーケティング実務について学びたいと思い、インターンシップに応募しました。本日はよろしくお願いします。

インターンシップの面接:志望動機に関するもの

志望動機もインターンシップの面接の頻出質問です。「志望動機を教えてください」とストレートに聞かれることもあれば、「この業界に興味をもったきっかけは何ですか」「インターンシップの応募理由を教えてください」「インターンシップを通して成長したいことや目標について教えてください」と、聞かれる場合もあります。

インターンシップに対する意欲や、成長したいという前向きな気持ちを伝えるよう心がけましょう。

1.業界・企業に興味をもったきっかけ

「なぜこの業界に興味を持ちましたか?」「弊社に興味をもったきっかけを教えてください」と聞かれた際の回答例文を紹介します。

普段から貴社ブランドの洋服を愛用しており、価格をおさえながらも機能性に長けた商品を多数企画している点に興味を持ち応募しました。
今日着ているスーツも貴社の製品ですが、一般的なスーツは数万円するのに対して、貴社製品は学生でも手が届きやすい価格帯だと感じました。価格をおさえつつも、洗濯機で洗えたりシワがつきにくかったり、機能性に非常に満足しているのですが、「この価格でここまで機能性が充実しているのはなぜだろう」と、素朴な疑問が湧きました。

 

貴社のインターンシップでは、洋服の企画会議を体験できると聞いています。どのような流れで企画をするのか、どのように工夫して機能性や価格面のバランスをとっているのかなど、貴社のものづくりにかける思いを学びたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

企業に興味を持ったきっかけを、ご自身の体験談を用いて簡潔に伝えられています。ただ洋服が好きという理由ではなく、製品について疑問に思ったことも具体的に説明できており、前向きな学習意欲がアピールできています。

2.インターンシップの応募理由

「なぜインターンシップに参加しようと思いましたか」と聞かれたときの回答例文をご紹介します。インターンシップの具体的なプログラム内容に触れ、自分が何を学びたいのか明確に伝えると良いでしょう。

小売業に興味があり、貴社のインターンシップでは数十万点もある商品を店舗に配列する際の工夫や、POP作りなど販促を実践形式で学べると聞いて応募しました。生活用品が何でもそろう貴社の店舗には何度も足を運んでいますが、どういった基準で物を配置しているのか、どのようなPOPやチラシを出すと物が売れるのか気になっています。

 

実践形式で学ぶ中で、自分に足りないスキルを知り、小売業のマーケティングに必要な素質を理解することもインターンシップに応募した動機です。よろしくお願いします。

3.インターンシップを通して成長したいこと・目標

「インターンシップを通して成長したいことは何ですか」「インターンシップに参加する際の目標を教えてください」なども、志望動機に関する質問の一つです。自分が身に付けたいスキルや達成したい目標と、応募したインターンシップの関連性が分かるように回答しましょう。

主体的に課題を見つけて行動に落とし込む力を高めたいと考え、貴社のインターンシップに応募しました。今までは困ったことがあるとつい親や友達に頼ってしまいがちで、自分自身で考えて行動するスキルが弱いところが短所でした。そのため、今回のインターンシップを機に自主性を身につけ、自分の力で課題解決をしていくスキルを磨きたいと考えています。

 

貴社のインターンシップでは、「自走しながら考え、改善する」という理念で、主体的な人材を育てる方針を掲げていると拝見しました。また、プログラムを作りながらシステムの課題や誤りを見つけ、改善を続ける業務体験を通して、主体的に課題を見つけて実行する力を養えると思いました。

プログラミングは未経験ですが、掲げた目標を達成するため、前向きに取り組みたいと思います。

インターンシップの面接:自己PRに関するもの

続いて、自己PRに関する頻出質問についてご紹介します。以下の質問はすべて、自己PRに関連する質問です。

  • 1.強みと弱み
  • 2.学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)
  • 3.大学で学んだこと
  • 4.アルバイト
  • 5.部活動・サークル活動

それぞれの質問例と回答例文を紹介するので、面接準備の参考にしてみてください。

1.強みと弱み

インターンシップの面接では、「あなたの強みと弱みは何ですか?」と聞かれることがあります。客観的に自身の強み・弱みを伝えられるよう、必ず事前に自己分析をおこないましょう。

私の強みは協調性です。周囲の意見を聞きながら、争いが起きないように穏便に場をまとめるのが得意です。一方で、周囲の意見を聞きすぎて優柔不断になったり、反対意見が言えなかったりするときがあり、短所だと感じています。

 

今回のインターンシップではグループディスカッションを体験できると聞き、応募しました。バックグラウンドの異なるメンバーの話を聞きながら適切な答えを導き出すためには、協調性だけでなく、自分の意見をはっきり伝える力も大切だと考えます。グループディスカッションを通して強みを活かしつつ、論理的に意見を整理し、自分の意見を伝える力を養いたいと思っています。

