ATS(採用管理システム)の導入メリットや選び方と主なサービス10選

ATS(Applicant Tracking System)は、採用に関わる業務を管理するためのシステムです。「ATSの存在は知っているけど、実際どのようなメリットがあるの?」「小規模の会社でも導入できるの?」といった疑問を抱えている採用・人事担当の方も多いかもしれません。

ATSを導入する際は、自社に合ったサービスを選ぶのが重要です。そこで今回の記事では、ATSの概要や導入メリット、選定のポイントなど幅広く解説します。代表的なサービスも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ATS(採用管理システム)とは?

ATS(採用管理システム)とは?

この記事を読んでいる人のなかには、「ATSってそもそも何?」と疑問に思っている方も多いでしょう。はじめに、採用管理システムであるATSの概要やその機能、注目されている理由について解説します。

ATSの概要

ATSは、「Applicant Tracking System」の略で、採用に関わる業務をまとめて管理するためのシステムです。求人管理や内定者フォローなど、採用活動は多岐に渡り、人の力だけで全てを管理するのは難しいでしょう。そこで活躍するのがATSです。

採用活動の各工程をまとめて管理できるのはもちろん、新卒採用や中途採用の業務も一括して管理できるため、昨今では採用・人事担当者にとって欠かせないツールになっています。

ATSの機能

ATSには、例えば以下のような機能があります。

  • 求人管理
  • 求人媒体と連携して応募者の一元管理
  • 応募から面接までのやりとりの自動化
  • 面接評価の入力、応募者の評価の一元管理
  • 合否設定・合否通知
  • アナリティクス機能

ATSには、採用活動の準備から完了に至るまで、長い期間に渡って活躍するための機能が揃っています。ただしATSのサービスによって、機能に若干の違いがあるので注意が必要です。ATSの選び方は、後に詳しく解説します。

ATSが注目されている理由

ATSが注目されている主な理由は、「採用活動を強化する企業が増えた」「情報テクノロジーの発展によりITツールを導入する企業が増えた」の2点です。2022年5月時点では、コロナ禍による採用控えも緩和され、有効求人倍率は上昇傾向にあります。

有効求人倍率が上がると、いわゆる「売り手市場」になり、企業にとって優秀な人材を確保するのが難しくなります。こうした採用市場の状況や、近年発展の著しいITツールが、ATSの浸透を後押ししているといえるでしょう。

採用現場にATSを導入する3つのメリット

採用現場にATSを導入する3つのメリット

採用現場にATSを導入することによって、いくつかのメリットが得られます。ここでは採用者情報の一元管理や業務の効率化など、ATS導入の主なメリットを3つ解説します。

採用者情報を一元管理できる

採用者情報を一元管理できるのが、ATS導入の代表的なメリットです。採用者に関する情報をATSに蓄積し、社内の人々がアクセスできる環境を整えることによって、採用活動を進めやすくなります。

人と人が情報をやりとりすると、どうしても伝え漏れや解釈の違いが起き、情報の共有が上手くいかないケースもあるでしょう。情報が一元管理できていると、選考の担当者や現場との情報連携がしやすくなるため、人為的なミスを減らしつつ採用活動をスムーズに継続できます。

採用業務の効率・質が上がる

採用者情報を一元管理できる話とも関連しますが、採用業務の効率や質が上がるメリットも見逃せません。応募者情報の管理や採用の進捗など、これまで人によって行われていた作業が自動化されるため、業務効率化につながります。

ATSの導入によって、採用プロセスごとの課題も明確化しやすくなるため、さらに効率・質の高さを追求できるのも大きな魅力でしょう。ただし、もちろんこうした恩恵を受けるためには、自社に合ったATSを購入しなければならないので注意が必要です。

採用関連データを蓄積・活用できる

採用関連データを蓄積・活用できるのもATSのメリットです。もちろん従来の採用業務であっても、応募者のデータの蓄積・管理は可能でした。しかしATSは、1つのツールにデータベースとして保存されているため、参照性が高いといった特徴を持っています。

またATSには、効果の分析やレポート機能が付いているため、よりデータの活用がしやすくなっています。効率的なデータの蓄積と活用は、紙のような媒体ではできない、ATSならではの強みです。

ATSを選ぶ際に確認しておきたいポイント

ATSを選ぶ際は、いくつかのポイントに注意する必要があります。ここでは企業規模や操作性など、ATS選定のポイントを解説します。

推奨されている企業規模

ATSを選ぶ際に重要になってくるのは、推奨されている企業規模です。例えば「採用したい人数がどれくらいなのか」「採用する人は正社員として採用するのかアルバイトとして採用するのか」など、目的に合わせて選ぶべきサービスが異なります。

例えば1年に数人程度しか採用しない企業であれば、中小企業に合ったものを選ぶのがおすすめです。大企業向けのサービスを選択してしまうと、かえってコストがかかりすぎてしまうリスクがあります。

使用している採用媒体との連携の可否

ATSを選ぶ際は、使用している採用媒体との連携の可否を確認しましょう。すでにほかの採用媒体などのサービスを利用している場合、「そのサービスとATSが言及しているかどうか」はとても重要な選定ポイントになります。

特に決まったサービスを利用していない場合は、ATSを選ぶ時に「どのようなサービスと連携しているのか」を確認しましょう。利用する採用媒体を見越してATSを選ぶのがおすすめです。

操作性・機能性(UI・UX)

操作性・機能性(UI・UX)も重要な要素です。ATSを導入したとしても、操作が難しく使いこなせないようであれば、かえって業務効率が悪くなってしまいます。また機能性が自社に合っていないサービスもあるため、そのような見極めも肝心です。

