企業がインターンシップを採用につなげる4つの方法と実施メリット

学生と接点を持ち母集団形成につなげ、採用した人材とのミスマッチを防止する方法としてインターンシップが定着しつつあります。
企業側にとって採用直結型のインターンシップには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

開催するための具体的な4種類の方法と、注意点を解説します。

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【インターン編】人事なら知っておきたい 採用基礎知識まとめ
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人事ZINEの公開記事の中からインターンシップ情報を抜粋し、インターンシップの概要から企画に至るまで、わかりやす くまとめ直したお役立ち資料です。

採用直結型のインターンをめぐる現状

採用直結型のインターンをめぐる現状

採用直結型のインターンシップについて、かつて「禁止」とする流れがあり、さまざまな議論がなされてきました。現在ではどのような流れがあるのか、資料から確認しておきましょう。

採用直結型インターンを可能とする動きが活発化

採用直結型のインターンシップを肯定する動きが活発化しています。

文部科学省、厚生労働省、経済産業省による『インターンシップの推進に当たっての基本的考え方』(3省合意)では、インターンで得た学生情報は採用活動に使えない見方を示していました。

しかし採用と大学教育の未来に関する産学協議会『2020年度報告書』では、職場で実際の業務に従事するタイプのインターンシップについて、「採用選考を視野に入れた評価材料を得ること」を可能としています。

さらに「産業界と大学との間で共通認識が得られれば、国は当該共通認識を尊重し、3省合意の存在意義やあり方について発展的解消も含め検討する」という文部科学省の見解についても、上記の『2020年度報告書』に記載されています。

このような流れから、採用直結型のインターンはさらに普及する可能性が高いといえるでしょう。

参考:経済産業省「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方
参考:採用と大学教育の未来に関する産学協議会「2020年度報告書 ポスト・コロナを見据えた新たな大学教育と産学連携の推進

多くの企業が積極的

実際、多くの企業が採用目的のインターンシップを実施しています。

2021年の新卒採用について人事系メディアが実施したアンケート調査によると、43%の企業担当者が、採用目的のインターンシップを「すでに実施している」と回答しました。「今後やってみたい」という回答も含めると70%に及びます。
多くの担当者が、採用目的のインターンシップに対して「積極的な見方」を示していることが分かります。

参考: @人事Online「採用直結型インターンで、優秀な学生を獲得できるのか?

インターンから採用につなげる4つの方法

4種類の採用直結型インターンシップ

採用直結型のインターンシップには、主に4つの種類があります。それぞれの特徴とメリット、開催までに必要な準備について解説します。

早期選考型

インターンシップ参加者のなかから優秀な人材を選び、就活解禁前の早い時期から面接などの選考に移るという方法です。他の企業より早い段階で優秀な人材を発見できるというメリットがあります。

早期選考型のインターンシップを開催するには、「選考の準備」をしておくことが重要です。選考に移行する学生を選ぶ基準を作り、担当者を決めておくなど、スムーズに面談できるよう準備しておきましょう。

学生との認識の相違が発生しないよう、参加者募集の際には「早い段階で面談に進むことがある」などの記載をしておくことも必要です。

本選考優遇型

インターンシップに参加した学生の書類選考を免除するなど、本選考での条件を優遇するという方法です。優秀な学生を選び出して交流会や食事会に招待する場合もあります。

学生と交流することで、選考の判断材料を増やし、ミスマッチを防げるなどのメリットがある方法です。また優遇措置によって優秀な学生を「囲いこむ」意味合いで開催されることもあります。

交流会を開く場合には、招待する学生を選ぶ基準と、招待する際の連絡方法、開催場所を決めておくなどの準備が必要です。

リクルーター型

インターン中から学生ごとにリクルーター(メンター)と呼ばれる担当者がつき、インターン終了後も選考に向けたフォローをするという方法です。選考の面接とは別に、「リクルーター面談」と呼ばれる対話をセッティングし、面接に向けた準備などをします。

1人ひとりに時間をかけて対応することで、他社との差別化がしやすい点がメリットです。面接とは異なるフランクな雰囲気で面談することで、学生の本音や能力を詳しく分析できるという長所もあります。

