ITデジタル部門強化につき、理系学生の採用強化が必要。
中・四国地方の就職人気ランキングでは上位に食い込み、多くの学生からも支持される人気銀行。新たな挑戦として理系の採用を強化するためOfferBoxの導入を決定。圧倒的な人気を誇る銀行でどのような活用が行われたのでしょうか。学生へのアプローチ方法、利用時期など具体的な活用方法についてお話を伺いました。
--OfferBox導入前の新卒採用について教えてください。
導入前は大手ナビサイトを活用して採用活動を2名の主担当で回していました。ありがたいことにナビサイトに掲載をすることでエントリーしてもらえる状況でした。
採用担当 花村 茜さん
--どういった課題があり、OfferBoxの導入を検討されたのでしょうか。
当行では2019年にデジタル戦略部が立ち上がりました。また、2020年10月には持ち株会社体制に移行しひろぎんホールディングスの一員となりました。ホールディングスでは、従来の銀行業務にとらわれず業務軸の拡大を図っており、2021年1月にはIT系の新会社も設立します。そういった中、私たちは多様な人材を求めており、特に理系採用を強化する必要がありました。しかし、当時のエントリーのほとんどが文系学生だったため、新たに理系に特化した採用活動を始めました。従来のアプローチ手法では理系学生に十分な情報を届けることが難しいと判断して、新たなアプローチ手法を模索し始めました。
--OfferBox導入のきっかけについて教えてください。
新しい手法を探していたタイミングで、地方銀行の採用勉強会でOfferBoxの紹介がありました。その勉強会の前から、OfferBoxの営業担当の方とは面識があったため一度話を聞いてみたいと思い、ご提案をいただきました。
--OfferBoxに期待されていたことを教えてください。
理系の学生、とりわけ情報系の学生に対してこちらからアプローチできる点に惹かれました。当行の勤務先のほとんどは中・四国地方のため、そこで勤務が可能な情報系学生にアプローチするには、どうしても登録学生数が必要になります。しかし、OfferBoxでは一学年14万人を超える登録があったため、安心して利用を始めることができました。実は、理系に特化したダイレクトリクルーティングサービスのお話も聞いたことがあるのですが、アプローチできる人数がOfferBoxの方が圧倒的に多かった印象です。
地銀を視野に入れていなかった学生とのコンタクトに成功。座談会の半分がOfferBox経由で埋まる。
--OfferBoxの活用についてお聞きします。利用してみた感想を教えてください。
導入初年度は主に私一人が運用担当として利用しました。お話させていただいたように、従来の採用ツールと並行しての活用だったため正直忙しかったですが、営業担当の方の手厚いサポートがあったため、スムーズに利用することができました。
--OfferBoxの活用方法について教えてください。
3月上旬に企画した理系職に特化した、座談会イベントに招待するためにOfferBoxを活用しました。このイベントでは単発のイベントにならないように、座談会後には人事面談や、現場の管理職面談を企画して、学生の志望度をあげる工夫を行いました。
開催規模は1開催10名ほどですが、うちOfferBox経由の学生で半分ほどが埋まっているという状態でした。ナビサイトにも広報しましたが、OfferBoxの効果が目立つ結果となりました。
--オファーで工夫した点があれば、教えてください。
オファーでは学生の志向にあわせて当行であれば、その人ならではの特徴や考え方を、活かせられる環境があることを訴求しました。工夫した点は、フランクな文面のオファー文にしたことです。銀行に対して堅いイメージを抱かれることが多いのですが、オファーを受ける学生に合わせたオファー文にすることで当行を就職先として少しでも身近に感じてもらい活躍の場があることも知ってほしいと考え対応しました。
--実際にオファーした学生の印象はどうでしたか。
しっかりと、当行のことを見て、選考に進むか判断いただけたことが印象的でした。今回オファーを出した学生の中でオファーを送った際に、銀行を志望している方はいませんでした。そこから、座談会や面談を通じて、当行でも活躍できる環境があることを理解していただけると選考に進んでもらえました。「志望業界ではないけれども、候補として入れようと思う」と直接言ってくれた学生もいて、銀行が視野に入っていなかった方に当行の情報を届けることができて嬉しかったです。
実際、ナビサイト経由ではなかなか選考に進んでもらえず、マイページに登録する学生も限定的でした。しかしOfferBoxでは、当行を志望していない学生にもオファーを送ることで情報を確実に届けることができるので、OfferBoxでないと出会えなかった学生が多くいたことを実感しました。
初年度から採用成功。結果的に懸念点だった工数が軽減される結果に。
--OfferBoxを利用した結果について教えてください。
この理系採用の強化に関して、まずはトライアルのシーズンと位置付けていましたが、嬉しいことにOfferBox経由での入行が決まりました。
過去にも理系の方が入行することはあったのですが、それは元々銀行の仕事に興味がある方が通常エントリーで入っていただくというかたちでしたので、ピンポイントで狙って採用ができたのは今シーズンが初めてになります。
また、今回入行を決めてくれた学生は関東の大学院に通学していて、広島には直接ゆかりのない方でした。志望業界も全く違いましたが、ご自身の経験や強みを活かせる場があることを理解し、入行を決めていただくという理想の流れになりました。
--OfferBoxを利用することで行内での変化はありましたか。
実は今回が新卒・中途ともにダイレクトリクルーティングという採用手法への初めてのチャレンジだったのですが、今シーズンのOfferBoxの利用を通じてダイレクトリクルーティングという手法の認知と理解が進んだと思います。
--OfferBox導入前と現在で、印象に違いはありますか。
正直、導入当初はオファー送付にかかる工数の増加に不安を感じていましたが、実際に利用してみてそのような印象は減りました。
もちろん、オファーを送ることに工数がかかることは変わりはないのですが、ターゲットとして置いている学生に対して、県外に出向いて説明会を実施したり、理系に特化して広報を実施したりするとどうしてもパワーが必要になってきます。しかし、それがオファー一つで解決できるという気づきがありました。
--最後に今後の利用について、力をいれていくことがあれば教えてください。
来シーズンは『運用』をテーマにして利用していきたいと思います。オファーを送る時期を戦略的に考えたり、オファー承認してくれた学生のフォローを細かく設計したりと、まだまだできることはたくさんあると思っています。それを実施することで今シーズン以上に、学生には当行との相互理解を深めた上で選考に進んでいただきたいと考えています。
--ありがとうございました。