学生が思わずホンネを話したくなる面接3つのメソッド|明日から使えるコミュニケーション術とは

明日から使えるコミュニケーション術とは
【サンプル】面接官マニュアル(準備チェックシート付き)はこちら

2024年7月、OfferBox主催のオンラインセミナー「学生が思わずホンネを話したくなる 面接3つのメソッド 人柄や価値観を引き出すコミュニケーション術とは」を開催しました。当記事では、セミナーの講演パートを一部抜粋してお届けします。

また人事ZINEでは面接官として知っておくべきことをまとめた資料「面接官マニュアル」をご用意しています。社内の面接官向けの研修資料としてもご活用いただけますので、ぜひダウンロードしてお使いください。

面接官マニュアル(準備チェックシート付き)
面接官マニュアル(準備チェックシート付き)
「面接官マニュアル」は、面接についての基本的なスタンスや流れ、面接で聞くべきことやNGな質問について、わかりやすくまとめております。
資料ダウンロード

セミナーの趣旨

当セミナーは、面接において「面接で表面的な部分しか引き出せない」「学生が答えにくそうな雰囲気になってしまう」などお困りの人事担当の方を対象としたセミナーです。学生は面接を目前にして「緊張してしまう」「本音を言いづらい」のは当たり前。そんななか、学生の“ありのまま”を引き出し、相互理解を深めるためには、どういったコミュニケーションが求められるのか、がテーマです。

講義は、以下の3つのセクションで構成されています。

本日お伝えしたいこと


以下、くわしく解説します。

1:聞いたらNG面接質問集

面接時、学生の「過去」「未来」について深掘りすることで、人となりを知ることは不可欠です。しかし、面接でNGとされる質問があります。理由は「個人の適性や能力に関する質問内容ではないから」です。

なぜNGなのか


人事担当者の方の多くは、知っている方も多いと思います。面接でのコミュニケーションについて触れる前に、聞いてはいけない質問を押さえておきましょう。

NG質問の例。

  • 宗教に関すること
  • 支持政党に関すること
  • 人生観、生活信条に関すること
  • 思想に関すること

<参考>
▶︎厚生労働省「公正な採用選考の基本」(3)採用選考時に配慮すべき事項
▶︎大阪労働局「就職差別につながるおそれのある不適切な質問の例」

昨今は、時代の流れも早く人の意識や考え方も変化する時代です。日々の情報収集が重要になります。

2:面接の流れ/候補者に合う自社の魅力を…

「こんなお悩み、ありませんか?」という問いかけから開始。

  1. 面接の時間がつい長くなってしまう
  2. 質問内容がわからなくなってしまう
  3. なぜ自社を受けてくれているのか本音がわからない

こういった悩みがある人事担当の方は多いのではないでしょうか。

カルチャーフィットの重視

カルチャーフィットの重視


大前提、新卒採用においてはスキルよりカルチャーフィットを重視することが多い傾向にあります。一般的に新卒入社者のスキルは、入社後に研修や経験を経て伸ばすことができます。一方で、カルチャーや考え方においては、研修などでは大きく変えることができないのです。だからこそ、カルチャーフィットの方が重要視されます。

ただし、スキルや経験を問うジョブ型採用など特定の職種での採用においては例外です。

候補者に合う自社の魅力を


面接は、学生のことを知ることが目的ではありません。「お互いのことを知る時間」です。相手の立場になって、何を聞かれたいか、何が答えやすいかなどを考えてみましょう

面接の流れ・構成

続いて、面接の流れについてです。はじめに、面接の構成を考えます。そのなかで「特に聞きたい部分に時間を多く割く」ことが重要です。

聞くときの態度が何より大事


ざっくりと質問内容と時間配分を設定したら、次は各質問における目的を決めます。たとえば、挨拶・自己紹介の5分間は雰囲気作りを目的とした場合です。雰囲気作りのために何が必要かを紐解いていくと、「アイスブレイクになる質問が必要だ」や「自己紹介では親近感を持ってもらおう」などの具体的な会話に落とし込むことが可能となります。

挨拶と自己紹介


志望企業の特徴に関する時間も同様です。「志望動機は?」と唐突に聞くより「〇さんが働いてみたいと思う会社はどんな会社ですか?」「面接に参加したくなる会社ってどんな会社ですか?」などと、質問をかみ砕いた形で聞くことがおすすめです。過去に選考に進んだ企業の特徴や経験を聞くことで、準備してきたものだけでなく、本音を引き出せる可能性があります。

志望企業の特徴


ガクチカにおいては「やる気の源泉を知る」、人については「パーソナリティを知る」、質疑応答は「お互いの齟齬をなくす」を目的にすることがおすすめです。

特にガクチカは志望動機と同様「学生時代に力を入れたことを教えてください」と唐突に聞くより、「学生時代に力を入れたことについて、”いつ””どんな取り組みか”をはじめに教えてください」から聞いてみましょう。そこから「どのような取り組みですか?」「なぜ始めようと思ったのですか?」など柔らかい雰囲気で質問を砕いていくと、自然に会話が進みます。