リクルーターの質や人柄によって結果が大きく変わるため、担当者を慎重に選んでおくことが重要です。人材を分析する能力があることはもちろん、できるだけ学生が本音を言いやすいような雰囲気・性格の担当者を選びましょう。

ジョブ内定型

インターンシップへの参加を、内定の「必須条件」とする方法です。

「内定を得るため」に参加する学生が多くなるため、意欲の高い人材が集まりやすいことがメリットです。

このタイプは通常、実際の業務を本格的に体験できる内容をプログラムに組み込みます。通常業務に支障が出ないように、社内への通知を徹底するなど、十分な事前準備が必要です。

企業側が人材採用に向けてインターンを実施するメリット

企業側が人材採用に向けてインターンを実施するメリット

採用直結型のインターンシップは、企業側にどのようなメリットがあるのでしょうか。主な4つの点を解説します。

意欲の高い人材との接点ができる

1つのメリットは意欲の高い学生を集めやすいことです。

その企業での採用を前提に参加する学生も多くいるため、「この会社に就職したい」という意欲が高いことが期待できます。

インターンシップのプログラムを通じて、優秀な人材を見つける判断材料を多く得られることもメリットです。特に本格的なジョブ内定型を実施することで、意欲的かつ優秀な人材の興味を獲得できる可能性が高くなります。

入社後のミスマッチが防げる

離職につながるミスマッチを避けるためにも、インターンシップが役立ちます。

ミスマッチとは、企業側にとっては「想定していた人材ではなかった」という状態です。学生は「この企業は自分に合わない」と感じ、離職しやすくなります。人事コストを無駄にしないためにも、避けるべき事態です。

インターンシップは、学生と企業がお互いを理解する機会となり、ミスマッチ防止に役立ちます。

学生側と意見交流ができる

学生と意見交流をして情報を得られるというメリットもあります。

インターンシップでは、会社説明会や限られた時間の面接だけでは掴みにくい学生の本音も知ることができます。得られた本音や意見は、今後の採用方針の参考になるだけでなく、商品やサービスの改善に役立つ可能性もある情報です。

入社後の即戦力化につながる

人材を育成する機会となり、即戦力を獲得しやすくなるという点も、インターンシップのメリットです。

実務に触れさせることで、学生に「どんなスキルが必要なのか」を考えさせ、入社までに準備させることができます。入社してから人材を教育する時間と手間の削減につながる施策です。

採用直結型インターンを実施する際の注意点

採用直結型インターンを実施する際の注意点

採用直結型インターンシップを実施する場合、いくつかの注意点があります。以下の2点を押さえておきましょう。

認識の相違を避ける

参加する学生との認識の相違が起きないよう、事前にインターンシップの目的と内容を十分に説明しましょう。

「参加すれば必ず内定になる」といった誤解や、報酬の有無をめぐるトラブルを避けるためにも、事前の説明は重要です。

認識の相違がある状態では、インターンシップそのものの効果性も薄れてしまいます。採用への影響や、参加後の流れについて、学生の募集時やインターンシップ開始後の早い段階で十分に説明しておきましょう。

採用までのフローを整備する

インターン開催から、その後の選考、内定までのフローを整理しておくことも重要です。

インターンから内定までのタイムラグがあると、学生の興味が他の企業に向いてしまう可能性が高くなります。インターンから採用までに期間がある場合には、その間をつなぐアフターフォローを充実させるなど、学生の気持ちが離れないように工夫しましょう。

事前にフローを計画しておくことで、インターンシップの効果性を高めることができます。

まとめ

採用直結型インターンシップは事前準備が重要

採用直結型インターンシップを開催することには、ミスマッチを防ぎ、優秀な人材を確保できる見込みがあるなどのメリットがあります。

効果的に開催するには、事前の準備が重要です。インターンシップ担当者の教育を徹底し、「優秀な人材を見極める」「学生の意見をくみ取る」などの目的意識がずれないように注意しましょう。

学生との認識の相違が発生しないようにも注意し、企業と学生の双方にメリットのあるインターンシップになるようにしてください。

人事ZINE 編集部

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