ユニークな新卒採用方法とは?3つのメリットと事例6選を厳選紹介

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近年、新卒採用においてユニークな採用方法を取り入れる企業が増加しつつあります。

人事担当者の中には「採用方法を一新したい」「学生に親近感をもってもらえる求人にしたい」と考える方も多いでしょう。従来の採用フローにとらわれないオリジナリティ溢れる採用方法は、学生の興味を引き、かつ理想の人材を獲得するのに有効です。

そこで今回は、ユニークな新卒採用の事例を6つ紹介します。ユニーク採用の効果やメリットも解説していくので、新しい採用方法を検討中の人事担当者はぜひ参考にしてください。

新卒採用でユニーク採用を取り入れる企業が増えている理由

新卒採用でユニーク採用を取り入れる企業が増えている理由

2020年から続く新型コロナウイルス感染拡大の影響により、採用市場では有効求人倍率が大幅に減少しました。

多くの企業が採用数を減らしたことにより、志望の職種や業界を変えた学生は大勢います。また、コロナ禍での業績悪化や倒産の報道をきっかけに、「将来性があるかどうか」で企業選びをする学生も増加しました。

(参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「新型コロナウイルス感染症関連情報: 新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響/国内統計:有効求人倍率」

withコロナ・afterコロナでも生き残れる企業が大手と考える学生も少なくありません。また、大手企業にはネームバリューがあり、資金力もあるため採用活動に十分なコストをかけられます。

一方、中小企業やベンチャー企業は「将来性があるかどうか」で判断された場合、大手よりも不利な立場に立たされるでしょう。安定を求める学生には大手企業の求人が目に留まりやすいため、採用コストをかけられない企業は人材確保が難しくなってしまうことが予想されます。

そのような状況を打破するため、近年では学生の目に留まるような、ユニークな採用手法を取り入れる企業が登場し始めました。

ユニーク採用では、まず他社との差別化を図り、自社求人の注目度を高めることに注力します。大手と同じフィールドで勝負することを避け、独自の採用方法を進化させて理想の人材確保へとつなげていくのが大きな目的です。

新卒採用でユニーク採用を取り入れる3つのメリット

新卒採用でユニーク採用を取り入れる3つのメリット

新卒採用でユニーク採用を取り入れるメリットには、以下の3つがあります。

  1. 学生の目に留まりやすい
  2. 応募者数の増加が期待できる
  3. 企業のブランディングに貢献できる

ここからは、それぞれのメリットをより詳しく解説していきます。

メリット1. 学生の目に留まりやすい

従来の採用方法にとらわれないユニークな採用手法は、多くの学生の興味を惹きつけます。

ユニーク採用を取り入れた企業の中には、ネットやSNSで取り上げられ多くの反響を呼んだ事例があります。企業としての認知度が上がれば応募者数の増加にもつながるため、中小企業やベンチャー企業にぴったりの採用手法といえるでしょう。

学生の目当てではない職種でも、ユニークな求人を見たことで「この業界も面白そう」と注目してもらえます。応募者の幅が広がる点は、ユニーク採用のもっとも大きなメリットといえるでしょう。

メリット2. 応募者数の増加が期待できる

学生の目に留まりやすいことは、単純に応募者数の増加につながります。

いまや求人を出すだけでは、応募者を獲得することは困難な時代です。そのため、どのように母集団形成に取り組むかは企業にとって重要な課題となるでしょう。ユニーク採用には、自社に興味がない学生を振り向かせる効果が期待できます。

メリット3. 企業のブランディングに貢献できる

他社との差別化ができるユニーク採用は、企業のブランディング向上にも役立ちます。

企業そのものの価値を高めるには、自社商品やサービスの認知度を高めるのがもっとも有効な方法です。しかし、商品やサービスの主な届け先は消費者であるため、より広い対象へ自社の魅力をアピールするには、違った手段での興味づけが必要です。

ユニーク採用は社会的メッセージを発信することにもつながるため、うまく興味を引ければ企業ブランディングに貢献できます。その結果応募者が増加したり、企業としての好感度アップ効果が期待できたりします。

ユニークな新卒採用の事例6選

ユニークな新卒採用の事例6選

ここからは、実際の企業が取り入れているユニークな新卒採用を6つ紹介します。

ユニークな新卒採用の事例

事例1. ユナイテッド株式会社|体育会スカウト採用

体育会に所属する学生を対象に、採用担当者が実際の試合や練習の見学におもむき、プレー中の姿勢やコミュニケーションをもとに選考する「体育会スカウト採用」。

学生の個性を尊重する採用活動を意識し、個々の強みを発揮できる採用方法です。他にもユナイテッド株式会社では、チームでの登山やキャンプを通して学生の課題解決能力を測る「チームビルディング合宿」や、インターネットサービスにどれだけ没頭している人材かを測る「熱中力採用」など自社に欲しい人材にフォーカスした様々なユニーク採用を導入しています。

