工数の限界と、ニッチな業界だからこその認知の壁
ー新卒採用体制や課題について教えてください。
私一人で新卒採用を担当しています。母集団形成から選考、内定式、入社後の研修など、本配属に至るまでのプロセスを担っています。
私自身はOfferBox経由で入社した2020年卒社員(※)で、1年半ほど前に採用担当に異動しました。
当社がOfferBoxを導入したのは2019年度の新卒採用からです。当時は人材紹介や学内イベントを活用して採用活動を行っていました。オンラインサービスがまだ発展していない時代です。だから会える学生のエリアが限られていたり、大学へ直接訪問する必要があったり、採用担当が一人体制では対応できる範囲に限界がありました。
採用担当が一人体制では対応できる範囲に限界がありました。オフラインでの採用活動だけでは、継続的な母集団形成が難しかったのです。

また、現在も抱えている課題が「扱う商材ゆえの認知度の低さ」です。当社の主力製品は脚立・はしごですが、メーカーのなかでもニッチな業界なので、学生にとって志望業界の上位に入りにくく、興味を持ちづらいジャンルです。
そのため、学生からの応募を待つ姿勢では、認知すらしてもらえない状況があります。
※ #1 OfferBoxの元学生ユーザーに会いに行ってみた/長谷川工業株式会社の若手社員の活躍と挑戦
ー採用担当が変わってもOfferBoxを継続して活用している理由は何ですか?
他のサービスは入れ替わりがありましたが、OfferBoxは導入以来ずっと継続して利用しています。
当社の採用課題を打破するには、企業側から直接アクションを起こし、認知のきっかけを作る必要があるからです。その手法として、OfferBoxのようなオファー型のサービスは、有効だと実感しています。
入力率や専攻で絞り込むターゲット検索と、主体性を引き出す手厚い選考プロセス
ーOfferBoxの具体的な活用方法について教えてください。
a. Targeting:自社に合った採用ターゲットの設定
検索条件は、「ログイン3日以内」「プロフィール入力率70%以上」を基本としています。当社は関西本社なので、時には志望勤務地を「大阪」に設定することも。文系職種においては、それ以上細かい検索条件は定めていません。
一方で設計職などの専門職については、機械工学など理系の専攻ジャンルに絞ってアプローチしています。
b. Messaging:ターゲットに対して打ち出す内容の作成
日常生活のなかで、はしごや脚立に触れる機会はあまりないですよね。そのため、業界や商品への理解が浅い学生が多いはずです。だから、オファーの段階で、「自分には馴染みがない」と素通りされないように意識しています。「日常の身近な場面において、脚立・はしごがあふれていること」「インフラとして社会を支えていること」という視点を伝えています。
私自身、入社するまで脚立やはしごがこんなにも世の中にあふれていることを知りませんでした。
今では、別の作業をしていても「脚立を持った人が通った」とわかるほどになりました(笑)。
また、オファー文については「長すぎると読まれないのではないか」という仮説のもと、文章量をコンパクトにして反応を見るなど、試行錯誤を重ねています。
c. Processing:採用プロセスの設計
選考フローは「オンライン説明会→エントリーシート提出→1次面接→2次面接→最終面接」です。
説明会では、脚立・はしごの事業だけでなく、電動キックボードやキャンプ、eスポーツといった、幅広い新規参入の取り組みについても伝えています。2次面接と最終面接は原則として大阪本社にて対面で行います。
選考通過の可否に関係なく、基本的には学生に面接のフィードバックを実施しています。さらに、最終面接の前には社員との座談会を開催しています。職種理解を深め、働く社員と感覚が合うかを確認してもらうためです。
座談会を通じて学生の志望度が大きく高まり、結果的にミスマッチ防止にもつながっていると思います。
ー学生のプロフィール情報で見ているポイントはどこですか?
志望職種や自己PRの内容を重視しています。「人と違う体験やスキル」を書いている学生は当社の社風に合う「挑戦している学生」だと感じるため魅力的に思います。こうした「人と違う体験」などのエピソードは、テキストだけでなく、設定されている写真から伝わってくることも多いです。
ー面談・面接で学生のどのようなポイントを見ていますか?
「最低限の準備ができているか」「自分の言葉で説明できているか」を確認しています。
たとえば、原稿をそのまま読み上げているような学生より、途中で言葉に詰まってしまっても、自分の言葉で伝えてくれる学生さんの方が好印象を受けます。また、学生が自然体で話せるように、私自身も人事として、笑顔でフランクに接し、笑顔で親しみやすい雰囲気で接し、緊張させない雰囲気づくりを意識しています。
毎年継続的な採用成果と、一人体制での母集団形成の効率化
ーOfferBox導入後の効果を教えてください。
OfferBoxを通じて、毎年継続して1名以上の採用実績が出ています。昨今の新卒市場は、学生も企業も多くのサービスを使っていると思います。選択肢が増えるのは良い反面、学生がさまざまなサービスに分散して登録しているという課題もあります。
その点、OfferBoxは学生の登録数が多く、一人体制の採用活動でも十分な母集団形成の効果を感じています。
ただ学生を集めるだけでなく、当社の魅力を確実に学生へ届けられているという実感が大きいです。

ー今後の採用活動の展望について教えてください。
AIを活用した採用活動の「効率化」を推進していきたいです。AIを使って効率化だけを進めるのではありません。
一人ひとりの学生に最適化したオファー文章の作成や、面談の振り返りなど、これまで言語化が難しかったところをAIの力を借りてブラッシュアップして、より質の高い採用活動にしていきたいです。
ー最後に、学生さんに伝えたいことはありますか?
就職活動では最初から一つの業界に絞りすぎず、さまざまな業界を見てほしいと思います。当社のような業界は、どうしても先入観だけで選択肢から外されてしまうことが多いです。
まずは一度知ってもらい、理解したうえで選考に進むかを判断してもらえると嬉しいです。
また、当社の社員の多くが「人がいい」「社員が魅力的」と言います。社内には関西ならではの「義理人情」を重んじる文化があり、困っている人がいたら「大丈夫ですか?」と当たり前のように手を差し伸べ合える人が集まっています。私自身は関東出身ですが、この環境はとても自分に合っていると感じて入社を決めました。
就職先を選ぶ際は、仕事内容や業界だけでなく、「社員の雰囲気」や「根付いている文化」もぜひ基準にしてみてください。