ATSのサービスは、無料トライアルで使用できるものも多いため、まずはお試しにいくつか触ってみるとよいでしょう。操作性・機能性が申し分なければ、ほかの条件とも組み合わせて、導入するサービスの候補を絞ります。

自社の採用課題との関連性

自社の採用課題との関連性も重要です。まずは採用プロセスを細かく分け、どこに課題があるのかを明確化しておきましょう。例えば「応募者とのコミュニケーションに課題を抱えている」のであれば、そのような機能が充実したサービスを選びます。

「企業規模を考える」といった先ほどの話にも共通しますが、ATSを導入する際は、まずその目的を明確にすることが大切です。ATSについて知るには、まず自社について多くを知らなければなりません。

サービス提供方式

サービスの提供方式にも気をつける必要があります。ATSの提供方式としては、「インストール型」と「クラウド型」の2種類があります。

インストール型は、CD-ROMやダウンロードによって、ATSのソフトをPCにインストールする方式です。そのため、ソフトを入れたPCでのみATSの操作ができます。

一方のクラウド型は、アカウントを登録し、ログインをすることによってインターネットを介してサービスを利用できる方式です。具体例としてはGmailのようなサービスになります。一般的にはクラウド型の方が便利です。

ATSの代表的なサービス10選

ここまでATS導入のメリットや選定のポイントなどを紹介しましたが、具体的なサービスが気になっている方も多いのではないでしょうか。ここではATSの代表的なサービスを10種類ピックアップし、それぞれの特徴を解説します。

①HRMOS

HRMOSは、豊富な機能を取り揃えたATSです。主に以下の機能が搭載されています。

  • 求人ページの作成や公開
  • 候補者管理
  • 求人媒体との連携
  • 面接評価入力・管理
  • 採用レポート

採用の準備段階からその後のアナリティクスまで、幅広く使える便利なサービスになっています。

②i-web

i-webは、新卒採用向け採用管理システムで、導入シェアNo.1の実績を持っているサービスです。リクナビやキャリタス就活、OfferBoxのようなサービスと連携しており、エントリーデータを自動で同期してくれます。

幅広い採用手法や選考フローの実現、徹底されたセキュリティなど、バランスのよいATSです。

③アクセスオンライン

アクセスオンラインは、新卒採用に特化したATSです。オンラインやペーパーレス、外部サービスとの連携が充実しており、昨今浸透しつつあるテレワークにも完全対応しています。

また就職情報サイト「マイナビ」と連携しており、各応募フローの学生を一元管理できるようになっています。新卒採用に向けてATSを導入したいと考えているのであれば、ぜひ候補に入れておきたいサービスです。

④リクナビHRTech採用管理

リクナビHRTech採用管理は、「クラウド採用管理システム導入社数No.1」「GOOD DESIGN AWARD 2019年度受賞」など、数々の実績を持っているサービスです。

中途採用活動にフォーカスした内容になっており、候補者情報や選考状況を簡単に管理できるようになっています。無料で利用でき、アカウントを無制限に登録できるのも魅力です。

⑤HERP

HERP社は、デジタル人材採用に関する採用管理システムである「HERP Hire」と、タレントプールシステムの「HERP Nurture」を展開しています。

「HERP Hire」は、SlackやChatworkと連携しており、直感的に操作できます。「社内DXを推し進めるために、デジタル人材を採用したい」と考えているのであれば、ぜひ候補に入れておきたいサービスです。

⑥クラウドハウス採用

クラウドハウス採用は、従来の採用管理システムに、高い集客力を加えたサービスです。Indeedなどの求人検索エンジンと連携しており、自由自在に採用ページを作成できます。

またカスタマーサクセスと呼ばれる「採用のプロ」が担当として配属されるため、採用課題の解決に向けて手厚いサポートが受けられるのも魅力です。

⑦MOCHICA

MOCHICAは、LINEと連携して作業業務を効率化できるツールです。例えば管理画面で説明会や選考会、面接のような日程を設定しておくことで、LINE上で日程の自動調整が可能です。

またレポート機能も充実しており、ダッシュボードを確認すれば、学生の属性や採用の進捗が一目で確認できるようになっています。

⑧ジョブカン採用管理

ジョブカン採用管理は、「シリーズ累計導入実績15万社」「ITトレンド年間ランキング2021 No.1」の実績を持っている採用管理・選考管理システムです。

LINEと連携しているのが特徴で、ジョブカン採用管理の管理画面から、メッセージの送受信ができます。ATSのなかでも安い料金で利用でき、シンプルで使いやすい操作性も魅力です。

⑨Talentio

Talentioは、幅広いシーンで活躍する採用管理システムです。「Basic」「Business」「Enterprise」の3つのプランがあり、採用希望やニーズに合わせて選択できます。

採用ページの作成からアナリティクスまで、幅広い機能が揃っているのもTalentioの魅力です。開発者向けAPIも公開しているため、カスタマイズ性も高くなっています。

⑩sonar ATS

sonar ATSは、サービス導入1,000社以上の実績を持った採用管理システムです。各種オペレーションの自動化や採用業務のデジタル化に優れており、業務効率を大幅に改善できます。

特に新卒採用と中途採用を一元管理できるのが魅力で、幅広い機能を生かして、自社独自の採用戦略を実施できます。

まとめ

今回はATSについて解説しました。ATSは従来の採用業務の効率を向上させる便利なツールです。メリットや選定のポイントを確認し、導入を検討してみるとよいでしょう。

ATSは、サービスによって強みが異なります。連携しているサービスの一覧や、機能の詳細を事前に確認し、自社に合ったツールを採用しましょう。今回の記事で紹介したサービス情報もぜひ参考にしてください。

人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部

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