参考:https://united.jp/news/release/20171225_recruit.html

事例2. 株式会社カヤック|いちゲー採用

株式会社カヤックの「いちゲー採用」は、ゲームの腕だけで選考するユニークな採用方法です。

ゲーム攻略に必要な発想力や問題解決力がビジネスにも求められるとして、学生がもつゲームへの情熱を評価。この採用方法では360名以上の応募があり、9名の内定者が決定しました。

他にも株式会社カヤックは、苗字が「佐藤」の人のみ応募できる「佐藤採用」、就職活動の時間を節約して学生生活を有意義にすごしてほしいという思いから取り入れられた「節就宣言」などのユニークな採用で学生の興味を引き、メディアに取り上げられることで企業の認知度向上にも成功しています。

参考:https://www.kayac.com/recruit/campaign

事例3. 株式会社東急エージェンシー|留年採用

留年した人を「やりきった人」ととらえ、回り道をしてでも卒業を成し遂げた学生を評価する採用方法です。

海外留学や起業はもちろんのこと、浪人や休学など留年した理由は不問です。会社説明会では留年経験のある先輩社員が参加し、留年と会社について熱く語り合います。

対象年齢が29歳以下の「留年採用」は、新卒採用ながら幅広い年齢層の応募者を集めることに成功しました。

参考:http://www.tokyu-agc.co.jp/recruit/2019/ryunen-saiyo/

事例4. 株式会社サンチャレンジ|野球採用

株式会社サンチャレンジは、野球が好きかどうかで選考するユニークな採用方法を取り入れています。

「野球採用」は、野球という共通の趣味を通して仲間意識を育て、活躍の場を「仕事」「野球」の2つにすることで誰もが活躍できる会社にすることを目的としています。チームの一員として絆が深まったと判断されれば採用が決定します。

社会人野球の試合でホームランや完封をした選手にはプチボーナスが支給され、野球好きには大変魅力的な求人として注目を集めました。

参考:http://www.sun-cha.jp/yakyu/

事例5. 株式会社サーチフィールド(GIKUTAS)|絵ごころ採用

グラフィッカー職の募集を行っている株式会社サーチフィールドの「絵ごころ採用」では、履歴書の提出が必要ありません。

応募を簡単に、そして面接から採用をスピーディーに進めるのが目的で、ポートフォリオの提出のみで応募が可能です。文章作成の能力は問われず、応募者は企業に求められるデザインスキルのみで勝負できます。

企業も採用工数を大幅に削減できるので、両者にとってメリットの大きい採用方法といえます。

参考:https://www.searchfield.jp/employ/

事例6. TAKEUCHI株式会社|いつものあなた選考

「いつものあなた選考」は、応募者が面接場所と服装を自由に選べる採用方法です。

応募者の自分らしさをアピールしてもらうため、面接時はスーツの着用が禁止となっています。また、応募者はいつもの自分を表現できる場所を選び、普段着で面接に臨みます。服装により選考結果が左右されることはなく、形式よりも人柄を重視することを目的とした採用方法といえるでしょう。

TAKEUCHI株式会社では二次面接終了後、合否の結果によらず面接後に「応募者の強み・特徴」を伝える活動も行っています。学生が合否判定後の就職活動や社会人生活に活かせる特典を用意することも採用活動の工夫の1つといえるでしょう。

参考:https://takeuchi-corp.com/recruit/new-graduate/#aboutItumo

ユニークな新卒採用を取り入れて学生の目に留まる求人にしましょう

オリジナリティのあるユニークな採用方法は、応募者数を増やしたり企業の認知度を上げたりするのに大変有効です。

採用担当者様の中には「求人を出しているが応募が少ない」「これ以上採用コストはかけられない」という方もいるでしょう。ユニーク採用はこのような悩みを解消するのにも一定の効果が期待できます。

今までとは違う新卒採用にチャレンジする場合は、自社の特徴や強みを活かした採用方法をおすすめします。ユニーク採用のやり方に正解はないので、理想とする人材を明確にした上で独自の採用方法を検討してください。

人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部

人事・採用担当者の悩みに寄り添うメディア「人事ZINE」の編集部です。 人事・採用に関する役に立つ情報や手法を発信します。 就活生の3人に1人が利用する新卒採用オファー型サイト「OfferBox(オファーボックス)」を提供する株式会社i-plugが運営しています。