事業内容とは?言葉の意味や確認方法を分かりやすくご紹介

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就活で志望する業界や企業を調べる時、あわせて理解しておくべきなのが事業内容です。しかし、業務内容や職務内容との違いがはっきり分からず、事業内容について今ひとつつかみきれないという方もいるのではないでしょうか。

この記事では、そもそも事業内容とは何なのか、どのようにして調べるのかを解説します。

事業内容の調べ方は複数あり、それぞれで注目すべきポイントが異なります。この点をおさえておけば、事業内容の多角的な理解に役立つでしょう。

事業内容は面接での自己PRや志望動機にもつなげられる重要なポイントです。業界別に事業内容の事例も紹介しているので参考にしつつ、しっかり理解していきましょう。

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事業内容とは?

事業内容とは、企業がおこなっている大まかな仕事内容のことです。
事業内容は、「企業として何をして社会や人々に価値を提供し、利益を得ているか」を考えると分かりやすいでしょう。

例えば電力会社は主に電気を家庭や法人に届けることで社会や人々に貢献し利益をあげています。よって、事業内容は電気事業です。

同じ考え方で、賃貸物件の家主と借り主の間に入り契約を成立させている不動産会社の事業内容は、賃貸仲介事業となります。

なお、事業内容は1つの会社につき1つとは限りません。大きな企業であれば、ホテル事業、レストラン事業、ネット通販事業、など多様な事業をおこなっていることもあります。

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「業務内容」や「職務内容」との違い

事業内容と混同されやすいものとして、業務内容や職務内容があります。これらの違いは「それをおこなう主体は誰か」を考えると分かりやすいでしょう。

具体的に違いを挙げると、次のとおりです。

  • 事業内容:企業がおこなっている仕事内容
  • 業務内容:その企業内の各部署がおこなっている仕事内容
  • 職務内容:その企業の社員が個々でおこなっている仕事内容

事業内容は「企業として何をして社会や人々に価値を提供し、利益を得ているか考えると分かりやすい」とお伝えしましたが、業務内容は「その部署が何部なのか」、職務内容は「その人は何担当なのか、1日の中で何をしているのか」を考えると分かりやすいでしょう。

例えば業務内容には、営業、広報、経理、採用などが該当します。職務内容には、新規顧客開拓、顧客対応などが該当するのです。

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事業内容を把握することが重要な理由

就活において、企業の事業内容を把握しておくことは非常に重要です。

事業内容を知ればその企業が何をしているのかが分かるのはもちろん、どこからどのように利益を得ているのかといったビジネスモデルも理解できます。

また、事業内容から企業として目指す方向性や実現させたい社会などを把握し、あわせて企業の現状や具体的な活動内容を見てみると、企業の強みや弱み、現在抱える課題などが見えてきます。

これらを踏まえると今その企業で求められる人物像はどのようなものなのか明確になるため、面接での効果的な自己PRにも活かせるでしょう。

入社後のミスマッチを防ぐことにもつながるので、よく確認しておくことがポイントです。

事業内容を調べる方法

事業内容の調べ方には、主に以下の3つがあります。

  • 企業のホームページや説明会、パンフレットを確認する
  • インターンシップに参加する
  • OB・OG訪問で質問する

それぞれの具体的な調べ方と、注目すべきポイントを見ていきましょう。

企業のホームページや説明会、パンフレットを確認する

「その企業の事業内容は何か」という基本的なことについては、企業のホームページや説明会、パンフレットなどから確認できます。

例えば企業のホームページなら、トップページでIR情報や採用情報などと並んで事業内容の項目が出ていることが多いです。

なお、いくつか事業内容がある場合は、各事業の関係性や開始された年なども確認しておくと良いでしょう。

例えばレストラン事業とデイサービス事業をおこなっている企業の場合、一見両者はまったく別の事業のように思えます。しかし、詳しく見てみるとレストラン事業でのノウハウを活かしてデイサービス利用者に食事を提供しているなど、関係性が見えることがあります。

こうした関係性を見ると、その企業のコアな強み・軸を知ることもできるでしょう。

インターンシップに参加する

インターンシップに参加し、事業内容についてさらに詳しい説明を聞いたり実際に業務の見学・体験をしたりすると、事業内容やビジネスモデルについてさらに理解が深まるでしょう。

事業内容について詳細な話を聞きたい場合は、短期インターンシップがおすすめです。短期インターンシップは「学生に自社の理解を深めてもらう」という目的で開催されることが多いからです。

