オファー1通で1名採用|新卒採用初年度、田中工務店のスカウト活用術とは
「初めての新卒採用・・・何から手をつけたらいいのか検討がつかない」「学生に自社のことを認知してもらえるか不安である」
このようなお悩みを持たれる中小企業の採用担当者の方も多いのではないでしょうか?
そんな採用担当者の方のために、認知・経験・リソースの逆境を乗り越えて「本当に欲しい学生」の採用に成功した田中工務店様の事例を紹介します。
田中工務店様は、初めての新卒採用でオファー型就活サービス「OfferBox(オファーボックス)」を導入し、1名の採用に成功しました。驚くべきポイントは、「1つのオファー送信で1名の採用決定」を生み出している点です。
本記事では、新卒採用を取り組むにあたっての背景やスカウト型採用を活用する上での工夫したポイントなどをインタビュー形式で紹介していきます。
目次
登壇者プロフィール
田中 康介 氏 (株式会社田中工務店 代表取締役)
明治14年創業、大阪府で140年以上続く工務店の六代目代表。他社から新卒採用についての評判を聞き、興味を持ったことをきっかけに2020年から新卒採用をスタート。認知がなく、また採用ノウハウもない中、初年度ながら“自社が欲しい学生”の採用に成功。
野本 浩平 氏 (株式会社田中工務店 人事担当)
児童養護施設のケアワーカーとして16年間勤務後、ご自宅を田中工務店で建てたことをきっかけに株式会社 田中工務店に入社。お客様のサポート業務を行なっていたところ、代表から「新卒採用に協力してほしい」との声がかかり新卒採用に携わる。前職の経験も活かしつつ、学生と真摯に向き合う姿勢を貫き、“欲しい学生”を採用することに成功。
インタビュアープロフィール
鷹野 翔太(株式会社i-plug)
新卒で通信端末を代理販売する商社へ入社。
「学生と企業、双方にとってより良い採用の在り方を広げたい」という想いから、2019年に逆求人型新卒採用ツール「OfferBox」を運営する株式会社i-plugへ入社。
現在は関西企業様を中心に、OfferBoxのご提案と新卒採用成功に向けた運用サポートを担当。
はじめての新卒採用への不安、スカウト採用への期待
田中工務店様は、新卒採用向けダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox」を導入し、初となる新卒・女性社員1名の採用に成功しました。
まずは、OfferBox導入のきっかけを伺いました。
新卒向けスカウト(オファー)型採用の「OfferBox」を導入する際の背景は?
鷹野
田中氏
新卒採用には、選考の段取りを細かく準備しないといけないので、大変というイメージがあったんです。
そんなときに、OfferBoxと出会いました。こちら側からオファーを送れるというシステムなら、一気にやりやすくなると思ったので、すぐに導入を検討しはじめました。
スカウト採用に期待した点は?
鷹野
田中氏
生まれ育った環境と「自分を象徴する画像」に注目し、中身の濃いスカウトメッセージを作成
スカウトを送る際の不安は?
鷹野
野本氏
スカウトを送る際に気をつけたこととは?
鷹野
野本氏
- 出生地と生まれ育った環境を読み込んだ
- 「自分を象徴する画像」に注目した
野本氏
2つ目は、「自分を象徴する画像」に注目したことです。今回、OfferBox経由で採用した新卒の波岡さんは、「自分を象徴する画像」の項目で、ビールジョッキを掲げている写真を載せていました。僕はそれに感銘を受けたんです。
田中氏
鷹野
自社に合う学生・合わない学生の定義は?
鷹野
田中氏
仕事する喜びを感じてくれたり、お客さんの幸せを通じて自分も幸せになれたりしそうかどうかを、プロフィールから読み解きました。
会社としてやっていきたいことと、学生がやりたいことが合致しているかという観点でプロフィールを見ていたところ、波岡さんは僕らのスタイルに共感してくれそうな雰囲気が滲み出ていたので、ピンと来ました。
野本さんには、「絶対頼みます」とお願いしましたよね。
野本氏
スカウトのテンプレートは利用したか?
鷹野
野本氏
波岡さんはそこを詳しく書いていたので、大学生活が充実してビールジョッキの写真に至るまでの経緯がよくわかりました。
波岡さんのことが気になるからこそ、文章と文章の間に書かれていないことが何なのか、こちら側から質問するというスタンスでした。
鷹野
「そのまんま」を受け入れ、全員で向き合う採用スタイル
オファー送信後、自社の魅力を伝えるために工夫したことは?
鷹野
説明会や選考中に、自社の魅力を伝えるために工夫したことはありますか?
野本氏
田中氏
僕が意識していたのは、「全員で会う」ということ。まだまだ小さい会社ですが、これから一緒に過ごしていくにあたって、「こういうところが良いよね」「この子だったらサポートしたい、一緒に成長していきたい」と全員が思えることが大切だと考えました。だから、みんなで会うことにこだわりました。
プロフィールと実際に会ったときとのギャップは?
鷹野
野本氏
新卒採用にOfferBoxを導入して
OfferBox経由で採用した学生の入社後の活躍は?
鷹野
田中氏
また、今回は、明治39(1906)年の創業以来、初の新卒採用、初の女性社員でした。女子トイレを新しく作るなど、新卒採用によって、いろいろなことに対応する中で、会社全体の仕組みも良くなっていくと感じています。
OfferBoxをおすすめしたい企業とは?
鷹野
野本氏
リソースが潤沢な大手企業さんは、テンプレートを使って多くの学生に一気にアプローチできますが、中小零細企業の場合は、それが難しいです。なので、中小零細企業は、テンプレートではなく、自分たちの仕事に誇りを持った上で、「あなたにはこういうことをしてほしい」という気持ちが乗ったメッセージを送る必要があります。本当に来てほしい学生さんがいるのであれば、こちら側が本気にならない限りは振り向いてもらえないと思います。
今回、OfferBoxの担当者の方と「ああでもない、こうでもない」と相談しながら採用活動を進めました。自分たちの目だけでなく、第三者のプロの目を入れながら、学生さんに振り向いてもらえるメッセージを送れないと、新卒採用は難しいと思いますね。
鷹野
まとめ
田中工務店様は、新卒採用初年度ながら、「本当に欲しい」学生の採用に成功しました。
今回教えていただいた、認知やリソースがなくても実践できる、採用成功のポイントは次の通りです。
- プロフィール中の、生まれ育った環境と「自分を象徴する写真」に注目
- プロフィールから、ミッションに共感してくれそうかを見抜く
- 学生に真剣に向き合い、思いのこもった個別のメッセージを作成
- OfferBoxの担当者と相談し、プロの目を通しながら採用を進める
新卒採用で、欲しい学生に振り向いてもらえずに悩んでいる人事担当者の方は、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。