【テンプレート付き】要員計画表に必要な項目と使い方を解説!

企業の事業計画や、プロジェクトの目標を達成するためには「要員計画」が重要です。

経営資源である“人員”を効果的に活用する人材戦略を練る「要員計画」ですが、具体的にいくつかのプロセスを経る必要があります。そのため、作成時にはテンプレートを利用すると便利です。

この記事では

  • 要員計画の概要、目的
  • 要員計画の立て方
  • 要員計画のテンプレートや使い方

などについて詳しく解説していきます。

要員計画の立て方に悩んでいる人事担当者や、簡単に利用できるテンプレートをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

要員計画の概要や目的は?

要員計画の概要や目的は?

「要員計画」とは、企業の事業計画やプロジェクトの目標達成に必要な人員数を算定する計画のことです。

  • どの部署にどれだけの人員が必要か
  • 必要な人員確保のために何人を採用する必要があるか

これらについて正確かつ具体的に把握し、計画することを「要員計画」と呼びます。

どれだけの人員が必要で、何人を採用するか検討して計画するためには、2種類の算出方法があります。

要員計画の立て方は?

要員計画の立て方は?
要員計画の立て方

必要な人員数の計画は、以下の方法で算出するのが一般的です。

  • トップダウン方式(“マクロ的手法”とも呼ばれる)
  • ボトムアップ方式(“ミクロ的手法”とも呼ばれる)

それぞれ、必要な人員を算出するための方程式があります。また、効率良く要員計画を立てる手順もあるため、順に見ていきましょう。

トップダウン方式とボトムアップ方式を理解する

トップダウン方式とボトムアップ方式の違いとは、「企業の『意思決定』のスタイルにおける違い」です。

トップダウンとは、企業のトップ・上層部が意思決定した内容を下の構成人員(下部組織)に伝え、現場はトップの意志決定に基づいた行動を取るという管理方式です。

トップダウン方式で意思決定する際の指標は、以下のとおりです。

  • 売上高
  • 付加価値
  • 損益分岐点
  • 人件費率
  • 労働分配率

一方のボトムアップとは、現場の経験に基づいた体感・実感・客観視などから生まれる提案(アイディアや意見)を吸い上げ、トップ・上層部が意思決定する管理方式です。

ボトムアップ方式は以下の指標から算定します。

  • 各部署の事業量
  • 積み上げ方式(課から部へ、部から工場・事業所へ、事業所から会社全体へと必要な人員数を積み上げていく方法)
  • 実際の業務量
  • 今後の業務を進めるうえで必要になる(なりそうな)人数 など

また、トップダウン方式とボトムアップ方式のメリットとデメリットは、以下の表のとおりです。

メリット デメリット
トップダウン方式

・意思決定がスピーディ
・予算内での人員補充が可能

・現場の声を反映しにくい
・現場が不満を抱きやすい

ボトムアップ方式

・各部署の人員不足を解消できる
・新しいアイディアの創出が可能
・現場の士気が高まる

・人件費がかさむ
・予算オーバーにつながりやすい
・意思決定の遅延・企業の一貫性がなくなる

人事担当者による現状把握を行う

要員計画を立てる際は、社内の現状把握を行うことが重要です。人事担当者が社内の現状を把握するために、具体的に見るべきポイントは以下のとおりです。

  • 年度末に在籍予定の社員数
  • 年度初めの時点で、各部署に在籍している社員数
  • 減る見込みの社員数
  • 増える見込みの社員数

「人件費」「給与」「社員数」などの数字から、現状を把握しましょう。その際、現状把握は「感覚」で行わず、数字によって把握することが重要です。

ボトムアップ方式で各部署のニーズを調査する

要員計画を立てる際には、「現場(ボトム)」の声を聞く「ニーズ調査」も重要です。各部署の責任者にヒアリングする内容は以下のとおりです。

  • 現場で働く人員の現在の過不足
  • いつまでに(どの時期に合わせて)何人を補充する必要があるか
  • どのようなスキル・経験をもった人員が必要か

さらにニーズの内容は、以下のとおりです。

  • 社員の異動・退職による「欠員補充」
  • 部署の担当業務の拡大に伴う「人員補充」(残業・休日出勤などの負荷軽減)
  • プロジェクト内容に合わせた「人員補充」(難易度・専門性の高いプロジェクトを進めるためのスキルの持ち主や適任者を補充)

