新卒学生にとって、就職先を選ぶことは人生の新たなステージへの第一歩です。しかし、自分に合った就職先の決め方が分からず、悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
この記事では、就職先を決めるうえでの判断基準や準備すべきこと、決まらないときの対処法について、詳しくご紹介します。ぜひ、自分自身の軸を見直すきっかけにしてください。将来を見据え、後悔の無い就職先を見つけるための手がかりを掴んでいきましょう。
OfferBoxは、就活生の約24万人(※1)に利用されている新卒逆求人サービスです。
OfferBoxに登録するプロフィールや自己PRがES(エントリーシート)の代わりになるため、効率的に就活を進めることができます。
また、登録企業数は約19,242社(※2)で、大手から中小・ベンチャー企業まで幅広い企業に登録されていることも特徴です。
効率的に就活を進めたい方は、ぜひ活用してみてください。
(※1) OfferBox 2024年卒利用実績データより
(※2)当社アカウントを開設した企業数で、直近で利用していない企業含む(2024年10月時点現在)
目次
就職先の決め方が大切な理由
就職先の選択は、社会人生活を左右する重要な決断です。将来のキャリアだけでなく、日々の充実度に直結するため、慎重な検討が必要です。ここでは、就職先の決め方がとても重要となる理由を紹介していきます。
仕事は1日の大半を占めるため
仕事は、私達の生活の大半を占めています。法律で定められた労働時間は1日8時間、週40時間もあり、さらに通勤時間や残業時間を考慮すると、1日の半分近くの時間を仕事に費やすことになります。
つまり、納得いく就職先を決めて、心から楽しいと思える仕事ができれば、人生の幸福度も高まります。一方、適当に就職先を決めて、やりがいも感じられず嫌々働く日々を送ることになれば、毎日がつまらなくなるでしょう。1日の大半を過ごす就職先を決めることは、自分の今後の生活を左右するほど重要なことといえます。
就職先とミスマッチだと健康リスクや早期離職の懸念がある
ミスマッチとは、自分と相性のよくない仕事につくことです。人によって、仕事との相性や、何にストレスを強く感じるかは異なります。
人が精神的苦痛、ストレスを感じると、頭痛、不眠やミスの増加、不安、イライラ、憂うつな気分など、さまざまな反応が生じます。体調不良や精神的に不安定な状況が続くと、仕事をすること自体が難しくなってしまう可能性もあります。
こうしたミスマッチを防ぐためにも就職先の選定は重要です。自分に合わない環境や仕事に身を置くことは、健康リスクや早期離職の懸念が高まります。
また、厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」によると、新卒で入社した人のうち約3割が3年以内に離職すると言われており、ミスマッチであればあるほど早期離職のリスクは高まります。自分に合った就職先を見つけることは、将来の健康とキャリアの安定に繋がるしょう。
就職先を決める前にやるべきこと
人生を充実させるために大切な就職先の選定ですが、まずは何から始めたら良いでしょうか。就職先を決めるには、将来を見据えた準備が重要です。ここでは、具体的なアクションプランをご紹介します。
自己分析・他己分析をおこなう
就職先を決める前には、自己分析と他己分析を徹底的におこないましょう。
自分に合った就職先を見つけるためには、自分への深い理解が欠かせないからです。
「自分のことなんだから自分が1番よくわかっている」と思うかもしれませんが、いざ言葉にしようとするとなかなかできないものです。
例えば、学生時代に壁にぶつかった経験があれば、「そのできごとの内容・なぜ壁にぶつかったのか・どのように解決したか・結果はどうなったか」と、1つずつ掘り下げて整理します。同様に、学生時代の成功体験や熱中したことなども徹底的に掘り下げ、まとめながら自分の志向や性格の特徴を分析します。
自分の経験や考え方をすらすらと言語化・整理できるレベルまで、徹底的に自己探究をおこない、自身の内面を深く掘り下げていきましょう。
自分史・モチベーショングラフ・マインドマップなど、徹底的な分析のためには、ぜひ自己分析ノートを作ってみることをおすすめします。自己分析ノートの作り方、他己分析のやり方を詳しく解説している記事もありますので、あわせて読んでみてください。
就活の軸を決める