強みや弱みのエピソードを伝えつつ、その強みをインターンシップでどう活かしていきたいのか、弱みをどのように克服したいかも伝えられると良いでしょう。なお、強み・弱みを整理する際は、自己分析ツール「AnalyzeU+(アナライズユープラス)」の活用がおすすめです。

2.学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)

自己PRに関する頻出質問として、学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)を聞かれる場合も多いです。ガクチカの質問に答える際は、学生時代に取り組んだ内容を、インターンシップへの志望動機や参加のきっかけを結び付けると良いでしょう。

学生時代はバンド活動に全力を注いできました。最初は自分勝手に好きな曲を作っていましたが、「この曲を聞いて勇気が出た」「この歌の歌詞で前向きになれた」といった感想を聞いて、曲作りに対する意識が変わりました。聞いてくれる相手を意識して「人々の背中を押す」をテーマとした曲作りに切り替えたところ、ライブの観客も増えて、観客が笑顔になっていくのを目の当たりにしました。

 

今回の就職活動に際して色々な企業を調べる中で、貴社はお客様に喜んでいただくことを第一にWebサイト制作をしていると知りました。Webに関する知識はまだありませんが、創作活動を通して相手を喜ばせるという点に強く共感したのが、インターンに応募したきっかけです。

3.大学で学んだこと

「大学の専攻について教えてください」「大学でどんなことを学びましたか」という質問も、自己PRに関する頻出質問です。
ガクチカと同様に、ただ学んだことを伝えて終わりにするのではなく、なるべくインターンシップに参加を考えたきっかけや志望動機につなげるようにしましょう。

大学では国際学科に所属し、主に日米の歴史や関係性について学びました。貴社には外国籍の社員が多く、多様性を尊重した社風が特徴と聞いています。海外の歴史を学んだことから、人種や年齢問わず、多様性を活かした環境で働きたいと考えてインターンシップに応募しました。
インターンシップでは、先輩社員との会話を通して企業カルチャーの理解を深めたいと思います。よろしくお願いします。

4.アルバイト

続いて、「学生時代にどんなアルバイトをしましたか」「アルバイトを通して学んだことを教えてください」といった質問の回答例文を見ていきましょう。
アルバイトのエピソードを答えるときは、一緒に働く仲間とどう関わったのか、目標をもって取り組んだことはあるか、創意工夫して課題解決したことはあるかなどを意識してみましょう。

大学2年生から現在までファミリーレストランの厨房でアルバイトをしています。大手のファミリーレストランのため、提供時間・料理の温かさや冷たさ・見た目の美しさなど、複数の満たすべき基準があるのですが、はじめは基準を満たせず、せっかく作った料理を破棄しなければならないこともありました。

 

しかし、1度妥協して基準外の料理を提供すると、お店や企業ブランドを傷つけると先輩社員に教わりました。この経験から、お客様の満足のために妥協せず、徹底してやり抜く姿勢を身に付けることができました。

貴社は、お客様満足度が業界ナンバー1と聞いています。お客様満足のために、貴社が何にこだわっているのか、どのような点を妥協せずサービス提供しているのか知りたいと思ったのがインターンシップに応募した理由です。
アルバイトで学んだ「顧客満足のためにやり抜く姿勢」を活かしながら、貴社の業務体験に精一杯取り組みたいと思います。

5.部活動・サークル活動

最後に、部活動やサークルに関する質問と回答例文を紹介します。「部活動やサークル活動を通して、何を学びましたか」「部活やサークルで困難を乗り越えたエピソードを教えてください」などと聞かれることが多いです。

部活やサークルの中で、どのような課題や目標があり、それに対してどう取り組んだのか。難しかった点や、壁の乗り越え方、取り組んだことで得られた学びや結果を、具体的に伝えるのが大切です。

また、部活やサークルの学びをインターンシップでどう活かしたいのか、何を学びたいかを伝え、エピソードを締めくくると良いでしょう。

大学ではサッカー部で副部長を務め、監督・部長・部員の間に立ち、チーム内のコミュニケーションが円滑に進むよう取り組んできました。副部長になった当初は、監督や部長の意見をそのまま部員に伝えていましたが、部員の気持ちを考えずに伝えるだけでは反発が起き、なかなかチームがまとまりませんでした。

 

そこで、監督や部長の意見を伝える前に、部員が何を感じているのか、何に困っているかを聞くように努め、部員の声を受け止めた上で監督たちの意見を共有するようにしました。その結果、双方の対立が減り、部内の雰囲気も改善され、県大会では初めてベスト8の成績を残せました。