とはいえ、学生から答えが出てこず、つまずくケースに直面することもあります。そんな時は「質問の言葉を変えてもう一度聞いてみること」がおすすめです。

最後に、面接での重要ポイントです。

  1. オンライン選考は冒頭に注意点を!
    面接の途中で通信環境が悪くなった時の対応方法などを伝えましょう。
  2. 質問内容の公平性を保つ!
    質問内容が人によってばらつきがあることは良いですが、量や内容は公平性を保つことが重要。グループ面接の場合は特に気をつけましょう。
  3. 選考結果の通知について伝える!
    「いつ」「どうやって」を伝えることがポイントです。
面接で重要なポイント
面接官マニュアル(準備チェックシート付き)
面接官マニュアル(準備チェックシート付き)
「面接官マニュアル」は、面接についての基本的なスタンスや流れ、面接で聞くべきことやNGな質問について、わかりやすくまとめております。
資料ダウンロード

3:人柄や価値観、ホンネを引き出す面接コミュニケーションとは!

みなさんは、誰に・何を話している時、居心地がいいですか?また、イキイキとしていますか?ご自身で一度考えてみてください。多くの人が「反応が良くて共感してくれる人」「話を聞いてくれる人」に自分の気持ちを話したくなるはず。面接や面談でも同じです。

セクション3では、コミュニケーションの取り方を非言語情報と、質問の内容に分けて紹介します。

「非言語情報」について

コミュニケーションには、「非言語情報」といわれる態度や声のトーンが重要です。相手の目を見れていますか?楽しくなさそうな声のトーンになっていないですか?当たり前のことですが、改めて聞く姿勢を振り返ってみてください。

相手に与える印象は非言語情報が多い
聞くときの態度が何より大事

面接質問の内容について

「なぜそう思ったのか、理由や背景を深掘りすること」がおすすめです。たとえば「社会貢献度が高い仕事がしたい」と回答した学生のケースです。「あなたが考える社会貢献とは何か?」「どんなことを社会に良い影響をもたらしたいか?」などを深掘りをしていくことで、本音に近づくことができます。

ただし、真顔で深掘りすると怖いと感じる人もいるので、態度やトーンに気をつけましょう。

なぜそう思ったか深掘る

その他おすすめ:フォロー面談の実施

面接の1回だけでは、本音がわからない場合があります。そんな時には、選考通過後などに15分程度のフォロー面談をしましょう。選考に通過した理由や、今の気持ちを聞きながら雑談をすることで、面接では引き出せなかった本音を知ることができます。

選考フロー


最後に

当セミナーを通して伝えたかったことは「採用活動はお互いが理解し合うこと」です。新しい人を採用して、会社の未来を創り、風土や文化を守っていかなければなりません。だからこそ、お互いが理解しあい、納得して就活・採用を終えられることがベストです。セミナーで得た情報をヒントに、一人ひとり出会えた学生に誠心誠意、ご対応いただけると幸いです。

また、人事ZINEの資料「面接官マニュアル」では、面接官として必ず押さえておくべきポイントをよりくわしく解説しています。準備チェックリスト付きで、面接前の準備に不足がないかの確認にもお使いいただけます。本記事と合わせてぜひご活用ください。

面接官マニュアル(準備チェックシート付き)
面接官マニュアル(準備チェックシート付き)
「面接官マニュアル」は、面接についての基本的なスタンスや流れ、面接で聞くべきことやNGな質問について、わかりやすくまとめております。
資料ダウンロード

開催概要

  • イベント名:応募数に左右されずに求める学生と出会うには?理想の母集団を作れるプロセス設計とフレームワーク
  • イベントURL:https://offerbox.jp/company/event/event_old/30694.html
  • 日時:2024年7月24日(水)、2024年7月30日(火)※終了しました。
  • 講演者:株式会社i-plug 法人マーケティンググループ 前本 貴生
    2016年4月、新卒でオフィス機器やシェアオフィスを運営する専門商社へ入社。新規開拓営業/法人パートナー営業ののち新卒採用担当として従事。 25名の採用をするため年間約1500名と面接・面談。一次選考・二次選考・初回接触から内定承諾までのフォローを担当。23卒では内定承諾率100%に。
    採用活動をしながら出身大学でゼミ2クラスの就活講座を行う。
    2022年10月〜現職。株式会社i-plugに入社。カスタマーサクセスとしてのOfferBox運用・採用に関する包括的なサポートを経験を経て、現在は法人マーケティンググループに所属。
人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部

人事・採用担当者の悩みに寄り添うメディア「人事ZINE」の編集部です。 新卒採用オファー型サイト「OfferBox(オファーボックス)」を提供する株式会社i-plugが運営しています。