事業内容だけでなく業務内容や職務内容まで詳しく知りたい、自分に適性があるか確認したいという場合は、長期インターンシップが良いでしょう。

ある程度の期間実際に就労体験をすることで、より体感的に企業のことを理解できます。

インターンシップの質問については、こちらの記事でも解説しています。
インターンシップの質問集|80の質問とタイミングや注意点も

OB・OG訪問で質問する

OB・OG訪問も事業内容について理解を深めるのに役立つ機会です。

実際にその企業で働いている社員に対して説明会やインターンシップよりもフランクに質問ができるため、採用担当者には聞きにくい質問や突っ込んだ質問もしやすいでしょう。

同じ事業をおこなう競合他社との違いや強み、課題などについて、現場で働く人が日々肌で感じているリアルな内容を聞き出すことを意識してみてください。

加えて、企業の事業に携わるにあたって意識していることや大切なことを聞いてみると、求められる人物像が明確になります。

ホームページやパンフレットのみから情報収集していると自分の解釈・理解が間違っている可能性もあるので、その点も意識してさまざまな質問をしてみましょう。

OB訪問の質問については、こちらの記事でも解説しています。
【OB訪問の質問】目的別の質問例やリストの送付方法を解説

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【業界別】事業内容の例

続いて、各業界の事業内容例を紹介していきます。

各業界の基本的なビジネスモデルが分かるので、志望企業の事業内容を理解する際に助けとなるでしょう。まだ志望業界が絞れていない場合は、業界選びの参考にしてみてください。

小売業

小売業の企業は、メーカーや商社から商品を仕入れ、消費者に販売しています。
具体的な事業内容はどのような商品をどのような方法で販売しているかによって異なり、例を挙げると以下のとおりです。

  • 食料品小売事業:食事用の素材を販売する。
  • 医薬品・化粧品小売事業:医薬品や化粧品を販売する。
  • 家電製品小売事業:家電製品を販売する。

上記のように、「扱う商品群」で事業説明をしている企業もあれば、「売り方」が特徴的な事業内容もあります。例えばAmazonや楽天であれば、「インターネット上での販売」が事業内容となります。

また、小売事業をしている企業は、ほかにも関連する事業をおこなっていることがあります。

例えばアパレルや自動車を売る企業では、小売事業だけでなく生産・製造事業や輸入事業も事業内容としていることが多いです。

また、大手総合スーパーを経営する企業なら、バンキング事業やショッピングモールの開発・運営をするデベロッパー事業などを展開していることもあります。

メーカー

メーカーの事業内容は商品を製造することです。自動車製造事業や服飾品製造事業、半導体製造事業など、製造している商品によって具体的な事業内容は異なるでしょう。

  • 自動車事業:自動車を製造し販売する。
  • アパレル事業:衣服を製造し販売する。
  • 半導体事業:シリコンなどの半導体を製造し販売する。
  • 製鉄事業:自動車や家電などに使われる鉄鋼を製造し販売する。

メーカーのビジネスモデルは事業内容によって、BtoBとBtoCに分けられます。

例えば、半導体事業や製鉄事業などおこなう企業は、その原料・素材を使って別の商品を作る加工メーカーや組立メーカーと取引するため、基本的にはBtoBのビジネスモデルです。

花王などの日用品や消費財メーカーなどは、個人が使う商品が中心となるため、BtoC向けのビジネスモデルとなります。

また、企業によっては両方手掛けているケースもあります。
例えば、エアコンで有名なダイキンは、家庭用エアコン、業務用エアコンの両方を手掛けています

メーカーの業界研究についてはこちらの記事でも紹介しています。
メーカーの業界研究|業種一覧とそれぞれ売上ランキングを紹介

商社

商社の事業内容には、以下のものがあります。

    • トレーディング事業
    • 事業投資事業
    • 物流事業
    • コンサルティング事業

トレーディング事業とは、国内外のメーカーや問屋などから商品を仕入れ、別のメーカーや小売企業に流通させる卸売事業のことです。専門商社なら多様な商品を、専門商社なら特定の商品を扱います。

商社というとトレーディング事業が注目されがちですが、ほかにも他社の事業に投資してその配当から利益を得る事業投資事業、商品の輸送をおこなう物流事業をおこなっている企業もあります。

また、自社の事業ノウハウを活用してコンサルティング事業を展開している企業もあるでしょう。

商社の業界研究についてはこちらの記事でも紹介しています。
[業界研究]総合商社・専門商社の違いとは?