意見の異なる人々の間に立ってコミュニケーションをした経験は、さまざまなステークホルダーと関わり貿易をおこなう貴社事業に通ずる点があると考えています。貴社インターンシップで、貿易の商流を学びつつ、国内外のステークホルダーとコミュニケーションする力を養いたいです。

インターンシップの面接:逆質問

インターンシップ面接では、「最後に何か質問はありますか?」と逆質問をされることがあります。応募者の疑問を解消するために逆質問されることもありますが、自社にどのくらい興味をもっているかを確認する目的でおこなわれる場合もあります。

逆質問をアピールチャンスととらえ、応募先への興味の強さややる気を伝えられるよう、回答準備をしてみましょう。

説明会で自主性を重視すると仰ってましたが、これまでのインターンシップで自主性があると感じた方の特徴を教えていただけますか?
ホームページにAIを活用した事業を展開すると記載されていましたが、具体的にはどのような事業展開をされるご予定でしょうか?

なお、企業ホームページや採用サイトに載っていることを質問してしまうと、下調べが甘いと思われ、印象が悪くなる可能性があります。ホームページや配布された会社案内などに必ず目を通した上で、逆質問を考えるようにしましょう。

逆質問については、次の記事でも詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
新卒の面接で逆質問をチャンスにするポイント【質問例付き】

インターンシップの面接通過率を上げるポイント

インターンシップの面接を通過するために、やるべきことを3つ取り上げて解説します。事前準備する際の参考にしていただければ幸いです。

インターンシップの面接での頻出質問の回答を準備する

まずは本記事でも紹介している頻出質問に対して、回答の準備をしましょう。自己紹介、志望動機、自己PR、逆質問などは、ほとんどの企業の本選考で聞かれる質問です。
インターンシップのタイミングでしっかり対策をしておけば、本選考のときにも役立つはずです。

また、頻出質問の準備が不十分だと、「基本的な準備もできない人だな」と、ネガティブな印象を持たれる可能性も0ではありません。必ず頻出質問を確認して準備し、時間に余裕があれば口に出して答える練習もおこなうと良いでしょう。

インターンシップ面接応募時の履歴書やESを見直す

履歴書などに書いた内容がインターンシップの面接時の回答と矛盾しないよう、提出した書類は見直しておきましょう。提出書類と面接時の回答が食い違うと、面接官に不信感を抱かれるかもしれません。

あらかじめ提出書類のコピーをとる・データを保管するなど、事前の対策が重要です。面接と書類の内容に一貫性を持たせ、しっかりと信頼できる人物とアピールしましょう。

インターンシップ先の業界・企業研究をおこなう

インターンシップの参加前に、業界や企業研究を念入りにおこなっておきましょう。何も調べずに参加するよりも、事前知識を身に付けてからの方が、インターンシップの機会を活かしやすくなるはずです。企業理念や事業内容の詳細や募集要項に加え、競合他社の特徴なども把握しておくと安心です。ホームページや企業パンフレットを見ても理解できないことがあれば、インターンシップ中に積極的に質問していきましょう。

インターンシップの面接がオンラインの場合

オンラインでインターンシップの面接を受ける際は、円滑にやりとりできるよう通信環境や使用ツールをあらかじめ確認しましょう。パソコンを置く場所も、Wi-Fiの電波が届きやすい、静かで明るい場所を選ぶようにしてください。

またカメラの位置・向きも事前にチェックして、顔の写りが暗くないか、背景に余計なものが映りこまないか確認すると良いでしょう。オンライン面接に関する注意点や準備については、次の記事で詳しく解説しています。
イヤホンは必要?WEB面接初心者が知っておくべき心得と準備

インターンシップの面接に通過したら

インターンシップの面接に通過したら、より有意義な時間にするため、念入りに準備をおこなってください。インターンシップの開催場所の確認や持ち物の準備など、さまざまな確認が必要です。

インターンシップの準備や持ち物に関しては、次の記事でそれぞれ詳しくご紹介しています。
インターンシップを有効活用するために準備するものとは?
インターンシップの持ち物チェックリスト|前日までに必ず確認しよう

頻出質問の回答準備をしてインターンシップの面接に臨もう

インターンシップの面接では、本選考と同じような質問がされますが、面接目的は異なります。インターンシップの本来の目的から採用担当者の知りたいことを想像し、適切な回答を準備して臨みましょう。

頻出質問を準備するためには、自己分析をおこなったり、過去の経験を思い返して整理したりする必要があります。客観的な視点で自分自身を振り返るには、自己分析ツールの活用がおすすめです。無料で利用できる自己分析ツール、「AnalyzeU+(アナライズユープラス)」を使いながら、インターンシップの面接準備を進めてみてください。

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