就職活動を進めていくうえで、就活の軸を明確に持っておくことが重要です。就活の軸とは、「企業を選ぶうえで、ここだけは譲れないポイント」です。自分が入社後にしたいことがその企業で叶えられるか、見極めるのが大切です。
また、就活の軸は就職活動が行き詰まった時には、方向性を示してくれます。迷いが生じた場合にも、自分のやりたいことを改めて思い出させてくれます。
以下の記事でも、就活軸について紹介していますので、参考にしてください。
【就活の軸の例一覧36選】自己分析との関連性や業界・職種別に紹介
「就活の軸」を見つけてブレない就職活動をしよう!:見つけ方、面接・ESでの答え方、例文
適性診断を受ける
就職活動には、適性診断も活用していきましょう。適性診断は、自分の能力や特性を客観的に評価し、自己理解を深める手段です。
適性診断では、診断結果から強みと弱みを把握することで、自分の得意分野や能力を活かせる職種や業界を見つけることができます。また、強みと弱みを裏付けるエピソード探しのとっかかりとしても活用できるでしょう。
OfferBoxでは無料の適性診断「AnalyzeU+(アナライズユープラス)」を受けることができます。こちらもぜひ参考にしてみてください。
キャリアプラン(ライフプラン)を立てる
就職先を考えるにあたって、自分の理想とするキャリアプランとライフプランを明確にしておきましょう。
キャリアプランとは、将来の職業やキャリアの目標を設定し、それに向かって進むための計画です。一方、ライフプランは仕事だけでなく、人生全体の目標や希望を考え、それを実現するための計画です。
仕事は人生の一部であるため、キャリアとライフの両面を考えることで、充実した人生を築くための就職先を見つけることができるでしょう。
業界・企業研究をおこなう
就職活動には業界・企業研究も欠かせません。
なんとなくのイメージで業界や企業を選んでしまうと、入社後に実態とのギャップで苦しむことになるかもしれません。
正しい情報をもとに就職先を選ぶためにも、業界研究・企業研究は大切なのです。
異なる業界の特徴や将来性、各企業の文化、仕事内容などの理解を深めましょう。
ただし、知識を詰め込むだけでは意味がありません。
得た知識と、自己分析で明らかになった自分の志向を照らし合わせることで、ようやくその企業が自分に合うか判断することができます。。
そのため、先の章で伝えた自己分析が不十分な状態で業界・企業研究だけをおこなわないように注意してください。就活軸が定まっていない状態でおこなってしまうと、自分に合わない業界や企業を選んでしまう可能性があります。
本を使った業界研究のポイントを知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
業界研究におすすめの本10冊|具体的なやり方
就職先を決めるさまざまな基準を知ろう
ここまで、就職先を決める前にやるべきことを紹介してきました。ここからは、実際にどのように就職先を決断していけばいいか、さまざまな基準を見ていきましょう。
本当に行きたい業界・仕事内容か
まず、本当に行きたい業界・仕事内容かどうかを改めて考えましょう。一度も就職経験がないため、本当に自分に合っている業界はどこかと問われても、最初はうまく答えられないかもしれません。しかし、「心から惹かれる業界はどこか」「なぜその仕事に魅力を感じるのか」と、1つずつ自分に問いかけていけば、自分の志向性や興味のある分野がだんだん明確になっていくはずです。
周囲に合わせたり、イメージでなんとなく決めるのではなく、自分の本心で行きたい業界や気になる仕事を絞り込んでいきましょう。
労働条件(給与・労働時間・休日休暇など)
定量的な労働条件は、目に見える判断材料の1つです。例えば、給与待遇、労働時間、休日休暇、福利厚生、勤務地、業務内容など、労働条件の中でも簡単に変えられないものです。
厚生労働省の若年者雇用実態調査によると、転職したい理由として最も多いのが「賃金の条件がよい会社にかわりたい」で56.4%、次いで「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」で46.1%となっています。自分の中で重視する要素を検討し、自分にとって最適な環境を見つけましょう。
一緒に働く人
仕事をしていく上で、一緒に働く人達は幸福度と生産性に直結します。社長や役員陣、採用担当、直属の上司、先輩、同期など、日常的に接する人達との相性が良くなければ、離職に繋がるケースも多くあります。