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IT

IT企業の事業内容は、大きく以下の4つに分類されます。

    • Webサービス事業:アプリやECサイト、Webコンテンツ、Webサイトなどの開発・提供をする。
    • 情報処理(SIer)事業:クライアントから依頼を受けて、要件定義からシステム開発までをおこなう。
    • パッケージプラットフォーム事業:ソフトウェアを開発・販売する。インストールの必要がないソフトウェアを販売する「Saas」もここに該当する。
    • ハード事業:パソコンやスマホ、電子機器などを製造する。

なお、IT事業をおこなう企業が作るシステム・ソフトウェアは金融機関をはじめさまざまな企業でも使われています。よって、こうしたクライアント企業がIT企業の親会社となっていることも多いです。

IT業界の業界研究についてはこちらの記事でも紹介しています。
IT業界の業界研究|職種・仕事内容や志望動機の例

金融

金融業界には銀行や証券会社、保険会社などが含まれ、事業内容は次のとおりです。

    • バンキング事業:預金サービスの提供
    • 貸付事業:顧客に貸付をし利息を得る
    • 株式・債権取引仲介事業:株式や債権などの取引仲介
    • 保険事業:生命保険や自動車保険などの保険商品の開発・販売

銀行ならバンキング事業や貸付事業、保険会社なら保険事業と思われがちですが、実際には複数分野の事業を手掛けているケースもあります。

例えば、銀行でも株式・債権取引仲介事業や保険事業を手掛けていることがありますし、不動産事業のように他業界に分類される事業もおこなっていることもあるので、よく確認しておきましょう。

金融業界の業界研究についてはこちらの記事でも紹介しています。
金融業界の業界研究|今後の動向・課題や働く魅力・志望動機など紹介

広告・出版

まず、広告業界の事業内容は以下のとおりです。

    • プランニング事業:クライアントから広告イメージや商品のポイントなどをヒヤリングし、市場調査をして広告案を作成する
    • 広告制作事業:実際に広告を作成する

ほかにも、イベントやセールスプロモーションを事業内容とする企業もあります。

一方、出版業界の事業内容は次のとおりです。

    • 出版事業:書籍の出版をする
    • 編集事業:出版物の企画や編集・制作をする
    • 出版取次事業:出版社と書店などの間に入り流通を担う

出版取次事業事業は、日本の出版業界特有のものだといわれています。

このように、日本特有あるいは業界特有の特徴・事業については、直接それに関わる仕事を志望しているわけではなくても確認しておくべきでしょう。

広告業界の業界研究についてはこちらの記事でも紹介しています。
広告業界の業界研究|仕事内容や魅力・向いている人の特徴

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医療

医療業界の事業内容は、分野ごとに以下のとおりです。

    • 治療・検診事業:診察や検診、手術など医療サービスの提供や薬の処方
    • 製薬製造・販売事業:医薬品の開発、販売
    • 医薬品卸売事業:医薬品の仕入れ・管理・受注・発送・販売
    • 医療機器製造事業:医療機器の製造・販売

医療業界の事業内容は分野によって異なりますが、各分野が連携して患者に医療サービスを提供する仕組みとなっています。

例えば製薬会社は医薬品を直接医療機関に販売することもあれば、医薬品卸に販売することもあります。よって、製薬会社を志望する場合でも医療機関や医薬品卸の事業内容についてもある程度知っておく必要があるでしょう。

公務員

公務員が携わる事業といってもさまざまな種類があるため事業内容は非常に幅広いですが、一例を挙げると次のとおりです。

    • 学校教育事業:学校での児童・生徒への授業・指導など
    • 社会福祉事業:高齢者や障害者の支援、生活保護受給者のケアなど
    • 地方公務事業:役所での各種手続き、消防、警察など

なお、一般企業では商品・サービス提供といった事業の見返りとして利益を追求するのに対し、公務員の仕事では基本的に利益は追求しません。

よって、公務員の場合は求められる人物像や働くことに対する価値観が一般企業とは違うことが多いです。事業内容の研究とあわせてこうした公務員ならではの特徴についてもおさえておきましょう。

まとめ

事業内容を理解すると企業の方針や求める人物像が明確になるため面接対策や企業選びにも役立つでしょう。企業のホームページやパンフレットだけでなく、インターンシップやOB・OG訪問なども活用することで企業の事業内容について理解を深められます。

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