このように、「ボトムアップ方式」を用いて現場のニーズを調査すれば、各部署に必要な人員数が具体的にわかります。

トップダウン方式で必要人数を算出

「現場(ボトム)」のニーズ・必要な人員数が把握できたら、続いて組織としてのニーズを確認しましょう。

以下の内容によって「経営計画」や「予算」を確認し、必要な人員数を正確に割り出します。

  • 新規事業の開拓
  • 既存事業の推進
  • 進めたい事業計画

また、部署によって人員に役職やスキル、年代などの偏りがあるかどうかも把握しましょう。

要員計画の調整・決定

トップダウン方式・ボトムアップ方式それぞれのニーズを調査したら、それぞれの課題やギャップを埋めていきます。

自社の離職率、採用市場の動向も併せて確認し、現実的な要員計画を策定しましょう。また、新卒を採用する場合は、「新卒採用の具体的な人数」を決めます。

各部署の「年度減員分」「年度増員分」「要員要望数」をもとにして、必要な「新卒人材」の人数を割り出しましょう。

新卒採用は中途採用の人員や異動人員に比べると、「時間」「コスト」がかかる傾向にあります。そのため、要員計画を策定するうえで重要な要素の1つであることを意識すると良いでしょう。

調整と決定の最終段階

新卒採用数の割り出しが終わったら、以下の項目をもとに「採用計画」を立てます。

  • いつまでに必要か
  • 何人必要か
  • どのような人が必要か

そして最終的に、どのような人員をいつまでに何人入社させたいのかを具体的に決めます。その際、できるだけ具体的な人材像を思い描きながら採用計画を立てましょう。

立案の際には、無理なく採用活動を行うため、以下のことを念頭に置くことが大切です。

  • 採用市場の動向
  • 採用スケジュール

これら全ての確認が済んだら、「要員計画を決定」します。計画の決定に際し、まず必要なことは「決裁者」の承認を得ることです。経営者(トップ)や、各部署の責任者などの承認を得て初めて、正式に計画が決定されます。

経営者や責任者に承認を得るためには、見やすく必要な情報が網羅された要員計画表を作成することが大切です。その際は要員計画表のテンプレートを利用するのもおすすめですが、まずは必要項目を理解しておきましょう。

要員計画の表に必要な項目

要員計画の表に必要な項目

要員計画の表に必要な項目は、以下のとおりです。

  • 年度末在籍人数
  • 年度当初在籍人数
  • 要員要望数
  • 配員決定数

要員計画の表には、上記項目を最低限取り入れましょう。年度末在籍人数と年度当初在籍人数から年度増減数を割り出します。そのうえで、要員要望数をもとに、配員決定数を決めましょう。以下でそれぞれの項目を詳しく解説します。

年度末在籍人数

「年度末在籍人数」とは、年度末に在籍している社員の人数のことです。部門別に人数を把握しまとめましょう。

年度当初在籍人数

「年度当初在籍人数」とは、年度当初に在籍している社員の人数のことです。こちらも部門別に人数を把握しまとめましょう。「年度末在籍人数」と「年度当初在籍人数」を見比べると、人数の増減が把握できます。

要員要望数

「要員要望数」とは、部門別に何人くらいの人手が必要かといった要望の数のことです。部門を管理するリーダーや部門長などから話を聞き、要員計画に記載しましょう。

配員決定数

「配員決定数」とは、経営層が最終的に決定する配員数のことです。これをもとに採用を行うので、各部門の話を聞いてしっかりと検討しましょう。

要員計画のテンプレート

要員計画のテンプレート
要員計画のテンプレート

上記のテンプレートを利用すれば、要員計画を簡単に立てられます。

ここまで紹介したトップダウン方式・ボトムアップ方式を用いて経営者と現場の双方のニーズを調査し、要員計画表に必要な項目をもとに要員要望数を記載しましょう。その後、トップダウン方式で「経営計画」と「予算」の面から最終的な配員数を決めます。

テンプレートはそのまま利用するのも良いですが、部署や項目を自社に合わせてカスタマイズすれば、さらに使いやすくなるでしょう。

要員計画はテンプレートを駆使して計画的に進めよう

企業の計画・目標を達成するためには、大切な経営資源である人材を適所に配置することが重要です。

「現状把握」「ボトムアップ方式」「トップダウン方式」「ギャップ調整」「新卒採用数の割り出し」「採用計画」「要員計画の決定」による必要不可欠な手順を追って、データの入力だけで計画が具体的に把握できるテンプレートを完成させましょう。

要員計画が一目で把握できるテンプレートを活用しながら、人事異動・新卒・新規採用に役立ててみてください。

人事ZINE 編集部

人事ZINE 編集部

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