ウェルビーイングの観点でも、人との繋がりが薄い職場は幸福度が低く、逆に豊かな人間関係のある職場は幸福度が高い傾向があります。気になる企業は、ホームページだけでなく、説明会やOB訪問などで直接会って話す機会を活用しましょう。
ワークライフバランス
ワークライフバランスは、仕事と生活の調和を取ることを指す重要な基準です。結婚や出産、引越し、介護など、ライフプランの変化に伴い離職するケースも多くあります。ライフプランが多様化している昨今、長い目で見てさまざまな変化を乗り越えて働けそうな会社か、という視点で考えるのも良いでしょう。
具体的には、フレックスタイム制度やリモートワーク、育児・介護支援制度など、実際に働く人の声を聞き、制度や文化が整っているか確認してみることをおすすめします。
会社の将来性
会社の将来性も、長く働き続ける上では無視できない要素です。厚生労働省の若年者雇用実態調査によると、「将来性のある会社にかわりたい」という離職理由が34.4%と5番目に高くなっています。
将来性を見極めるためには、業界や市場の成長性、会社の経営戦略や成果などを調査しましょう。衰退が見込まれる業界や会社では、将来的な成長やキャリアの発展が限られる可能性があります。新卒の時点で会社の将来性を意識することは重要でしょう。
就職先が決められないときの対処法
ここまで紹介してきたやるべきことや判断基準をもとに考えてみたけれど、どうしても就職先が決められない場合もあるでしょう。1人で悩んでいても進展が難しい場合、ここで紹介する対処法を試してみてください。
先輩社員・内定者と話す
内定をもらったけれどその就職先に決め切れない場合、思い切って、先輩社員と話す時間を設けてもらいましょう。内定をまだもらっておらず、業界も企業も絞り込めない人も、できる限り現場の社員と話してみることが大切です。
先輩社員と話すことで、具体的な仕事内容や会社の雰囲気が理解でき、自分がその会社で働いていけるのか、イメージを広げることができるでしょう。
また、内定をもらっている場合には、内定者イベントに参加してみることもおすすめです。同期とのコミュニケーションを築くことができ、周囲の雰囲気を知ることができます。あまり魅力を感じていなかった内定先でも、イベントに参加し、より深い企業理解を得ることで入社意欲が高まることもあるでしょう。
家族・知人などに相談する
就職先が決められない場合、家族や知人に相談することも有益です。家族や知人は、あなたをよく知っている人々であり、親身になってアドバイスをしてくれるでしょう。
また、家族や知人だけでなく、大学の就職課の職員のような就職・採用に関する専門知識を持った人に相談するのもおすすめです。就職課の職員なら、企業の人事から得た情報や、先輩学生の就職先情報などをもとにアドバイスをしてくれる可能性があります。大学によって支援範囲は異なりますが、一度相談してみる価値はあるでしょう。
さまざまな人と話すことで思考が整理され、自分の優先順位やキャリア目標を再確認し、就職先を選ぶうえでの重要な要素を明確にできます。ほかの人の意見や経験を聞くことで新たな視点を得られるため、決断に迷っている場合には積極的に相談してみましょう。
不安・気になることを言語化する
自分を見つめ直し、不安や気になる点を言語化してみることも重要です。今、何に対して不安を感じているのか、どんなことが気になっているのかを具体的に書き出してみましょう。
内定した就職先に対して不安があって決断できないのか、それとも就職そのものに対して不安があるのかを明確にします。また、どのような情報が不足していて、就職先を決められないのかも整理してみましょう。
言語化することで、曖昧な不安や気になる点を具体化し、改善箇所が自ずと分かってくるはずです。自己分析の見直しにも繋がり、就職先を決める上での迷いを解消する手助けになるでしょう。
就職活動を続けながら判断する
就職先を決められないのであれば、就職活動を続けながら判断することも選択肢の1つです。焦らずにもう少し行動を続けてみることで、新たな情報や選択肢が現れるかもしれません。
ただしこれは、内定を「とりあえず承諾」しても良いという意味ではありません。内定の「とりあえず承諾」はマナー・モラル違反となるため、どんな状況でもNGです。
すぐに内定を受けるか決断できない場合は、内定保留の交渉を検討しましょう。内定承諾を迷っている理由を伝えて誠実に対応すれば、企業側も理解を示してくれるはずです。また、懸念点がある場合、正直に質問することで、対応してもらえる可能性もあります。
内定保留のやり方や注意点を知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
内定をとりあえず承諾はNG!内定と内々定の違い・内定保留のやり方
就職先を決めるときの注意点
最後に、就職先を決めるときの注意点を紹介します。最後に就職先を決断する際の参考にしてください。
不安・懸念があるまま就職先を決めない
少しでも不安や懸念が残っている場合は、就職先を決める前に一度立ち止まりましょう。何かしらの不安要素を抱えたまま、決断してしまうのは危険です。
先の章で伝えた、不安・気になることを言語化してみましょう。抱えている不安や懸念を具体的に洗い出し、それらを解消するための情報収集や周囲への相談をおこなうことで、後悔なく就職先の決断に繋げることができるはずです。
クチコミや人の意見に惑わされない
クチコミや人の意見に惑わされないことも大切です。インターネットの情報や周囲の噂話は気になりますが、必ずしも真実とは限りません。疑問や不安がある場合は、直接企業に問い合わせたり、面接や説明会、OB・OG訪問などに行き、自分自身で確かめることが重要です。
例えば、残業が気になる場合は、「クチコミで残業が多いと聞きましたが、実際の業務時間や労働環境について教えていただけますか」と具体的に質問することが大切です。直接情報を収集し、客観的な判断ができるようにしましょう。
イメージで決めつけず自分の目で確認する
イメージだけで企業を決めつけることは、選択肢を狭めてしまうことになります。ベンチャー企業なら成長できそう、有名な会社は穏やかな社員が多そうなど、イメージだけで判断するのは避けましょう。
何事も自分の目で見て、実際に聞いた内容を重視することが大切です。たった1回の企業説明会だけで判断せずに、可能な限り、先輩社員との座談会や職場見学などの機会があれば複数回参加しましょう。
自分自身で直接経験し、情報を集めることで、正確な判断ができます。イメージだけに惑わされず、現実を見極めることが後悔しない就職先を選ぶために重要です。
キャリアプランや価値観は変わるものと捉える
キャリアプランや価値観は、働いていく中で変わるものと捉えましょう。新卒の就職先は、一度決めたら取り返しがつかない時代は終わりました。終身雇用が崩壊したとされる現代では、新卒からずっと同じ仕事をし続けるというケースは、これからますます少なくなっていくでしょう。
今の時点で、「この業界に一生いる!」と考え過ぎることは良くありません。いろいろな人との出会いや仕事の経験を通して、価値観は変化していくものです。
まずは新卒でスキルを磨き、価値観が変わったら転職するという選択肢もあります。肩の力を適度に抜き、柔軟な姿勢で未来を見据えることをおすすめします。
「大手だから」「給料がたかいから」と安易に決めない
大手企業や有名企業、給料の高さを理由として、安易に就職先を決めるのはやめましょう。大手企業でも部署や業務内容によって働き方や文化が異なることがあり、自分に合わない可能性もあります。また、高い給料だけが仕事の満足度に繋がるわけではありません。
さらに、就職活動で大手病になってしまうと、内定が出ず負のスパイラルに陥る危険性もあります。安易な判断ではなく、慎重に情報収集し、自身のキャリア目標や魅力を追求する企業を選ぶことが重要です。
大手病の危険性や対策法を知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
【就活で大手病になるのは危険!】対策法を詳しく解説します
やるべきことをやって納得できる就職先を決めよう
新卒の就職先を選ぶことは、これからの人生に大きく影響する重要な決断となります。自己分析を徹底的におこない、情報収集や現地訪問を通じて、自分の興味や適性に合った就職先を見つけましょう。
また、キャリアプランや価値観が変わることを意識し、将来に向けた成長と展望を考えながら選択することも大切です。十分な検討と確認を重ねて、自分自身が納得できる就職先を決めましょう。自信と安心感を持って就職先を決めることは、充実したキャリアを築くことに繋がります。
OfferBoxでは、あなたのプロフィールに興味を持った企業からオファーがもらえます。無料の適性診断「AnalyzeU+(アナライズユープラス)」を受けることもできます。自分に合う就職先を見つけたい学生はぜひOfferBoxを活用してみてください。